FC2ブログ
内藤陽介 Yosuke NAITO
http://yosukenaito.blog40.fc2.com/
World Wide Weblog
 <WSC Israel 2018>受賞速報
2018-05-30 Wed 00:03
      イスラエル・グリーティング(1991・シャンパン)

 今月27日からエルサレムの国際会議場で開催中の世界切手展<WSC Israel 2018>は、すべての作品の審査が終了し、現地時間29日午後、受賞結果が下記の通り発表されましたので、速報としてお伝えいたします。リストのうち、出品者名は日本語表記(敬称略)、文献を除く作品名は英文でリスト記載のとおり、カッコ内は点数、+SPは特別賞つき、です。ただし、速報ゆえ、誤りなどがありましたら、後日訂正いたしますので、ご容赦ください。

 <チャンピオンシップ・クラス>
 ・井上和幸 Japanese Post Offices and Foreign Postal Activities in Korea 1876-1909 WSCC
 <ナショナル・クラス>
 ・内藤陽介 Postal History of Auschwitz 1939-1945 LV(85)
 <伝統・欧州>
 ・吉田敬 Kingdom of Prussia 1850-1867 LG(96)+SP
 <伝統・アジアアフリカ>
 ・吉田敬 Japan Definitives 1922-1937  LV(88)
 ・山田祐司 Japan 1871-1876 Hand Engraved Issues LG(97)+SP/GPIC
 <郵便史・アジアアフリカ>
 ・池田健三郎 The Japanese Prompt Delivery in Early Period G(91)
 <文献>
 ・正田幸弘  『国際展物語 1965-2004』 B(62)
 ・Stampedia.inc  Japan Definitive Issues 1922-1937 Landscape Stamps for Surface Rates SB(65)
 ・―― Stampedia Philatelic Journal G(90)
 ・(公財)日本郵趣協会  『日本普通切手専門カタログ』vol.1、vol.2 LV(86)
 ・―― 『沖縄切手総カタログ』 V(83)

  なお、冒頭に掲げた画像は、1991年にイスラエルで発行されたグリーティング切手(国内宛基本料金用の無額面永久保証)のうち、お祝いのシャンパンを描く1枚です。受賞者の皆様、あらためて、おめでとうございます。


★★★ 近刊予告! ★★★

 えにし書房より、拙著『チェ・ゲバラとキューバ革命』が7月刊行予定です!
 詳細につきましては、今後、このブログでも随時ご案内して参りますので、よろしくお願いします。

      ゲバラ本・仮書影

(画像は書影のイメージです。刊行時には若干の変更の可能性があります) 

 なお、当初、『チェ・ゲバラとキューバ革命』は、2018年5月末の刊行を予定しておりましたが、諸般の事情により、刊行予定が7月に変更になりました。あしからずご了承ください。


★★ 内藤陽介の最新刊 『パレスチナ現代史 岩のドームの郵便学』 ★★

      パレスチナ現代史・表紙 本体2500円+税

 【出版元より】
 中東100 年の混迷を読み解く! 
 世界遺産、エルサレムの“岩のドーム”に関連した郵便資料分析という独自の視点から、複雑な情勢をわかりやすく解説。郵便学者による待望の通史!

 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

スポンサーサイト
別窓 | イスラエル:1982-93 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
 ゴラン高原の切手
2018-05-11 Fri 11:35
 イスラエル軍は、きのう(10日)未明、シリア・ゴラン高原にあるイスラエル入植地にイラン革命防衛隊がロケット弾20発を撃ち込んだと発表。、その報復として、70発以上のミサイルで、シリアにあるイランの軍事施設を攻撃し、両国の直接対決の懸念が高まっています。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      イスラエル・ゴラン高原(1983)

 これは、1983年にイスラエルが発行した“ゴラン高原の入植地”の切手です。

 ゴラン(アラビア語でジャウラン)高原は、シリア南西端の丘陵地帯で、西はヨルダン川とガリラヤ湖、北はヘルモン山、東はヤルムーク川の支流アルルカド・ワディ、南はヤルムーク川に囲まれており、ヨルダン渓谷上流地帯を見通す位置にあります。

