内藤陽介 Yosuke NAITO
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World Wide Weblog
 クランタン州などで大洪水
2014-12-28 Sun 16:21
 30年に一度といわれる大雨により、マレーシアでは、きょう(28日)までに北部クランタン州など5つの州の街や村が水に浸かり、16万人が避難を余儀なくされています。亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、被災者の方には心よりお見舞い申し上げます。というわけで、きょうはクランタンに関連する切手として、この1枚です。(画像はクリックで拡大されます)

      クランタン・半田印

 これは、第二次大戦中、日本占領下のクランタンで発行された半田印加刷の切手です。
 
 クランタン州の州都コタバルは、真珠湾攻撃よりも1時間20分前の1941年12月8日午前1時30分(日本時間)、佗美浩少将率いる第18師団佗美支隊が上陸作戦を開始し、いわゆる太平洋戦争の最初の戦闘が行われた場所です。その後、日本軍は12月中にクランタン州、トレンガヌ、クダー、プルリス、ペナンの各州を制圧し、翌1942年2月15日のシンガポール陥落によってマレー半島全域を制圧しました。

 日英開戦によって中断されていた郵便業務は、日本軍の占領下で順次再開されていくことになりますが、クランタン州に関しては1942年6月1日になって、ようやく、今回ご紹介の半田印加刷の切手が発行されて郵便業務の再開となりました。

 半田印切手は、占領以前のクランタン州の切手に、占領下での新額面を加刷し、クランタン州知事官房主事(実質的な州知事秘書)の半田新十郎の認印を押して発行されたものです。認印が押されたのは、郵便局から世紀に売り出された切手の枚数を確認するための措置でした。

 なお、郵便業務の再開後、切手に押す認印としては、半田の印ではなく、占領行政のトップであるクランタン州知事(陸軍司政長官)砂川泰の印が適切であるとの指摘が軍関係者からあったため、半田印加刷切手に次いで、占領下のクランタン州では砂川印加刷の切手が発行・使用されています。

 さて、マレーシアと言えば、今月上旬の世界切手展で行ってきたばかりの国ですから、今回のニュースは何とも胸が痛みます。まずは、天候が回復し、一日も早く被災地の復旧・復興が進むことをお祈りしております。


 ★★★ インターネット放送出演のご案内 ★★★

      チャンネルくらら写真

 毎週水曜日、インターネット放送・チャンネルくららにて、内藤がレギュラー出演する番組「切手で辿る韓国現代史」が配信されています。青字をクリックし、番組を選択していただくとYoutube にて無料でご覧になれますので、よろしかったら、ぜひ、ご覧ください。(画像は収録風景で、右側に座っているのが主宰者の倉山満さんです)

 
 ★★★ よみうりカルチャー荻窪の講座のご案内 ★★★

 毎月1回(原則第1火曜日:1月6日、2月3日、3月3日、3月31日)、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で下記の一般向けの教養講座を担当します。

 ・イスラム世界を知る 時間は15:30-17:00です。

 次回開催は1月6日で、途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


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        朝鮮戦争表紙(実物からスキャン) 本体2000円+税

 【出版元より】
 「韓国/北朝鮮」の出発点を正しく知る!
 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。

 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各電子書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

 *8月24日付『讀賣新聞』、韓国メディア『週刊京郷』8月26日号、8月31日付『夕刊フジ』、『郵趣』10月号、『サンデー毎日』10月5日号で拙著『朝鮮戦争』が紹介されました!


