内藤陽介 Yosuke NAITO
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 Baccarat が巴卡拉に
2017-06-03 Sat 10:33
 中国の投資会社、フォーチュン・ファウンテン・キャピタル(沣沅資本)は、きのう(2日)、フランスのクリスタルメーカー、バカラ(漢字表記は巴卡拉)の保有会社から株式88.8%を約1億6400万ユーロ(約205億円)で買収し、経営権を手に入れたと発表しました。というわけで、きょうはこの1枚です。(画像はクリックで拡大されます)

      フランス・バカラ(2014)

 これは、2014年にフランスが発行した“バカラ”の切手で、同社のグラスが取り上げられています。

 1764年、フランス東部、ロレーヌ地方統主のモンモランシー・ラバルはガラス業界への参入を希望し、国王ルイ15世にガラス工場の設立を認めるよう請願。これが認められ、ナンシーの南東50 kmのムルト川岸のバカラ村にガラス工場が作られました。これが、現在のバカラ社のルーツとなりました。ちなみには、バカラ村の地名は、酒神バッカスに由来するBacchi-araが語源とされています。

 当初、バカラ村の工房では窓ガラスや鏡、ビン類などの生産が中心でしたが、ナポレオン戦争後の1816年頃から、30%の酸化鉛を含むクリスタルガラスの生産を開始。1823年のパリ国民博覧会では金賞を受賞し、復古王政のルイ18世がバカラのグラスセットを注文したことでう有名になりました。その後、1825年にはアルクール公爵家の注文を受けて、現在まで続く“アルクール”シリーズが登場。1896年にはロシア皇帝ニコライ2世から特別注文を受けて、ウォッカ用グラスを含む豪華なグラスセットを納入したほか、1921年には訪欧中の皇太子・裕仁親王(後の昭和天皇)がパリのバカラ・ショップを訪れるなど、各国王室の御用達となり、名実ともに、クリスタル・ガラスの頂点として君臨し続けてきました。

 さて、バカラ社は、ながらく、1734年に創業した老舗シャンパーニュメゾンのオーナーであるテタンジェ家が経営してきましたが、2005年、不動産業を専門とした米投資ファンドのスターウッド・キャピタル・グループが買収。2012年には仏高級品ブランドLVMHモエヘネシー・ルイヴィトン傘下の米投資会社Lカタートンがバカラに出資し、スターウッドが株式の66.62%を、残りはカッタートンが保有していました。

 現在、バカラの従業員は約500人で、2016年の売上高は1億4800万ユーロ(約185億2300万円)。2015年に赤字だった損益は、2016年には黒字に転じて220万ユーロ(約2億7500万円)となりました。今回の買収では、フォーチュンはスターウッドとLカタートンが保有するバカラ株1株につき222.70ユーロを支払うことで合意し、2013年からCEOを務めているダニエアラ・リカルディ氏は買収後も留任の予定だそうです。

 まぁ、資本の論理で仕方がないとはいえ、中国資本がバカラまで買収してしまうとは驚きました。我が家にも、少しばかりバカラのグラスはあるのですが、この機会に、紹興酒を注いで飲んでみる気には…ちょっとならないですね。

 
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 きょう、フランス大統領選決選投票
2017-05-07 Sun 23:49
 フランスでは、きょう(7日)、保守派のマリーヌ・ル・ペン候補とリベラルのエマニュエル・マクロン候補の間で、大統領選挙の決選投票が行われます。というわけで、今日はこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

       フランス・マリアンヌ(2013)

 これは、2013年に発行されたフランスの現行普通切手で、フランスを象徴する女性“マリアンヌ”がデザインされています。

 フランスでは、政権交代のたびに“マリアンヌ”を題材にした新デザインの普通切手が発行されていますが、オランド政権下で発行されたこの切手に関しては、モデル(の1人)をめぐって、切手発行当時、かなりの物議を醸したことは記憶に新しいところです。

 事の発端は、今回ご紹介の切手の報道発表にあわせて、デザイナーのオリビエ・シアパが「マリアンヌのモデルのひとりはインナ・シェフチェンコだ」との趣旨のツイートを投稿したことにあります。

 シェフチェンコはウクライナからフランスに政治亡命したフェミニスト過激派“FEMEN”フランス支部の活動家で、(彼女たちの理解による)女性の性的搾取や性差別、宗教団体に対するトップレス姿での抗議活動を行い、しばしばメディアを賑わせている人物です。まぁ、言論の自由が認められている以上、抗議活動そのものは、他人に危害を及ぼしたり、明らかに法令に反したりしない限り、それなりに認められるべきだとは思いますが、トップレス姿になることが、なぜ、抗議の意を示すことになるのか、僕にはさっぱりわかりませんがね。いずれにしても、彼女の主義主張の是非は別として、フランスでは“お騒がせ”の常習犯であることは間違いなさそうです。

 シアパのツイートを受けて、保守系の団体の間に新たな切手のボイコットを呼びかける動きが広まったため、シアパも報道機関のインタビューに対して「新しい切手のモデルは複数の人物を組み合わせたもので、そのなかには、シェフチェンコのほか、女優のマリオン・コティヤールや法相のクリスティアーヌ・トビラも含まれる」と説明し、事態の鎮静化に躍起となりました。

