内藤陽介 Yosuke NAITO
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 アイツタキ島で初の銀行強盗
2011-08-23 Tue 20:29
 南太平洋クック諸島にあるアイツタキ島で、有史以来初めてという銀行強盗が発生し、話題となっているそうです。というわけで、こういう機会でもないとなかなか取り上げる機会のないアイツタキの切手を持ってきました(画像はクリックで拡大されます)

        アイツタキ加刷

 これは、1903年、ニュージーランド切手に加刷して発行されたアイツタキ最初の切手の1枚です。

 アイツタキは南太平洋のニュージーランド領クック諸島にある環礁の島で、行政的にはアイツタキ島と周囲の21の小島から構成されています。面積は18.3平方キロで、人口は約2300人です。

 アイツタキにおいては、1892年からクック諸島の切手を用いた郵便が行われていましたが、1903年6月12日、ニュージーランドはアイツタキ用の加刷切手をオークランドで発行し、同月29日からアイツタキ島での加刷切手の使用を開始しました。

 その後しばらくは加刷切手の時代が続きましたが、1920年、ニュージーランドはクック諸島で使うオムニバス形式の正刷切手を発行。これに伴い、アイツタキでもアイツタキ表示の正刷切手が使用されるようになります。

 しかし、利用者が少なかったためか、1932年3月15日以降はアイツタキ切手の使用は中止され、再びクック諸島の切手が使われるようになりました。

 その後、1972年にアイツタキでは独自の郵政を発足させ、アイツタキ切手の発行も復活します。ただし、アイツタキ切手の発行は、実質的にインター・ガバメンタル・フィラテリック・コーポレーション(IGPC。いわゆる“インガバ”です)が仕切っており、島民の実用に供するというよりは、収集家向けに輸出して外貨を稼ぐための“いかがわしい切手”が主流を占めているのが実情です。

 さて、今回の事件は、島に3つある銀行のひとつで、保管していた20万ニュージーランドドル(約1250万円)が無くなっているのを職員が発見したことであきらかになったもので、地元警察によると、犯人は8月10日から11日にかけて侵入したと見られているようです。これまで、アイツタキ島では、ほぼ全員が顔見知りということもあって、警察沙汰の事件等はほとんど起きてこなかったため、島内では、サンゴ礁目当てに島にやってきた観光客の犯行ではないかとの見方も根強いようです。

 なお、アイツタキの切手を仕切っているIGPCやその切手ビジネスについては、拙著『事情のある国の切手ほど面白い』でも1章を設けてまとめております。機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。


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