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 <MALAYSIA 2014>のご案内
2014-03-04 Tue 10:01
       スランゴール展覧会2c

 本年12月、マレーシア・クアラルンプールにおいて国際切手展<MALAYSIA 2014>が開催されます。今回は、ユース・テーマ・現代郵趣のFIP世界展とフルスケールのFIAPアジア展の併催という変則的な開催ですが、両者を一括して、日本のコミッショナーは、不詳・内藤が務めることとなりました。

 その特別規則が明らかになりましたので、出品に関する事項を抜粋し、その概要をお知らせいたします。特別規則は、FIAP展・FIP展、それぞれ別個に発表されており、エントリー・フォームも別個のものとなっておりますので、特に、ユース・テーマ・現代郵趣の3部門へのご出品をお考えの方は、ご注意ください。

 なお、3月3日現在、同展の公式ウェブサイトには特別規則はアップされていませんが、インドのRainbow Stamp Clubのサイトには出品申込書のフォームともども掲載されていますので、詳細はそちらをご覧ください。印刷・製本された状態のブルテン等は、現時点では制作されていません。

 なお、今後の同展に関する連絡は、内藤がコミッショナーをお引き受けした過去の国際切手展(<CHINA 2011>(無錫展)<SHARJAH 2012>(シャルジャー展)<Brasiliana 2013>)同様、原則として全て電子メールにて行います。電子メールをお使いになれない方で関係書類をご希望の方は、データをプリントアウトしてお送りいたしますので、実費として500円(送料込・切手代用不可)をコミッショナー宛、ご送金ください。(以後の連絡などに関しても、別途、送料等の実費をいただく可能性があります)

 以下、同展の概要です。

1.開催時期 2014年12月1-6日(6日間)

2.開催場所 Kuala Lumpur Convention Center

3.運用される諸規則
- The General Regulations of the FIP for Exhibitions (GREX)
- The General Regulations of the FIP for the Evaluation of Competitive Exhibits at FIP
Exhibitions (GREV)
- The Special Regulations of the FIP for the Evaluation of Competitive Exhibits at FIP
Exhibitions (SREVs)
- MALAYSIA 2014 特別規則。正式な文言はこちらをご覧ください。

4.出品申込と結果の通知
 出品申込に際しては、所定の書式(こちらでダウンロードできます)に必要事項を記載の上、作品の内容を説明するページ(タイトルないしはプランのリーフ。英文で記載のこと)のコピーを添えて、ナショナル・コミッショナーの内藤陽介(ないとう・ようすけ)宛にお送りください。連絡先は文末に記載しております。

 現地組織委員会への提出期限が2014年4月11日となっておりますので、国内の受付期間は4月1-8日(コミッショナー必着)とします。(3月中はお送りにならないよう、お願いいたします)

 お申込みいただいたご出品の可否は、組織委員会の検討を経て、2014年7月6日までにコミッショナーに告知されることになっています。出品が受理された場合、正当な理由なく、出品をキャンセルすることはできませんのでご注意ください。

