内藤陽介 Yosuke NAITO
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 世界の国々:コンゴ共和国
2015-03-18 Wed 12:12
 アシェット・コレクションズ・ジャパンの週刊『世界の切手コレクション』2015年3月18日号が、先週刊行されました。僕が担当しているメイン特集「世界の国々」のコーナーは、今回はコンゴ共和国(旧仏領の方です)を取り上げています。その記事の中から、この切手をご紹介します。(画像はクリックで拡大されます)

       マルセル・ゴテーヌ

 これは、コンゴ共和国を代表する画家のひとり、マルセル・ゴテーヌの作品「太鼓とダンサー」を取り上げた1980年の切手です。

 マルセル・ゴテーヌは、1935年頃、仏領中央コンゴ時代のヤバ(中部の都市)で生まれました。1951年、コンゴ画壇の重鎮だったピエール・ロッヅがブラザヴィル近郊でポトポト画塾を開設するとこれに参加して画才を認められ、1953年にブラザヴィルで初の展覧会を開催。翌1954年にはパリで作品を展示し、画家としての地位を確立しました。1972年、ルテス国際アカデミーのグランプリを受賞。切手に取り上げられた作品「太鼓とダンサー」のように、アフリカの伝統的な芸術の要素を大胆に取り込んだ作風で知られています。2013年2月、モロッコのラバトで没。享年74歳。
 
 さて、 『世界の切手コレクション』3月18日号の「世界の国々」では、仏領時代から現在のサスヌゲソ政権にいたるまでのコンゴ共和国の近現代史について概観した長文コラムのほか、1972年のサッカー・アフリカ杯での優勝記念切手、伝統産業や切手などもご紹介しております。機会がありましたら、ぜひ、書店などで実物を手に取ってご覧いただけると幸いです。

 なお、本日発売の3月25日号では、「世界の国々」はカリブ海の島国アンティグア・バーブーダを特集していますが、こちらについては、来週、このブログでもご紹介する予定です。


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 次回開催は3月31日で、途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


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 ネルソン・マンデラ国際デー
2013-07-18 Thu 16:19
 きょう(18日)は、南アフリカの元大統領、ネルソン・マンデラの誕生日にちなんで国連が定めた“ネルソン・マンデラ国際デー”です。というわけで、こんな切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

       マンデラ(コンゴ)

 これは、1987年、当時のコンゴ人民共和国(現コンゴ共和国。旧仏領のほうです)が発行した、獄中のマンデラ(想像図)を描いた切手です。

  ネルソン・マンデラは、1918年7月18日、東ケープ州トランスカイのウムタタ近郊クヌ村で、テンブ人の首長の子として生まれました。ウィットワーテルスランド大学法学部在学中の1944年、アフリカ民族会議(ANC:African National Congress)に入党し、独立運動家としての道を歩き始めます。

 1948年、マラン政権が“アパルトヘイト”政権を発動すると、ANCはこれに抵抗。1955年6月には、人種差別に反対する多人種の人民会議の開催を呼びかけ、ヨハネスバーグ近郊のクリップタウンで、“人種差別のない民主南アフリカ”を目指す「自由憲章」を採択し、1960年には当時議長のアルバート・ルツーリがアフリカ出身者として初のノーベル平和賞を受賞しました。

 当初、ANCは非暴力主義を掲げていましたが、1960年3月、デモ隊に対する警官隊の発砲で67名が犠牲となるシャープビル事件が発生すると、これを機に、副議長のネルソン・マンデラを指揮官とする軍事部門、ウムコント・ウェ・シズウェ(“民族の槍”の意味)を設立。これに対して、南ア政府は非常事態宣言を発してANCを非合法化。1963年にはマンデラら幹部が一斉逮捕され、ロベン島の監獄に送られました。

 その後、マンデラの身柄は、1982年、ケープタウン郊外のポルスモア刑務所に移監されましたが、1990年2月の釈放まで、彼は27年間を獄中で過ごし、アパルトヘイトに抵抗する南ア黒人の象徴的な存在となりました。

 この間、世界各国でマンデラの釈放を求める切手が発行されたり、絵葉書が作られたりしたのですが、アパルトヘイト時代の南ア政府はマンデラの姿を対外的に公表しなかったため、各国で発行されたマンデラ切手の肖像は、逮捕前の写真をもとに、デザイナーの空想によって描かれています。今回ご紹介の切手もそうした1枚で、現在から見ると、マンデラとされている人物の肖像は「誰だこりゃ?」という感は否めませんな。

