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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 小笠原諸島復帰50周年
2018-06-26 Tue 00:36
 1968年6月26日に小笠原諸島が日本に復帰してから、ちょうど50年になりました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      小笠原国立公園・南島

 これは、1973年6月26日に発行された「小笠原国立公園」の切手のうち、南島のカルスト地形を取り上げた20円切手です。

 1593年、松本城主の孫・小笠原貞頼が“発見”したとされる小笠原諸島は、幕末の1861年、江戸幕府が父島の扇ヶ裏村に仮役所を設け、日本領であることを内外に宣言。その後、1876年3月、明治政府は小笠原諸島を正式に日本領土に編入し、内務省の直轄(のちに東京府に移管)としたうえで、同年10月、各国にその旨を通告しています。

 郵便に関しては、1885年7月、父島に小笠原局(普通局)が設けられたのをはじめ、1944年に戦況の悪化で島民が本州に強制疎開させられるまでの間に、同局のほか、扇ヶ裏(父島)、北村(母島)、母島(母島)、硫黄(硫黄島)の無集配特定局が活動しています。

 太平洋戦争末期の1945年、米軍は小笠原諸島を占領し、1946年1月、小笠原諸島の施政権は東京都から分離されます。その後、1952年4月にサンフランシスコ講和条約が発効すると、同条約に基づき小笠原諸島は米海軍の軍政下に置かれ、欧米系の住民は帰島を認められたものの、日本人の帰島は、認められませんでした。なお、米軍政下の小笠原諸島発着の郵便物は、月1回の米海軍のLST船(貨物船)もしくは週1回の飛行艇によって、父島からグアム島を経由して運ばれていたほか、硫黄島の野戦局でも郵便の取扱が行われました。

 これに対して、旧島民らは、1947年7月、小笠原島帰郷促進連盟を組織して祖国復帰運動を開始したものの、米側は軍事上の理由からこれを一蹴。しかし、旧島民の中には、早期帰島を信じて本土での定職につくことを拒む者も少なくなく、その結果、彼らの中で生活苦から一家心中するものが後を絶ちませんでした。こうしたことから、米国も旧島民の境遇には同情し、1961年には旧島民に対して600万ドルの見舞金を支払っています。

 その後、復帰運動の中心は、1965年5月に発足した小笠原協会に引き継がれ、1967年11月15日、佐藤=ジョンソンの日米首脳会談の結果、小笠原諸島の日本への早期返還の方針が決められます。そして、翌1968年4月5日の小笠原返還協定の調印を経て、同年6月26日付で小笠原諸島の施政権は日本に返還されました。

 切手の題材となった小笠原国立公園は、房総半島の南南東約1000キロ、北緯27度45分から24度14分の間に点在する小笠原諸島の大部分と周辺の海域で構成されており、復帰後の1972年10月16日に国立公園に指定されました。今回ご紹介の切手は、これを受けて、復帰5周年の意味合いも込めて、1973年6月26日に発行されたものです。

 切手に取り上げられた南島は、父島南西にある面積0.28平方キロ(復帰当時の0.34平方キロから減少しています)の無人島で、わが国における沈水カルスト地形の唯一の例として知られています。かつては常緑低木が生い茂っていましたが、ヤギの食害により所々に地面が露出した現在の姿になりました。復帰後の昭和40年代、植生回復のためヤギの駆除が行われ、2003年からは自然保護の観点により観光客の入島に際して、①東京都認定の自然ガイドの同行、②定められたルート以外は立ち入り禁止、③1日あたりの入島人数は100人まで、④上陸時間は2時間以内、などの制限が設けられました。

 切手の原画になった写真は丹地敏明が撮影したもので、タコノキの陰から眺めた隆起珊瑚の奇観が取り上げられており、周囲にはヒロベソカタマイマイの半化石が数多く残されています。
 

★★★ 全日本切手展のご案内  ★★★ 

 7月20-22日(金-日) 東京・錦糸町のすみだ産業会館で全日本切手展(全日展)ならびにチェコ切手展が開催されます。主催団体の一つである全日本郵趣連合のサイトのほか、全日本切手展のフェイスブック・サイト(どなたでもご覧になれます)にて、随時、情報をアップしていきますので、よろしくお願いいたします。

      全日展2018ポスター

 *画像は実行委員会が制作したポスターです。クリックで拡大してご覧ください。


★★★ 近刊予告! ★★★

 えにし書房より、拙著『チェ・ゲバラとキューバ革命』が近日刊行予定です!
 詳細につきましては、今後、このブログでも随時ご案内して参りますので、よろしくお願いします。

      ゲバラ本・仮書影

(画像は書影のイメージです。刊行時には若干の変更の可能性があります) 
 

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 世界遺産、エルサレムの“岩のドーム”に関連した郵便資料分析という独自の視点から、複雑な情勢をわかりやすく解説。郵便学者による待望の通史!

