内藤陽介 Yosuke NAITO
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World Wide Weblog
 村上茉愛、女子床で日本初の金
2017-10-09 Mon 13:33
 カナダ・モントリオールで行われていた体操の世界選手権は、最終日の8日(現地時間)、種目別決勝の後半5種目が行われ、村上茉愛が女子床運動で14.233点をマークし、同種目で日本勢初の金メダルを獲得しました。女子体操の他の種目を通じても、日本女子の世界一は1954年大会で平均台の田中(現姓池田)敬子が優勝して以来63年ぶり2人目の快挙です。というわけで、きょうは床運動の切手の中から、この1枚です。(画像はクリックで拡大されます)

      第41回国体

 これは、1986年10月9日に発行された“第41回国民体育大会(以下、国体)”の記念切手(みほん字入り)で、富士山を背景に女子床運動の選手が描かれています。

 第41回国体の秋季大会は、律令時代の官道・甲斐路にちなむ“かいじ国体”の名の下、1986年10月12日から17日までの6日間、山梨県甲府市の山梨県小瀬スポーツ公園・陸上競技場を主会場として、県下39市町村の86会場に選手・役員約2万1000名を集めて行われました。大会のスローガンは「ふれあいの場をひろげよう」で、マスコットは“ふじくん(大会終了後は山梨県警察のマスコットに転用)”です。天皇杯・皇后杯はともに開催県の山梨県でした。

 同大会に関しては、インフラ整備として事前にかなり大掛かりな土木工事が行われました。具体的には、主会場となった小瀬スポーツ公園の建築(当初、主会場として予定されていた緑が丘スポーツ公園内の施設は老朽化にくわえ、都市公園法による公園内の建蔽率の問題などから、改修は不可能とされました)や、甲府駅の改築、中央自動車道の全線開通や国道20号線、同52号線のバイパス整備などです。これらの支出は県の財政規模に照らして過大なものであるとして、山梨行政監察局が査察調査に乗り出そうとしたものの、県出身の衆議院議員で当時の政界の最高実力者といわれた金丸信の圧力により、結局、うやむやになっています。

 ちなみに、国体の開会式が行われた10月12日は日曜日で、その直前の金曜日は10日で“体育の日”の休日だったため、切手は前倒しで9日の発行となりました。

 なお、今回ご紹介の切手を含む昭和末期の記念特殊切手については、拙著『昭和終焉の時代』でも詳しくまとめておりますので、機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。


★★★ NHKラジオ第1放送 “切手でひも解く世界の歴史”  ★★★

 10月5日(木)に放送の「切手でひも解く世界の歴史」の第9回は無事に終了しました。お聞きいただいた皆様、ありがとうございました。次回の放送は、10月19日(木)16:05~の予定です。引き続き、よろしくお願いいたします。 

 なお、5日放送分につきましては、10月12日(木)19:00まで、こちらの“聴き逃し”サービスでお聴きいただけますので、ぜひご利用ください。


★★★ 世界切手展<WSC Israel 2018>作品募集中! ★★★

  明年(2018年)5月27日から31日まで、エルサレムの国際会議場でFIP(国際郵趣連盟)認定の世界切手展<WSC Israel 2018>が開催される予定です。同展の日本コミッショナーは、不詳・内藤がお引き受けすることになりました。

 現在、出品作品を11月10日(必着)で募集しておりますので、ご興味がおありの方は、ぜひ、こちらをご覧ください。ふるってのご応募を、待ちしております。


★★ 内藤陽介の最新刊 『パレスチナ現代史 岩のドームの郵便学』 ★★

      パレスチナ現代史・表紙 本体2500円+税

 【出版元より】
 中東100 年の混迷を読み解く! 
 世界遺産、エルサレムの“岩のドーム”に関連した郵便資料分析という独自の視点から、複雑な情勢をわかりやすく解説。郵便学者による待望の通史!

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 カープが連覇
2017-09-19 Tue 00:03
 プロ野球のセントラル・リーグは、広島東洋カープが昨年に続き、2年連続で優勝しました。というわけで、カープにちなんでこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      砥部焼・鯉(みほん)

 これは、1986年3月13日、第1次伝統的工芸品シリーズ第7集として発行された“砥部焼”の切手のうち、「染付鯉文徳利」の切手です。カープの優勝にちなんで鯉の切手をご紹介するのに赤色が使われていないのも愛想がないので、通常の未使用単片ではなく、赤字の“みほん”加刷を持ってきました。

 砥部焼は愛媛県砥部町を中心に作られる陶磁器で、やや厚手の白磁に、呉須と呼ばれる薄い藍色の手書きの図案が特徴です。また、讃岐うどんの器としてしばしば用いられることでも知られています。

 砥部地域では、古来、外山村より砥石を採取し瀬戸内海辺へ出荷することが行われており、ここから産する砥石は伊予砥として奈良へ送られ、正倉院の鏡を磨くことにも用いられていました。

 ところが、江戸時代の1762年、外山村から砥石を採る際の屑の処理に無償で動員されていた村人が、労役負担の免除を求めて大洲藩に願い出た“砥屑捨夫事件”が発生。このため、砥石屑の処分費用を、大阪の砥石問屋・和泉屋治兵衛が負担することになり、砥石屑の再利用法が模索されるようになりました。そして、1775年、9代藩主の加藤泰候から砥石屑を使った磁器の制作を命じられた杉野丈助が、五本松に登り窯を据え、苦労の末に1777年、白地に藍色の焼き物作りに成功します。これが、砥部焼のルーツです。

