内藤陽介 Yosuke NAITO
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 ケニアで TICAD VI 開催
2016-08-28 Sun 12:02
 日本とアフリカ諸国の首脳が繁栄の道を探る第6回アフリカ開発会議(TICAD VI)が、きのう・きょう(現地時間27・28日)の日程で、ケニアのナイロビで開催されています。TICADの日本以外での開催は今回が初めてで、きのうの安倍首相の基調講演では、日本が官民を挙げて質の高いインフラ整備を行うなど、今後3年間で総額3兆円規模をアフリカに投資するとともに、およそ1000万人の人材育成に取り組むことが表明されました。というわけで、きょうはこの切手です。

      ケニア・モンバサ港(1963)

 これは、1963年12月12日、ケニア独立に際して発行された同国最初の普通切手で、当時のモンバサ港の風景が取り上げられています。

 モンバサは、ケニア第2の人口を有する港湾都市で、首都ナイロビの南東約500キロメートル、南アフリカ、紅海および中東の主要港の中間地点に位置しており、東アフリカ地域の最大の商業港として、ケニアのみならず、ウガンダルワンダブルンディなどの“北部回廊”でつながる後背内陸国の玄関港となっています。

 モンバサの国営製油所で精製された石油はパイプラインでナイロビとその先へ輸送されているほか、鉄・鋼材製品、肥料、食料品のほか、日本や第三国からの日本車(中古車)の輸入貨物などがモンバサ港での主な取扱品目ですが、同港におけるコンテナ貨物取扱量は、2002年の30万TEU(TEUは貨物取扱量を示す単位で、20フィートコンテナ換算を意味します)から、2012年には90万TEUに急増しており、2025年には260万TEUを超える需要が見込まれています。

 このため、ケニア政府はコンテナターミナルの新設を計画し、JICAの支援(円借款「モンバサ港開発事業フェーズ1」、2007年11月貸付契約調印)を得て、新ターミナルの建設工事が進められています。この建設工事は軟弱地盤での作業のため、まさに、きのうの首相の基調講演にあった“質の高いインフラ整備”の代表例といえましょう。ただし、この新ターミナルの取り扱い能力(約58万TEU)を加えても、伸び続ける需要には対応しきれず、2016年中には物流が停滞する恐れがあると指摘されています。

 そこで、昨年(2015年)3月9日、JICAとケニア港湾公社との間で「モンバサ港開発事業フェーズ2」を対象として、タイケニア支援としては過去最大規模の321億1600万円を限度とする円借款貸付契約が調印され、コンテナターミナルの建設と荷役機械の整備とあわせて、港湾運営の効率化への支援が行われ、現在、プロジェクトが進行中です。

 なお、TICAD VIは、日本時間の28日夜、資源輸出などに偏ってきたアフリカ経済の多角化を図ることや、テロの根絶に向けて社会の安定化を進めること、それにエボラ出血熱の感染拡大などを受け、医療・保健体制を強化することなどが盛り込んだ「ナイロビ宣言」を採択して、閉幕する予定となっています。


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       リオデジャネイロ歴史紀行(書影) 2700円+税

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 オリンピック開催地の意外な深さをじっくり紹介
 リオデジャネイロの複雑な歴史や街並みを、切手や葉書、写真等でわかりやすく解説。
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 * 8月6日付『東京新聞』「この人」欄で、内藤が『リオデジャネイロ歴史紀行』の著者として取り上げられました!

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 ケニアの大学で銃乱射事件
2015-04-03 Fri 17:26
 ケニア東部のガリッサで、きのう(2日)、隣国ソマリアを拠点とするアルカイダ系過激派・シャバブがガリッサ大学のキャンパスに押し入って銃を乱射。147人を殺害し、79人を負傷させました。ケニアで起きたテロ事件としては、200人以上が死亡した1998年の米大使館爆破事件以来、最悪の惨事となりました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

       ケニア・バジュニ族

 これは、1989年にケニアで発行された民族衣装シリーズの切手のうち、バジュニ族の男女を取り上げた1枚です。今回のシャバブのテロがバジュニ族によるものということではないのですが、ケニアとソマリアの関係を象徴するものとして持ってきました。