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 大阪北部で震度6弱
2018-06-19 Tue 09:14
 きのう(18日7時58分頃)、大阪府北部で最大震度が震度6弱、京都府南部で最大震度が震度5強という地震が発生。きょう(19日)午前6時半現在で、大阪府内で4人が亡くなり、2府4県で計376人が負傷しました。亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、負傷者の方には心よりお見舞い申し上げます。というわけで、きょうはこの1枚です。(画像はクリックで拡大されます)

      箕面国定公園

 これは、1973年3月12日に発行された“明治の森・箕面国定公園”の切手で、紅葉の間を流れ落ちる滝とニホンザルが描かれています。今回の地震では、切手の題材となった箕面市のほか、大阪市北区、大阪府高槻市、枚方市、茨木市の5市区で震度6弱を観測しましたが、大阪府で震度6弱を観測したのは、観測体制が整った1923年1月以降、初めてのことです。

 切手に取り上げられた“明治の森・箕面国定公園”は、1967年、“明治百年”を記念して東京都の高尾山とともに指定されました。公園内の箕面大滝は、淀川水系箕面川の落差33mの滝で、紅葉の名所として有名です。年間200万人以上の観光客が訪れますが、周辺にはニホンザルが出没し、人間に危害を加えることもあるため、餌やりは禁じられています。

 さて、きのうの地震の後、京阪神地域では余震とみられる小規模な地震が続発。また、今日から明日(20日)にかけては、西日本を中心に雷を伴った非常に激しい雨が降り、大雨となるおそれがあるとのことですから、十分、ご注意ください。


★★★ 近刊予告! ★★★

 えにし書房より、拙著『チェ・ゲバラとキューバ革命』が7月刊行予定です!
 詳細につきましては、今後、このブログでも随時ご案内して参りますので、よろしくお願いします。

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(画像は書影のイメージです。刊行時には若干の変更の可能性があります) 

 なお、当初、『チェ・ゲバラとキューバ革命』は、2018年5月末の刊行を予定しておりましたが、諸般の事情により、刊行予定が7月に変更になりました。あしからずご了承ください。


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 阿蘇・中岳の規制、あす解除
2018-02-27 Tue 01:39
 熊本県阿蘇市や関係機関でつくる阿蘇火山防災会議協議会は、きのう(26日)、2014年8月いらいの阿蘇山・中岳の火口周辺への立ち入り規制を、あす午前10時半に解除すると決定しました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      阿蘇中岳(1938年・4銭)

 これは、1939年8月15日に発行された阿蘇国立公園の切手のうち、中岳を取り上げた4銭切手です。

 切手の元になった写真は逓信省の鈴木登良吉が撮影しました。鈴木は、1938年11月から12月にかけて、大山瀬戸内海国立公園および阿蘇国立公園の切手の原画となる写真を撮影するために現地を訪れています。ちなみに、阿蘇国立公園の切手は、当初、1939年8月10日の発行予定でしたが、印刷中にグラヴィア印刷機が故障したため、実際の発行日は8月15日に延期されています。

 阿蘇山は、世界でも有数の大型カルデラと雄大な外輪山を持ち、“火の国”熊本県の象徴的な存在です。切手に取り上げられた中岳は、カルデラ内部にある阿蘇五岳のうち、中央部に位置する噴火口のある山で、標高1506メートル。火口は、東西約400メートル、南北約900メートルの範囲に、北から順に第1・第2・第3・第4火口が並んでいます。活動中の火口を容易にのぞくことができる世界的にみても珍しい火山として有名で、立ち入り規制が行われるまでは、年間約100万人の観光客が訪れていました。

 阿蘇といえば、2016年10月、中岳第1火口で1980年1月以来36年ぶりの爆発的噴火が起きたことが記憶に新しいところですが、その後、噴火は落ち着いたことから、翌2017年2月には警戒レベルが1に引き下げられていました。今回の規制解除で観光客が回復して、2016年4月に起きた熊本地震からの復興の弾みとなれば良いですね。