 年平均降水量500-800ミリと雨にも恵まれていることもあり、古くから肥沃な土地として知られ、聖書に登場する“ゴラン”の町は、現在のゴラン高原西側のハウラーン地方と考えられています。

 1967年の第三次中東戦争以前、ゴラン高原の大半は、行政上、シリアのクネイトラ県の領域で、一部が同ダルア県に属しており、推定人口は15万人で、スンナ派アラブを中心に、ドルーズ派、アラウィー派、チェルケス人(もとはコーカサス北東部に生活していたムスリムで、19世紀にロシアの圧迫を逃れ、オスマン帝国領に移住した人々の子孫)などが生活していました。

 1967年の第3次中東戦争でイスラエルはゴラン高原を占領。これに対して、1973年の第四次中東戦争では、当初、シリア軍がゴラン高原の一部を奪還したものの、最終的に、イスラエルの反撃でイスラエルが再占領しました。

 その後、1974年5月31日 米国の仲介で、シリアとイスラエルの間の兵力引き離し合意が成立(6月6日に実行)し、中心都市だったクネイトラを含む一部の地域がシリアに返還されましたが、それ以外の地域については、イスラエルは占領を継続。新しい入植地を建設したうえで、1981年、ゴラン高原の併合を宣言しました。今回ご紹介の切手も、こうした事情を踏まえて、ゴラン高原が自国領であることを示すため、イスラエルが発行したものです。ただし、イスラエルによるゴラン高原の併合宣言については、シリアと国連はこれを認めていません。


★★★ 近刊予告! ★★★

 えにし書房より、拙著『チェ・ゲバラとキューバ革命』が7月刊行予定です!
 詳細につきましては、今後、このブログでも随時ご案内して参りますので、よろしくお願いします。

      ゲバラ本・仮書影

(画像は書影のイメージです。刊行時には若干の変更の可能性があります) 

 なお、当初、『チェ・ゲバラとキューバ革命』は、2018年5月末の刊行を予定しておりましたが、諸般の事情により、刊行予定が7月に変更になりました。あしからずご了承ください。


★★ 内藤陽介の最新刊 『パレスチナ現代史 岩のドームの郵便学』 ★★

      パレスチナ現代史・表紙 本体2500円+税

 【出版元より】
 中東100 年の混迷を読み解く! 
 世界遺産、エルサレムの“岩のドーム”に関連した郵便資料分析という独自の視点から、複雑な情勢をわかりやすく解説。郵便学者による待望の通史!

 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

別窓 | イスラエル:1982-93 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
 イスラエル・ワイン
2017-11-16 Thu 08:53
 きょう(16日)は11月の第3木曜日。いわずと知れたボジョレー・ヌーボーの解禁日です。というわけで、毎年恒例、ワイン関連の切手の中から、拙著『パレスチナ現代史 岩のドームの郵便学』にちなんで、この1枚です。

      イスラエル・申命記(1993)

 これは、1993年8月22日にイスラエルで発行された“年賀切手”の1枚で、ワインを意味するブドウが描かれています。タブには、ワイン絞りの道具と、『申命記』第11章14節の「主は(あなたがたの地に雨を、秋の雨、春の雨ともに、時にしたがって降らせ、)穀物と、ぶどう酒と、油を取り入れさせ」との文言が入っています。

  ワインは『旧約聖書』のノアやモーセの物語にも登場しますが、実際、パレスチナの地域では紀元前2000年頃にワインが製造されていたことを示す遺跡が発見されています。ローマ帝国の時代には、パレスチナ産のワインは人気が高く、帝国各地に輸出されていましたが、7世紀に入り、パレスチナがムスリム(イスラム教徒)の支配下に入ると、キリスト教徒やユダヤ教徒が儀式のために使う少数の例外を除き、ワインの製造も禁止されてしまいました。

 ちなみに、近代以前、パレスチナのユダヤ人がワイン製造に際して使っていた圧搾施設は、今回ご紹介の切手のタブに見られるように、石造りのプールのような場所にワインを入れて足で踏みつぶし、プールの底にあけた穴に溜まった果汁を集めるというものでした。