 その後、1848年、トンバリと呼ばれるレンガ造の窯が導入されて生産性が向上し、明治維新後の1872年からは、松前(現・伊予郡松前町)の唐津船で、販路が全国に拡大されたほか、輸出商品として、郡中港(現在の伊予港)から出荷された時期もありました。

 今回ご紹介の切手に取り上げられているのは、幕末の上原窯で焼かれた「染付鯉文徳利」で、当時の有力者がわが子の健康を祈って注文したものと考えられています。底の広い船手のかたちで、肩・腰のふくらみも大きくゆったりとした安定感を感じさせる名品で、切手発行時は仲田美惠子の所蔵品で、砥部町の文化財として同町の伝統産業文化会館に展示されています。

 ちなみに、この切手を含む伝統的工芸品シリーズの切手については、拙著『近代美術・特殊鳥類の時代』で詳しく解説しておりますので、機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。
      

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 二条城ご難
2017-04-19 Wed 08:48
 きのう(18日)、京都市中京区の世界遺産・二条城で、国宝の二の丸御殿の廊下や庭園など、少なくとも46ヶ所で茶色の粉のようなものがまかれているのが見つかり、京都府警中京署が文化財保護法違反容疑で捜査しているそうです。というわけで、今日は二条城の切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      二条城

 これは、1987年11月18日に発行された“世界歴史都市会議”の記念切手で、二条城・二の丸御殿の車寄と遠侍の屋根を中心に麻賀進の撮影した写真が取り上げられています。

 切手の題材となった世界歴史都市会議は、地方自治体の国際交流の一環として、1000年以上の歴史と50万以上の都市を中心に、京都市と歴史的類似性のある都市や姉妹・友好都市など世界各国の35都市 の市長を招いて開催したのがはじまりで、その第1回会議は1987年11月18-21日の4日間、京都市の国立京都国際会館で開催されました。

 第1回会議のテーマは「21世紀における歴史都市―伝統と創生―」で、①都市計画論、②文化遺産論、③都市産業論の3セッションに分かれ、意見交換が行われるとともに、「京都宣言」 が採択されました。

 また、会議では、同会議の継続開催のために、第1回会議に参加した26都市を会員として世界歴史都市会議協議会が設立され(事務局は京都に置かれ、京都市長が協議会会長を務めた)、フィレンツェでの第2回会議、バルセロナでの第3回会議を経て、1994年4月に第4回世界歴史都市会議が再び京都で開催されたのを契機に、1987年の京都宣言の目的を達成するために、従来の協議会を発展的に解消し、世界歴史都市連盟が設立され、現在にいたっています。

 歴史的にみると“二条城”と呼ばれた城は複数ありますが、切手に取り上げられているのは、関ヶ原の戦いで勝利を収めた徳川家康が上洛時の宿所として築城したもので、1603年に落成しました。その後、天守や本丸の殿舎などは焼失し、現在は東大手門や北大手門などの門と、諸櫓の城郭建築のほか、二の丸御殿、御殿台所などが残っています。

 切手に取り上げられた二の丸御殿は書院造の最も豪華な実例で、車寄は現代家屋でいう玄関に相当し、遠侍は入城した参賀の諸大名の控えの間にあてられていました。また、二の丸御殿の大広間は、1867年、徳川慶喜が大政奉還を発表した場所としても知られています。

 なお、今回ご紹介の切手が発行された時点で、城と名のつく建造物で国宝に指定されていたのは姫路城松本城犬山城 、彦根城 、二条城の5件ありましたが、今回の切手に二条城が登場したことで、そのすべてが切手として出揃いました。その後、2015年に松江城が国宝に(再)指定されたことを受け、現在では、天守が国宝に指定されている姫路城、彦根城、犬山城、松本城、松江城が“国宝5城”(二条城は含まれない)と呼ばれています。ちなみに、松江城も2001年のふるさと切手に取り上げられています。また、二条城の建築ではありませんが、その内部の装飾に関しては、狩野探幽の「松」の障壁画を取り上げた額面20円の普通切手が1972年に発行されています。

 なお、この切手を含む昭和末期の記念切手については、拙著『昭和終焉の時代』で詳しく解説しておりますので、機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。 


 ★★★ 内藤陽介 『朝鮮戦争』(えにし書房) 重版出来! ★★★ 

      朝鮮戦争表紙(実物からスキャン) 本体2000円+税

 【出版元より】
 「韓国/北朝鮮」の出発点を正しく知る!
 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。

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 きょうからJTPC展です
2017-01-20 Fri 10:29
 きょう(20日)から、東京・目白の切手の博物館で第8回テーマティク出品者の会(JTPC:Japan Thematic Philatelists Club)の切手展がスタートします。今回は、地図の歴史を題材とした作品を御出品の西海隆夫さんの御尽力で、きょう・あす(20・21日)の2日間、下のデザインのような小型印が使用されます。(画像はクリックで拡大されます)

      テーマティク出品者の会小型印(2017)