  
★★★ 世界切手展< THAILAND 2018>作品募集中! ★★★

 本年(2018年)11月28日から12月3日まで、タイ・バンコクのサイアム・パラゴンで世界切手展<THAILAND 2018>が開催される予定です。同展の日本コミッショナーは、不肖・内藤がお引き受けすることになりました。

 現在、出品作品を3月12日(必着)で募集しておりますので、ご興味がおありの方は、ぜひ、こちらをご覧ください。ふるってのご応募を、お待ちしております。


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 納めの觀音
2017-12-18 Mon 10:51
 きょう(18日)は、今年最後の觀音様の縁日“納めの觀音”の日です。というわけで、今年お参りした觀音様にちなんで、この切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      阿伏兎觀音

 これは、1939年4月20日に発行された「大山・瀬戸内国立公園」の切手のうち、阿伏兎觀音(磐台寺觀音堂)を取り上げた10銭切手です。

 大山国立公園と瀬戸内国立公園は、もともとは全く別の国立公園ですが、1936年2月1日に指定された大山国立公園は大山を中心に地域が限られており、単独で4種類のセットとして発行することが難しかったため、近隣の瀬戸内国立公園との組み合わせで4種セット(うち、大山国立公園は1種のみ)で発行されました。

 瀬戸内国立公園は、1934年3月16日、雲仙国立公園(現・雲仙天草国立公園)、霧島国立公園(現・霧島錦江湾国立公園)とともに、日本初の国立公園として指定されました。当初の区域は、小豆島の寒霞渓、香川県の屋島、岡山県の鷲羽山、広島県の鞆の浦・沼隈町周辺の備讃瀬戸を中心とした一帯に限られていましたが、その後、区域が拡張され、現在の区域は和歌山市から北九州市にまで及ぶ広大なものとなっています。

 阿伏兎觀音は、鞆の浦の西に4キロ、沼隈半島の南端の突端にある盤台寺(臨済宗)の觀音堂で、986年、花山法皇が周囲一帯の海上を往来する船の航海安全を祈願して、岬の岩の上に十一面観音の石像を安置したのが開基とされています。なお、本尊の十一面観音は、航海安全の他、子宝と安産の祈願所として、地元の信仰を集めています。

 その後、一時的に觀音堂は荒廃しましたが、元亀年間(1570-73年)、毛利輝元によって室町時代の建築様式で再興され、福山藩主の水野勝種により、現在の境内の姿が整えられました。海に突き出した急峻な岩肌に鎮座する朱塗りの観音堂は古くから景勝地として知られ、歌川広重の浮世絵や志賀直哉の小説「暗夜行路」の中でも取り上げられているほか、国の重要文化財にも指定されています。

 ことし9月、僕は「日本のこころタウンミ-ティング in 福山」のスピーカーとして、広島県福山市に行ったのですが、講演の翌日、地元の方のご案内で、切手に取り上げられた觀音堂を参拝してきました。

 お寺の入口には、1926年に皇太子裕仁親王(後の昭和天皇)が鞆の浦から尾道まで海路を移動する際、ここを行啓されたことを示す記念碑が立っていました。碑文には、「殿下が広島県知事以下、奉迎の人々に会釈されたことに、一同、大いに感激し、その感動を多くの人に伝えるために碑を建立した」との趣旨の文章が刻まれています。(下の画像)

      阿伏兎觀音・行啓記念碑

 碑文を通り過ぎて、境内の入口で入場券を買ったチケット(下の画像)には、切手とほぼ同じ構図、会場からの觀音堂の写真が取り上げられています。

      阿伏兎觀音チケット

 チケットではトリミングされてほとんど見えませんが、切手では、画面右側の小岩の上に小さな仏塔(下の画像左)が見えます。觀音堂のお参りの前に、まずは、その塔のところに行ってみました。塔の中には、小さな石仏が安置されています。(下の画像右)

      阿伏兎觀音・塔   阿伏兎觀音・石仏

 ちなみに、この仏塔の奥に回り込んだところからは、觀音堂の全景がこんな風に見えます。

      阿伏兎觀音・觀音堂
      
 切手に取り上げられた觀音堂へは、境内の客殿裏手から続く石段を上って行くことになります。階段を上りきって觀音堂に入り、回廊の傾いた床板の上に立つと、こんな感じで瀬戸内の海が間近に眺められます。

