内藤陽介 Yosuke NAITO
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 <全日本切手展2014>開催御礼
2014-08-04 Mon 23:38
      リヒテンシュタイン・感謝MC

 おかげ様で、<全日本切手展2014>(以下、全日展)は昨日(3日)をもって無事、終了いたしました。

  今回の全日展に関しては、運営組織が従前とは大きく異なったことに加え、会場が昨年までのていぱーくから東京・錦糸町のすみだ産業会館に変更になったこともあり、いろいろとご心配をおかけしましたが、ふたを開けてみれば、“記念切手発行120年”、“機械印100年”、“富士山の絵封筒”の各特別展示ならびに併催の“カリブ切手展”をはじめ、見ごたえのある競争出品作品が多数並び、ご参観者の皆様にもご満足いただけたのではないかと思います。

  これもひとえに、ご後援を賜りました駐日ジャマイカ大使館、駐日ハイチ共和国大使館、一般財団法人・切手文化博物館、日本郵便切手商協同組合、特定非営利活動法人・日本郵便文化振興機構、ご協力を賜りました公益財団法人・日本郵趣協会、無料世界切手カタログ・スタンペディア株式会社、貴重なコレクションを展示したいただきましたご出品者の皆様、ブースをご出店いただきましたディーラーの方々、そして、寄附金を拠出していただきました皆様ほか、大勢の方々のご支援・ご協力のおかげです。実行委員長として、この場を借りて厚くお礼申し上げます。 (下の画像は、オープニング・セレモニーでのテープカットの写真です。テープにハサミを入れているのは、左から、主催者の公益財団法人通信文化協会理事長・團宏明、駐日ジャマイカ大使クレメント・フィリップ・リカード・アリコック閣下、駐日ハイチ共和国大使ジュディトゥ・エグザビエ閣下、主催者の日本郵趣連合会長・正田幸弘です。)

      全日展2014テープカット

 なお、本年の成果を踏まえ、来年(2015年)も引き続き全日展を開催すべく、すでに準備を始めております。今後とも、皆様方にはいろいろとご支援・ご協力をお願いすることになるかと思われますが、なにとぞよろしくお願いいたします。

 * 冒頭の画像は、1994年にリヒテンシュタインが発行したグリーティング切手“ありがとう”のマキシマムカードです。切手は花をくわえた犬のイラスト、葉書は男の子と女の子の写真です。感謝の気持ちを示すとともに、今年の会場には小学生以下の子供の姿が少なかったというご批判を真摯に受け止め、来年以降、少しでも状況を改善できるよう努力したいとの気持ちを込めて、取り上げてみました。

        
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 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。

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 “リヒテンシュタインに本社”の意味
2013-01-30 Wed 10:52
 スイス在住で日本に一時帰国中に行方不明になっていた金融業の霜見誠さん夫妻の遺体で見つかった事件で、きのう(29日)、死体遺棄容疑で桑原隆明容疑者が逮捕されました。ワイドショーなどはこの話題で持ちきりですが、被害者の霜見さんの職業が“リヒテンシュタインに本社を置く投資ファンドのマネージャー”と紹介されていましたので、きょうはリヒテンシュタインのマテリアルの中からこんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

        リヒテン=スイス関税同盟75年

 これは、1998年3月に発行された“リヒテンシュタイン=スイス関税同盟75周年”の記念切手のマキシマムカードです。

 オーストリアの貴族だったリヒテンシュタイン家は、その財力を活かし、1699年にシェレンベルク男爵領を、1712年にファドゥーツ伯爵領を購入し、1719年、神聖ローマ帝国の諸侯となってリヒテンシュタインを建国しました。その後、1806年に神聖ローマ帝国が崩壊すると独立国となり、1815年にドイツ連邦に加盟。1852年にオーストリアと関税同盟を締結しました。

 1866年の普墺戦争の結果、ドイツ連邦が解体されると、戦後の軍縮交渉に便乗して1867年、非武装の永世中立国を宣言し、翌年には独自の軍隊を廃止してしまいました。

 第一次大戦中、中立国のリヒテンシュタインにはドイツ・オーストリア方面からフランス人の難民がのがれてきましたが、フランスをはじめとする連合諸国はリヒテンシュタインをオーストリアの一部として経済封鎖を行います。このため、リヒテンシュタイン経済は壊滅的な打撃を受け、国民生活は困窮を極めましたが、スイスが有償で小麦粉を供与したことで危機を脱しました。ちなみに、この時の小麦粉の代金は全額、当時のリヒテンシュタイン公ヨーハン2世が負担しています。