 小型印のデザインの元になっているのは、17世紀のオランダを代表する地図出版家ホンディウスの後継者、ヤン・ヤンソンによる日本地図「日本、蝦夷地、および隣接する島々の新詳細図」です。デザインの都合上、“蝦夷地”の部分が印影の中には入っていないのですが、この地図は、1643年のマルチン・ゲルリッツエン・フリースによる日本北方の探検航海の成果を踏まえ、北海道と千島列島の一部を記載した最初期のものとして知られています。

 ちなみに、日本列島を取り上げた西洋の古地図の切手としては、こんなモノがあります。

      輸入博名古屋

 これは、1985年4月5日に発行された“輸入博名古屋”の記念切手で、アブラハム・オルテリウス による世界地図帳『世界の舞台』(原題はTheatrum Orbis Terrarum)」の1595年版に掲載された日本列島の古地図が取り上げられています。

 1970年代に発生した2度のオイルショックとそれに伴う原料価格の高騰は日本の製造業にも大きな打撃を与えましたが、日本企業は徹底した合理化と品質改善でそれを乗り切り、その結果として、高品質・低価格の日本製品は世界市場を席捲するようになりました。しかし、集中豪雨的とも呼ばれた日本製品の輸出により、各国の製造業は大きな打撃を受け、1980年代以降、日本と各国との貿易摩擦が深刻な外交問題となりました。

 特に、米国では、日本車の輸出攻勢により自動車産業が壊滅的な打撃を被っていたのに対して、アメリカの代表的な輸出品である農産物に関しては、国内農家保護のための日本の輸入制限措置により牛肉などの畜産物やオレンジ、米などがほとんど日本市場に出回らないのは不公平であるとの不満 が高まり、対日感情が悪化していきました。

 このため、米国をはじめ各国との貿易摩擦解消の必要に迫られた日本政府は、さまざまなかたちで輸入促進キャンペーンを展開しましたが、その一環として、1985年3月21日から4月14日の日程で、「広げよう世界交易の輪」のテーマの下、名古屋市国際展示場で“輸入博名古屋(ワールド・インポート・フェア・ナゴヤ’85)”が開催されました。ちなみに、主催者のワールド・インポート・フェア・ナゴヤ’85実行委員会は、開催の趣旨を「世界各国の製品を展示、取引の促進を図り、円滑な経済関係の増進に寄与するとともに各国の技術、文化、生活などを広く紹介し、国際交流の推進を図ること」と説明しています。

 会場は、①カルチャーゾーン(テーマ館および国際友好館で構成)、②トレードゾーン(世界産品の展示)、③バザールゾーン(展示即売会と世界の街並みで構成)、④イベントゾーン(各種イベントの実施)の4区画で構成され、「広げよう世界交易の輪」をテーマに世界40ヵ国が参加しました。

 輸入博名古屋の開催に際しては、国策としての輸入促進に携わる通商産業省(以下、通産省)の申請により、会期中の4月5日に記念切手が発行されました。4月5日という日付は、会期初日ではありませんが、これは、通産省からの書類提出が前年度の特殊切手発行計画の申請締め切りに間に合わなかったため、年度をまたいで4月発行としただけで、特に重要なイベントなどがあったわけではありません。なお、原画作者は大谷文人で発行枚数は2500万枚でした。

 切手に取り上げられた古地図はアブラハム・オルテリウス による世界地図帳『世界の舞台』(原題はTheatrum Orbis Terrarum)」の1595年版に掲載されたもので、オリジナルはイエズス会士でスペイン王室の地図製作者だったポルトガル人、ルイス・テイセラが制作しました。

 ただし、テイセラ本人は日本を訪れたことがなく、この地図は、1579年に来日したイエズス会士アレッサンドロ・ヴァリニャーノが持ち出し、天正遣欧少年使節がヨーロッパにもたらした日本人作成の日本地図(奈良時代の僧・行基が作成したとされる日本最初の日本全図“行基図”の写しと思われる)をもとに作成されています。

 テイセラのオリジナルの地図では、Vacasa(若狭)、Sacay(堺)、Tonsa(土佐)などの地名も書き込まれていますが、切手の図案化に際しては、それらは省略されています。また、オリジナルの地図では日本を示す“IAPONIA”の表示は、音節ごとに区切られて本州部分に小さく記されているのみですが、切手では、各地の地名を省略していることもあって、中央に大きく表示されています。

 なお、テイセラの地図が切手の題材として選ばれたのは、会場内のテーマ館ではさまざまな世界地図の展示が行われましたが、そのメインの展示物がこの地図であったためです。
 
 さて、JTPCは、テーマティクならびにオープン・クラスでの競争展への出品を目指す収集家の集まりで、毎年、全国規模の切手展が開催される際には作品の合評会を行うほか、年に1度、切手展出品のリハーサルないしは活動成果の報告を兼ねて会としての切手展を開催しています。今回の展覧会は、昨年に続き8回目の開催で、会場では古地図を図案としたフレーム切手等も販売します。会期は22日までで、僕も、昨年のニューヨーク展に出品した作品 A History of Hong Kong を出品しております。また、最終日(22日)の午後3時頃からは展示作品の解説も行う予定です。入場は無料ですので、ぜひ、遊びに来てください。


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 切手歳時記:炬燵開き
2016-11-13 Sun 10:02
 ご報告が遅くなりましたが、公益財団法人・通信文化協会の雑誌『通信文化』2016年11月号ができあがりました。僕の連載「切手歳時記」は、今回はこの1点を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      第52回国際図書関連名東京大会