      阿伏兎觀音・回廊

 そして、回廊を回って、海に面したお堂の正面に行くと、御本尊の前には、子宝と安産の觀音様ということで、壁一面に、奉納された“おっぱい絵馬”が飾られていました。(下の画像)

      阿伏兎觀音・本殿

 この光景ゆえに、阿伏兎觀音は“おっぱい觀音”とも呼ばれているそうです。国立公園切手だけ見ると、厳しい自然環境の中にたたずむ孤高の觀音堂といった風情の阿伏兎觀音ですが、大量の“おっぱい絵馬”を見てしまうと、そちらのインパクトが強烈すぎて、觀音堂に対するイメージがガラッと変わってしまいました。やはり、こういうのは、現地で実物を見てみないと得られない体験ですね。

 遅ればせながら、お忙しい中、僕のわがままを聞いていただき、現地までご案内いただきました「日本のこころタウンミ-ティング in 福山」のスタッフ、ご関係者の方には、この場をお借りして、あらためてお礼申し上げます。


★★★ NHKラジオ第1放送 “切手でひも解く世界の歴史” ★★★

 12月14日(木)に放送の「切手でひも解く世界の歴史」第12回は無事に終了しました。お聞きいただいた皆様、ありがとうございました。次回の放送は、12月28日(木)16:05~の予定です。引き続き、よろしくお願いいたします。
 
 なお、14日放送分につきましては、21日(木)19:00まで、こちらの“聴き逃し”サービスでお聴きいただけますので、ぜひご利用ください。


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 切手歳時記:鳴子のこけし
2017-09-22 Fri 10:28
 ご報告が遅くなりましたが、公益財団法人・通信文化協会の雑誌『通信文化』2017年9月号ができあがりました。僕の連載「切手歳時記」は、今回はこの1点を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      栗駒国定公園(鳴子)

 これは、1972年6月20日に発行された“栗駒国定公園”のうち、鳴子峡と鳴子こけしを取り上げた1枚です。
 
 こけしのまち”として知られる宮城県の鳴子温泉では、ことしも9月1-3日、毎年恒例の“全国こけし祭りが開催されました。

 木材を轆轤にかけて削り、挽物と呼ばれる木工品を作る木地師の起源は、文徳天皇(在位827-858)の第一皇子、推喬親王(844ー897) が近江国愛智川上流の小椋庄に隠棲して仏道修行をしていた際に、経軸が回転するのを見て轆轤を考案し、供奉の者に小椋の姓を与えてその技術を伝授したことにあるとされています。

 その後、木地師たちは小椋庄を本貫地とする伝承を守り、その由緒書と伐採、往来の自由を保証する御綸旨の類を携え、良材を求め諸国の山々へ散り、その一部は、東北地方に定着しました。

 木地師たちは、推喬親王由来の御綸旨で、どの山でも八合目以上の木は自由に伐採できる特権が与えられていましたが、江戸末期になると、山地の利用権をめぐる麓との対立などから、多くは山から下りざるを得なくなり、一部は、新たな生活の場として湯治場を選びます。

 それまで、木地師たちは白木のままの椀や盆、仏具などを作っていたが、湯治客と接するうちに、疲労回復と五穀豊穣のイメージを重ねた縁起物を求める需要があることに気づき、幕末の文久・元治年間のころから、赤い染料を使った挽物細工の“赤物”の人形を売るようになります。なお、当時の俗信では、赤色は疱瘡(天然痘)を防ぐ効果があると信じられていました。

 赤物の人形は各地の湯治場で自然発生的に作られるようになりましたので、当初、その呼び名も地域によってさまざまでした。すなわち、木で作った人形の木偶(でく)に由来する“きでこ”、“でころこ”、“でくのぼう”、這い這い人形の這子(ほうこ)に由来する“きぼこ”、“こげほうこ”、芥子(けし)人形に由来する“こげす”、“けしにんぎょう”などが、代表的な呼び名です。

 明治を経て大正時代に入り、鉄道網が発達して東北の温泉地に全国から観光客が訪れるようになると、赤物の人形は民芸品として人気を集めたが、その一方、地ごとに呼び名が異なっているための不都合も目立つようになってきました。

