内藤陽介 Yosuke NAITO
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 小さな世界のお菓子たち:ビスケットの切手
2014-12-21 Sun 14:46
 ご報告が遅くなりましたが、大手製菓メーカー(株)ロッテの季刊広報誌『Shall we Lotte(シャル ウィ ロッテ)』の第26号(2014年冬号)ができあがりました。僕の連載「小さな世界のお菓子たち」では、今回は、こんな切手を取り上げました。(画像はクリックで拡大されます)

      ラトヴィア・ピパルクーカ

 これは、2006年にラトビアで発行されたクリスマスツリー型のピパルクーカの切手です。

 英語圏でジンジャークッキーと呼ばれるクリスマス菓子は、14世紀頃、現在のベルギーとドイツの国境付近で作られるようになったレープクーヘンがルーツと考えられていますが、レープクーヘンはヨーロッパ全体へ広まっていく過程で、地域ごとの微妙な差が生まれました。

 バルト三国の中央に位置し、ロシアと国境を接するラトビアですが、食文化に関してはドイツの影響が強く、いまから150年ほど前から、レープクーヘンに相当するお菓子として、ピパルクーカと呼ばれるビスケットがクリスマス菓子の定番として作られています。

 ピパルクーカは、ラトビア語で“胡椒ケーキ”の意味で、おそらく、現地の人の味覚では胡椒が強く感じられるためこの名がついたのでしょう。ただし、実際に使われているスパイスは、胡椒だけではなく、クローブやナツメグ、コリアンダー、カルダモン、シナモンなどさまざまな種類のものがブレンドされています。生地のベースにはライ麦の粉を使っているため、独特のサクサクした食感が特徴となっています。

 今回ご紹介の切手はクリスマス・ツリー型のピパルクーカを取り上げたもので、右側にはラトビア語で「心のこもったクリスマスを!」との文言が印刷されています。ラトビアの首都リガの旧市街にある大聖堂広場のブラックヘッドギルド前の場所は、1510年、世界で初めて、飾り付けられたモミの木が“クリスマス・ツリー”として立てられたとされる場所ですから、ツリー型のピパルクーカは、ラトビアの人たちにとって特に思い入れのあるデザインなのではないかと思います。

 なお、実際のピパルクーカにはアイシングのないものも少なくないのですが、切手に取り上げられているモノはいずれも、砂糖の白いアイシングが施されています。それが、うっすらと雪化粧をしたクリスマス・シーズンのリガの街並みを連想させて、良い雰囲気ですね。


 ★★★ インターネット放送出演のご案内 ★★★

      チャンネルくらら写真

 毎週水曜日、インターネット放送・チャンネルくららにて、内藤がレギュラー出演する番組「切手で辿る韓国現代史」が配信されています。青字をクリックし、番組を選択していただくとYoutube にて無料でご覧になれますので、よろしかったら、ぜひ、ご覧ください。(画像は収録風景で、右側に座っているのが主宰者の倉山満さんです)

 
 ★★★ よみうりカルチャー荻窪の講座のご案内 ★★★

 毎月1回(原則第1火曜日:1月6日、2月3日、3月3日、3月31日)、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で下記の一般向けの教養講座を担当します。

 ・イスラム世界を知る 時間は15:30-17:00です。

 次回開催は1月6日で、途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


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        朝鮮戦争表紙(実物からスキャン) 本体2000円+税

 【出版元より】
 「韓国/北朝鮮」の出発点を正しく知る!
 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。

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 *8月24日付『讀賣新聞』、韓国メディア『週刊京郷』8月26日号、8月31日付『夕刊フジ』、『郵趣』10月号、『サンデー毎日』10月5日号で拙著『朝鮮戦争』が紹介されました!