5.出品クラス:FIAP競争展とFIP競争展に分かれておりますので、ご注意ください。
 FIAP展競争出品:出品用紙はこちらでダウンロードしたものをお使いください。
― Class 1:FIAPチャンピオン・クラス (2005-2014年までの10年間にFIP展もしくはFIAP展において3回以上ラージ・ゴールドを受賞した作品)
― Class 2:国別伝統
 1) マレーシア
 2)(マレーシアを除く)アジア・オセアニア
 3) その他の地域
― Class 3:郵便史  
 1) マレーシア
 2)(マレーシアを除く)アジア・オセアニア
 3) その他の地域
― Class 4 ポスタル・ステーショナリー
― Class 5 航空郵趣
― Class 6 宇宙郵趣
― Class 7 テーマティク A 自然、B 文化、C 科学
 *出品申込書には作品がA-Cのどのサブクラスに該当するかを記入してください。また、FIP展へのご出品をお考えの方は、FIAP展用とは別のフォームでお申し込みください。
― Class 8 マキシマフィリー
― Class 9 収入印紙
― Class 10 ユース
 1) 2014年1月1日時点で10歳から15歳
 2) 2014年1月1日時点で16歳から18歳
 3) 2014年1月1日時点で19歳から21歳
 FIP展へのご出品をお考えの方は、FIAP展用とは別のフォームでお申し込みください。
― Class 11 文献 
 1) 2009年1月1日以降に出版された書籍
 2) 2012年1月1日以降発行の雑誌
 3) 2012年1月1日以降に出版されたカタログ
 *文献の出品には、通常の出品申込書に加え、文献専用の申込書(こちらでダウンロードできます)も提出してください
― Class 12ワン・フレーム(1フレーム出品)
  出品申込書には、以下のA-Hのどのサブクラスに該当するか、ご記入ください。
  A)国別伝統
  B)郵便史
  C)ポスタル・ステーショナリー
  D)航空郵趣
  E)宇宙郵趣
  F)テーマティク
  G)マキシマフィリー
  H)印紙
 *ワン・フレーム出品には賞状のみでメダルは授与されません。また、マルチ・フレームからの抜粋展示は好ましくありません。
― Class 13(21世紀の)現代郵趣
 現代郵趣の最高水準の作品を展示して、この分野の収集を促進するとともに、郵政当局に対して21世紀以降(2001年から現在まで)に発行されたマテリアルを収集・研究しているフィラテリストが相当数存在していることを示すためのクラスで、(A)国別伝統、(B)郵便史、(C)郵便ステーショナリーの各分野での出品が可能です。
 出品作品には、審査の結果、しかるべきランクの授賞メダルが授与され(註:過去に現代郵趣部門を実験的に設けていた無錫展・シャルジャー展ではメダルの授与はなし)、そのデータはFIAPの公式記録にも掲載されます。なお、採点の結果、60点以下の場合はメダルではなく参加証が授与されます。
 出品作品への割当フレーム数は3-5フレームで(部門全体への割当フレーム数は30フレームです)、他部門への出品と重複しての出品も可能です。なお、出品料は1フレームにつき50米ドルです。FIP展へのご出品をお考えの方は、FIAP展用とは別のフォームでお申し込みください。

 FIP展競争出品:出品用紙はこちらからダウンロードしてお使いください。
― Class1 ユース
 1) 2014年1月1日時点で10歳から15歳
 2) 2014年1月1日時点で16歳から18歳
 3) 2014年1月1日時点で19歳から21歳
― Class 2 テーマティク A 自然/B 文化/C 科学
*出品申込書には作品がA-Cのどのサブクラスに該当するかを記入してください。
― Class 3 (21世紀の)現代郵趣
 現代郵趣の最高水準の作品を展示して、この分野の収集を促進するとともに、郵政当局に対して21世紀以降(2001年から現在まで)に発行されたマテリアルを収集・研究しているフィラテリストが相当数存在していることを示すためのクラスで、(A)国別伝統、(B)郵便史、(C)郵便ステーショナリーの各分野での出品が可能です。その他の詳細は、FIAP展と共通です。

 なお、FIAP展・FIP展ともに組織委員会は理由を開示することなく、出品作品の展示を拒否する権限を有します。

6.リーフのサイズとフレームの割当数
 1フレームは16リーフ構成で、23cm×29cm以内の大きさ(A4またはレターサイズを含む)のリーフは問題ありません。通常より大きなリーフについては、一部、重ねての展示となります。(大型マテリアルを展示するためのダブル・リーフについては、過去の先例からして、おそらく受け付けられるものと思いますが、展示不可となる場合もあり得るとご理解ください。)
 黒色ないしは濃色のリーフは受け付けません。

・フレームの割当数 FIAP展・FIP展ともに共通です。
 8フレーム :チャンピオン・クラスならびに一般競争出品のうち、過去にFIP展/FIAP展で大金銀賞以上を受賞した作品
 5フレーム :過去のFIP展/FIAP展で金銀賞以下を受賞した作品
 ユース部門 :1-3フレーム(2014年1月1日時点で10歳から15歳)
        2-4フレーム(2014年1月1日時点で16歳から18歳)
        3-5フレーム(2014年1月1日時点で19歳から21歳)
 ワン・フレーム:1フレーム
 現代郵趣:3-5フレーム