 ところが、当のシェフチェンコは、そうした関係者の苦労をよそに、「これからホモフォビア(同性愛嫌悪)や過激派、ファシストは、手紙を送るときに私の尻をなめなくちゃならないわね」と挑発。さらなるに炎上を煽り、騒動はしばらく続きました。

 さて、一般的なイメージでは、同性愛に寛容なリベラルと否定的な保守派と語られがちですが、少なくともフランスに関しては事態はそう簡単ではありません。たとえば、中東・北アフリカからの移民2世・3世でフランス国籍を持つ人たちの間には、ムスリムが少なからず含まれていますが、彼らは自らの信仰ゆえに同性愛には否定的です。このため、保守派の中には、ムスリムが同性愛を否定していることを理由(の一つ)として、移民の制限を主張している人も少なくありません。たとえば、今回の大統領選挙に出馬しているル・ペン候補もその一人です。

 また、フランス国民の7割はカトリックの信徒ですが、それゆえ、(あからさまに差別的な言動こそとらないものの)同性愛に対して否定的な傾向の人も少なくありません。じっさい、2013年にフランスで同性婚が合法化された際には、カトリックなどの宗教勢力を中心に、数十万人が同性婚反対のデモを展開しました。ちなみに、ル・ペン本人はカトリックの信徒ですが、離婚歴があり、同性愛と妊娠中絶は容認するという立場ですから、宗教保守派などから見ると(この問題に関しては)“リベラル”に近いとみられかねません。このため、彼女は苦肉の策として、大統領に当選すれば、同性婚の合法化を取り消すことを公約としています。

 このように、同性婚の是非という問題は、“保守”の分裂要因になりかねない一方で、社会の多様性を主張し、移民(特にイスラム系の移民)の権利擁護を訴えるリベラルに対して、当の移民たち(の多く)は決して賛同しないというねじれを生み出すもとになっており、なかなか一筋縄では行かないのが実情です。

 いずれにせよ、新大統領が決まれば、フランスの普通切手のデザインも一新されることになるでしょうが、今度こそは、妙な炎上騒ぎを起こさないでほしいというのが担当者の本音でしょうな。


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 ダリのマリアンヌ
2016-09-14 Wed 11:29
 きょう(14日)から、東京・六本木の新国立美術館でダリ展が開催されます。というわけで、ダリの切手といえば、やはりこの1枚でしょうか。(画像はクリックで拡大されます)

      フランス・ダリ(マリアンヌ)

 これは、1979年、フランスが発行した毎年恒例の美術切手の1枚で、サルヴァドール・ダリが切手のために描きおろした“マリアンヌ”が取り上げられています。切手の下部には、ダリのサインも入っています。ダリというと、本人が“偏執狂的批判的方法 (Paranoiac Critic)”と称したように、写実的描法を用いながら、多重イメージなどを駆使して夢のような風景画を描いた作風のイメージが強いのですが、今回ご紹介の切手は、ちょっと雰囲気が違いますね。

 シュル・レアリスムの巨匠、サルヴァドール・ダリは、1904年5月11日、スペインのカタルーニャ地方フィゲーラスで、ユダヤ系とされる公証人の父と商家出身の母の間に生まれました。

 少年時代から絵画に興味を持ち、1922年、マドリードのサンフェルナンド美術学校に入学。1925年にはマドリードで初の個展を開きました。

 1927年、パリに出てパブロ・ピカソらと親交を結び、1929年、正式にシュル・レアリスト・グループに参加します。同年夏、シュル・レアリスムの詩人、ポール・エリュアールの妻でカザン出身のユダヤ人、ガラ(本名:レナ・イヴァノヴナ・ディアコノワ)と知り合います。その後、ダリはガラと恋愛関係に陥り、1932年、ガラはエリュアールと離婚し、1934年、ダリと結婚しました。

 シュル・レアリスムの運動に参加した当初のダリは共産主義・社会主義にシンパシーを持っていたようですが、次第に幻滅。1936年7月、スペイン内戦が勃発すると、シュル・レアリストの多くは反フランコの立場を取りましたが、ダリは戦火を逃れ、政治闘争に巻き込まれることを拒み、フランスへ逃亡。フランコに親和的な立場を表明します。これが、シュル・レアリスムの指導者でトロツキストの詩人、アンドレ・ブルトンの逆鱗に触れ、“ファシスト的思想”を理由に、1938年、シュル・レアリスト・グループから追放されました。

 さらに、1940年、ドイツ軍がフランスに侵攻すると、ダリは米国へ逃れたため、ジョージ・オーウェルは「戦争前にはスペイン内戦からフランスに亡命し、またフランスで大変な恩恵を受けていたのに、フランスに危険が迫るやいなやネズミのように逃げる」とダリを批判しています。

 第二次世界大戦後、カタルーニャに戻ったダリはフランコ独裁政権に接近。フランコを支持する姿勢を鮮明にし、フランコと面会して彼の孫娘のポートレイトも制作したほか、カトリックに回帰し、ガラを聖母に見立てた宗教画を連作しました。