 そこで、1939年8月、鳴子温泉で各地の関係者を集めた“全国こけし大会”が開催され、赤物の人形の名称を仮名書きの“こけし”に統一すべきとの決議が採択され、以来、“こけし”の呼び名が定着します。

 伝統的なこけしは地域ごとに形式が異なっており、その主なものとしては、①土湯系(福島県土湯温泉、飯坂温泉、岳温泉)、② 弥治郎系(宮城県白石市弥治郎)、③ 遠刈田系(宮城県遠刈田温泉)、④ 鳴子系(宮城県鳴子温泉)、⑤ 作並系(宮城県仙台市、作並温泉、山形県山形市、米沢市、寒河江市、天童市)、⑥ 蔵王高湯系(山形県蔵王温泉)、⑦ 肘折系(山形県肘折温泉) 、⑧ 南部系(岩手県盛岡市、花巻温泉)、津軽系(青森県温湯温泉、大鰐温泉・青森)などに分類されています。

 今回ご紹介の切手に描かれた鳴子系こけしは、頭部を胴の部分にはめ込んでいるため、首を回すとキイキイ音が鳴るのが特徴です。ただし、切手では実際の音を聞くのは無理なので、胴に大きく菊が描かれた特徴的なデザインで鳴子系と識別できます。


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 切手で訪ねるふるさとの旅:北海道
2016-11-27 Sun 15:08
 ご報告がすっかり遅くなりましたが、『(郵便局を旅する地域活性マガジン)散歩人』第33号(不定期刊)ができあがりました。同誌に掲載の僕の連載「切手で訪ねるふるさとの旅」では、今回は“異文化との出会いを感じる港町・函館”というメインの特集に合わせて、道南を中心とした北海道を取り上げました。そのなかから、きょうはこの切手をご紹介します。(画像はクリックで拡大されます)

      大沼国定公園

 これは、1961年9月15日に発行された大沼国定公園の切手です。

 渡島半島南部、函館市の北方16kmの地点にある大沼国定公園は、駒ヶ岳とその火山活動によってできた大沼、小沼、蓴菜沼からなる国定公園です。この一帯は、江戸時代から、箱館(現函館)と小樽を結ぶ交通の要衝でしたが、明治維新後の1872年に札幌本道が開通すると宮崎重兵衛が旅館を開業し、外国人を含む観光客が訪れるようになりました。今回ご紹介の切手では、大沼から見た駒ケ岳が描かれています。

 さて、 今回の記事では、今回の記事でご紹介の大沼国定公園のほか、五稜郭、ハリストス教会、函館本線森町のするめいか、函館の八幡坂、北海道100年記念塔の切手を取り上げました。掲載誌の『散歩人』は各地の郵便局などで入手が可能ですので、御近所でお見かけになりましたら、ぜひお手にとってご覧いただけると幸いです。


★★★ ブラジル大使館推薦! 内藤陽介の『リオデジャネイロ歴史紀行』  ★★★ 

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 発売元の特設サイトはこちらです。

 * 8月6日付『東京新聞』「この人」欄で、内藤が『リオデジャネイロ歴史紀行』の著者として取り上げられました!

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 阿蘇山が36年ぶり爆発的噴火 
2016-10-08 Sat 10:36
 きょう(8日)午前1時46分ごろ、熊本県の阿蘇山の中岳第1火口で爆発的噴火が発生しました。阿蘇山で爆発的噴火が発生したのは1980年1月以来36年ぶりのことですが、今年4月の大地震との関係は現在のところ不明だそうです。周辺の皆様は、お気を付けください。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      阿蘇・中岳火口(1939)

 これは、1939年8月15日に発行された阿蘇国立公園の切手のうち、中岳頂上付近から見た噴火口を取り上げた10銭切手です。

 切手の元になった写真は、1938年12月1日に逓信省の鈴木登良吉が撮影しました。鈴木は、1938年11月から12月にかけて、大山瀬戸内海国立公園および阿蘇国立公園の切手の原画となる写真を撮影するために現地を訪れていますが、今回ご紹介の切手に使われた写真は、その中で最も撮影日が遅いものです。ちなみに、阿蘇国立公園の切手は、当初、1939年8月10日の発行予定でしたが、印刷中にグラヴィア印刷機が故障したため、実際の発行日は8月15日に延期されています。