 これは、1986年8月23日に発行された“第52回国際図書関連名東京大会”の記念切手で、勝川春章の「風俗十二月図(婦女風俗十二月図とも)」の中から、「十一月 白雪」の一部分がトリミングして取り上げられています。

 第52回国際図書館連盟東京大会は、1986年8月24日から29日まで、東京の国立劇場、青山学院大学および日本青年館を会場として開催されました。

 切手に取り上げられた「風俗十二月図」の作者、春章は葛飾北斎の師匠で、明和(1764-71)から寛政(1789-1801)の初めにかけて活躍しました。細密な美人画を得意とし、1775年の洒落本『後編風俗通』には「春章一幅価千金」との一文も見られたほど、当時から人気が高かった画家です。

 「風俗十二月図」は、春章が一番脂の乗っていた天明期(1781-89)の作で、もともとは12幅で一揃いの軸物としてつくられました。縦長の画面に、数人の婦女子と楼舎、調度、花卉などを描き、その背景には月ごとの季節感や行事を取り込んでいます。

 ただし、オリジナルの軸のうち、1月と3月の2幅は失われたため、後に、これも名手の歌川国芳(1897-1861)によって補充されました。しかし、1月の軸は再び失われてしまったため、国芳の作品として現存しているのは「三月 潮干狩図」のみです。

 さて、第52国際図書館連盟東京大会の記念切手の題材として、「風俗十二月図」の「十一月 白雪」を選んだ理由として、当時の郵政省は、「大会の日本での開催にちなみ日本の伝統文化である浮世絵を取り上げた」が、「家族的な雰囲気で読書を描いた浮世絵は極めて少ない」と説明しています。

 たしかに、切手に取り上げられた部分を見ると、子供を膝の上に載せて本を読む(読ませる?)母親が描かれていますが、春章の絵の趣旨としては、この部分の肝は本の下の炬燵です。「十一月 白雪」のオリジナルでは、上方に小雪ちらつく窓外を眺める2人の女性を描き、その下に、寒さの中で母が子を炬燵に入れて本を読む場面を配する構図になっているからです。

 江戸時代、炬燵を出す“炬燵開き”の日は、武家は亥の月の初亥の日(最初の亥の日)、町屋の一般庶民は二の亥の日と決まっていました。

 亥の月は旧暦の10月(現在の暦だとほぼ11月)。したがって、春章の絵に描かれた町人の家では母子が炬燵に入っているのは、早くても10月の後半以降だから、実質的に炬燵を頻繁に使うようになるのは、画題の通り、11月(現在のほぼ12月)に入ってからということになるのでしょう。

 十二支はもともと中国の陰陽五行説に基づく習慣で、本来は動物とは無関係。“亥”は草木の生命力が種の中に閉じ込められた状態を表していますが、後に、庶民にも覚え易いように動物と結び付けられ、亥には“猪”が割り当てられました。ちなみに、猪の字の意味は、日本語では“イノシシ”ですが、中国語では“ブタ”です。

 また、日本古来の言い伝えでもイノシシは火を逃れて走ると考えられてきました。

 こうしたことから、亥の日に炬燵を出すと火事にならないとの俗信が生まれ、亥の子の日は炬燵開きの日になったわけです。

 ちなみに、今年(2016年)の亥の月の初亥は11月1日、二の亥は13日(まさに今日です)で、25日には三の亥もめぐってきます。ただし、悲しいかな、わが家にはエアコンのみで炬燵そのものがないので、“炬燵開き”のやりようがないのは、ちと残念ですが…。


★★★ 講座のご案内 ★★★

 11月17日(木) 10:30-12:00 
 毎日文化センターにて、1日講座、ユダヤとアメリカをやりますので、よろしくお願いします。(詳細は講座名をクリックしてご覧ください) 
  

★★★ ブラジル大使館推薦! 内藤陽介の『リオデジャネイロ歴史紀行』  ★★★ 

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 * 8月6日付『東京新聞』「この人」欄で、内藤が『リオデジャネイロ歴史紀行』の著者として取り上げられました!

       リオデジャネイロ歴史紀行(東京新聞)


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 Bリーグ開幕
2016-09-23 Fri 11:32
 分裂した2つの国内男子リーグを統合し、新たに発足したバスケットボールのプロリーグ・Bリーグが、きのう(22日)、アルバルク東京(A東京)-琉球ゴールデンキングスの試合で開幕しました。試合はA東京が琉球を80-75で下し、歴史的な1勝をあげています。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      第42回国体(みほん)

 これは、1987年10月24日に発行された第42回国民体育大会(国体)の記念切手で、開催地の沖縄県にちなみ、守礼門を背景に男子バスケットボールの選手が描かれています。敗れはしましたが、開幕戦を戦ったチームが琉球でしたから、琉球とバスケットボールの組み合わせということで、この1枚を選びました。

 さて、1987年の秋季大会は、“海邦国体"の名の下、10月25日から30日まで、沖縄県沖縄市の沖縄県総合運動公園陸上競技場を主会場として、県下10市10町14村で選手・役員1万958名を集めて行われました。大会のスローガンは「きらめく太陽 ひろがる友情」で、マスコットは“クイクイ”です。天皇杯・皇后杯はともに開催県の沖縄県でした。

