内藤陽介 Yosuke NAITO
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 スティール・パン
2016-02-12 Fri 18:19
 トリニダード・トバゴの首都ポートオブスペインで、現地時間の10日、日本人女性の遺体が見つかった事件で、昨日(11日)、遺体は札幌出身のスティール・パン奏者、長木谷麻美さんであることが確認されました。謹んでご冥福をお祈りしつつ、この切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      トリニダード・スティールパン
 
 これは、1968年にトリニダード・トバゴで発行されたカーニヴァルの切手のうち、スティール・パンを演奏するスティール・バンドを取り上げた1枚です。

 1797年に英領となったトリニダード島ならびに1802年に英領となったトバゴ島では、19世紀を通じて、プランテーションの労働力として連れてこられたアフリカ系の奴隷とその子孫(以下、黒人)が劣悪な環境に置かれていました。彼らは、カーニヴァルの時期になると、祭りの高揚した雰囲気の中で暴動を起こすことが多かったため、1880年、植民地当局は暴動を防止するためとして、金属の棒を用いるパーカッション音楽を全面的に禁止します。

 このため、黒人たちは竹の棒を叩いて音を出すタンブー・バンブーを使用するようになりましたが、1937年、植民地当局はこれも禁止してしまいます。
 
 こうした中、1939年、ウインストン・スプリー・サイモンがぼろぼろになったドラム缶を直そうとしていた際、叩く場所によって音が違っていることに偶然気付き、現在のスティールパンの元となる楽器“ピンポン”を作り出したと言われています。

 その後、スティール・パンはトリニダード・トバゴのカーニヴァルに欠かせない楽器として定着。1962年の独立後、トリニダード・トバゴ政府は先進国への移民を奨励したことで、移民たちによりスティール・パンが諸外国にも知られるようになったほか、多くのスティール・バンドが北中米を中心に演奏ツアーを行ったことで、世界的に有名になりました。広く世界中にその存在が知られるようになりました。わが国では、1980年に郷ひろみの「セクシー・ユー」で使用されたことで、一般にその存在が認知されるようになったといわれています。

 なお、現在、スティール・パンは、“20世紀に発明された、最後にして最大のアコースティック楽器”と呼ばれており、1992年には、トリニダード・トバゴ政府により、同国の“国民楽器”として正式に認定されています。
 
 
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 明日から全日展
2014-07-31 Thu 05:28
 あす(1日)から、東京・錦糸町のすみだ産業会館全日本切手展(全日展)が開催されます。(下の画像はチケットのイメージです。以下、画像はクリックで拡大されます)

      全日展・チケット(2014)

 チケットには、今回の特別展示「記念切手発行120年」にちなんで、“紀元2600年”の金鵄を描く2銭切手と、併催のカリブ切手展にちなんで、トリニダード初期の名品“レディ・マックロード”の画像をデザインしています。

 会場でこのチケットをお求めの方は、会期中、1回に限り東京・押上の東京スカイツリー内にある郵政博物館にご入場できるほか、東京スカイツリー内のレストラン世界のビール博物館(東京スカイツリータウン・ソラマチ イーストヤード7階 電話 03-5610-2648)にて、最初のご注文時にチケットをご提示いただければ、樽生ビール1杯のサービス(いずれかのお料理を一品御注文ください)もありますので、ぜひ、お越しください。
 
 さて、展覧会の告知だけでは面白くないので、今回の展示品の中から、チケットにも取り上げられたレディ・マックロードのカバーをご紹介します。

      トリニダード・レディ・マックロード (C)Stampedia

 1847年4月、トリニダード島では、ポート・オブ・スペインとサンフェルナンドを結ぶローカル郵便が行われました。それに使用するため、現地では、船の所有者であるステュアート商会のデヴィッド・ブリスが、ローカル郵便に使う蒸気船“レディ・マックロード”を描く切手を発行しました。ちなみに、船名のレディ・マックロードは、当時の総督ヘンリー・ジョージ・マックロードの夫人にちなんで命名されたものです。