 さて、パレスチナの地でワインの生産が再開されるのは1848年のことで、同年、この地で最初の近代的ワイナリーが開業します。その後、ロスチャイルド家のエドモンドが1882年にワイナリーを創設し、南仏の品種を導入して、ユダヤ教徒によるワイン製造を積極的に支援しました。ただし、当時のパレスチナ・ワインは、ユダヤ教の儀式に使用される甘口赤ワインが中心で、品質はあまり高くはありませんでした。

 しかし、第一次大戦後、パレスチナは英国の委任統治領となり、さらに、1933年以降、ナチスの迫害を逃れたユダヤ系難民がヨーロッパから大挙してパレスチナに移住したことで、パレスチナのユダヤ教徒の間でも、儀式用の甘いワインではなく、辛口ワインへの需要が高まりました。この傾向は、1948年のイスラエル建国後、さらに加速されましたが、1970年代半ばまでは中東戦争が相次いだこともあり、イスラエル国内ではなかなかワイン生産が広がりませんでした。

 その後、1976年、ゴラン高原で葡萄の植樹が行われ、1980年代以降、カリフォルニアを中心に、フランス、オーストラリアなどのから技術移転により、イスラエル・ワインの品質は飛躍的に向上することになりました。中でも特筆すべきは、1983年に創業のゴラン・ハイツ・ワイナリーで、同社が1984年にリリースしたヤルデンとガムラのヴィンテージはイスラエル・ワインとして初めて国際的な評価を得ただけでなく、2011年にはワインのオリンピックともいわれる“ヴィニタリー2011”で最優秀賞を受賞するなど、名実ともに、イスラエルを代表するワイナリーとして知られています。


★★★ NHKラジオ第1放送 “切手でひも解く世界の歴史” ★★★

  11月9日(木)に放送の「切手でひも解く世界の歴史」の第11回は無事に終了しました。お聞きいただいた皆様、ありがとうございました。次回の放送は、大相撲のため1回スキップして、11月30日(木)16:05~の予定です。引き続き、よろしくお願いいたします。 

 なお、9日放送分につきましては、16日(木)19:00まで、こちらの“聴き逃し”サービスでお聴きいただけますので、ぜひご利用ください。


★★ 内藤陽介の最新刊 『パレスチナ現代史 岩のドームの郵便学』 ★★

      パレスチナ現代史・表紙 本体2500円+税

 【出版元より】
 中東100 年の混迷を読み解く! 
 世界遺産、エルサレムの“岩のドーム”に関連した郵便資料分析という独自の視点から、複雑な情勢をわかりやすく解説。郵便学者による待望の通史!

 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。


別窓 | イスラエル:1982-93 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
 世界切手展<WSC Israel 2018>のご案内
2017-09-28 Thu 17:40
      イスラエル・郵趣の日(1991)

 明年(2018年)5月27日から31日まで、エルサレムの国際会議場でFIP(国際郵趣連盟)認定の世界切手展<WSC Israel 2018>が開催される予定です。同展の日本コミッショナーは、不詳・内藤がお引き受けすることになりましたので、本ブログにて、同展の特別規則のうち、出品に関する事項を抜粋し、その概要をお知らせいたします。

 今回の切手展は、伝統・郵便史に限定した専門展で、一般出品の出品料は1フレームあたり80米ドルです。また、通常のFIP切手展のチャンピオンクラスではなく、過去にFIP切手展で金賞・大金賞を受賞した作品を対象としたワールド・スタンプ・チャンピオンシップ(WSC)のクラスが設けられています。

 なお、正式な規則の文言ならびに出品に必要な書類の用紙は、一般社団法人全日本郵趣連合のウェブサイト左側の「国際切手展情報」に掲載のPDFファイルをクリックしてご利用ください。また、同展のウェブサイトでは、随時、情報がアップされていますので、ご興味をお持ちの方は適宜チェックしてみてください。なお、印刷・製本された状態のブルテン等はこの記事をアップした時点では制作されていません。