 海邦国体の開催により、国体の開催地は全国を一巡したことになりました。また、今回の大会には、沖縄の復帰15周年を記念する大会という意味合いも込められていました。

 ところで、国体の開会式には両陛下のご臨席が通例となっていますが、沖縄の場合は過去の歴史的経緯もあって皇室制度に対して批判的な勢力も強く、また、1975年の海洋博の際には当時の皇太子(今上陛下)ご夫妻に対して火炎瓶が投げつけられる等の事件も起こっています。このため、昭和天皇の沖縄訪問に関しては賛否両論がありましたが、大会直前の1987年9月22日、昭和天皇は腸の病を患い、開腹外科手術を受けられたことで、天皇の沖縄訪問は中止となり、皇太子が名代として臨席することになりました。

 切手はバスケットボールと守礼門を描くもので、原画作者は山之内孝夫でした。切手に描かれている選手の背番号ですが、一般に4番はチームの主将が、8番は、現在ではパワーフォワードの背番号というのが一般的なようですが、当時は防御にまわる後衛の選手(ガード)がつける番号とされていました。したがって、切手に描かれているのは、濃いユニフォームのチームの主将のシュートを相手側のガードが防御している場面ということになります。


★★★ トークイヴェントのご案内 本日開催!★★★

 拙著『リオデジャネイロ歴史紀行』の刊行を記念して、東京・青山の駐日ブラジル大使館で下記の通り、トークイヴェントを開催いたします。ぜひ、ご参加ください。

 ・日時 2016年9月23日(金)18:00~20:00(17:30受付開始)
 ・会場 駐日ブラジル大使館 セミナー・ルーム
  〒107-8633 東京都港区北青山2丁目11-12 (地図はこちらをご覧ください)
 ・参加費 無料
 ・定員 30名(申込多数の場合は先着順) 

 * 当日いきなりのご参加もOKになりました。ただし、残席僅少です。
  
 なお、トークヴェベント終了後、20:30より近隣のブラジルレストラン「イグアス」にて懇親会を予定しております。(イグアスの地図はhttp://tabelog.com/tokyo/A1306/A130603/13048055/ をご覧ください) 

 お問い合わせ・懇親会のお申し込みは、下記宛にお願いいたします。

  申込先 えにし書房(担当・塚田)
  〒102-0074 千代田区九段南2-2-7-北の丸ビル3F
  Tel. 03-6261-4369 Fax. 03-6261-4379
  電子メール info★enishishobo.co.jp (スパム防止のため、★の部分を半角@に変えてご送信ください)

 一人でも多くの方にお会いできるのを楽しみにしております。

★★★ 講座のご案内 ★★★

 ・よみうりカルチャー荻窪 「宗教と国際政治」
 10月から毎月第1火曜の15:30より、よみうりカルチャー荻窪(読売・日本テレビ文化センター、TEL 03-3392-8891)で講座「宗教と国際政治」がスタートします。初回は10月4日です。ぜひ、遊びに来てください。詳細は、こちらをご覧いただけると幸いです。

 ・毎日文化センター
 それぞれ、1日講座をやりますので、よろしくお願いします。(詳細は講座名をクリックしてご覧ください)

 10月11日(火) 19:00-20:30 リオデジャネイロ歴史紀行
 11月17日(木) 10:30-12:00 ユダヤとアメリカ 
  

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 * 8月6日付『東京新聞』「この人」欄で、内藤が『リオデジャネイロ歴史紀行』の著者として取り上げられました!

       リオデジャネイロ歴史紀行(東京新聞)


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 “沖縄やんばる”、国立公園に
2016-02-27 Sat 13:40
 環境省は、きょう(27日)、国頭村など沖縄本島北部の3村を中心とする“やんばる(山原)地域”のうち、陸域約1万3600ヘクタールと、海域約3700ヘクタール(沖縄海岸国定公園の一部を含む)を“やんばる国立公園”に指定する方針を明らかにしました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      ヤンバルテナガコガネ

 これは、1987年1月23日、昆虫シリーズ第4集の1枚として発行された“ヤンバルテナガコガネ”の切手です。
 
 ヤンバルテナガコガネ(山原手長黄金虫、学名 Cheirotonus jambar)は鞘翅目コガネムシ科の一種で、沖縄本島北部の山地、いわゆる“山原”の国頭村付近の照葉樹からなる原生林にのみ生息しています。生息場所がごく限られているのは、生育に必要な大木の樹洞が、ノグチゲラが古木に掘った巣穴が放棄されたあとにケナガネズミなどが巣穴として再利用したりするなどいくつもの生物の関与によって生成されることによるものです。

 その存在は、以前から専門家の間では薄々知られてはいたものの、実物の確認は、1982年4月、カミキリムシ収集家の伊藤敏仁が死骸の上翅と腹部を拾ったのが最初とされています。その後、1983年に国頭村普久川ダム構内で、昆虫学者で国立科学博物館の動物研究部長も務めた黒澤良彦によって正式に発見され、翌1984年に記載されました。ちなみに、発見が遅れたのは、その生息域が広く米軍演習地であり、なおかつハブの生息地であるため、調査のための立ち入りが容易ではなかったという事情によるものとされています。