 阿蘇山は、世界でも有数の大型カルデラと雄大な外輪山を持ち、“火の国”熊本県の象徴的な存在です。切手に取り上げられた中岳は、カルデラ内部にある阿蘇五岳のうち、中央部に位置する噴火口のある山で、標高1,506メートル。今回の噴火に見られるように、現在でも火山活動が続いています。

 この記事を書いている時点では、けが人などは確認されていないようですが、気象庁の斎藤誠火山課長によると、「阿蘇山は不安定な状態で、今後も同規模の噴火が起こり得る。風下側では火山灰だけでなく、小さな噴石や火山ガスにも注意してほしい」と呼びかけています。このまま大事に至らず、噴火が収束することをお祈りしております。


★★★ 講座のご案内 ★★★

 11月17日(木) 10:30-12:00、東京・竹橋の毎日文化センターにてユダヤとアメリカと題する一日講座を行います。詳細は講座名をクリックしてご覧ください。ぜひ、よろしくお願いします。 

 * 11日の講座の予約受付は終了いたしました。  


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 * 8月6日付『東京新聞』「この人」欄で、内藤が『リオデジャネイロ歴史紀行』の著者として取り上げられました!

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 “世紀の植物”開花
2016-07-08 Fri 10:29
 開花まで数十年を要するため、“世紀の植物”とよばれているリュウゼツランが、きのう(7日)、宮崎県庁で黄色い花をつけたそうです。というわけで、宮崎県のリュウゼツランということで、この切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      日南海岸国定公園

 これは、1964年2月20日に発行された日南海岸国定公園の切手で、堀切峠からの“鬼の洗濯岩”とリュウゼツランが描かれています。

 日南海岸国定公園は宮崎県南部から鹿児島県志布志湾西岸の肝属川河口までの海岸線を包括した国定公園で、切手に描かれている堀切峠は、眼下に日向灘と青島の“鬼の洗濯板 (波状岩) ”を望む景勝地です。“鬼の洗濯岩”は、中新世後期(約700万年前)に海中で出来た水成岩(固い砂岩と軟らかい泥岩が繰り返し積み重なった地層)が隆起し、長い間に波に洗われ、固い砂岩層だけが板のように積み重なって見えるようになったもので、青島から南の巾着島までの約8キロの海岸線に見られます。1955年の国定公園指定より早く、1934年に天然記念物に指定されました。

 一方、リュウゼツランはメキシコ原産の大形常緑多年草で、葉の長さは1-2メートル。多肉で緑で、先端にとげがあります。数十年に一度、4-8メートルの巨大な花茎を出し、多数の淡黄色の花を付けますが、結実したあと枯死します。葉の繊維で網などを作るほか、メキシコの伝統的な蒸留酒、テキーラの原料としても知られています。

 ちなみに、今回開花した宮崎県庁のリュウゼツランは8月下旬ごろまで見ることができるそうです。せっかくの機会ですから、県庁前の広場に、宮崎の地鶏を焼いてテキーラを飲ませる屋台を出たら、観光客も集まるんじゃないでしょうかねぇ。いずれにせよ、“世紀の植物”の開花が、熊本地震以来落ち込んでいる九州7県の観光復興の一つのきっかけになってくれるといいですね。

 
 ★★★ 講座のご案内 ★★★

 下記の通り、各地のよみうりカルチャーで公開講座を行います。ぜひ、ご参加ください。

 ・切手でたどる東京五輪とその時代
 よみうりカルチャー荻窪 7/9(土) 13:00~14:30

 詳細につきましては、それぞれの会場・時間をクリックしてご覧いただけると幸いです。


 ★★★ 全日本切手展のご案内 ★★★

 7月22-24日(金ー日) 東京・錦糸町のすみだ産業会館で全日本切手展(全日展)ならびにオリンピックとブラジル切手展が開催されます。詳細は、主催団体の一つである日本郵趣連合のサイト(左側の“公式ブログ”をクリックしてください)のほか、フェイスブックのイベントページにて、随時、情報をアップしていきますので、よろしくお願いいたします。