 ちなみに、拙著『喜望峰』では、今回ご紹介の切手以外にも、マンデラとアパルトヘイトについて、関連の切手や郵便物をご紹介しながらまとめております。書店などで実物を目にする機会がありましたら、ぜひ、お手にとってご覧いただけると幸いです。
 

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 毎月1回、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で予算1日2000円のソウル歴史散歩と題する一般向けの教養講座を担当しています。開催日は7月30日、9月3日(原則第1火曜日)で、時間は各回とも13:00~14:30です。講座は途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


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 対岸の大爆発
2012-03-06 Tue 17:05
 アフリカ中部のコンゴ共和国の首都ブラザヴィルで、現地時間の4日、武器庫の爆発があり、当局の発表で123人が死亡、2000人以上が負傷したそうです。というわけで、きょうはこんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

        ブラザヴィル=パリFFC(事故便)

 これは、1930年3月、ブラザヴィルからアルジェ経由でパリ・ブリュッセル宛の航空便で運ばれるはずだったカバーで、貼られている切手は仏領赤道アフリカ時代のモノです。ただし、実際には、この時の航空便は飛ばず、アルジェまでは陸路で運ばれ、アルジェ=マルセイユ間を海路で、マルセイユから先は陸路で運ばれました。

 19世紀のアフリカ分割の過程で、ベルギーは探検家スタンレーをコンゴに派遣し、多数の基地を設けて現地勢力の長たちと様々な取り決めを結んでいました。これに対して、以前から沿岸部の権益拡大を進めていたポルトガルが反発し、1882年にはコンゴ川河口地域における主権を宣言。イギリスはポルトガルを支持しましたが、フランスはベルギーを支持する一方で、自ら探検家ピエール・ド・ブラザをアフリカ内陸部に派遣。ドイツもポルトガル支持を見送りました。このように、各国の思惑が錯綜する中で問題解決のためのベルリン会議が1884年11月15日から1885年2月26日まで開催され、コンゴ盆地はベルギー国家でなくベルギー王の私財となり、フランスが権益を築いたコンゴ盆地北西端は中央コンゴとしてフランス領とされました。

 その後、1910年にフランスは、現在のガボン、コンゴ共和国、ウバンギ・シャリ(現・中央アフリカ)チャドをまとめて仏領赤道アフリカを形成し、コンゴ川に面したブラザヴィルにその植民地政府を置きました。ちなみに、ベルギー領コンゴの首都レオポルドヴィルは、コンゴ川を挟んでブラザヴィルの対岸に建設され、独立後の1966年、現在の地名であるキンシャサと改称されました。

 ちなみに、今回ご紹介のカバーでは、封筒の左上にブラザヴィル=レオポルドヴィル(現キンシャサ)=パリ=ブリュッセルの航空郵便開通を意味する文字が印刷されていますが、現在でも、キンシャサ(ヌジリ国際空港)=ブラザヴィル(マヤマヤ空港)間には、コンゴ民主共和国(旧ザイール)のヘワ・ボラ航空の路線がちゃんと運航しています。まぁ、キンシャサから各地へ行く途中でブラザヴィルにも立ち寄るというのが実態だろうとは思いますが…。

 さて、今回の爆発事故は、ブラザヴィルの武器庫で火災が発生し、保管されていた戦車の砲弾が数度にわたって爆発したものとみられていますが、今回の爆発現場から隣国コンゴ民主共和国(旧ザイール)のキンシャサまではわずか5キロ。大爆発による爆風で窓ガラスが割れるなどの被害が出たこともあって、コンゴ民主共和国(旧ザイール)は、当初、首都に対する攻撃があったと誤解し、戦車や軍部隊を市中および国境を隔てるコンゴ川沿いに展開させたのだとか。対岸の火事ならぬ対岸の大爆発のすさまじさが伝わってくるようなエピソードです。


 ★★★ 内藤陽介、カルチャーセンターに登場 ★★★
   
 3月下旬から、下記の通り、首都圏各地のよみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)で一般向けの教養講座を担当します。詳細につきましては、各講座名(青色)をクリックしてご覧いただけると幸いです。皆様のご参加を心よりお待ちしております。(掲載は開催日順)

よみうりカルチャー柏
 3月23日(金)13:00-15:00(公開講座)
 「ご成婚切手の誕生秘話――切手でたどる昭和史」
 *柏センター移転、新装オープン記念講座です。