 切手には額面の表示はありませんが、1枚5セントまたは100枚4ドルで販売されたことが記録に残っています。このため、シートはおろかマルティプルも現存していませんが、1シートは100面構成だったのではないかと推測されています。また、現地では切手に消印を押すという発想がなかったため、今回ご紹介のカバーのように、郵便物に貼られた切手にはペンでX印を書いたり、一部を剥ぎ取ったりして、再使用を防止しました。

 現在、レディ・マックロードの残存数は、カバーの状態のモノを含めて87通が知られているのみですが、今回の展示では、ポート・オブ・スペイン発のモノとサンフェルナンド発のモノ、計2通のカバーが展示されています。日本国内では、なかなか実物を目にする機会がない逸品ですので、ぜひ、会場までお越しいただき、実物をじっくりとご覧いただけると幸いです。

        
 ★★★ トークイベントのご案内 ★★★ 

 8月2日(土) 14:00より、東京・錦糸町のすみだ産業会館で開催の全日本切手展(全日展)会場内で、新著『朝鮮戦争』の刊行を記念して、トークイベントを開催することになりました。(画像は表紙のイメージ。細かい部分で、若干の変更があるかもしれません)

      朝鮮戦争・表紙

 トークそのものの参加費は無料ですが、全日展への入場料として、3日間有効のチケット(500円)が必要となります。あしからずご了承ください。皆様のお越しを心よりお待ち申しております。
 

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 安倍首相、カリコム首脳と会合
2014-07-29 Tue 11:24
 中南米5か国を歴訪中の安倍首相は、きのう(28日)、トリニダード・トバゴの首都ポートオブスペインで、カリブ海の14か国・1地域で構成する“カリブ共同体(以下、カリコム)”加盟国との首脳会合を行いました。日本とカリコム加盟各国による首脳会合は初めてです。というわけで、きょうはカリコムがらみでこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      トリニダード・カリコム10年

 これは、1983年にトリニダード・トバゴで発行されたカリコム10周年の記念切手で、カリコム加盟諸国の地図を背景に、同国の国営航空 BWIA の機体が描かれています。BWIAは、英領時代の1939年に設立された西インド航空(West Indies Airlines)をその前身とし、2006年に現在のカリビアン航空となりました。

 さて、今回、安倍首相と加盟各国の首脳会談が行われたカリコムは、1958年に創設された西インド連邦が短期間で崩壊した後、あらためて、1968年に域内貿易の自由化等を目的とし設立されたカリブ自由貿易連盟(CARIFTA)がその母体になっています。

 その後、CARIFTAを発展させ、経済統合・外交政策の調整・保健医療・教育等に関する協力促進などを目的に“カリブ共同体”を設立する構想が浮上。1973年7月、バルバドスガイアナジャマイカトリニダード・トバゴの4国によりチャガラマス条約が署名され、同条約が発効した8月1日をもって、カリコムが正式に発足しました。現在の加盟国は、アンティグア・バーブーダバハマ、バルバドス、ベリーズドミニカ国グレナダ、ガイアナ、ハイチ、ジャマイカ、セントクリストファー・ネーヴィスセントルシアセントヴィンセントおよびグレナディーン諸島スリナム、トリニダード・トバゴ、英領モンセラトの14か国1地域で、英領のアンギラ、バーミューダ諸島、ヴァージン諸島、ケイマン諸島、タークス・カイコス諸島が準加盟国(地域)となっています。

 現在の本部事務局は、ガイアナのジョージタウン(先日、手数料込9億円超で落札されて話題となった英領ギアナの1セントゆかりの地ですな)で、事務局長はドミニカ出身のアーウィン・ラロック氏です。

 カリコムの究極の目標である単一市場・経済に向けた動きとしては、2006年1月、まずバルバドス、ベリーズ、ガイアナ、ジャマイカ、スリナム、トリニダード・トバゴの6カ国でカリコム単一市場(CSM)がスタートし、これに、翌7月、OECS(東カリブ諸国気候に加盟するアンティグア・バーブーダ、ドミニカ国、グレナダ、セントクリストファー・ネーヴィス、セントルシア、セントビンセントおよびグレナディーン諸島が参加しています。この結果、カリコムの正規メンバーのうち、CSMに参加していないのは、バハマ、ハイチ、英領モントセラトのみとなりました。なお、カリコム単一経済(CSE)については、2015年中の実施が目標とされています。