 出品をご希望の方は、同展の特別規則をご理解いただいたうえで、指定の書類に必要事項を記入し、2017年11月10日までに、内藤宛にお申し込みください。

 以下、世界切手展<WSC Israel 2018>特別規則の概要です

1.会期 2018年5月27 日 –31日(5日間)

2.会場 International Convention Center, Jerusalem

3.パトロネージ、運用される諸規則
 WSC Israel 2018はFIPパトロネージの “Specialised World Stamp” Exhibition(専門世界切手展)に相当します。
次の規則が適用されます。
- The General Regulations of the FIP for Exhibitions (GREX)
- The General Regulations of the FIP for the Evaluation of Competitive Exhibits at FIP Exhibitions (GREV)
- The Special Regulations of the FIP for the Evaluation of Competitive Exhibits at FIP Exhibitions (SREVs)
- Individual Regulations of WSC Israel 2018 (IREX) (GREX Article 3.10)

4.参加資格
 クラス4の現代郵趣とクラス5の文献を除き、競争出品は国内展で、少なくとも金銀賞を受賞していること。

5.出品クラス:
 競争出品
― Class 1:ワールド・スタンプ・チャンピオンシップ
 伝統郵趣もしくは郵便史の作品で以下の資格に該当するコレクション
 A)FIP展で金賞または大金賞を受賞した作品
 B)FIP展でグランプリを受賞した作品
 通常のFIP展のチャンピオンクラスと異なり、受賞期間の制限はありません
― Class 2:伝統郵趣
 A)ホリー・ランドおよびイスラエル
*ホリー・ランドは地域概念としてのパレスチナのこと。
 B)ヨーロッパ
 C) アジア、オセアニア、アフリカ
 D) アメリカ大陸
― Class 3:郵便史
 A)ホリー・ランドおよびイスラエル
 B)ヨーロッパ
 C) アジア、オセアニア、アフリカ
 D) アメリカ大陸
― Class 4:現代郵趣(1980年以降)
 A)伝統郵趣
 B)郵便史
* 国内展での受賞歴に関わらず、コミッショナーの推薦があれば出品できます。また、他部門への出品と重複しての出品も可能です。
― Class 5:文献
 A) 2013年1月1日以降に出版された書籍、パンフレット、研究書
 B) 2016年1月1日以降発行の雑誌、定期刊行物
 C) 2016年1月1日以降に出版されたカタログ
 通常の出品申込書に加え、文献用の情報フォームを記入すること。

6.審査と賞
 競争クラスの出品物はFIP審査員によりGREV、SREVsに従い審査されます。

7.リーフのサイズとフレームの割当数
・フレームの大きさは97cm×120cmになる予定です。1フレームは原則16リーフ構成で1リーフの大きさは23cm×29cm以内としてください。サイズの大きなリーフの場合、一部を重ねて展示することがあります。
・黒色ないしは濃色のリーフは受け付けません。
・ワールド・スタンプ・チャンピオンシップは8フレーム。それ以外は、GREXに従ってください。

8.出品申込と結果の通知
 出品申込に際しては、所定の書式(全日本郵趣連合のホームページもしくは展覧会のウェブサイトでダウンロードできます)に必要事項を記載の上、作品の内容を説明するページ(タイトルないしはプランのリーフ。英文)のコピーを添えてコミッショナー宛にお送りください。郵送だけではなく、電子メールでのご送付も受け付けます。なお、連絡先は文末に記載しております。

 *以前の出品作品のタイトルを変更して出品する場合は、必ず、以前のタイトルを出品申込書に記載してください。

 現地組織委員会への提出期限が2017年11月15日ですので、国内の受付〆切は11月10日(コミッショナー必着)とします。(10月下旬~11月初はブラジリア展へコミッショナーとして参加しているため、11月6日以降に到着するようにお送りいただけると助かります)ご出品の可否は、2018年1月15日までにコミッショナーに告知されることになっています。

