内藤陽介 Yosuke NAITO
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 エボラ出血熱の切手
2014-07-03 Thu 21:20
 西アフリカでエボラ出血熱の流行に歯止めがかからない中、昨日(2日)、ガーナの首都アクラで周辺11ヵ国の保健相と世界保健機関(WHO)が対策を話し合う緊急会合を開催しました。というわけで、今日はこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      ウガンダ・国際ボランティア年

 これは、2001年の国際ボランティア年に際してアフリカのウガンダが発行した切手のうち、2000-01年にかけて同国で流行したエボラ出血熱の患者を搬送するボランティアを描いた1枚です。

 エボラウィルスによる死者は、1976年6月、スーダン南部(現・南スーダン)のヌザラで 倉庫番の男性が急に高熱と激しい頭痛・腹痛を感じて入院し、消化器や鼻から出血して死亡したのが最初といわれています。その後、その男性の近くにいた2人も発症。そこから感染が拡大し、最終的に感染者284、死者151という大きな被害が生じました。この時、最初に感染した男性が、ザイールのエボラ川付近の出身だったことから、ウイルスはエボラウィルス、ウイルスによる病気はエボラ出血熱と命名されました。

 エボラウィルスには、感染した動物(これまでに報告されている例としては、チンパンジー、ゴリラ、オオコウモリ、サル、レイヨウ、ヤマアラシなど)の血液、分泌液、臓器、その他の体液に濃厚接触することで感染します。また、感染した人の血液、分泌物、臓器、その他の体液に濃厚接触することで、人から人への感染が起こりますが、葬儀の際、参列者が亡くなった人の遺体に直接触れると、そこから感染することがあるというのですから、恐ろしい話です。

 現在のエボラ出血熱の流行は、2014年2月、ギニアで始まり、西アフリカ諸国経済共同体や欧州委員会の支援もあって、5月に入ると、いったん、状況は改善されるかに見えました。ところが、5月23日から27日にかけて、ギニアで、これまで感染者のなかった地域からも新たな感染者が出たほか、南隣のシエラレオネでも感染者が報告されます。その後、6月に入ると、感染による死者はリベリアにも拡大。WHOによれば、7月1日の時点で、ギニアで感染者413、死者303、リベリアで感染者107、死者65、シエラレオネで感染者239、死者99という深刻な事態となっており、そのことが今回の対策会議開催となったわけです。

 今回の会議で、ガーナのアイテー保健相は「エボラのさらなる流行を食い止めるチャンスはまだ残されている」と各国の代表団に訴えたそうですが、一日も早く、事態が沈静化することを願うばかりです。


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       中日・講座チラシ    中日・講座記事

 7月18日・8月29日・9月19日の3回、愛知県名古屋市の栄中日文化センターで、第一次大戦100年の企画として、「切手を通して学ぶ世界史」と題する講座を行います。

 講座では、ヨーロッパ、中東、日本とアジアの3つの地域に分けて、切手や絵葉書という具体的なモノの手触りを感じながら、フツーとはちょっと違った視点で第一次世界大戦の歴史とその現代における意味を読み解きます。

 詳細は、こちらをご覧ください。

 * 左の画像は講座のポスター、右は講座の内容を紹介した5月20日付『中日新聞』夕刊の記事です。どちらもクリックで拡大されますので、よろしかったらご覧ください。
 

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 ウガンダ独立50年
2012-10-09 Tue 12:02
 1962年10月9日にウガンダが独立してから、今日でちょうど50年です。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

       ウガンダ宣教師切手

 これは、ウガンダ最初の切手として知られる“ウガンダ宣教師切手(ウガンダ・カウリーとも)”です。

 19世紀後半、列強諸国によるアフリカ分割が進められる過程で、1894年、現在のウガンダ国家に相当するヴィクトリア湖北西の地域は英領ウガンダ植民地となりました。

 これを受けて、1895年3月、英国東アフリカ会社の官僚であったC.ウィルソンの要請を受けた宣教師のE.ミラーがタイプライターで簡単な切手を製造しました。これが、ウガンダ宣教師切手です。

 当初、ミラーは手元にあった黒のインクリボンで切手を製造しましたが、後にインクリボンは紫色に変更されています。額面の通貨単位となっているカウリーは、200カウリーが1英領インドルピー、もしくは、12.5カウリーが1ペニーというレートでした。

 ミラーの作った切手を使ったウガンダの郵便は、1895年3月20日に始まりました。郵便ポストは首都カンパラにあったウィルソンのオフィスに一つだけ設けられ、1日2便、エンテベおよびガヤザ宛の郵便の取り扱いがありました。この両都市宛の料金は10カウリーで、両都市以遠に関しては別途、料金が徴収されることになっていました。また、欧米宛の郵便は月に1便で、到着までには約3ヶ月かかりました。

 その後、英領植民地としての機構整備が進み、ウガンダにも最初の印刷機が持ち込まれると、1896年11月からは、印刷機を用いた現地製の切手が発行され、宣教師切手は姿を消すことになります。そして、1898年からは、ロンドンのトマス・デ・ラ・ルー社製のヴィクトリア女王を描く切手が導入され、ようやく、切手らしい切手がこの地域でも使われるようになりました。


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