 ダリにとって、妻のガラはミューズであり、支配者であり、またマネージャーとして、彼の創作活動の源泉となっていました。今回ご紹介の切手の“マリアンヌ”の顔だちも、ガラをイメージして作られているのは明らかです。こうしたこともあって、1982年にガラが亡くなると、彼は「自分の人生の舵を失った」と激しく落ち込み、1983年5月には絵画制作も止めてしまいます。さらに、1984年、寝室でおきた火事で重症の火傷を負ったのちはフィゲラスに移り、1989年、同地で亡くなりました。

 
★★★ トークイヴェントのご案内 ★★★

 拙著『リオデジャネイロ歴史紀行』の刊行を記念して、東京・青山の駐日ブラジル大使館で下記の通り、トークイヴェントを開催いたします。ぜひ、ご参加ください。

 ・日時 2016年9月23日(金)18:00~20:00(17:30受付開始)
 ・会場 駐日ブラジル大使館 セミナー・ルーム
  〒107-8633 東京都港区北青山2丁目11-12 (地図はこちらをご覧ください)
 ・参加費 無料
 ・定員 30名(申込多数の場合は先着順)

  * 9月16日(金)までに、お名前・ご連絡先・ご所属を明記の上、電子メール、ファックス等で下記宛にお申し込みください。(お送りいただいた個人情報は、大使館へ提出する以外の目的には使用しません)
  申込先 えにし書房(担当・塚田)
  〒102-0074 千代田区九段南2-2-7-北の丸ビル3F
  Tel. 03-6261-4369 Fax. 03-6261-4379
  電子メール info★enishishobo.co.jp (スパム防止のため、★の部分を半角@に変えてご送信ください)

 なお、トークヴェベント終了後、20:30より近隣のブラジルレストラン「イグアス」にて懇親会を予定しております。(イグアスの地図はhttp://tabelog.com/tokyo/A1306/A130603/13048055/ をご覧ください) 
 会費は、『リオデジャネイロ歴史紀行』1冊の代金込みで6500円(書籍不要の場合は5000円)の予定です。参加ご希望の方は、トークイベントお申し込みの際に、その旨、お書き添えください。なお、懇親会のみの御参加も歓迎いたします。


★★★ ブラジル大使館推薦! 内藤陽介の『リオデジャネイロ歴史紀行』  ★★★ 

       リオデジャネイロ歴史紀行(書影) 2700円+税

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 オリンピック開催地の意外な深さをじっくり紹介
 リオデジャネイロの複雑な歴史や街並みを、切手や葉書、写真等でわかりやすく解説。
 美しい景色とウンチク満載の異色の歴史紀行!
 発売元の特設サイトはこちらです。

 * 8月6日付『東京新聞』「この人」欄で、内藤が『リオデジャネイロ歴史紀行』の著者として取り上げられました!

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 柔道の原沢が銀、山部が銅
2016-08-13 Sat 10:34
 リオデジャネイロ五輪8日目(現地時間12日)は、柔道男子100kg超級の原沢久喜が銀、同女子78kg超級の山部佳苗が銅のメダルを獲得しました。金メダルはどちらもフランスのテディ・リネール(男子)とエミリ・アンデオル(女子)ということで、 きょうはこの1枚です。(画像はクリックで拡大されます)

      フランス・柔道世界選手権(2011)

 これは、2011年8月23-28日にフランス・パリで開催された2011年世界柔道選手権大会(第29回世界柔道選手権大会)に際して、開催国のフランスが発行した記念切手で、男女それぞれの試合風景が取り上げられているのがミソです。ちなみに、今回、金メダルを獲得したリネールは、2010年の世界選手権無差別決勝で日本の上川大樹に敗れて以来(ただし、同大会でも100kg超級では優勝)、現在まで連勝記録を続けており、この切手の題材となった大会でも優勝しています。

 フランスに柔道が紹介されたのは、1895年、雑誌『両世界評論』に柔術に関する記事が掲載されたのが最初とされており、1905年にはエドモン・デボネがフランス最初の道場を開設しました。

 フランス柔道の歴史に決定的な影響を与えたのは、1935年、パリで日仏柔道倶楽部を創立した川石酒造之助です。

 川石は、フランスでの指導に際して、技の名前を日本語ではなく、技毎に番号をつけ記号化したものとして外国人にも理解しやすいようにしたほか、指導内容の中にピストルやナイフなどで攻撃を受けた時の反撃方法や護身術も含めることで、外国人が柔道を学びやすくする“川石メソッド”を開発。その後の、柔道の国際化の基礎を築きました。

 第二次大戦がはじまると、1940年6月にフランスは降伏し、パリを含む北部はドイツの占領下に置かれますが、日独の同盟関係の影響もあったためか、フランスの柔道は発展し、1942年にはフランス格闘技連盟の1部門としてフランス柔道柔術連盟が設立され、翌1943年5月30日にはドイツ占領下のパリで第1回フランス柔道選手権も開催されました。
  
