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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 創業92年のバナナ専門店が閉店
2019-02-01 Fri 10:54
 1927年創業の全国でも珍しいバナナ専門店、梅田才治商店(前橋市元総社町)が、きのう(31日)、店主・梅田厚子さん(78)の高齢による体力の低下などを理由に閉店しました。というわけで、数多あるバナナ切手の中から、きょうはこの1枚です。(画像はクリックで拡大されます)

      セントルシア・バナナの精霊

 これは、1985年、カリブ海のセントルシアが発行したクリスマス切手で、仮装行列に登場する“バナナの精霊”が描かれています。物言えぬバナナに代わり、閉店した老舗専門店の老店主に「お疲れさま」と言ってくれそうな存在として、ご紹介しました。

 セントルシアを含むカリブ諸国では、クリスマスから新年にかけて仮装行列がさかんに行われています。クリスマスの仮装行列は、17世紀以降、西アフリカ出身の奴隷たちが持ち込んだエグングンの儀式や祖霊崇拝とヨーロッパやインドの祝祭の要素が混淆したものですが、近年は、外国人観光客を意識して7月に行われるカーニヴァルの後塵を拝し、縮小傾向にあるそうです。

 さて、セントルシアにおけるバナナの栽培は、1930年代以降、植民地当局によって始められました。その背景には、第一次大戦以降、砂糖の国際価格が暴落し、、それまでセントルシアの稼ぎ頭である砂糖産業に代わる新たな産業を育成する必要に迫られたためです。

 その後、1953年にはセントルシア・バナナ協会が設立されて輸出が本格化し、バナナは同国最大の輸出品に成長。今回ご紹介の切手に取り上げられた“バナナの精霊”も、こうした状況を反映して登場したもので、かならずしも、伝統的なキャラクターとは言いがたい面があります。

 なお、セントルシアのバナナ産業ですが、近年はEUによるバナナの関税優遇措置廃止に加え、ハリケーンの被害もありバナナ産業は停滞。このため、バナナの葉、茎などの廃棄物をバイオ燃料に利用する試みも進められているそうです。
 

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 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。

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 世界の国々:セントルシア
2016-12-06 Tue 10:59
 ご報告が遅くなりましたが、アシェット・コレクションズ・ジャパンの週刊『世界の切手コレクション』2016年11月30日号が発行されました。僕が担当したメイン特集「世界の国々」のコーナーは、今回はセントルシアの特集(2回目)です。その記事の中から、この1点をご紹介します。(画像はクリックで拡大されます)

      セントルシア最初の切手(1ペニー)

 これは、1860年に発行されたセントルシア最初の切手のうちの1ペニー切手です。

 カリブ海のセントルシア島は、大航海時代初期にスペイン人によって“発見”されたことからヨーロッパ人の入植がはじまり、1660年、フランスが現地の先住民と結んだ条約によって植民地化され、1674年、フランスの王室植民地となりました。

 1723年以降は、基本的に、バルバドスを拠点とする英国とマルティニークを拠点とするフランスの緩衝地帯として両国の中立地帯とされ、一時的にフランスが占拠するという状況が続いていました。

 そうした中で、英仏7年戦争末期の1762年、英国はセントルシア島を占領。近隣4島とともに、現地の郵便副長官に郵便業務を行わせました。しかし、翌1763年、7年戦争が終結し、セントルシア島もフランスに返還されると、英国による郵便事業も自然消滅。その後、フランス革命とナポレオン戦争の混乱の中で、セントルシアの宗主権も英仏間をめまぐるしく移動しましたが、最終的に、1814年、セントルシアは英領となりました。

 1844年、英国はセントルシアの首府、カストリーズに最初の郵便局を設置し、1日1便、カストリーズとスフレの間の郵便を取り扱いはじめます。この時点では切手は導入されず、郵便物は手押しの印を押すことで料金が徴収済みであることを示していました。