 さて、ことし(2014年)は、そうしたカリブ共同体とわが国の事務レベル協議開始後20年が経過した年であるとともに、ジャマイカならびにトリニダード・トバゴとの国交樹立50周年にもあたることから、“日・カリブ交流年”とされています。

 8月1-3日、東京・墨田区で開催の<全日本切手展2014>でも、これにちなみ、外務省の認定を受けた“日・カリブ交流年”の行事として“カリブ切手展”を併催します。今後も、同展の事前プロモーションを兼ね、機会を見つけてカリブ共同体加盟諸国・地域の切手をご紹介していきたいと考えておりますので、よろしくお付き合いください。
 
       
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 おかげさまで9周年
2014-06-01 Sun 15:11
 おかげさまで、2005年6月1日にこのブログをスタートさせてから、きょうでちょうど9周年になりました。日頃、このブログを応援していただいている皆様には、あらためて、お礼申し上げます。 というわけで、きょうは“9周年”の切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      トリニダード・トバゴ独立9周年(ヘリコニア・メダル)

 これは、1971年8月31日にトリニダード・トバゴで発行された“独立9周年”の記念切手のうち、長年にわたって同国で社会の発展に尽くした人に与えられる勲章“ヘリコニア・メダル”が描かれています。ヘリコニアはトリニダード・トバゴの国家で、今年の日・カリブ交流年のロゴマークにもデザインされています。
 
 さて、第二次大戦末期の1945年3月、英国は、カリブ海の英領の島々と英領ホンジュラスおよび英領ギアナをまとめて西インド連邦として統合しようという構想を打ち出します。しかし、バハマとバミューダが英本国の提案をを拒否したため、1950年、英国は改めてカリブ海連邦の結成を各植民地に提案します。しかし、今度は英領ホンジュラスと英領ギアナがこれを拒否したため、1958年、残りの10の植民地(アンティグア・バーブーダバルバドスドミニカグレナダ、ジャマイカ、モントセラト、セントクリストファー・ネーヴィスセントルシアセントビンセントおよびグ レナディーン諸島、トリニダード・ドバゴ)により英連邦内の自治国と して西インド連邦が結成され、連邦の首都はトリニダード・トバゴのポート・オブ・スペインに置かれました。これに伴い、域内の共通通貨として西インド諸島ドル(現在の東カリブドルの前身)が導入され、完全独立時の首都となることを想定して、ポート・オブ・スペイン近郊のチャグアマラスに都市建設が進められます。

 しかし、連邦の2大中心地として人口100万を数えるトリニダード・トバゴとジャマイカの距離は1500キロも離れているうえ、その間に点在する島々は人種や産業、社会制度などさまざまな面で相違が大きく、英領植民地時代の行政府の独立性も強かったため、連邦としての統合は当初から困難に直面していました。

 さらに、首都の所在地として、連邦政府の権限や関税同盟を強化しようとするトリニダード・トバゴと、これに不満を持つジャマイカとの対立から、1961年、ジャマイカが住民投票を行って連邦から の離脱と単独独立を決定。これを受けて、トリニダード・ドバゴも連邦に加盟するメリットはなくなったと判断し、1962年に連邦から離脱して単独で独立しました。この結果、二大中心地を失った西インド連邦は解散に追い込まれ、残った島々は再び英国の直轄植民地となり、英領にとどまったモントセラ ト、アンギラ、カイマン諸島、タークス・アンド・カイコスを除き、それぞれ個別に独立していくことになりました。

 さて、ことしは、わが国とカリブ共同体(旧英領を中心にカリブの14か国1地域が加盟。トリニダード・トバゴも加盟国です)の事務レベル協議開始後20年が経過した年であるとともに、ジャマイカならびにトリニダード・トバゴとの国交樹立50周年にもあたることから、“日・カリブ交流年”とされています。