 体長は60mmを超えることもあり、カブトムシを抜いて日本最長の甲虫類とされています。ただし、孵化から成虫になるまでに約3年の年月がかかるうえに、生息場所を生成するノグチゲラやケナガネズミが減少していることもあって、絶滅が危惧されており、1984年2月には沖縄県の天然記念物に、1985年5月には国の天然記念物に指定されています。

 さて、今回、やんばる国立公園に指定される地域は、国内最大級の亜熱帯照葉樹林が広がり、今回ご紹介のヤンバルテナガコガネやヤンバルクイナなど多くの希少動植物が生息しているほか、波の浸食によってできた石灰岩の崖やマングローブ林などの豊かな自然環境が残っており、環境省は今後、乱開発を規制するなどして希少な動植物を保護し、照葉樹林再生のための施設を設置するそうです。

 なお、今回ご紹介の“ヤンバルクイナ”を含む昆虫シリーズの切手については、拙著『昭和終焉の時代』でもまとめて解説しておりますので、機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。

 
 ★★★ 講座のご案内 ★★★

 3月8日(火)から、毎月第2火曜の19時より、東京・竹橋の毎日文化センターで新講座「宗教で読む国際ニュース」がスタートします。都心で平日夜のコースですので、ぜひ、お勤め帰りに遊びに来てください。詳細は、こちらをご覧いただけると幸いです。


 ★★★ 内藤陽介の新刊  『ペニー・ブラック物語』 のご案内 ★★★ 

       ペニーブラック表紙 2350円+税

 【出版元より】
 若く美しい女王の横顔に恋しよう!
 世界最初の切手
 欲しくないですか/知りたくないですか

 世界最初の切手“ペニー・ブラック”…名前は聞いたことがあっても、詳しくは知らないという収集家も多いはず。本書はペニー・ブラックとその背景にある歴史物語を豊富なビジュアル図版でわかりやすく解説。これからペニー・ブラックを手に入れたい人向けに、入手のポイントなどを説明した収集ガイドもついた充実の内容です。

 発売元の特設サイトはこちら。ページのサンプルもご覧いただけます。


 ★★★ 内藤陽介の新刊  『アウシュヴィッツの手紙』 のご案内 ★★★ 

       アウシュヴィッツの手紙・表紙 2000円+税

 【出版元より】
 アウシュヴィッツ強制収容所の実態を、主に収容者の手紙の解析を通して明らかにする郵便学の成果! 手紙以外にも様々なポスタルメディア(郵便資料)から、意外に知られていない収容所の歴史をわかりやすく解説。

 出版元のサイトはこちら。各書店へのリンクもあります。

 インターネット放送「チャンネルくらら」にて、本書の内容をご紹介しております。よろしかったら、こちらをクリックしたご覧ください。


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 関越トンネル30年
2015-10-02 Fri 14:36
 1985年10月2日に関越トンネルが開通して、きょうでちょうど30年になりました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      関越トンネル開通

 これは、1985年10月2日に発行された“関越トンネル開通”の記念切手です。
 
 三国山脈を貫いて東京と新潟県を結ぶ高速道路、関越自動車道は、1971年12月10日に国道254号東京川越道路として練馬IC=川越ICが開通したのを皮切りに順次開通区間をのばし、1984年11月8日の湯沢IC=六日町ICの開通によって、前橋IC=湯沢IC間を残すのみとなっていました。

 この前橋IC=湯沢IC間に横たわる谷川岳を貫通して、群馬県利根郡水上町阿能川と新潟県南魚沼郡湯沢町土樽の間の1万926mを結ぶのが関越トンネルで、その基本計画が策定されたのは1970年6月のことでした。実際に工事が開始されたのは1977年3月のことで、5年後の1982年2月には本坑が貫通。内装工事などを経て、1985年10月2日、現在の下り線トンネルが開通し、片側1車線(暫定2車線)の対面通行で暫定供用が開始されました。総事業費は630億円です。

 これにより、関越自動車道の練馬IC=長岡JCT間の全線が開通し、日本で最初の列島横断道が完成しました。なお、関越トンネルの上り線が開通し、全区間4車線での供用が開始されたのは、1991年10月22日のことでした。

 関越トンネルは、日本最初の列島横断道であるとともに、道路のトンネルとしては日本最長(世界では当時5番目)という大規模な土木プロジェクトであったため、建設省はその開通に際して記念切手を発行するよう、郵政省に対して申請を行っていました。

 ただし、申請時には正確な開通日が確定できなかったため、記念切手の発行予定日は単に10月とされ、発行予定のカレンダーでも同月9日の青年海外協力隊20年の記念切手の後にリストされていました。

 さて、10月2日のトンネル開通に合わせて発行された記念切手は、トンネルが横断する谷川岳連邦の断面図の下に、群馬側(左)と新潟側(右)のトンネル口を並べて描くもので、原画作者は大谷文人です。発行枚数は2800万枚でした。


 ★★★ トークイベント「切手に見る美女たち」のご案内 ★★★ 

 10月8日(木) 18:30-20:30 東京・飯田橋の東京ボランティアセンター(JR飯田橋駅横・ラムラ・セントラルプラザ10階)で、日本ガルテン協会主催のリレー講座に内藤が登場。『日の本切手 美女かるた』の著者として「切手に見る美女たち」と題するトークを行います。