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 ラトビアがユーロ導入へ
2013-07-10 Wed 20:41
 欧州連合(EU)は、きのう(9日)、ブリュッセルで財務相理事会を開き、EU加盟国のラトビアが2014年1月1日に欧州単一通貨ユーロを導入することを正式決定しました。ユーロ圏の拡大は2011年1月にユーロを導入したエストニア以来3年ぶりで、ラトビアは18番目のユーロ導入国となる予定です。というわけで、きょうはこんなモノを持ってきました。(画像亜クリックで拡大されます)

       ラトビア・ラッツ加刷

 これは、1927年にラトビアで発行された改値加刷切手です。

 現在のラトビア国家に相当する地域は、第一次大戦以前は帝政ロシアに支配されていましたが、ロシア革命による帝政崩壊を経て1919年に独立しました。独立当初の通貨は、ロシア・ルーブルを継承したラトビア・ルーブルでしたが、1922年、新通貨としてラッツが導入されます。なお、ラッツというのは、ラトビア(Latvia)の最初の3文字を取ったもので、新旧通貨の交換レートは1ラッツ=50ラトビア・ルーブルでした。

 ラッツの導入に伴い、1923年には額面がラッツで表示された正刷切手が発行されましたが、1927年には今回ご紹介しているように、旧通貨の切手に新通貨の額面を加刷した切手3種(額面としては15サンティムスが2種、1ラッツが1種。1ラッツ=100サンティムス)が発行されました。

 その後、1939年に独ソ不可侵条約と併せて締結された秘密議定書により、1940年、ソ連はラトビアを併合。ラトビア・ソビエト社会主義共和国が樹立されましたが、翌1941年の独ソ戦勃発により、ドイツ軍に占領されました。当時のラトビア人の多くは、歴史的に反ロシア感情が強かったこともあり、ドイツ軍を“解放軍”として迎えましたが、1944年にはソ連が再占領。以後、1991年の独立回復まで、ソ連の支配下に置かれていました。

 再独立後も、当初はルーブルが使われていましたが、1993年にラッツが復活したものの、今回のユーロ圏加盟により、ラッツという名前の通貨はわずか20年(旧通貨時代の1922-40年をあわせても38年)で姿を消すことになりました。

 ユーロの先行きがどうにも不透明な昨今、あえてユーロ圏に加盟して本当に大丈夫なのかと他人事ながら心配になってしまいますが、ラトビアにおけるユーロの寿命が、まずはラッツを越えられるよう、お祈りしております。


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 毎月1回、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で予算1日2000円のソウル歴史散歩と題する一般向けの教養講座を担当しています。開催日は7月2日、7月30日、9月3日(原則第一火曜日)で、時間は各回とも13:00~14:30です。講座は途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


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 ラトビアのヤツメウナギ
2011-07-21 Thu 21:31
 きょう(21日)は土用の丑の日です。というわけで、この切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

        ラトビアのウナギ

 これは、2005年にバルト3国のラトビアで発行されたヤツメウナギの切手です。ヤツメウナギはいわゆるウナギの仲間ではないのですが、まぁ、気の利いた“ウナギ”の外国切手が見つからなかったので、取りあえず苦し紛れに持ってきました。来年は、ちゃんとしたウナギ切手をお見せできるように頑張りたいと思います。

 さて、我々が蒲焼として食べているのは、いわゆるニホンウナギですが、ウナギ属全体としては、世界中の熱帯から温帯にかけて18種(内3亜種)が生息しています。このうち、主としてヨーロッパで食されているヨーロッパ・ウナギについては、以前にもこのブログでもスウェーデンボスニアのウナギ切手をご紹介したことがあります。

 さて、日本ではウナギの調理法といえば、蒲焼か白焼にほぼ限定されていますが、世界各国ではさまざまな調理法があります。ちなみに、ラトビアでは燻製、ゼリー寄せ、またはソテーで食べるとのことで、スーパーなどではゼリー寄せの真空パックも売られているそうです。この3種の調理法の中で、燻製やソテーはなんとなく味の想像がつきますが、ゼリー寄せってのはどんな感じなんでしょうかねぇ。おそらく、実際に食べてみたら、やっぱり蒲焼の方が良いということになるのでしょうけれど、“怖いもの見たさ”(と言ったら失礼でしょうか)で、一度、トライしてみたいですな。


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