 第二次大戦後の1946年、フランス柔道連盟は格闘技連盟から独立。その後もフランスの柔道人口は順調に増加し、1936年に50人程度であった練習生の数は1956年に2万人を超え、2011年までに約56万人が連盟から免許を受けています。

 ちなみに、柔道が五輪の正式種目となったのは1964年の東京大会ですが、フランス選手が初めてメダルを獲得したのは1972年のミュンヘン大会(結果は銅3)でした。以来、今回のリオ大会までに、フランスが獲得した柔道の五輪メダルは、男女合わせて金14、銀10、銅25の計49で、これは、日本の計82(内訳は、37、銀19、26)に次ぐ第2位の記録です。


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 破門されても平気
2016-02-19 Fri 15:26
 ローマ教皇フランシスコは、きのう(18日)、キューバ、メキシコ歴訪の帰路の特別機中で記者団の質問に答え、メキシコとの国境沿いに2500キロの壁を建設し、1100万人の不法移民を国外追放したいと表明した米国のドナルド・トランプ氏について、「どこにであれ、壁を作ることだけを考え、橋を作ろうとしない人物はキリスト教徒ではない」「そのようなことを言ったのであれば、その男性はキリスト教徒ではない」と応じました。世が世なら破門、ということでしょうな。というわけで、きょうはこんな切手を持ってきました、(画像はクリックで拡大されます)

      フランス・フィリップ4世

 これは、1968年にフランスが発行した歴史シリーズの1枚で、国王フィリップ4世による三部会召集が取り上げられています。

 1285年、病没した父フィリップ3世の後を継いで即位したフィリップ4世は、1294-99年のギュイエンヌ(アキテーヌ)の戦いでイングランド王エドワード1世と戦ったほか、1297年以降はフランドルにも勢力を伸ばそうとし、1302年の金拍車の戦い、1305年以降のモン=アン=ペヴェルの戦いなど、数多くの戦争を行いました。このため、膨大な戦費を調達すべく、フィリップ4世はフランスで初めて全国的課税を実施し、キリスト教会にも課税しましたが、この結果、教皇至上主義を掲げるローマ教皇ボニファティウス8世との激しく対立しました。

 その過程で、1302年、ボニファティウス8世が教皇回勅を発し、教皇の権威は他のあらゆる地上の権力に優越するとしてフィリップ4世に対し教皇の命に従うよう促したのに対して、フィリップ4世は国内の支持を得るために、聖職者・貴族・市民の3身分からなる議会の“三部会”をパリのノートルダム大聖堂に設け、国内の世論を背景として教皇に抵抗します。今回ご紹介の切手は、この場面を取り上げたものです。

 これに対して、ボニファティウス8世がフィリップ4世を破門すると、フィリップ4世も悪徳教皇弾劾の公会議を開くよう求めて、両者は決裂。1303年、フィリップ4世は、腹心のギヨーム・ド・ノガレに命じて、教皇を捕縛すべく、ローマ市南東方の教皇離宮所在地のアナーニを襲撃させます。ノガレらは教皇御座所に侵入し、ボニファティウス8世を“異端者”と面罵して暴行を加え、退位を迫りました。その後、ボニファティウス8世はナポリ王とシチリア王によって湧出され、捕縛こそのがれたものの、ローマで憤死。これを受けて、1305年、フィリップ4世は次の教皇にフランス出身のクレメンス5世を擁立し、1309年、ローマ教皇庁はフランス南東部のアヴィニョンに遷され、フランスの影響下に置かれることになりました。結果的に、、フィリップ4世は教皇から破門されてもなんともなかったどころか、フィリップ4世を破門した教皇ボニファティウス8世の方こそ返り討ちに遭って散々な思いをしたというわけですな。

 まぁ、何かとお騒がせのトランプ氏の場合、宗教的にはプロテスタントの長老派だそうですから、そもそも、教皇としても破門のしようがないと言ってしまえばそれまでですが、今回の一件に関しても、「宗教指導者が個人の信仰を疑問視するのはみっともない」、「(バチカンが過激派組織イスラム国ことダーイシュに攻撃されるようなことがあれば)トランプが大統領だったらこんなことは起こらなかったのにと、教皇が願い、祈ることになると断言できる」などと言いたい放題のトランプ氏を見ていると、いい加減、誰でも良いから、彼にお灸をすえてくれる人物が出てきてくれないものかと、切に願うのは僕だけではないでしょうな。


 ★★★ 講座のご案内 ★★★

 3月8日(火)から、毎月第2火曜の19時より、東京・竹橋の毎日文化センターで新講座「宗教で読む国際ニュース」がスタートします。都心で平日夜のコースですので、ぜひ、お勤め帰りに遊びに来てください。詳細は、こちらをご覧いただけると幸いです。


 ★★★ 内藤陽介の新刊  『ペニー・ブラック物語』 のご案内 ★★★ 

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 若く美しい女王の横顔に恋しよう!
 世界最初の切手
 欲しくないですか/知りたくないですか

 世界最初の切手“ペニー・ブラック”…名前は聞いたことがあっても、詳しくは知らないという収集家も多いはず。本書はペニー・ブラックとその背景にある歴史物語を豊富なビジュアル図版でわかりやすく解説。これからペニー・ブラックを手に入れたい人向けに、入手のポイントなどを説明した収集ガイドもついた充実の内容です。