9.出品料 1フレームにつき80米ドル。(出品の可否が決まった後、ご請求いたします。なお、2月15日までに組織委員会に送金するよう指示されています)

10.作品の搬入と返却
作品搬入は2018年5月25日までにコミッショナーが行うことになっております。したがって、コミッショナーと同行の上、ご本人が作品を搬入される場合を除き、コミッショナーが作品をお預かりすることになりますが、その場合は、別途、指定の条件をご承諾いただくことが前提となります。そのほか、なお、コミッショナーとの作品の受け渡しに関する詳細等については、内藤までお問い合わせください。
文献出品は2018年2月15日までに各タイトルにつき2部ずつ、下記宛に送付してください。
Israel Philatelic Federation, POB 3301, Tel Aviv 6103201, Israel.
 *価格が75米ドル以上の文献については、約20%のVATが課税されます。その場合、組織委員会がいったん立替払いを行い、後日、コミッショナーにその金額が請求されることになっております。ご出品者には、コミッショナーに請求された金額をお支払いいただきます。(お支払いの時期・方法等は、別途、ご相談させてください)
・〆切を過ぎて到着した作品は審査の対象外となります。作品未着の場合、出品料は返金されません。
・出品物は取り外し可能な保護カバーをつけ、各リーフの表面左下に展示順の番号を記してください。また、出品物は組織委員会の支給する指定の封筒に入れて搬入してください。

11.日本コミッショナー連絡先
 内藤陽介(ないとう・ようすけ)
 ご連絡は本ブログ右側、プロフィール下のメールフォームをご利用ください。

 ちなみに、本日の記事の冒頭に掲げた切手は、1991年にイスラエルで発行された“郵趣の日”の切手で、イスラエル最初の切手の初日印オンピースが取り上げられています。タブにFIPならびに今回の切手展の主催者の一団体、イスラエル郵趣連合のロゴが入っているので、持ってきてみました。

 1人でも多くの皆様のお申込み・お問い合わせを心よりお待ちしております。

★★ NHKラジオ第1放送 “切手でひも解く世界の歴史”  次回は5日!★★

 10月5日(木)16:05~  NHKラジオ第1放送で、内藤が出演する「切手でひも解く世界の歴史」の第9回が放送予定です。今回は、10月9日に没後50周年を迎えるチェ・ゲヴァラの切手にスポットを当ててお話をする予定ですので、よろしくお願いします。なお、番組の詳細はこちらをご覧ください。


★★ 内藤陽介の最新刊 『パレスチナ現代史 岩のドームの郵便学』 ★★

      パレスチナ現代史・表紙 本体2500円+税

 【出版元より】
 中東100 年の混迷を読み解く! 
 世界遺産、エルサレムの“岩のドーム”に関連した郵便資料分析という独自の視点から、複雑な情勢をわかりやすく解説。郵便学者による待望の通史!

 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。
別窓 | イスラエル:1982-93 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
 “武装難民”の危険性
2017-09-24 Sun 21:17
 麻生太郎副総理兼財務相が、きのう(23日)、宇都宮市での講演で、北朝鮮で有事が発生すれば日本に武装難民が押し寄せる可能性に言及し「警察で対応できるか。自衛隊、防衛出動か。じゃあ射殺か。真剣に考えた方がいい」と発言したことが物議を醸しているそうです。というわけで、今日はこんな切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      イスラエル・レヒ(1991)

 これは、1991年12月2日にイスラエルが発行した“レヒ:イスラエル解放戦士団”の顕彰切手で、タブには、レヒの創設者であるアブラハム・シュテルンの言葉「永遠に自由であるために」が記されています。後述するように、レヒは反英テロ組織ともみなしうる団体ですが、現在のイスラエル国家の歴史観では、彼らは、イスラエルの独立に貢献したレジスタンスの闘士という位置づけになっており、今回ご紹介の切手もそうした価値観に沿って発行されたものです。