7.出品料
 出品作品の決定後、所定の出品料に送金手数料(人数割り)加算した金額をご請求いたします。なお、組織委員会宛の入金は2014年9月30日までとなっております。
 ・ユース、文献、1フレームを除く各部門の出品料は1フレーム50米ドル
 ・ユースの出品料は無料
 ・文献の出品料は1件につき50米ドル
 ・1フレーム部門の出品料は1件につき70米ドル

8.作品のセキュリティ
 組織委員会は会期中の作品のセキュリティについて相応の対策を講じますが、作品の輸送時、会期中の展示・撤去の際のマテリアルの紛失・汚損などについては責任を負いません。出品物の保険については、出品者個人の責任と負担においてかけるものとします。

9.作品の搬入と返却
 ・作品搬入の期日については、現時点では指定がありませんが、組織委員会からの発表があり次第、関係者にご案内いたします。なお、作品の搬入に関しては、コミッショナーによる持込みが強く推奨されておりますが、作品をお預かりする際には、別途、コミッショナー(内藤)の指定する条件をご承諾いただくことが前提となります。詳細はコミッショナーまでお問い合わせください。
 ・文献出品は2014年10月6日までに各タイトルにつき2部ずつ、組織委員会に送付してください。組織員会の所在地は別記の通りです。
 ・〆切を過ぎて到着した作品は審査の対象外となります。作品未着の場合、出品料は返金されません。
 ・出品物は取り外し可能な保護カバーをつけ、各リーフの表面左下に展示順の番号を記してください。また、出品物は組織委員会の支給する指定の封筒に入れて搬入してください。
 ・作品の受領後、組織委員会はしかるべき受領証を発行します。コミッショナーの持ち込んだ出品物はその受領証と引き換えにコミッショナーに返却します。それ以外の出品物については、搬入時と同じ方法で返却します。

10.関係連絡先(スパム対策のため、メールアドレスの★は@に置き換えてください)
・組織委員会 Organizing Committee of Malaysia 2014
 c/o Philatelic Society Malaysia
 P.O. Box 10588, 50718 KUALA LUMPUR, MALAYSIA
 email: worldyouth2014★gmail.com
・ゼネラルコミッショナー Dato Anuar Bashah
 c/o Mak Kok Cheong
 29 Jalan USJ 4/1M,
 47600 Subang Jaya, Selangor, Malaysia
 Telephone + 60 19 3255858 (mobile)
 email: worldyouth2014★gmail.com
・FIAP コーディネーター Prakob Chirakti (Dr.)
 9/22 Moo3, Chaengwattana 1, Vibhavadee Rangsit Road,
 Lak Si, Bangkok 10210, Thailand
 Telephone +66 8 14429955 (mobile)
・FIP コンサルタント Bernand Jimenez
 43 rue de Bitche, F-81000 Albi, France
email: b.m.jimenez★wanadoo.fr
日本コミッショナー 内藤陽介(ないとう・ようすけ)
 ご連絡は本ブログ右側、プロフィール下のメールフォームをご利用ください。

 
 なお、本日の記事の冒頭に掲げた切手は、日本占領下のクアラルンプールで1942年11月に開催された「スランゴール農業博覧会記念」の加刷切手です。クアラルンプールで開催の“EXHIBITION”の切手として、日本の収集家にもなじみがある1枚ということで持ってきました。

 1人でも多くの皆様のお申込み・お問い合わせを心よりお待ちしております。


 ★★★ よみうりカルチャー荻窪の講座のご案内 ★★★   

 4月から、毎月1回(第1火曜日:4月1日、6月3日、7月1日、8月5日、9月2日)、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で下記の一般向けの教養講座を担当します。(詳細はそれぞれ講座名をクリックしてください)