 バジュニ族は、ケニア北岸の沖合にあるソマリア領バジュン諸島の他、モンバサを中心としたケニアの沿岸地域ならびにソマリア南部の港湾都市、キスマヨなどに居住しています。宗教的にはスンナ派(シャーフィイー派)のムスリムで、漁業・海運が主要産業となっています。

 さて、今回、テロを起こしたシャバブは、もともとは、内戦時のソマリアを一時期実効支配していたイスラム法廷会議(ICU)の若手強硬派のグループとして出発しました。2007年以降、エチオピア軍を中心としたアフリカ連合平和維持軍がソマリアで活動を開始すると、「ソマリアは君たちが給料を稼ぐ場所ではない。死ぬ場所だ」として武装闘争を開始。2008年にキスマヨを制圧すると、以後、ここを拠点に首都のモガディシュを含むソマリア中南部を支配するとともに、各地でテロ活動を展開していました。この間、2010年1月にはアルカイダとの連帯を表明。以後、メディアなどでは“アルカイダ系過激派”と紹介されるようになりました。

 このため、2011年、アフリカ連合軍は大規模な攻勢を開始し、7月から8月にかけて、モガディシオ市内からシャバブの勢力を駆逐。さらに、10月にはケニア軍がソマリア南部に進攻し、翌11月からはシャバブ支配地域に対する空爆も開始されます。そして、2012年9月29日、ケニア軍を主力とするアフリカ連合部隊の攻撃を受けて、シャバブはキスマヨからの撤退を余儀なくされました。

 こうしたこともあって、シャバブはケニア政府に対して強い敵意を抱くようになり、今回の事件以前にも、2013年には、ケニアの首都ナイロビの高級ショッピングモールを襲撃して立てこもり、買い物客ら60人以上が死亡する事件を起こすなど、“報復”と称するテロを繰り返しており、深刻な脅威となっています。

  なお、末筆ながら、今回のテロで亡くなられた方のご冥福を謹んでお祈りするとともに、負傷された方々の一日も早いご快癒をお祈りしております。


 ★★★ イベントのご案内 ★★★

 ・4月4日(土) 09:30- 切手市場
 於 東京・日本橋富沢町8番地 綿商会館
 詳細は主催者HPをご覧ください。新作の『日の本切手 美女かるた』を中心に、拙著を担いで行商に行きます。 会場ならではの特典もご用意しております。ぜひ遊びに来てください。

 ・4月25日(土) 11:00-12:00 スタンプショウ
 於 東京都立産業貿易センター台東館(浅草) 特設会場
 出版記念のトークを行います。入場は完全に無料ですので、ぜひ、遊びに来てください。スタンプショウについての詳細はこちらをご覧ください。

 ★★★ よみうりカルチャー荻窪の講座のご案内 ★★★

 毎月1回(原則第1火曜日:4月7日、6月2日、7月7日、8月4日、9月1日)、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で下記の一般向けの教養講座を担当します。(下の青い文字をクリックしていただくと、よみうりカルチャーのサイトに飛びます)

 ・イスラム世界を知る 時間は15:30-17:00です。

 次回開催は4月7日で、途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


 ★★★ 内藤陽介の最新刊  『日の本切手 美女かるた』 3月25日発売! ★★★ 

         日の本切手 美女かるた・表紙 税込2160円

 【出版元より】
 “日の本”の切手は美女揃い!
  ページをめくれば日本切手48人の美女たちがお目見え!
 <解説・戦後記念切手>全8巻の完成から5年。その著者・内藤陽介が、こんどは記念切手の枠にとらわれず、日本切手と“美女”の関係を縦横無尽に読み解くコラム集です。切手を“かるた”になぞらえ、いろは48文字のそれぞれで始まる48本を収録。様々なジャンルの美女切手を取り上げています。

 出版元のサイトはこちら、内容のサンプルはこちらでご覧になれます。ネット書店でのご購入は、アマゾンboox storee-honhontoYASASIA紀伊國屋書店セブンネットブックサービス丸善&ジュンク堂ヨドバシcom.楽天ブックスをご利用ください。


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 ケニア独立50年
2013-12-12 Thu 17:19
 アフリカのケニアが1963年12月12日に独立して、今日でちょうど50年です。というわけで、こんな切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

       英国東アフリカ会社(1890)