 発売元の特設サイトはこちら。ページのサンプルもご覧いただけます。


 ★★★ 内藤陽介の新刊  『アウシュヴィッツの手紙』 のご案内 ★★★ 

       アウシュヴィッツの手紙・表紙 2000円+税

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 アウシュヴィッツ強制収容所の実態を、主に収容者の手紙の解析を通して明らかにする郵便学の成果! 手紙以外にも様々なポスタルメディア(郵便資料)から、意外に知られていない収容所の歴史をわかりやすく解説。

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 芸術橋の南京錠を撤去
2015-06-02 Tue 12:22
 フランスのパリ市当局は、きのう(1日)、セーヌ川にかかるポンデザール(芸術橋)の欄干に鈴なりに取り付けられていた“愛の南京錠”が、その重さで橋に悪影響を与えていることに加え、世界遺産の一角をなす景観を損なうとして、撤去を始めました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      フランス・ポンデザール

 これは、1978年に発行されたフランス美術切手のうち、ベルナール・ビュッフェの「フランス学士院とポンデザール」を取り上げた1枚です。

 ポンデザールはセーヌ川左岸のフランス学士院と右岸のルーヴル宮殿のクール・カレ(方形宮)を結ぶ橋で、第1統領(当時)だったナポレオン・ボナパルトの命により、1804年、パリで初めての金属製の橋として架けられました。その後、拡幅工事や、両大戦中の爆撃、船の衝突などによる崩壊と修復などを経て、現在の橋は、1984年6月27日に完成しました。

 当時のパリ市長は、後に大統領となるジャック・シラクでしたが、1996年、大統領として来日したシラクは、当時の京都市長・桝本頼兼との会談で、1998年の“日本におけるフランス年”および京都市=パリ市友情盟約締結40周年にあわせて、ポンデザールを模した橋を鴨川に架けることを提案しています。しかし、これには、新たな観光名所の創設を歓迎する賛成派と、新たな橋は景観を損ねるとの反対派の市民が対立。フランス紙『ル・モンド』も計画への批判記事を掲載するなどの騒動となり、結局、京都市は計画を撤回し、鴨川の“芸術橋”は幻に終わったということもありました。

 さて、ポンデザールの欄干に、カップルが永遠の愛を誓うとして南京錠をつけるようになったのは、2008年頃からの現象とされていますが、同様の風習は、古くは、第二次大戦以前からセルビアのヴラニスカ・バニャにあるモスト・リュバヴィで行われてきたという事例があるそうです。ヨーロッパ各地では、同様の風習が21世紀以降に急速に広がり、僕も、ロシア極東・ハバロフスクのディナモ公園内の池に架かる橋に南京錠を付けて記念写真を撮る新婚カップルに出くわしたことがあります。(下の画像)

       ハバロフスク・ディナモ公園

 ハバロフスクのディナモ公園は、現在、市民の憩いの場となっていますが、そのすぐ近くには、かつて、日本人抑留者たちが収容されていたハバロフスク地方第16収容所の分所(支部)があり、公園の正門と門前に立つライオン像
は日本人抑留者によってつくられたという過去があります。それだけに、この場所と南京錠との組み合わせを見て、僕などは鳥肌が立つ思いをしたのですが、まぁ、新婚さんにとっては余計なお世話ですな。ちなみに、このあたりの事情については、拙著『ハバロフスク』でも書きましたので、機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。
 

 ★★★ 内藤陽介の最新刊  『日の本切手 美女かるた』  好評発売中! ★★★ 

        税込2160円

 4月8日付の『夕刊フジ』に書評が掲載されました!

 【出版元より】
 “日の本”の切手は美女揃い!
  ページをめくれば日本切手48人の美女たちがお目見え!
 <解説・戦後記念切手>全8巻の完成から5年。その著者・内藤陽介が、こんどは記念切手の枠にとらわれず、日本切手と“美女”の関係を縦横無尽に読み解くコラム集です。切手を“かるた”になぞらえ、いろは48文字のそれぞれで始まる48本を収録。様々なジャンルの美女切手を取り上げています。

 出版元のサイトはこちら、内容のサンプルはこちらでご覧になれます。ネット書店でのご購入は、アマゾンboox storee-honhontoYASASIA紀伊國屋書店セブンネットブックサービス丸善&ジュンク堂ヨドバシcom.楽天ブックスをご利用ください。


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 カマンベールに効能あり
2015-03-12 Thu 22:40
 カマンベール・チーズの成分が、アルツハイマー病の原因物質が脳に沈着するのを抑えることが分かり、認知症の予防への貢献が期待できるという研究結果を、東京大学大学院農学生命科学研究科とキリン、小岩井乳業のチームが発表しました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