 1858年4月1日、セントルシアから英本国宛の郵便物は料金の前納が義務づけられ、4月16日、2ヶ月分の需要を見込んで1ペニー、4ペンス、6ペンスの3種の本国切手、計50ポンド相当と、“A11”の抹消印がセントルシア宛に送られました。後に、2ペンス切手と1シリング切手も送られましたが、当時のセントルシアには文字が読み書きできるのは200人ほどしかおらず、郵便の利用はごくわずかでした。なお、現在確認されている限り、“A11”の抹消印の最初期使用例は、1858年4月28日です。

 セントルシアとしての最初の切手は1860年12月18日に発行されました。額面は1ペニー(赤。今回ご紹介の切手)、4ペンス(青)、6ペンス(緑)の3種ですが、数字の表示はなく、刷色で区別する形式になっています。中央の女王像は、サウス・オーストラリアの9ペンス切手に使われたものを流用してロンドンのパーキンス・ベーコン社が凹版印刷で製造し、1860年11月17日に英本国から発送され、現地に到着次第、発売が開始されています。

 さて、『世界の切手コレクション』11月30日号の「世界の国々」では、セントヘレナの郵便史についてまとめた長文コラムのほか、主要輸出品のバナナ、民族音楽のシャクシャクの切手などもご紹介しております。機会がありましたら、ぜひ、書店などで実物を手に取ってご覧いただけると幸いです。

 なお、「世界の国々」の僕の担当回ですが、今回のセントルシアの次は、14日に発売の12月21日号でのギニアビサウの特集(2回目)になります。こちらについては、発行日の21日以降、このブログでもご紹介する予定です。


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 リオデジャネイロの複雑な歴史や街並みを、切手や葉書、写真等でわかりやすく解説。
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 * 8月6日付『東京新聞』「この人」欄で、内藤が『リオデジャネイロ歴史紀行』の著者として取り上げられました!

       リオデジャネイロ歴史紀行(東京新聞)


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 空飛ぶ法王・列聖
2014-04-27 Sun 22:00
 世界各地を精力的に外遊し“空飛ぶ法王”と呼ばれたヨハネ・パウロ2世(在位1978-2005年)と、エキュメニズム(教会統一)に熱心に取り組み、カトリック近代化のため、1962年10月から第2ヴァチカン公会議を開催したヨハネ23世(在位1958-63年)の2人が、今日(27日)、聖人に列せられました。というわけで、今日はこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

       セントルシア・教皇訪問

 これは、1986年、カリブ海のセントルシアで発行された教皇ヨハネパウロ2世の同国訪問の記念切手で、タラップを降りた後、ひざまずいて地面にキスをする教皇の姿が描かれています。

 ヨハネ・パウロ2世は、本名カロル・ユゼフ・ヴォイティワ。1920年、ポーランド・クラクフ近郊のヴァドヴィツェに生まれました。第2次大戦中、ポーランドはドイツの占領下にあり神学校の運営は禁止されたため非合法の地下神学校に入り、戦後の1946年、司祭に叙階されました。1948年、ローマの教皇庁立アンジェリクム神学大学で博士号を取得したほか、1953年にポーランドのルブリン・カトリック大学でも学位を取得し、1962年に始まる第2ヴァチカン公会議にはクラクフ司教および神学者として参加。公会議文書『信教の自由に関する宣言』および『現代世界憲章』の成立に貢献しました。その功績により、1964年、クラクフの大司教に任命され、1967年に枢機卿に親任。1978年、在位わずか33日で亡くなったヨハネ・パウロ1世の跡を継いでポーランド人として初の教皇に選出されます。

 教皇としては、最初の訪問国メキシコを皮切りに2003年までの間に世界100カ国以上を訪問して“空飛ぶ教皇(空飛ぶ聖座)”と呼ばれたことはよく知られています。

 今回ご紹介の切手を発行したセントルシアは、カリブ海の仏マルティニークとセントビヴィンセント・グレナディーンの間に位置する島国で、クリストファー;コロンブスによって“発見”されたのが聖ルシアの記念日にあたる12月13日だったため、この名前が付けられました。ヨーロッパ人としては、当初、フランス人が定住していましたが、その後、英仏による領有権を経て1814年に英領として確定。1967年に自治領となり、1979年に独立しました。