 第一次大戦後、ハプスブルク帝国が崩壊すると、リヒテンシュタイン家はオーストリアとの関係を解消し、戦時中の友好国であったスイスとの提携を深めることになります。すなわち、1919年、オーストリアとの関税同盟を解消したうえで、スイスとの合意により軍事・外交をスイスに委託。さらに、1921年には憲法を改正してスイスフランを通貨とし、1923年にはスイスと関税同盟を結び、国境にはスイスの関税官が常駐することになりました。今回ご紹介のマキシマムカードの切手は、そこから75年になるのを記念して発行されたもので、両国国境の風景が取り上げられています。

 このように、経済的にはスイスと一体化しているともいえるリヒテンシュタインですが、同時に、この国は、タックス・ヘイブンとして、税金免除を目的とした外国企業のペーパーカンパニーを誘致しています。この結果、人口よりも法人・企業の登記数が多いという状況で、そうした企業の収める法人税(税収の4割を占めるそうです)により一般国民は直接税(所得税、相続税、贈与税)が免除されています。なお、EUとの課税に関する条約を調印していることから、国内にあるEU市民の預金に関しては利子に課税されることになっていますが、リヒテンシュタイン政府は預金者の情報を相手国に通知せず、一括して課税分を相手国に支払うという措置が取られています。

 こうしたことから、スイス系の企業の中には、書類上、リヒテンシュタインに本社を置いて活動しているケースも少なからずあり、今回の事件の被害者、霜見さんの投資ファンドもそうした会社の一つだったのではないかと思います。リヒテンシュタインというと、収集家の間では、切手を世界中に販売して外貨を稼ぐ国としては老舗の部類に入ることで知られていますが、それ以外にも、スイスとの経済的な関係についても、もっと注目されてよいはずです。


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 リヒテンシュタインで国民投票
2012-07-02 Mon 14:25
 きのう(1日)、スイスとオーストリアに囲まれたリヒテンシュタイン公国で、首相任命権や議会解散権、法案拒否権など絶対的権限を握る君主(リヒテンシュタイン公爵)が、重要政策を決める際に行われる国民投票の結果について拒否権を行使できないように憲法を改正することの是非を問う国民投票が行われ、約76%の反対多数で否決。公爵が独立した立場で裁定する仕組みは維持されることになりました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

       リヒテンシュタイン最初の切手

 これは、1912年2月1日に発行されたリヒテンシュタイン最初の切手のうち、最高額の25ヘラー切手です。肖像の人物は当時のリヒテンシュタイン公ヨーハン世です。

 リヒテンシュタイン公の支配地域では、19世紀まで公国独自の国内郵便システムが存在していませんでした。このため、1817年、リヒテンシュタイン公の求めに応じ、オーストリアがバルザースに郵便取扱所を開設。これが、現在の公国内における最初の郵便局となりました。

 首都のファドゥーツに郵便局が開設されたのは1845年のことで、1852年からはオーストリア切手が持ち込まれ使用されています。当時の郵便システムは完全にオーストリアの一部とされており、料金体系もオーストリア国内と同様となっていました。その後、公国内のオーストリア局は、1864年にはネンデルン、1872年にはシャーン、1890年にはトリーゼンに開設され、計5局となります。ちなみに、1912年にはネンデルン局が閉鎖されましたが、代わりに、エッシェン局が開局したため、オーストリア局の数に変化はありませんでした。

 リヒテンシュタイン公によるオーストリアへの郵便委託の契約は、1911年に大幅な見直しが行われ、1912年以降、オーストリア側は公国内での郵便事業を展開するために公国側に年間1万クローネン(1916年に1万4000クローネンに値上げ)を支払うこととされ、1912年2月1日からは“リヒテンシュタイン/オーストリア・ハンガリー二重帝国郵政”の表示が入った独自の切手も発行されています。なお、リヒテンシュタイン最初の切手は、5、10、25ヘラーの3額面で、ウィーンで製造されました。

 その後、第一次大戦の敗戦によりハプスブルク帝国が解体されると、1920年2月末をもって、オーストリアへの郵便事業の委託は停止され、代わりにスイスが公国内の郵便事業を担当することになりました。

 リヒテンシュタインといえば、切手収集家にとってはなじみのある国ですが、一般のニュースに登場することはめったにないのではないかと思い、きょうはおさらいのつもりでまとめてみた次第です。

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