      全日展2016チラシ

 *画像は全日展実行委員会が制作したチラシです。クリックで拡大してご覧ください。


 ★★★ 内藤陽介の最新刊  『ペニー・ブラック物語』  好評発売中! ★★★ 

       ペニーブラック表紙 2350円+税

 【出版元より】
 若く美しい女王の横顔に恋しよう!
 世界最初の切手
 欲しくないですか/知りたくないですか

 世界最初の切手“ペニー・ブラック”…名前は聞いたことがあっても、詳しくは知らないという収集家も多いはず。本書はペニー・ブラックとその背景にある歴史物語を豊富なビジュアル図版でわかりやすく解説。これからペニー・ブラックを手に入れたい人向けに、入手のポイントなどを説明した収集ガイドもついた充実の内容です。

 発売元の特設サイトはこちら。ページのサンプルもご覧いただけます。


 ★★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★★

 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインよろしくポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。

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 切手で訪ねるふるさとの旅:長崎・佐賀・福岡
2016-06-07 Tue 20:35
 ご報告がすっかり遅くなりましたが、『(郵便局を旅する地域活性マガジン)散歩人』第32号(不定期刊)ができあがりました。同誌に掲載の僕の連載「切手で訪ねるふるさとの旅」では、今回は“異国との交流、古代ロマンへの誘い 対馬~壱岐~北九州”というメインの特集に合わせて、ゆかりの各県から一つずつ題材を選ぶという構成ですが、そのなかから、きょうはこの切手をご紹介します。(画像はクリックで拡大されます)

      壱岐対馬国定公園

 これは、1970年2月25日に発行された“壱岐対馬国定公園”の切手です。

 壱岐対馬国定公園は、長崎県北西部の壱岐および対馬の海岸部を中心とした国定公園で、ツシマテン、ツシマヤマネコなど大陸性の固有種が多く棲息するほか、元寇の防塁跡や原の辻遺跡、金田城跡など歴史的な遺産も多いことで知られています。切手は、浅茅湾と対州島を背景に、豆酘地区の女性を描くものですが、豆酘には、年老いた母親を残して采女として朝廷に出仕することを拒み、自害した鶴王を祀った美女塚があります。

 さて、今回の記事では、壱岐対馬国定公園のほか、伊万里・有田焼、長崎街道、旧グラバー住宅、唐津くんち、佐世保の願掛け牛、そして吉野ヶ里遺跡の切手を取り上げました。掲載誌の『散歩人』は各地の郵便局などで入手が可能ですので、御近所でお見かけになりましたら、ぜひお手にとってご覧いただけると幸いです。

 
 ★★★ アジア国際切手展<CHINA 2016>作品募集中! ★★★

 本年(2016年)12月2-6日、中華人民共和国広西チワン族自治区南寧市の南寧国際会展中心において、アジア国際切手展<CHINA 2016>(以下、南寧展)が開催されます。同展の日本コミッショナーは、不詳・内藤がお引き受けすることになりました。

 現在、出品作品を6月12日(必着)で募集しておりますので、ご興味がおありの方は、ぜひ、こちらをご覧ください。ふるってのご応募を、待ちしております。

 ★★★ 内藤陽介の新刊  『ペニー・ブラック物語』 のご案内 ★★★ 

       ペニーブラック表紙 2350円+税

 【出版元より】
 若く美しい女王の横顔に恋しよう!
 世界最初の切手
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 ★★★ 内藤陽介の新刊  『アウシュヴィッツの手紙』 のご案内 ★★★ 

       アウシュヴィッツの手紙・表紙 2000円+税

 【出版元より】
 アウシュヴィッツ強制収容所の実態を、主に収容者の手紙の解析を通して明らかにする郵便学の成果! 手紙以外にも様々なポスタルメディア(郵便資料)から、意外に知られていない収容所の歴史をわかりやすく解説。

 出版元のサイトはこちら。各書店へのリンクもあります。

 インターネット放送「チャンネルくらら」にて、本書の内容をご紹介しております。よろしかったら、こちらをクリックしたご覧ください。


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 きょうから伊勢志摩サミット
2016-05-26 Thu 11:43
 G7サミット=主要7か国の首脳会議“伊勢志摩サミット”が、きょう・あす(26・27日)、三重県志摩市の賢島で行われています。G7首脳が日本に集結するのは、2008年の北海道洞爺湖サミット以来、8年ぶりです。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      伊勢志摩国立公園・宇治橋