 8月1-3日、東京・墨田区で開催が予定されている<全日本切手展2014>でも、これにちなみ、外務省の認定を受けた“日・カリブ交流年”の行事として“カリブ切手展”を併催の予定です。今後も、同展の事前プロモーションを兼ね、機会を見つけてカリブ共同体加盟諸国・地域の切手をご紹介していきたいと考えておりますので、よろしくお付き合いください。


 ★★ 講座「切手を通して学ぶ世界史:第一次世界大戦から100年 」のご案内 ★★ 

       中日・講座チラシ    中日・講座記事

 7月18日・8月29日・9月19日の3回、愛知県名古屋市の栄中日文化センターで、第一次大戦100年の企画として、「切手を通して学ぶ世界史」と題する講座を行います。

 講座では、ヨーロッパ、中東、日本とアジアの3つの地域に分けて、切手や絵葉書という具体的なモノの手触りを感じながら、フツーとはちょっと違った視点で第一次世界大戦の歴史とその現代における意味を読み解きます。

 詳細は、こちらをご覧ください。

 * 左の画像は講座のポスター、右は講座の内容を紹介した5月20日付『中日新聞』夕刊の記事です。どちらもクリックで拡大されますので、よろしかったらご覧ください。
 

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 日本の兵隊さん、本当にいい仕事をしてくれたよ。
 彼女はしわくちゃの手で、給水塔の脚をペチャペチャ叩きながら、そんな風に説明してくれた。(本文より)

 南方占領時代の郵便資料から、蘭印の戦跡が残る都市をめぐる異色の紀行。
 日本との深いつながりを紹介しながら、意外な「日本」を見つける旅。

 出版元特設ページはこちらです。また、10月17日、東京・新宿の紀伊國屋書店新宿南店で行われた『蘭印戦跡紀行』の刊行記念トークの模様が、YouTubeにアップされました。よろしかったら、こちらをクリックしてご覧ください。


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 トリニダードのガンジー
2014-05-30 Fri 13:39
 今日(30日)は、カリブ海のトリニダード・トバゴでは、1845年にインド系移民が最初に到着したことを祝う“インド人到達の日”の祝日だそうです。以前、ガイアナの“インド人到達の日”について取り上げましたので、トリニダード・トバゴについても無視するわけにはいかないでしょう。というわけで、今日はこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      トリニダードトバゴ・ガンジー像

  これは、1970年3月2日にトリニダード・トバゴで発行されたガンジー100年の記念切手のうち、トリニダード島サンフェルナンドのガンジー像を取り上げた1枚です。ガンジーが生まれたのは1869年10月2日のことで、生誕100周年は1969年のはずですが、切手はそれから5ヶ月遅れの発行となりました。

 さて、1834年、英国の支配下で奴隷制が廃止されたことを受けて、サトウキビやカカオのプランテーションが行われていたトリニダード島でも、労働者の不足を補うため、インドからの移民を受け入れることになりました。その第一陣がトリニダード島に上陸したのが1845年5月30日のことで、以後、1917年のまで間に、約14万8000人のインド人が、主にウッタル・プラデーシュ州とビハール州からトリニダード島およびトバゴ島に渡り、農場での過酷な労働に従事しました。ちなみに、現在のトリニダード・トバゴのうち、彼らの子孫を含むインド系は人口の約4割を占めています。

 トリニダード・トバゴが“インド人到達の日”を始めて祝ったのは、1845年から100周年にあたる1945年のことで、サン・フェルナンド(首都ポート・オブ・スペインの南42キロの地点にあるトリニダード・トバゴ最大の都市)のスキナー公園で植民地総督臨席のもとで行われた記念式典には、“インド”を代表する名士として、ガンジーも祝賀のメッセージを寄せています。

 その後、1948年にガンジーが暗殺されると、トリニダード・トバゴのインド系社会は彼を悼み、インドからガンジーの銅像を取り寄せ、1845年に式典が行われたスキニー公園に銅像を設置しました。今回ご紹介の切手に取り上げられているのが、その銅像です。