 ・朝鮮半島のことを学ぼう 時間は13:00-14:30です。

 ・イスラムを学ぶ 時間は15:50-17:00です。

 初回開催は4月1日で、講座は途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


 ★★★ 文京生涯カレッジ(第13期)のご案内 ★★★

 文京学院大学が一般向け(=どなたでも受講できます)にさまざまな講師を招いて行う通年の教養講座「文京生涯カレッジ」の第13期が4月15日から始まります。僕も、7月15・22日に「バスコ・ダ・ガマのインドを歩く」、9月9日に「ドバイ歴史紀行」のお題で登場します。詳細はこちらですので、よろしかったら、ぜひご覧ください。


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 日本の兵隊さん、本当にいい仕事をしてくれたよ。
 彼女はしわくちゃの手で、給水塔の脚をペチャペチャ叩きながら、そんな風に説明してくれた。(本文より)

 南方占領時代の郵便資料から、蘭印の戦跡が残る都市をめぐる異色の紀行。
 日本との深いつながりを紹介しながら、意外な「日本」を見つける旅。

 出版元特設ページはこちらです。また、10月17日、東京・新宿の紀伊國屋書店新宿南店で行われた『蘭印戦跡紀行』の刊行記念トークの模様が、YouTubeにアップされました。よろしかったら、こちらをクリックしてご覧ください。


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 おかげさまで100万PV
2012-03-19 Mon 15:06
 本日(19日)早朝、カウンターが100万PVを超えました。いつも、遊びに来ていただいている皆様には、この場をお借りして、改めてお礼申し上げます。というわけで、“100万突破”といえば、やはりこの切手でしょうか。(画像はクリックで拡大されます)

        マライ・郵便貯金100万ドル

 これは、1943年9月1日に日本占領下のマライで発行された“馬來郵便貯金百萬弗紀念”の切手です。なお、切手ではスペースの都合からか、“突破”の文字は略されていますが、切手発行に合わせて9月1日から7日まで使用された記念印には、しっかり、“郵便貯金百萬弗突破記念”と“突破”の文字が入っています。なお、ここでいう通貨単位のドルは、戦前の英領マライ、海峡植民地、サラワク、ブルネイ、ノース・ボルネオの各地域で使われていた現地ドルと等価交換を建前とする日本の軍票のものです。

 日本占領下のマライでの郵便貯金の取り扱いは1942年末から始まりましたから、1年弱で貯金残高が100万ドルを越えたということになります。また、翌1994年5月には500万ドル突破、同年10月には1000万ドル突破の記念印が使用されており、後半になるほど貯金残高の伸びが大きくなっています。もっとも、その背景には、戦時インフレが昂進したという事情がありますから、通貨価値という点で、純粋に1年間で5倍、10倍になったと考えるわけにはいかないでしょうな。

 ちなみに、このブログは2005年6月にスタートして以来、100万PVに到達するまでに6年10か月ですから、このままのペースで行くと、500万PVに達するには30年以上、1000万PVにいたっては60年以上かかる計算です。マライの郵便貯金のようなペースでカウンターの数字が上がっていくということはありえないでしょうが、今後とも、毎日更新のペースは維持していくつもりですので、引き続きのご愛顧・ご支援賜りますよう、よろしくお願いいたします。

 ★★★ イベントのご案内 ★★★

 国立市〈歴史講座〉“もの”が語る戦争の歴史

 3月27日(火) 19:00-21:00 於・国立市公民館3階講座室
 *お問い合わせ・お申し込みは、国立市公民館(電話 042-572-5141)までお願いいたします。

 ★★★ 内藤陽介、カルチャーセンターに登場 ★★★
   
 3月下旬から、下記の通り、首都圏各地のよみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)で一般向けの教養講座を担当します。詳細につきましては、各講座名(青色)をクリックしてご覧いただけると幸いです。皆様のご参加を心よりお待ちしております。(掲載は開催日順)

よみうりカルチャー柏
 3月23日(金)13:00-15:00(公開講座)
 「ご成婚切手の誕生秘話――切手でたどる昭和史」
 *柏センター移転、新装オープン記念講座です。