 これは、1964年3月15日に発行された“伊勢志摩国立公園”の切手のうち、宇治橋を取り上げた5円切手です。

 宇治橋は伊勢の神宮の内宮の参道口にある長さ101.8m、幅8.42mの木造の和橋で、橋の両側に神明鳥居があります。厳密には、宇治橋を渡った先は神域ではなく神苑とされていますが、一般には神域と扱われていることから、宇治橋は“俗界と聖界の境にある橋”として内宮のシンボルになっています。

 神宮の内宮が創建された当時、内宮前の五十鈴川には橋はかかっておらず、人々は浅瀬に石を並べ渡っていたと考えらています。内宮前の橋についての最古の記録は、建久年間(1190-98)に書かれた『皇太神宮年中行事』の津長神社(現・内宮摂社)での“橋”ですが、初期の頃の橋は増水などによりしばしば流されており、安定的な橋がかけられるようになったのは15世紀後半のこととされています。

 明治以降は神宮式年遷宮にあわせて架け替えられていました。ところが、終戦直後の1949年に予定されていた第59回遷宮が4年遅れの1953年に行われることになった際、宇治橋だけは当初の予定通り1949年に架け替えられたことから、以後、橋の架け替えは式年遷宮の4年前に行われることになりました。なお、今回ご紹介の切手は、1964年の発行ですので、1949年に架け替えられた橋ということになります。

 橋の両側の鳥居は遅くとも室町時代後期には設置されており、式年遷宮に合わせて、20年ごとに、外側(西)の鳥居は外宮正殿の棟持柱の古材から、内側(東)は内宮正殿の棟持柱の古材から作られています。さらに、建て替え後の旧鳥居は、外の鳥居は三重県桑名市桑名宿の七里の渡しで、内の鳥居は鈴鹿峠の麓にある三重県亀山市関町関宿の関の東の追分で、それぞれ神宮遙拝用の鳥居に20年間使用され、さらにその後も日本各地の神社で鳥居や部材として再利用されています。

 さて、今回のサミットでは、安倍首相が宇治橋のたもとで各国の首脳らを出迎えた後、首脳らはそろって伊勢神宮の境内を散策し、記念の植樹を行いました。今回の各国首脳の伊勢神宮訪問については、正式な“参拝”にすると政教分離原則に抵触する可能性があるため、各国首脳全員が内宮の御垣内に行き、自由に散策する(希望すれば拝礼も可。ただし、二拝二拍手一拝の正式な作法は求めない)ということで決着したそうです。まぁ、理屈の上ではたしかにそうなんでしょうが、伊勢神宮が日本人にとって心の故郷ともいうべき聖域であることには変わりがないわけで、そうした聖なる空間の雰囲気だけでも感じとってもらうことは、各国首脳の日本理解を深めるうえで、決して意味のないことではないと僕は思いたいですね。

 
 ★★★ アジア国際切手展<CHINA 2016>作品募集中! ★★★

 本年(2016年)12月2-6日、中華人民共和国広西チワン族自治区南寧市の南寧国際会展中心において、アジア国際切手展<CHINA 2016>(以下、南寧展)が開催されます。同展の日本コミッショナーは、不詳・内藤がお引き受けすることになりました。

 現在、出品作品を6月12日(必着)で募集しておりますので、ご興味がおありの方は、ぜひ、こちらをご覧ください。ふるってのご応募を、待ちしております。

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       ペニーブラック表紙 2350円+税

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 若く美しい女王の横顔に恋しよう!
 世界最初の切手
 欲しくないですか/知りたくないですか

 世界最初の切手“ペニー・ブラック”…名前は聞いたことがあっても、詳しくは知らないという収集家も多いはず。本書はペニー・ブラックとその背景にある歴史物語を豊富なビジュアル図版でわかりやすく解説。これからペニー・ブラックを手に入れたい人向けに、入手のポイントなどを説明した収集ガイドもついた充実の内容です。

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 ★★★ 内藤陽介の新刊  『アウシュヴィッツの手紙』 のご案内 ★★★ 

       アウシュヴィッツの手紙・表紙 2000円+税

 【出版元より】
 アウシュヴィッツ強制収容所の実態を、主に収容者の手紙の解析を通して明らかにする郵便学の成果! 手紙以外にも様々なポスタルメディア(郵便資料)から、意外に知られていない収容所の歴史をわかりやすく解説。

 出版元のサイトはこちら。各書店へのリンクもあります。

 インターネット放送「チャンネルくらら」にて、本書の内容をご紹介しております。よろしかったら、こちらをクリックしたご覧ください。


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