 なお、トリニダード島内には、首都のポート・オブ・スペインにもガンジー像があるのですが、こちらは杖をついて歩いている姿ですので、切手に取り上げられたスキニー公園の像とは容易に区別することができます。

 さて、ことし(2014年)は、わが国とカリブ共同体(旧英領を中心にカリブの14か国1地域が加盟。トリニダード・トバゴも加盟国です)の事務レベル協議開始後20年が経過した年であるとともに、ジャマイカならびにトリニダード・トバゴとの国交樹立50周年にもあたることから、“日・カリブ交流年”とされています。

 8月1-3日、東京・墨田区で開催が予定されている<全日本切手展2014>でも、これにちなみ、外務省の認定を受けた“日・カリブ交流年”の行事として“カリブ切手展”を併催の予定です。今後も、同展の事前プロモーションを兼ね、機会を見つけてカリブ共同体加盟諸国・地域の切手をご紹介していきたいと考えておりますので、よろしくお付き合いください。

 *本日午前中、カウンターが137万PVを越えました。いつも閲覧していただいている皆様には、あらためてお礼申し上げます。  


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       中日・講座チラシ    中日・講座記事

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 詳細は、こちらをご覧ください。

 * 左の画像は講座のポスター、右は講座の内容を紹介した5月20日付『中日新聞』夕刊の記事です。どちらもクリックで拡大されますので、よろしかったらご覧ください。
 

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 トリニタリオ種のカカオ
2014-02-14 Fri 13:34
 きょうはバレンタインデーです。というわけで、チョコレート関連のネタということで、カカオを取り上げた切手の中からこの1枚を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

       トリニダード・カカオ(

 これは、2010年にトリニダード・トバゴで発行されたトリニタリオ種のカカオの切手です。

 スペインのコルテスがアステカからカカオ豆とチョコレート飲料を作る道具を持ち帰り、スペイン国王に献上したのは1519年のことでしたが、ほどなく、砂糖や香辛料を加えたショコラトル(チョコレート)は貴族たちの愛好するところとなりました。このため、1498年、コロンブスによって“発見”されたばかりのトリニダード島にも1525年にカカオの苗が持ち込まれ、翌1526年から本格的なプランテーション栽培が開始されています。

 当初、トリニダード島で栽培されていたカカオはクリオーロ種のものでしたが、カカオ農園がハリケーンのため壊滅。このため、南米のアマゾン川、オリノコ川源流地域を原産とするフォラステロ種のカカオを持ち込んで農園の復旧が図られました。その際、フォラステロ種と、ハリケーンで生き残ったクリオーロ種の間で自然交配が起こって生まれたのがトリニタリオ種です。トリニタリオ種はトリニダード島で育成されたことからこの名がつけられましたが、2つの種の長所を受け継ぎ、病気に対する体制も強かったため、カリブ海のカカオ農園で急速に広まっていきます。

 トリニタリオ種のカカオは、“アロマ・カカオ”と呼ばれるほど香が芳醇で、ニューヨーク市場では普通のカカオ豆の2倍以上の値段で取引されており、高級チョコレートの材料に用いられています。

 さて、ことしは、わが国とカリブ共同体(旧英領を中心にカリブの14か国1地域が加盟)の事務レベル協議開始後20年が経過した年であるとともに、ジャマイカならびにトリニダード・トバゴとの国交樹立50周年にもあたることから、“日・カリブ交流年”とされています。8月1-3日、東京・墨田区で開催が予定されている<全日本切手展2014>でも、これにちなみ、特別企画としてカリブ切手展を併催の予定です。今後も、同展の事前プロモーションを兼ね、機会を見つけてカリブ共同体加盟諸国・地域の切手をご紹介していきたいと考えておりますので、よろしくお付き合いください。
  

 ★★★ 予算1日2000円のソウル歴史散歩 ★★★   

 毎月1回、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で予算1日2000円のソウル歴史散歩と題する一般向けの教養講座を担当しています。次回開催は3月4日13:00~14:30です。講座は途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。(4月以降の講座については、近々、ご案内いたします)