       フランス・カマンベール

 これは、2003年にフランスが発行した国内各地の名産品を紹介する切手のうち、カマンベール・チーズを取り上げた1枚です。

 カマンベール・チーズは、軟質チーズの表面に白いカビを生やして熟成させたもので、1791年頃、マリー・アレルによって発明されたと言われています。

 伝承によれば、フランス革命中の1791年、マリーは革命派から追われていた僧をかくまったところ、その僧のアドヴァイスを受け、独自に作ったのが、現在のカマンベールのルーツとされています。また、カマンベールというチーズの名前はフランス北西部オルヌ県の村の名前で、ナポレオン・ボナパルトがこの地を訪れた際、マリーが振舞ったチーズがあまりにも美味だったため、“カマンベール”と命名したともいわれています。ただし、マリー自身はカマンベール村の出身ではなく、近くのクルット村の出身で、1791年当時は、ロアビル村の農家に嫁いでいました。

 その後、カマンベール・チーズは世界中に広まり、1928年には、マリーの出身地に近いヴィムーティエに彼女の銅像も建てられました。ただし、この銅像は1944年のノルマンディー上陸作戦で破壊されてしまい、現在の像は、戦後に作られた2代目の像だそうです。

 さて、カマンベールと言えば、なんといっても赤ワインにぴったりというイメージが強いのですが、その赤ワインにも、動脈硬化や脳梗塞を防ぐ抗酸化作用、ホルモン促進作用があるとされるポリフェノールが含まれています。ということは、毎晩欠かさずに赤ワインとカマンベールチーズで晩酌をしていれば健康にも良いということになるわけで、僕のような酒好きの人間にとっては、まさに朗報といえますな。


 ★★★ よみうりカルチャー荻窪の講座のご案内 ★★★

 毎月1回(原則第1火曜日:3月31日、4月7日、6月2日、7月7日、8月4日、9月1日)、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で下記の一般向けの教養講座を担当します。(下の青い文字をクリックしていただくと、よみうりカルチャーのサイトに飛びます)

 ・イスラム世界を知る 時間は15:30-17:00です。

 次回開催は3月31日で、途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


 ★★★ 内藤陽介の最新刊  『日の本切手 美女かるた』 3月25日発売! ★★★ 

         日の本切手 美女かるた・表紙 税込2160円

 【出版元より】
 “日の本”の切手は美女揃い!
  ページをめくれば日本切手48人の美女たちがお目見え!
 <解説・戦後記念切手>全8巻の完成から5年。その著者・内藤陽介が、こんどは記念切手の枠にとらわれず、日本切手と“美女”の関係を縦横無尽に読み解くコラム集です。切手を“かるた”になぞらえ、いろは48文字のそれぞれで始まる48本を収録。様々なジャンルの美女切手を取り上げています。

 本書のご注文はこちら(出版元の予約受付サイトです)へ。内容のサンプルはこちらでご覧になれます。


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 スカイマークが再生法申請
2015-01-29 Thu 11:27
 国内航空会社3位で経営不振に陥っていたスカイマークが、きのう(28日)、自主再建を断念し、民事再生法の適用を東京地裁に申請しました。負債総額は約710億円で、運航は継続する相です。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      フランス・エアバスA380

 これは、2006年にフランスが発行した航空切手で、スカイマークが購入するのしないので揉めていた(いる)エアバス社のA380が描かれています。

 スカイマークは、1996年11月、いわゆる規制緩和による新規参入航空会社の第1号として、当時のエイチ・アイ・エス社長である澤田秀雄らの出資により設立され、1998年に羽田 - 福岡線で運航を開始しました。

 スカイマークは、機内サービスを簡素化し、普通運賃を他航空会社の普通運賃の半額程度に抑えることで、当初は平均搭乗率80%以上を記録しましたが、JAL・ANAが値下げ攻勢で対抗したため次第に搭乗率は下落。平均搭乗率が60%を切ることが多くなり、経営は赤字となります。その後、自社による副操縦士の教育プログラムや自社整備の拡大、航空運賃の見直しなどにより、一時的に黒字を出しものの、2003年頃には累積赤字が130億円に達しました。このときは、インターネットサービスプロバイダ のゼロ株式会社会長・西久保愼一が増資を引き受け、2004年に同社がスカイマークと合併し社長に就任することで生き延びています。

 その後、最新鋭機ボーイング737-800への機材更新や、整備・運航・サービス体制の全社的かつ抜本的見直しなどにより業績は回復し、2008年3月期には黒字を確保しました。

 こうした中で、スカイマークは国際線参入を目指して、2010年11月、エアバスのA380の購入について基本合意し、2011年2月1、6機(うち2機はオプション)の購入契約を正式に締結します。

 A380は、世界初の総2階建てジェット旅客機で、初飛行は2005年4月27日。完成披露の時点ではボーイング747を抜いて、史上最大・世界最大の旅客機でしたが、JAL・ANAの両社は、ダウンサイジングと多頻度運航が時代の流れという認識の下、非効率な大型機の導入は採算に合わないとして導入しませんでした。