 4月24日、5月22日、6月26日、7月24日、8月28日、9月25日
 (毎月第4火曜日)13:30~15:30

 切手でたどる昭和史


・よみうりカルチャー荻窪
 3月27日(火) 13:30~15:30(公開講座)
 「ご成婚切手の誕生秘話——切手でたどる昭和史」

 4月10日、5月8日、6月12日、7月10日、8月7日、9月11日
 (毎月第2火曜日)13:30~15:30

 切手でたどる昭和史


・よみうりカルチャー錦糸町 
 3月31日(土) 12:30-14:30(公開講座)
 皇室切手のモノ語り

 4月7日、6月2日、7月7日、8月4日、9月1日
 (毎月第1土曜日) 12:30~14:30

 郵便学者・切手博士と学ぶ切手のお話
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 おかげさまで3周年
2008-06-01 Sun 18:23
 おかげさまで、本日6月1日をもって、ブログの開設から3周年を迎えることができました。日頃、このブログを応援していただいている皆様には、あらためて、この場をお借りしてお礼申し上げます。

 というわけで、“3周年”がらみのマテリアルとして、こんなモノを引っ張り出してきました。(画像はクリックで拡大されます)

 マライ・大東亜戦争3周年

 これは、1944年12月8日、日本占領下の昭南(シンガポール)市内便で、“大東亜戦争3周年”の特印が押されています。貼られている切手は、1943年4月29日の天長節に発行された8セント切手で、昭南忠霊塔が描かれています。

 切手に描かれた昭南忠霊塔はシンガポールの戦闘での日本軍の戦死者を祀る塔で、日本軍の命令により、連合軍の捕虜によって建てられました。高さは12メートルで木造ですが、先端は円錐状の銅で覆われていましたが、日本の敗戦後、連合軍がシンガポールに上陸する前に日本軍によって取り壊されました。また、忠霊塔の後ろには、連合軍の戦死者を弔うための高さ3メートルの木造の十字架も建てられていました。

 さて、このカバーに押されている特印には、当時の“大東亜共栄圏”の中の親日派政権の国旗が一堂に集められています。その内訳は、左側から、フィリピン、ビルマ満洲国日本、タイ、自由インド仮政府中華民国(汪兆銘政権)という順番で、ちょうど1年前の1943年11月に開催された大東亜会議のメンバーと同じです。

 大東亜会議に関しては、日本の勢力圏内の親日派政権が集まっただけの茶番にすぎないという見方もありますが、ともかくも有色人種のみが一堂に会して国際会議が開かれたのはこのときが最初で下から、まったく無意味なものと切り捨てることはできないでしょう。

 もっとも、今回の特印が使用されたマライは、1943年の「大東亜政略指導大綱」によってが“(大日本)帝国領土”と位置づけられていたため、いかなる民族代表も大東亜会議への参加を許されていなかったのは、何とも皮肉な話です。このあたりに、日本による“アジアの解放”の本音と建前のずれを感じるのは僕だけではないでしょう。

 いわゆる大東亜戦争に関して、僕はそれが単なる侵略戦争にすぎず、日本のみがひたすら悪役だったという考え方には決して与しませんが、戦後アジア諸国の独立は“日本のおかげ”であるとする論調にも非常に強い嫌悪感を覚えます。

 たしかに、日本が東南アジアを占領し、一時的にせよ、欧米勢力を駆逐したことは、東南アジア諸国の民族運動に大きな影響を与えたことは事実でしょう。しかし、戦後の東南アジア諸国の独立は何よりもまず、彼ら自身が血を流し、多大な犠牲を払った上で達せられたものであるという基本的な事実を忘れてはいけません。彼らが日本を感謝してくれることがあるとすれば、それはそれで光栄なことではありますが、基本的に異民族に占領・支配されて嬉しいということはあり得ないのですから、彼らの社交辞令を真に受けていい気になってしまうのは、見苦しいだけだと僕は思います。だからといって、頼まれもしないのに、海外で日本の“過去”を断罪し、土下座まがいのことをして歩くのは論外ですが…。