 これは、1890年、現在のケニアの地域を統治していた英国東アフリカ会社(IBEA)が発行した1アンナ切手です。

 近代以前の東アフリカのインド洋沿岸部はザンジバル・スルターン国の支配下に置かれていましたが、1840年代以降、ザンジバルのスルターンの保護の下にヨーロッパ人宣教師がモンバサの海岸周辺から内陸に向かって入植するようになりました。

 1886年、現在のタンザニアに相当する地域を植民地化しようとしたドイツがザンジバルに艦隊を派遣すると、ザンジバルからの支援要請を受けた英国も派兵。このため、フランスを交えた3国の協議の結果、東アフリカ南部(現在のタンザニアに相当する部分)をドイツ領東アフリカとし、北部(現在のケニアに相当する地域)を英領東アフリカとすることで決着が図られました。この時きめられた英領東アフリカの範囲は、タナ川の河口からモンバサを経てドイツ領東アフリカとの境界線までの150マイル(240キロメートル)の海岸線とその内陸部です。

 この英領東アフリカを統治するため、ウィリアム・マッキノンを長とする英国東アフリカ協会が発足。同協会は、1888年、勅許を得てIBEAとなりました。

 これを受けて、1890年5月、IBEAはモンバサとラムに郵便局を開設。本国切手に“BRITISH EAST AFRICA COMPANY”と加刷した切手を発行しました。これが、現在のケニアの地における近代郵便の始まりとなります。その後、同年8月から9月にかけて、加刷切手の在庫切れにより英領インド切手を暫定的に使用した時期を経て、10月14日、今回ご紹介のような正刷切手が発行されました。

 その後、1895年に英領東アフリカは保護領となり、第一次大戦を経て、1920年には本国直轄のケニア植民地となりました。同植民地では、1952年、英国が白人入植事業で肥沃な土地が集中するケニア山周辺をギクユ人からとりあげたことへの抗議から“マウマウ団の乱”が発生。これを機に、反乱を指導したケニア・アフリカ同盟(KAU)の中心メンバーによってケニア・アフリカ民族同盟(KANU)が結成され、1963年に独立が達せられることになります。


 ★★★  絵葉書と切手でたどる世界遺産歴史散歩  ★★★

 2014年1月11日・18日・2月8日のそれぞれ13:00-15:00、文京学院大学生涯学習センター(東京都文京区)で、「絵葉書と切手でたどる世界遺産歴史散歩」と題する講座をやります。(1月18日は、切手の博物館で開催のミニペックスの解説)

 新たに富士山が登録されて注目を集めるユネスコの世界遺産。 いずれも一度は訪れたい魅力的な場所ばかりですが、実際に旅するのは容易ではありません。そこで、「小さな外交官」とも呼ばれる切手や絵葉書に取り上げられた風景や文化遺産の100年前、50年前の姿と、講師自身が撮影した最近の様子を見比べながら、ちょっと変わった歴史散歩を楽しんでみませんか? 講座を受けるだけで、世界旅行の気分を満喫できることをお約束します。

 詳細はこちら。皆様の御参加を、心よりお待ちしております。


 ★★★ 予算1日2000円のソウル歴史散歩 ★★★   

 毎月1回、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で予算1日2000円のソウル歴史散歩と題する一般向けの教養講座を担当しています。次回開催は1月7日(原則第1火曜日)で、以後、2月4日と3月4日に開催の予定です。時間は各回とも13:00~14:30です。講座は途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


 ★★★ 内藤陽介の最新作 『蘭印戦跡紀行』 好評発売中! ★★★

 『蘭印戦跡紀行』広告

 日本の兵隊さん、本当にいい仕事をしてくれたよ。
 彼女はしわくちゃの手で、給水塔の脚をペチャペチャ叩きながら、そんな風に説明してくれた。(本文より)

 南方占領時代の郵便資料から、蘭印の戦跡が残る都市をめぐる異色の紀行。
 日本との深いつながりを紹介しながら、意外な「日本」を見つける旅。

 出版元特設ページはこちらです。また、10月17日、東京・新宿の紀伊國屋書店新宿南店で行われた『蘭印戦跡紀行』の刊行記念トークの模様が、YouTubeにアップされました。よろしかったら、こちらをクリックしてご覧ください。


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