 スカイマークは、この点でJAL・ANAとは逆の方針に活路を見出そうとしたわけですが、2010年代以降、格安航空会社(LCC)の参入が相次ぎ、価格競争力が低下していたことに加え、円安による燃料費の高騰や航空機リース料なども負担となり、資金繰りが悪化。このため、2014年7月、スカイマークは、エアバスに対してA380(2機)の導入延期と4機の契約解除を打診しました。これに対して、エアバスは、経営改善のためにスカイマークに大手航空会社の傘下に入ることを要求し、これを拒否して契約をキャンセルした場合は“違約金”を請求すると主張。経営の独立性を確保したいスカイマークはこれを受け入れず、購入キャンセル問題については、現在なお、決着がついていません。

 今後、スカイマークの当面の資金繰りは投資会社のインテグラルが支えることにまりますが、本業の再生に向けてはANAグループが支援に加わる案が有力とみられています。


 ★★★ イベント「みんなで絵手紙」(2月8日)のご案内 ★★★

      狛江絵手紙チラシ・表     狛江絵手紙チラシ・裏

 2月8日(日) 10:00-17:00に東京・狛江のエコルマホールにて開催のイベント「みんなで絵手紙 見て、知って、書いて、楽しもう」のトークイベントに内藤陽介が登場します。内藤の出番は13:30-14:15。「切手と絵・手紙」と題してお話しする予定です。是非、遊びに来てください。主宰者サイトはこちら。画像をクリックしていただくと、チラシの拡大画像がごらんになれます。


 ★★★ 講座「切手と郵便物に刻まれた“終戦”」(2月20日)のご案内 ★★★ 

       ミズーリの消印

 2月20日13:00~14:30、愛知県名古屋市の栄中日文化センターで、「切手と郵便物に刻まれた“終戦”」と題する講座を行います。

 2015年は第二次世界大戦の終戦から70周年にあたります。終戦の年の1945年はあらゆる意味で社会が激変した年ですが、その影響は切手や郵便物にもさまざまな痕跡を残しています。今回の講座では、当時の切手や郵便物を読み解いていくことで、一般の歴史書では見落とされがちな終戦の諸相を、具体的なモノの手触りとともに明らかにしてみたいと思っています。

 詳細は、こちらをご覧ください。(画像は、日本の降伏文書調印が行われた米軍艦ミズーリ号から降伏文書調印日に差し出された郵便物の一部分です) 

 
 ★★★ よみうりカルチャー荻窪の講座のご案内 ★★★

 毎月1回(原則第1火曜日:2月3日、3月3日、3月31日)、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で下記の一般向けの教養講座を担当します。

 ・イスラム世界を知る 時間は15:30-17:00です。

 次回開催は2月3日で、途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


 ★★★ 内藤陽介の最新刊  『朝鮮戦争』好評発売中! ★★★ 

        朝鮮戦争表紙(実物からスキャン) 本体2000円+税

 【出版元より】
 「韓国/北朝鮮」の出発点を正しく知る!
 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。

 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各電子書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

 *8月24日付『讀賣新聞』、韓国メディア『週刊京郷』8月26日号、8月31日付『夕刊フジ』、『郵趣』10月号、『サンデー毎日』10月5日号で拙著『朝鮮戦争』が紹介されました!


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 すべてのフランス人に告ぐ
2015-01-10 Sat 22:50
 フランスのオランド大統領は、きのう(9日)のテレビ演説で、7日の銃撃事件をはじめ一連のテロ事件等に屈しない姿勢を示すため、パリで11日に大規模な行進を行うことを明らかにし、“すべてのフランス人”に対して、フランスは決してこれらの脅威に屈しないとの意思を示すため、日曜日(11日)朝に反テロリズムの大規模なデモを行うので、ぜひ参加してほしいと訴えました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      ドゴール・すべてのフランス人に

 これは、1964年、フランスが解放20周年に際して発行した記念切手のうち、ドゴールの有名な演説「すべてのフランス人に」の文章を大きく印刷した切手です。今回のオランドの演説でも“tous les Français(すべてのフランス人)”という、ドゴール“ À tous les Français (冒頭のÀは~に、~への意味の前置詞)”を思わせる表現が使われており、彼が、ドゴールの歴史的な演説を意識していることは明らかだろうと思います。

 さて、切手に取り上げられたドゴールの演説は、第二次大戦中の1940年6月18日、ドイツの侵攻を逃れてロンドンに亡命したドゴールがBBCを通じてロンドンから発したもので、タイトルの下に書かれた「フランスは戦闘には負けたが、戦争には負けていない」との文言がとくに有名です。教科書的には、この演説により、ドゴールは、祖国の自由と民主主義を守るため、ナチス・ドイツに屈せずに戦う意思を示し、それゆえ、第二次大戦後、彼の率いる自由フランスは戦勝国としての立場を確保したということになっています。

 当然のことながら、テロによる言論の圧殺は絶対に許されるべきではなく、その意味で、テロに屈しないという姿勢を示し、「民主主義や自由の価値を掲げるため、すべてのフランス人に集まってほしい」と大統領が呼びかけるのは理に適ったことでありましょう。ただし、今回の事件をきっかけに、フランス国内では反イスラム感情が噴出し、“報復”と称して、事件とは何ら無関係の善良なムスリムたちをターゲットに、モスクやレストランが襲撃されるなどの事件が相次いで起こっています。こうした報復もまた“民主主義や自由の価値”とは相いれないものであることは言うまでもありません。

