内藤陽介 Yosuke NAITO
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 ブラウンシュヴァイクの美談
2012-03-25 Sun 14:49
 ドイツ北部ブラウンシュヴァイクで、福祉施設などに匿名の人物から次々に高額の寄付金が届き、話題になっているのだそうです。というわけで、きょうはブラウンシュヴァイクの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

        ブラウンシュヴァイク(1852)

 これは、1852年に発行されたブラウンシュヴァイク最初の切手です。

 ブラウンシュヴァイクはドイツ北部、ニーダーザクセン州の都市のひとつで、州都のハノーファーからは南東55キロほどの地点にあります。第一次大戦後、ワイマール共和国にブラウンシュヴァイク州として編入されるまでは、17世紀以来のブラウンシュヴァイク公国の首都でした。

 さて、統一以前のドイツでは、1849年にバイエルンが最初の切手を発行し、ついで、ザクセン、プロイセン、ホルシュタイン、ハノーファーなどの諸邦(ステイツ)が順次切手を発行しました。

 1851年12月、ドイツ諸邦とオーストリアの郵便連合が発足すると、連合加盟の諸邦はステイツ間の郵便交換に関しては料金前納制を徹底し(それまでは、料金は受取人払いの扱いが主流でした)、そのために切手を発行することとなり、ブラウンシュヴァイク公国も1852年1月1日に最初の切手を発行しています。

 その時発行された切手は、公国の紋章を描くもので、ブラウンシュヴァイク市内のメイヤー兄弟が凸版印刷で製造しました。郵便料金は、重量1ロト(約16.7グラム)の書状の場合、10マイル(当時のドイツ・マイルは1マイル=7.42キロです)まで1シルバーグロッシェン(以下、Sgr)、10マイルから20マイルまで2Sgr、20マイル以上が3Sgrで、印刷物の基本料金は3分の1Sgr、書留料金は2Sgrであったため、これに対応して、1および3Sgr切手が15万枚、2Sgr切手が30万枚発行されました。

 さて、今回話題となったブラウンシュヴァイクで相次ぐ寄付金の動きですが、昨年11月、路上強盗に遭った老女の記事が地元紙で報じられた数日後、犯罪被害者支援団体の郵便受けに、記事の切り抜きと1万ユーロの現金が入った匿名の封筒が届けられたのが発端で、以後、同様のニュースが報じられるたびに、市内の貧困者向けの施設、教会、託児所などにその記事と現金入りの封筒が届けられているそうです。

 そういえば、日本でも一時期、タイガーマスクの伊達直人を名乗る匿名の寄付が相次いだことがありましたが、似たようなことはどこの国でもあるものなんですね。

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 3月27日(火) 19:00-21:00 於・国立市公民館3階講座室
 *お問い合わせ・お申し込みは、国立市公民館(電話 042-572-5141)までお願いいたします。

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 3月下旬から、下記の通り、首都圏各地のよみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)で一般向けの教養講座を担当します。詳細につきましては、各講座名(青色)をクリックしてご覧いただけると幸いです。皆様のご参加を心よりお待ちしております。(掲載は開催日順)

・よみうりカルチャー錦糸町 
 3月31日(土) 12:30-14:30(公開講座)
 皇室切手のモノ語り

 4月7日、6月2日、7月7日、8月4日、9月1日
 (毎月第1土曜日) 12:30~14:30

 郵便学者・切手博士と学ぶ切手のお話

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 4月10日、5月8日、6月12日、7月10日、8月7日、9月11日
 (毎月第2火曜日)13:30~15:30

 切手でたどる昭和史
 * 3月27日の公開講座のお申し込み受け付けは終了いたしました。

・よみうりカルチャー柏
 4月24日、5月22日、6月26日、7月24日、8月28日、9月25日
 (毎月第4火曜日)13:30~15:30

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 ドイツ航空のあけぼの
2008-04-27 Sun 10:37
 スタンプショウ’08はきょうが最終日で、表彰式が行われます。併催の競争切手展(オープン切手展とトピカル切手展)には、僕も特別賞として賞品を提供しているのですが、今回は、その嫁入り先は「ドイツ航空のあけぼの」をご出品の樋口豊さんに決まりました。というわけで、 きょうは樋口さんに敬意を表して、こんなモノを持ってきてみました。(画像はクリックで拡大されます)

 バイエルン・航空ラベル

 これは、バイエルンで1912年に発行された航空郵便用のラベルです。

 南独ミュンヘンを首都とするバイエルンの地は1180年からヴィッテルスバッハ家の支配下に置かれていましたが、ドイツ帝国の成立後も、王国は帝国の領邦として維持されました。切手に関しては、1849年にドイツの諸邦として最初の切手を発行し、ドイツ帝国の成立後も帝国郵政とは別の切手を発行し続けています。1918年、第一次世界大戦でドイツ帝国が敗れ、革命が勃発すると、バイエルン国王ルートヴィヒ3世も退位に追い込まれ、王国は滅亡し、バイエルン自由国の成立が宣言されました。その後、バイエルン自由国はワイマール共和国に合流しますが、バイエルンでは1920年3月31日まで独自の切手が使われていました。

 ドイツの帝国郵政は、1912年3月19日、マンハイム=ハイデルベルク間で航空郵便を開始しますが(それ以前にも、たとえば、1911年11月13日にベルリン周辺での試験的な航空郵便が行われるなど、郵政当局の承認を得ないプライベート・エアメールの例はあります)、これを受けて、バイエルンでも1912年10月3日、ミュンヘン=ニュルンベルク間で航空郵便が行われました。

 今回ご紹介のモノは、バイエルンでの航空郵便の実施にあたって、航空料金(25ペニヒ)を別途徴収するためのラベルとして発行されたもので、1912年から1913年にかけて、ミュンヘンとニュルンベルクの郵便局で販売されました。デザインは、翼のあるライオンで、BAECの文字はBavarian Aero Clubの略です。“切手”として扱うべきかどうかは微妙な存在ということで、ミッヘルにはリストされていますが、スコットやギボンズ、イベールなどには記載がありません。

 さて、『近代美術・特殊鳥類の時代』の刊行を記念して、昨日スタンプショウ会場内で行なった講演とサイン会は無事終了いたしました。お越しいただきました皆様には、この場を借りて、改めてお礼申し上げます。

 切手を集めてみたくなったら
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