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 日本の兵隊さん、本当にいい仕事をしてくれたよ。
 彼女はしわくちゃの手で、給水塔の脚をペチャペチャ叩きながら、そんな風に説明してくれた。(本文より)

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 トリニダード・トバゴ独立50年
2012-08-31 Fri 14:12
 カリブ海の小国、トリニダード・トバゴが1962年8月31日に独立してから、きょうでちょうど50年です。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

       トリニダード・トバゴ(1913)

 これは、1913年に発行された“トリニダード・トバゴ”名の最初の切手のうち、1ペニー切手です。

 トリニダード・トバゴは、カリブ海の小アンティル諸島南部に位置するトリニダード島とトバゴ島の2島と属領からなる国で、1498年、コロンブスによって“発見”されました。このため、当初はスペインの植民地でしたが、その後、英蘭仏などの支配を経て、最終的に、1797年にトリニダード島が、1802年にトバゴ島が英領となりました。トリニダード・トバゴとして行政的に統合されたのは、1888年のことです。

 郵便に関しては、1797年に英領になる以前のスペイン領時代のトリニダード島は、王室財産として民間人の立ち入りがほとんどなかったため、定期的な郵便物の発着は行われておらす、英領時代の1800年に最大都市のポート・オブ・スペインに最初の郵便局が設置され、トリニダード島と島外との郵便を取り扱うようになりました。ただし、同局の印が押された郵便物は1806年以降のものしか報告されていません。

 トリニダード島としての最初の切手は1847年に発行されました。これは、島内のポート・オブ・スペインとサン・フェルナンドを結ぶ民間の蒸気船“レディー・マックロード”で郵便を運ぶためのもので、図案となった蒸気船にちなみ、“レディー・マックロード”の愛称で親しまれています。なお、植民地政府による島内の近代郵便事業は1851年8月14日のことで、これに合わせて、パーキンス&ベーコン社の切手が発行されました。

 一方、トバゴ島には、1841年、スカーボローに英国局が設置されました。当初は切手は導入されず、料金収納インが押されるのみでしたが、1858年から英本国の切手が持ち込まれて使用されるようになり、1879年には印紙兼用で最初の切手が発行されました。

 1888年に両島が統合された後も、1896年までは、従来通り、各島で別々の切手が発行されていましたが、その後は、トバゴ島でもトリニダード名の切手が使用されることになります。トリニダード名の切手発行は1909年まで継続され、今回ご紹介のトリニダード・トバゴ名の切手が発行されるようになったのは、1913年のことでした。

 さて、トリニダード・トバゴには、いまから20年近く前、ある調査の仕事でポート・オブ・スペインに1泊したことがあるのですが、その時の印象として記憶に残っているのは、

 ① 事前にビザを取るのに難儀したこと(そもそも、日本にはトリニダード・トバゴ大使館がないので、出発直前になってビザを取らなくてはいけないことが判明した時はあせりました)
 ② マイアミからプエルトリコのサンファン経由でプロペラ機に毛の生えたような飛行機で夕方現地入りしたこと 
 ③ 到着後、空港から市内への道がやけに暗かったこと
 ④ 街中をレゲエのオジサンが当たり前のように鼻歌を歌いながら歩いていたこと
 ⑤ 街中が独特の臭いで溢れていたこと
 ⑥ 食事時、うっかりベジタリアンの店に入ってしまい(インド系の移民が多いので、ベジタリアンの店が少なからずある)、現地の美味しい料理(きっと何かあったはずですが…)を食べ損なったこと
 ⑦ マイアミへ戻る途中、サンファンでイミグレーションの係官が、僕のパスポートを見て意味不明の日本語もどきを話しかけてきたので、“Sorry, I cannot understand what you mean.(すみません。おっしゃることが良くわからないのですが)”と正直にいったところ、逆ギレされて“You aren't Japanese, are you?(お前、日本人じゃないだろう)”と言いがかりをつけられたこと、