 過去の植民地支配の経緯もあり、第二次大戦後のフランスはアフリカの旧仏領地域から多くの移民を受け入れてきたわけですが、今回の一件は、あらためて、“すべてのフランス人”の意味を問い直すきっかけになったと言ってよいでしょう。

 なお、明日のデモ行進には、英独伊など欧州各国首脳に加え、フランスがイスラム過激派の掃討作戦を続けるマリ、ニジェール両国の大統領らアフリカ首脳も駆けつける予定だそうです。このうちのマリを軸に、フランスとアフリカの関係については、拙著『マリ近現代史』でもいろいろご説明しておりますので、機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。


 ★★★ イベント「みんなで絵手紙」(2月8日)のご案内 ★★★

      狛江絵手紙チラシ・表     狛江絵手紙チラシ・裏

 2月8日(日) 10:00-17:00に東京・狛江のエコルマホールにて開催のイベント「みんなで絵手紙 見て、知って、書いて、楽しもう」のトークイベントに内藤陽介が登場します。内藤の出番は13:30-14:15。「切手と絵・手紙」と題してお話しする予定です。是非、遊びに来てください。主宰者サイトはこちら。画像をクリックしていただくと、チラシの拡大画像がごらんになれます。


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       ミズーリの消印

 2月20日13:00~14:30、愛知県名古屋市の栄中日文化センターで、「切手と郵便物に刻まれた“終戦”」と題する講座を行います。

 2015年は第二次世界大戦の終戦から70周年にあたります。終戦の年の1945年はあらゆる意味で社会が激変した年ですが、その影響は切手や郵便物にもさまざまな痕跡を残しています。今回の講座では、当時の切手や郵便物を読み解いていくことで、一般の歴史書では見落とされがちな終戦の諸相を、具体的なモノの手触りとともに明らかにしてみたいと思っています。

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        朝鮮戦争表紙(実物からスキャン) 本体2000円+税

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 「韓国/北朝鮮」の出発点を正しく知る!
 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。

 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各電子書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

 *8月24日付『讀賣新聞』、韓国メディア『週刊京郷』8月26日号、8月31日付『夕刊フジ』、『郵趣』10月号、『サンデー毎日』10月5日号で拙著『朝鮮戦争』が紹介されました!


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 ナポレオンの帽子
2014-11-17 Mon 21:50
  フランスの皇帝ナポレオン・ボナパルト(以下、ナポレオン)のトレードマークだった帽子が、きのう(16日・現地時間)、パリで競売にかけられ、韓国のコレクターが予想を大幅に上回る240万ドル(約2億8000万円)で落札されたそうです。というわけで、今日はこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      フランス・アウステルリッツの戦い200年     ナポレオンの帽子・オークション風景

 左は、2005年にフランスで発行された“アウステルリッツの戦い200年”の記念切手で、帽子をかぶったナポレオンの肖像が描かれています。ナポレオンの切手は多々ありますが、帽子がわかりやすい1枚ということでこの切手を選びました。右側には、ネット上のニュース記事から、今回落札された帽子を掲げてみせるオークショニアの写真を拾ってきてアップしてみました。

 さて、ナポレオンのトレード・マークとされる二角帽(Bicorne)は、文字通り、角が2箇所ある帽子で、第一次世界大戦頃までは軍人のみならず文官の正装用の帽子としても各国で用いられていました。もともとは、仁丹のマークに見られるように、角の部分を前後にして被っていたのですが、ナポレオンは指揮官として戦場でも目立つようにとの理由から横向きにかぶっていました。

 なお、ナポレオンは120個ほど二角帽を所有していましたが、現存しているのはそのうち19個。今回、出品されたのはビーバーの毛皮のフェルト製で、モナコ王室が宮殿の改修費用に充てるため、今回のオークションに出品したのだそうです。

 そういえば、来年(2015年)は、1815年11月20日にナポレオン戦争が終結してから200周年でしたな。ナポレオン戦争に関しては、いろいろと興味深いマテリアルも多いので、なんらかのかたちで企画が立てられればなぁ…と思っています。


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      チャンネルくらら写真

 毎週水曜日、インターネット放送・チャンネルくららにて、内藤がレギュラー出演する番組「切手で辿る韓国現代史」が配信されています。青字をクリックし、番組を選択していただくとYoutube にて無料でご覧になれますので、よろしかったら、ぜひ、ご覧ください。(画像は収録風景で、右側に座っているのが主宰者の倉山満さんです)

 
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 毎月1回(原則第1火曜日:1月6日、2月3日、3月3日、3月31日)、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で下記の一般向けの教養講座を担当します。

 ・イスラム世界を知る 時間は15:30-17:00です。

 次回開催は1月6日(都合により、12月はお休みをいただきます)で、途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


 ★★★ 内藤陽介の最新刊  『朝鮮戦争』好評発売中! ★★★ 

        朝鮮戦争表紙(実物からスキャン) 本体2000円+税

 【出版元より】
 「韓国/北朝鮮」の出発点を正しく知る!
 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。

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