 4月24日、5月22日、6月26日、7月24日、8月28日、9月25日
 (毎月第4火曜日)13:30~15:30

 切手でたどる昭和史


・よみうりカルチャー荻窪
 3月27日(火) 13:30~15:30(公開講座)
 「ご成婚切手の誕生秘話——切手でたどる昭和史」

 4月10日、5月8日、6月12日、7月10日、8月7日、9月11日
 (毎月第2火曜日)13:30~15:30

 切手でたどる昭和史


・よみうりカルチャー錦糸町 
 3月31日(土) 12:30-14:30(公開講座)
 皇室切手のモノ語り

 4月7日、6月2日、7月7日、8月4日、9月1日
 (毎月第1土曜日) 12:30~14:30

 郵便学者・切手博士と学ぶ切手のお話 
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 コンゴ共和国独立50年
2010-08-15 Sun 23:43
 1960年8月15日にコンゴ共和国がフランスから独立して、きょうでちょうど50年です。というわけで、きょうは終戦記念日でもありますし、第二次大戦にも絡めて、こんなモノをもってきました。(画像はクリックで拡大されます)

         仏領コンゴ・ドゴール絵葉書     仏領コンゴ・ドゴール絵葉書(裏面)

 これは、第二次大戦中の仏領コンゴで発行されたドゴール到着記念の絵葉書とその裏面です。葉書は官製のモノですが、印面はついていません。ただし、現在残されているものは、僕が確認した限り、ドゴールのブラザヴィル(仏領コンゴおよび現コンゴ共和国の首都)到着の日付である“1940年10月24日”の加刷がある仏領赤道アフリカの切手が貼られているケースがほとんどです。なお、葉書の印刷は、南アフリカ共和国のケープタウンで行われました。

 19世紀のアフリカ分割の過程で、ベルギーは探検家スタンレーをコンゴに派遣し、多数の基地を設けて現地勢力の長たちと様々な取り決めを結んでいました。これに対して、以前から沿岸部の権益拡大を進めていたポルトガルが反発し、1882年にはコンゴ川河口地域における主権を宣言。イギリスはポルトガルを支持しましたが、フランスはベルギーを支持する一方で、自ら探検家ピエール・ド・ブラザをアフリカ内陸部に派遣。ドイツもポルトガル支持を見送りました。このように、各国の思惑が錯綜する中で問題解決のためのベルリン会議が1884年11月15日から1885年2月26日まで開催され、コンゴ盆地はベルギー国家でなくベルギー王の私財となり、フランスが権益を築いたコンゴ盆地北西端は中央コンゴとしてフランス領とされました。

 1910年、フランスは、現在のガボン、コンゴ共和国、ウバンギ・シャリ(現・中央アフリカ)チャドをまとめて仏領赤道アフリカを形成しますが、その植民地政府はブラザヴィルに置かれました。

 第二次大戦中の1940年6月、フランスはドイツに降伏して占領され、親独ヴィシー政府とドゴールの自由フランスに分裂しますが、ブラザヴィルには1940年10月にドゴールが入城し(今回ご紹介の葉書は、この時の様子を撮影したものです)、仏領赤道アフリカは自由フランス軍の拠点となります。そして、1944年6月、ブラザヴィルでアフリカのフランス植民地と自由フランスとの間で会議が持たれ、アフリカのフランス植民地は戦争協力と引き換えに、戦後の自治権拡大を約束するブラザヴィル宣言が発せられたのを受け、戦後、仏領中央コンゴはフランス議会に議席を獲得。1958年には自治共和国を宣言し、1960年の完全独立となりました。

 アフリカのフランス植民地は、第二次大戦中、自由フランスの戦争に協力することによって、すなわち、自由フランスとともに血を流すことによって、政治的な発言権を獲得し、最終的に独立を獲得したわけです。戦前の大日本帝国も、1944年に朝鮮での徴兵制を実施し、その対価として終戦直前の1945年4月に朝鮮(同時に樺太・台湾にも)で男子住民に対する選挙権を与えたわけですが、残念ながら、選挙が行われる前に終戦となってしまいました。あの戦争が長引けばよかったとは思いませんが、仮に、日本の敗戦以前に朝鮮でも選挙が行われていれば、いずれ“朝鮮”(日本統治下の正式名称は朝鮮です)が独立したにせよ、その後の日本との関係も現在とはだいぶ違っていたでしょうね。
 

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