 参加費は、ガルテン協会会員の方2000円(一般3000円)で、お茶とお菓子がつきます。詳細はこちらをご覧いただくか、NPO日本ガルテン協会(講座担当宛・電話 03‐3377-1477)までお問い合わせください。皆様のご参加をお待ちしております。  

 ★★★ 講座「アウシュヴィッツの手紙」(10月16日)のご案内 ★★★ 

     ポーランド・アウシュヴィッツ解放30年   アウシュヴィッツの労務風景

 10月16日(金) 19:00~20:30、愛知県名古屋市の栄中日文化センターで、「アウシュヴィッツの手紙」と題する講座を行います。

 第二次大戦中、ポーランド南部のアウシュヴィッツ(ポーランド語名・オシフィエンチム)は、ナチス・ドイツの強制収容所が置かれ、ユダヤ人を中心に150万人以上が犠牲となった悲劇の地として知られています。今回の講座では、収容者の手紙を中心に、第二次大戦以前の状況を物語る郵便物・絵葉書、アウシュヴィッツを題材とした戦後の切手などもご紹介しつつ、さまざまな角度からアウシュヴィッツを考えてみたいと思います。

 申込方法など詳細は、こちらをご覧ください。(画像は、ポーランドが発行したアウシュヴィッツ解放30周年の記念切手、右側は収容者による労務風景を取り上げた戦後作成の絵葉書です) 皆様のご参加をお待ちしております。

 
 ★★★ よみうりカルチャー荻窪の講座のご案内 ★★★

 10月から毎月1回(原則第1火曜日:10月6日、11月 3日、12月1日、1月5日、2月2日、3月1日)、よみうりカルチャー荻窪(読売・日本テレビ文化センター、TEL 03-3392-8891)で下記の一般向けの教養講座を担当します。(下の青い文字をクリックしていただくと、よみうりカルチャーのサイトに飛びます)

 ・イスラム世界を知る 時間は15:30-17:00です。

 初回開催は10月6日で、途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


 ★★★ 内藤陽介の最新刊  『日の本切手 美女かるた』  好評発売中! ★★★ 

        税込2160円

 4月8日付の『夕刊フジ』に書評が掲載されました!

 【出版元より】
 “日の本”の切手は美女揃い!
  ページをめくれば日本切手48人の美女たちがお目見え!
 <解説・戦後記念切手>全8巻の完成から5年。その著者・内藤陽介が、こんどは記念切手の枠にとらわれず、日本切手と“美女”の関係を縦横無尽に読み解くコラム集です。切手を“かるた”になぞらえ、いろは48文字のそれぞれで始まる48本を収録。様々なジャンルの美女切手を取り上げています。

 出版元のサイトはこちら、内容のサンプルはこちらでご覧になれます。ネット書店でのご購入は、アマゾンboox storee-honhontoYASASIA紀伊國屋書店セブンネットブックサービス丸善&ジュンク堂ヨドバシcom.楽天ブックスをご利用ください。


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 プラザ合意30年
2015-09-22 Tue 19:21
 1985年9月22日のプラザ合意から、きょうでちょうど30年です。というわけで、きょうはこんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      航空書簡(30円還付)

 これは、1988年4月、東京からシンガポール宛に差し出された航空書簡で、プラザ合意後の円高の進行により外国郵便の料金が値下げされたため、旧料金との差額分の30円が過納として還付されています。

 1980年代前半、米国のレーガン政権はインフレ抑制政策として高金利政策を採りましたが、その結果、世界中のマネーが米国に集中してドル高が進行し、インフレは抑制されました。しかし、その副作用として、輸出減少と輸入拡大により国際収支が大幅な赤字となり財政赤字も拡大して、“双子の赤字”と呼ばれる状況になってしまいます。

 このため、米国ではインフレの沈静を受けて金融緩和が行われ、景気も回復しましたが、そのことでさらに輸入が拡大。貿易赤字はさらに増大し、為替市場におけるドル相場が不安定になりました。

 そこで、1985年9月22日、ニューヨークのプラザホテルで、ドル危機の再発を恐れたG5(先進5ヵ国)蔵相・中央銀行総裁会議が行われ、ドル安を誘導することで合意が成立。特に、当時は米国の対日貿易赤字が深刻であったため、 実質的に円高ドル安に誘導することとされました。これがプラザ合意で、発表翌日には、ドル円レートは1ドル235円から約20円下落。1年後にはドルの価値はほぼ半減し、150円台で取引されるようになりました。

 さて、プラザ合意が成立した1985年9月の航空書簡の料金は120円でしたが、円高が急速に進行したことで、ドル建てでの郵便料金は急騰し、内外の料金格差も急速に拡大してしまいます。それを是正するための措置として、1987年、料金は110円に値下げされましたが、それでも円高の進行が止まらなかったので、1年後の1988年には一挙に30円値下げして80円となりました。今回ご紹介のモノは、1988年に行われた2度目の値下げに対応して生まれたマテリアルです。

 なお、プラザ合意後の1986年、日銀は公定歩合を引き下げると、これを契機として不動産や株式に対する投機が盛んになり、いわゆるバブル経済が発生するわけですが、考えてみれば、それももう30年近く前の話なんですねぇ。そういえば、何年か前、娘の大学入試の問題で山一證券の破綻や橋本竜太郎内閣のことが出題されていたのを見て、軽いショックを受けたのですが、その年代の若い人たちからすると、つい最近のことのように思えるプラザ合意やバブルなんてのも、完全に歴史上の出来事なんでしょうねぇ。
 

