内藤陽介 Yosuke NAITO
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 ダイヤモンドの星
2011-08-26 Fri 23:46
 地球から約4000光年離れた銀河系内に、ダイヤモンドでできているとみられる小惑星が存在することが分かり、オーストラリアの天文学者らでつくるチームが、きのう(25日)発行の米科学誌サイエンスで発表したそうです。というわけで、ダイヤモンドの切手といえば、やはりこの1枚でしょうか。(画像はクリックで拡大されます)

        シエラレオネ・ダイヤモンド

 これは、1970年に西アフリカ大西洋岸のシエラレオネが発行したダイヤモンド型の切手です。

 シエラレオネは15世紀にポルトガル人がこの地に上陸し“ライオン山脈”と命名したのが国名の由来で、1808年、解放奴隷の移住地として英領植民地となりました。

 英領時代の1931年にダイヤモンドの鉱脈が発見され、いちやくダイヤモンドの輸出国となりましたが、ダイヤモンドの意r権をめぐる対立も激化。1961年の独立後もクーデターが頻発して政情は安定せず、1991年から2002年にかけては、ダイアモンドの鉱山の支配権をめぐり、政府軍と反政府勢力・革命統一戦線(RUF)の間で、隣国リベリアをも巻き込んだ大規模な内戦が発生し、7万5000人以上が犠牲となりました。

 内戦の過程で、両陣営はダイヤモンドの密輸出により内戦継続の資金を得ていたため、それらのダイヤモンドが“紛争ダイヤモンド”として国際市場から忌避されたことは、映画『ブラック・ダイヤモンド』などでも取り上げられましたから、ご存じの方も多いかと思われます。

 ちなみに、今回ご紹介の切手が発行された1970年は、1968年のクーデターで成立した軍事政権がダイヤモンド産業を国有化した年で、この切手にも自国の主力輸出商品を広く世界にアピールする意図が込められていたことはいうまでもありません。

 ただし、セルフ糊つきの変形シール切手というアイディアを思いついたのは、シエラレオネ郵政の人間ではなく、切手の輸出による外貨獲得を目指す国々のエージェントとして幅広く事業を展開しているインター・ガバメンタル・フィラテリック・コーポレーション(IGPC)で、彼らの“営業努力”により、この切手は変形切手の中でも最も有名なものの一つとなりました。

 なお、IGPCやその切手ビジネスについては、拙著『事情のある国の切手ほど面白い』でも1章を設けてまとめております。機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。

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