 などでしょうか。

 現地では、街中いろいろなところを歩き回ったはずなのですが、残念ながら、街並みについての印象はあまり記憶に残っていません。いずれ、トリニダード・トバゴの再訪を含め、カリブの小国は一回りしてきたいと思っています。まぁ、カリブ諸国といえば、“いかがわしい切手”を濫発する国が少なからずあるだけでなく(一応、トリニダード・トバゴの切手はまともな部類ですが)、タックス・ヘイブンの国なんかもいろいろありますからねぇ。各国の大使館には嫌な顔をされるでしょうが“カリブのいかがわしい国々”なんて企画で1冊作れると面白いんだけどなぁ…。

 なお、“いかがわしい切手”については、拙著『事情のある国の切手ほど面白い』でも、そのからくりについて概要をまとめておりますので、機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。

 * 昨日(30日)、カウンターが109万PVを越えました。いつも閲覧していただいている皆様には、この場をお借りして、改めてお礼申し上げます。

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 トリニダード・トバゴの思い出
2006-06-11 Sun 23:58
 サッカーのワールドカップで、カリブ海の小国トリニダード・トバゴ(初出場)が強豪スウェーデンと引き分けて勝ち点を獲得し、話題になっているようです。

 実は、いまから10年以上も前のことですが、僕はひょんなことから調査の仕事を頼まれて、メキシコのカンクーンだとか米国のマイアミなんかとあわせて、トリニダード・トバゴの首都、ポート・オブ・スペインに行ったことがあります。(下の画像はそのときのビザと出入国のスタンプ。クリックで拡大されます)

トリニダードのビザ

 ポート・オブ・スペインへの旅で印象に残っているのは、① 事前にビザを取るのに難儀したこと(そもそも、日本にはトリニダード・トバゴ大使館がないので、出発直前になってビザを取らなくてはいけないことが判明した時はあせりました)、② マイアミからプエルトリコのサンファン経由でプロペラ機に毛の生えたような飛行機で現地入りしたこと、③ 空港から市内への道がやけに暗かったこと、④ 街中をレゲエのオジサンが当たり前のように鼻歌を歌いながら歩いていたこと、⑤ 街中が独特の臭いで溢れていたこと、⑥ 食事時、うっかりベジタリアンの店に入ってしまい(インド系の移民が多いので、ベジタリアンの店が少なからずある)、現地の美味しい料理(きっと何かあったはずです)を食べ損なったこと、⑦ マイアミへ戻る途中、サンファンでイミグレーションの係官が、僕のパスポートを見て意味不明の日本語もどきを話しかけてきたので、“Sorry, I cannot understand what you mean.(すみません。おっしゃることが良くわからないのですが)”と正直にいったところ、逆ギレされて“You aren't Japanese, are you?(お前、日本人じゃないだろう)”と言いがかりをつけられたこと、などでしょうか。

現地では、街中いろいろなところを歩き回ったはずなのですが、残念ながら、街並みについての印象はあまり記憶に残っていません。

 さて、彼の地への1泊旅行中、当然のことながら仕事の合間に郵便局にも行きましたが、そこで買った切手が出てきたので画像(クリックで拡大されます)をアップしてみました。

トリニダードの鳥
 
 これは、1990年12月からかの国で使われていた通常切手で、額面ごとに異なる鳥が描かれています。鳥の絵柄が図鑑的でありながらどことなく愛嬌があり、なおかつ、国名の文字やバックの雰囲気も南国ムードをかもし出す統一感があって、いい感じです。失礼ながら、この切手を郵便局の窓口で買った時、かの国でこんなに素敵な切手が日常的に使われていることに驚いた記憶があります。

 ホントは、このとき、郵便局から日本宛に切手を貼って出した書留便のカバー(封筒)があるはずなのですが、どこかにうずもれて出てきませんでした。まぁ、ワールドカップの期間はまだ長いので、トリニダード・トバゴが、あと1回くらいは話題になることがあるかもしれません。そのときまでには、何とかカバーを探し出して、このブログでご紹介できるように準備しておきたいのですが…。

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