 ★★★ トークイベント「切手に見る美女たち」のご案内 ★★★ 

 10月8日(木) 18:30-20:30 東京・飯田橋の東京ボランティアセンター(JR飯田橋駅横・ラムラ・セントラルプラザ10階)で、日本ガルテン協会主催のリレー講座に内藤が登場。『日の本切手 美女かるた』の著者として「切手に見る美女たち」と題するトークを行います。

 参加費は、ガルテン協会会員の方2000円(一般3000円)で、お茶とお菓子がつきます。詳細は、NPO日本ガルテン協会(講座担当宛・電話 03‐3377-1477)までお問い合わせください。皆様のご参加をお待ちしております。  

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     ポーランド・アウシュヴィッツ解放30年   アウシュヴィッツの労務風景

 10月16日(金) 19:00~20:30、愛知県名古屋市の栄中日文化センターで、「アウシュヴィッツの手紙」と題する講座を行います。

 第二次大戦中、ポーランド南部のアウシュヴィッツ(ポーランド語名・オシフィエンチム)は、ナチス・ドイツの強制収容所が置かれ、ユダヤ人を中心に150万人以上が犠牲となった悲劇の地として知られています。今回の講座では、収容者の手紙を中心に、第二次大戦以前の状況を物語る郵便物・絵葉書、アウシュヴィッツを題材とした戦後の切手などもご紹介しつつ、さまざまな角度からアウシュヴィッツを考えてみたいと思います。

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 10月から毎月1回(原則第1火曜日:10月6日、11月 3日、12月1日、1月5日、2月2日、3月1日)、よみうりカルチャー荻窪(読売・日本テレビ文化センター、TEL 03-3392-8891)で下記の一般向けの教養講座を担当します。(下の青い文字をクリックしていただくと、よみうりカルチャーのサイトに飛びます)

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 4月8日付の『夕刊フジ』に書評が掲載されました!

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 “十勝”は守られた
2015-06-11 Thu 22:40
 韓国で昨年2月、北海道や十勝地方とは全く無関係の韓国人が北海道十勝地方のローマ字表記“TOKACHI ”を商標登録出願していた問題で、韓国特許庁は今月5日付で登録を認めない決定をしていたことが、今日(11日)までに明らかになりました。まぁ、当然と言えば当然ですが、まずは、安心しました。というわけで、今日はこんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      十勝池田

 これは、1985年7月17日付の“十勝池田”の消印が押された“大鳴門橋開通”の記念切手です。今回は、十勝ネタということで、切手ではなく、押されている消印に関連した話題です。

 消印の十勝池田局は北海道中川郡池田町の郵便局です。
 
 現在の池田町の地域には、1879年、山梨県出身の武田菊平が入植し、その後1896年から本格的な開墾が始まりました。啓徳の中核を担ったのは、旧鳥取藩主家当主の池田仲博侯爵による「池田農場」と大資本家の高島嘉右衛門氏による「高島農場」の二大農場で、1899年5月に“凋寒13カ村戸長役場”が設置されました。その後、自治体名は凋寒村、川合村を経て、1926年の町制施行に伴い、現在の池田町となりました。郵便局は、1909年に池田局として開局し、1949年に十勝池田局と改称され、現在にいたっています。

 さて、池田町と言えば、町営工場で製造されている“十勝ワイン”が有名ですが、仮に韓国で“TOKACHI ”の商標登録が認められるようなことがあれば、正規に輸出された十勝ワインが商標権侵害で韓国で訴えられ、巨額の賠償金なり和解金なりを請求されるという可能性もあったわけです。

 このように書くと、そんなのは杞憂だと笑われるかもしれませんが、かつて、韓国では“ガンダム事件”が起きたことをご記憶の方もあるのではないかと思います。

 この事件は、1993年に日本の創通エージェンシーが韓国でアニメ『ガンダム』の商標登録を行っていたにもかかわらず、韓国の玩具メーカーがこれを無視して『ガンダム』の名称を無断で使用して商品を製造・販売していたもので、問題の韓国企業は、「『ガンダム』とは、空想上のロボットの一般的名詞であり、ロボット玩具に『ガンダム』以外の名称を付けると消費者に誤解を与える」と主張。そして、1998年には、あろうことか韓国特許庁がこの主張をいったん認めてしまい、これに慌てた韓国政府が圧力をかけて、同年中に決定を取り消させました。

 まぁ、今回の十勝の件では、とりあえず、韓国特許庁もまともな判断を下したわけですが、そもそも、かの国には、現在でも「著作物や商標といっても、それは文化の中で生まれ育ってきたもの、すべての人々が豊かな文化の産物を利用できるようにするべき」と主張する人が少なからずいますからねぇ。いずれ、“ニセ十勝ワイン”が出回るようなことがあっても、現実にそれを取り締まるのは、かなり難しいような気がします。(ため息)
 
 
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        税込2160円

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 “日の本”の切手は美女揃い!
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 出版元のサイトはこちら、内容のサンプルはこちらでご覧になれます。ネット書店でのご購入は、アマゾンboox storee-honhontoYASASIA紀伊國屋書店セブンネットブックサービス丸善&ジュンク堂ヨドバシcom.楽天ブックスをご利用ください。


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