 こうした歴史的経緯のゆえに、旧英領でありながらフランスの文化的な影響も色濃く残っており、言語的には英語を公用語としていながら、フランス語をベースとしたクレオール言語のパトワが使われているほか、宗教的には、ローマ・カトリックが人口の9割を占めています。

 1986年7月1-8日、ヨハネパウロ2世は南米のコロンビアとセントルシアを歴訪。このうち、7月7-8日のセントルシア滞在中、教皇が重い病の子供のために祈りをささげ、手をかざすと、子供が奇跡的に回復したと伝えられています。

 ちなみに、カトリックで列聖されるためには、2つの“奇跡”を行ったことが認められなければならないのですが、ヨハネパウロ2世の場合は、フランス人の修道女のマリ・シモンピエールさんのパーキンソン病を治癒したことが奇跡と求められて福者に列せられ、さらに、コスタリカ出身の女性を病から救ったことが2つ目の奇跡と認められて、今回の列聖になりました。

 さて、ことしは、わが国とカリブ共同体(旧英領を中心にカリブの14か国1地域が加盟。セントルシアも加盟国です)の事務レベル協議開始後20年が経過した年であるとともに、ジャマイカならびにトリニダード・トバゴとの国交樹立50周年にもあたることから、“日・カリブ交流年”とされています。8月1-3日、東京・墨田区で開催が予定されている<全日本切手展2014>でも、これにちなみ、特別企画としてカリブ切手展を併催の予定です。今後も、同展の事前プロモーションを兼ね、機会を見つけて関連の切手をご紹介していきたいと考えておりますので、よろしくお付き合いください。


 ★★★ 切手が語る台湾の歴史 ★★★

 5月15日13:00から、よみうりカルチャー北千住にて、よみうりカルチャーと台湾文化部の共催による“台湾文化を学ぶ講座”の一コマとして、「切手が語る台湾の歴史」という講演をやります。

 切手と郵便はその地域の実効支配者を示すシンボルでした。この点において、台湾は非常に興味深い対象です。それは、最初に近代郵便制度が導入された清末から現在に至るまで、台湾では一貫して、中国本土とは別の切手が用いられてきたからです。今回の講演では、こうした視点から、“中国”の外に置かれてきた台湾(史)の視点について、切手や郵便物を題材にお話しする予定です。

 参加費は無料ですが、事前に、北千住センター(03-3870-2061)まで、電話でのご予約が必要となります。よろしかったら、ぜひ、1人でも多くの方にご来駕いただけると幸いです。


 ★★★ 講座「世界紀行~月一回の諸国漫郵」のご案内 ★★★ 

亀戸講座(2014前期)・広告

 東京・江東区亀戸文化センターで、5月から毎月1回、世界旅行の気分で楽しく受講できる紀行講座がスタートします。美しい風景写真とともに、郵便資料や切手から歴史・政治背景を簡単に解説します。受講のお楽しみに、毎回、おすすめの写真からお好きなものを絵葉書にしてプレゼントします!

 詳細は、こちらをご覧ください。


 ★★★ 内藤陽介の最新作 『蘭印戦跡紀行』 好評発売中! ★★★

 『蘭印戦跡紀行』広告

 日本の兵隊さん、本当にいい仕事をしてくれたよ。
 彼女はしわくちゃの手で、給水塔の脚をペチャペチャ叩きながら、そんな風に説明してくれた。(本文より)

 南方占領時代の郵便資料から、蘭印の戦跡が残る都市をめぐる異色の紀行。
 日本との深いつながりを紹介しながら、意外な「日本」を見つける旅。

 出版元特設ページはこちらです。また、10月17日、東京・新宿の紀伊國屋書店新宿南店で行われた『蘭印戦跡紀行』の刊行記念トークの模様が、YouTubeにアップされました。よろしかったら、こちらをクリックしてご覧ください。


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