 「日本が占領したから東南アジアが独立できた」と言うのは“保守派”とされる人たちに多いようですが、そういう人たちはアメリカ人から「戦後日本の繁栄はアメリカが占領してやったおかげだ」と言われたらどういう気分になるんでしょうかねぇ。その一方で、「何が何でもアメリカから押しつけられた頂戴した憲法9条を守らねばならない」とする人たちには、「あなたたちがアメリカの占領に感謝している以上に、日本による占領体験を糧として、日本に“感謝”している人もいるんですよ」と言ってやりたい気もします。まぁ、できれば、どちらの立場の人たちともあまりお付き合いしたくはありませんがね。

 もう一度切手を集めてみたくなったら 
 雑誌『郵趣』の2008年4月号は、大人になった元切手少年たちのための切手収集再入門の特集号です。発行元の日本郵趣協会にご請求いただければ、在庫がある限り、無料でサンプルをお送りしております。くわしくはこちらをクリックしてください。 
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 マレー語とタイ語
2006-05-31 Wed 19:02
 今日は何の日~毎日が記念日の5月31日の項を見ていたら、「1943年 御前会議で大東亜政略指導大綱を決定。ビルマ・フィリピンの独立、マレー・オランダ領インド(インドネシア)の日本領化など」という1行を見つけました。

 というわけで、ちょっとマニアックな話題ですが、現在開催中の世界切手展<Washington 2006>に出品中の作品のなかから、こんなものを引っ張り出してみました。(画像はクリックで拡大されます)

タイ占領下アロスター宛

 「大東亜政略指導大綱」というのは、ひとことで言ってしまうと、1943年の時点で日本の勢力圏内にあった地域をどう処理するのか、という方針を決めたもので、タイに関しては、日本の戦争への協力を得るため、日本軍占領下のマライ北部、ケダー、ケランタン、トレンガヌ、ペルリスの4州(タイは、これらの地域を自国の領土として、長年、英領マライに返還を求めていた)を割譲することが決められ、1943年10月、実行に移されました。

 これに伴い、現地で使用するために、タイの国名表示をした切手・葉書が製造され、1944年1月から使用されたことは以前の記事でもご紹介したところです。

 これに対して、今日ご紹介している葉書は、マレーのペナンからアロスター宛に差し出されたもので、一見、何の変哲もない葉書にみえますが、宛先地の表示が、“ケダー(クダ)州アロスター”ではなく、“サイブリーのアロスター”となっているところがミソです。すなわち、この地がタイ領に編入されたことに伴い、地域名もマレー語のケダーから、タイ語のサイブリーに変更されているというわけです。

 今回の展示では、以前の記事でご紹介した葉書と今回の葉書を並べて、タイ占領下のアロスター発着の郵便物を示してみましたが、リーフの作り方としてはちょっと地味だったかもしれません。

 本音を言うと、タイ占領下のケランタン州で発行されている切手を入れたかったのですが、どういうわけか、その切手には縁がなくってなかなか入手できずにいます。昨日の記事でグチ交じりに書いた長崎の原爆関連のマテリアル同様、気長にチャンスを待つしかなさそうですね。

 それはそうと、来年(2007年)はタイとマレーシアでアジア切手展が開催されるとか。まぁ、おそらく開催地は万国とクアラルンプールなんでしょうが、どうせなら、アロスターでやってくれないかなぁ。あの町には一度行ったことがあるんですが、なんとなく雰囲気がよくって、僕は気に入ってるものですから…。

 * 米国滞在中の5月31日から6月4日にかけて、ネットの接続環境が悪く、記事を書けるものの、アップできたりできなかったり、という状況が続いていました。このため、5日の帰国後、まとめての更新となりました。あしからず、ご了承ください。

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