 1939年5月17日、英国はパレスチナ問題に関する基本方針として「マクドナルド白書」を発表。①アラブ系住民による土地所有の保護(=ユダヤ人移民に対する土地売却の制限)、②10以内にアラブ主導のパレスチナ国家を創設し英国と同盟を結ぶ(=ユダヤ人国家の否定)、③パレスチナへのユダヤ人の新規入植を5年間で7万5000人に制限する(ただし、ヨーロッパのユダヤ人難民に対しては特別に2万5000人の移住許可を与える)、という方針を明らかにします。

 当時、パレスチナのユダヤ人口は45万人に達していたことから、英国はすでにパレスチナに“ユダヤ人の民族的郷土”は成立したとみなしうるとの認識の下、アラブ地域の反英感情を和らげようと考えたわけですが、当然のことながら、パレスチナのユダヤ人社会はこれに激しく反発します。

 1939年9月1日、第二次大戦が勃発すると、パレスチナのユダヤ人たちの中にはマクドナルド白書への不満から、英国を含む連合諸国への戦争協力には否定的な者も少なくありませんでしたが、シオニズムの指導者であったダヴィド・ベングリオンは、連合国の戦争に協力することでユダヤ系の実力を示し、それによって、自らユダヤ国家の独立を勝ち取るべきだと考え、「ユダヤ人の敵はマクドナルド白書であって英国ではない」との声明を発表。これにより、多くのシオニストは英国への不満を抑えて、ナチス・ドイツとの戦いを優先させ、中東地域での連合国の作戦に参加することになります。

 その一方で、シオニストの間には、どうしても英国への協力を潔しとしない強硬派も存在していました。

 なかでも、アブラハム・シュテルンはマクドナルド白書と対英融和路線のシオニスト主流派に反発し、1940年、“イスラエル解放戦士団”(レヒ。ただし、この名前が正式に採用されるのは彼の死後で、当時の英当局は彼らをシュテルン・ギャング、もしくはシュテルンと呼んでいました)を組織し、英当局に対するテロ活動を展開。この結果、アブラハム自身も逮捕・投獄されています。

 さらに、1941年12月、レヒの幹部、ナタン・イェリン=モルがナチスと接触し、ドイツに協力して英国と戦う代わりに、東欧のユダヤ人の“解放”するための交渉を計画し、交渉場所のトルコへ向かう途中、シリアで身柄を拘束される事件が発生。このため、1942年2月12日、英国政府はレヒを危険視し、その頭目としてのアブラハムを暗殺しました。

 しかし、アブラハムの暗殺後も組織の壊滅には至らず、レヒは思想的指導者のイスラエル・エルダド、軍事作戦を指揮したイツハク・シャミル(後の首相)、政治的調整を担当するイェリン=モルの三頭体制で存続することになります。

 こうした中で、1941年12月12日、781人のユダヤ系難民を乗せ、ルーマニア(当時は親独政権下)のコンスタンツァ港を出港した難民船シュトルーマ号がパレスチナに入港しようとしたものの、パレスチナ当局はマクドナルド白書を理由に難民船の入港を拒否。シュトルーマ号は行き場のないまま地中海を迷走しつづけ、1942年2月、ルーマニアへ戻る途中、黒海で沈没し、760人以上の難民が亡くなりました。

 いわゆるシュトルーマ号事件です。

 この事件は、ユダヤ系社会に大きな衝撃を与え、英国の責任者にあたる植民地相のウォルター・モインは彼らの怨嗟の対象となり、1944年11月6日、レヒの活動家、エリヤフ・ベト=ズリとエリヤフ・ハキムがカイロでモインを暗殺。これを機に、英国ではシオニスト過激派への反発と不信が決定的になりました。

 さて、1945年5月、第二次大戦はドイツの敗北により終結。これに伴い、アウシュヴィッツをはじめ強制収容所の悲惨な実態が白日の下にさらされるようになると、戦勝国の大義を示すためにも、ユダヤ人犠牲者の救済は重要な課題となります。

 このため、1945年7月、米大統領のトルーマンは英国政府に対して、マクドナルド白書によるユダヤ人のパレスチナへの移住制限の解除するよう要請。さらに、同年8月には、10万人のユダヤ系難民をパレスチナに移民として受け入れるよう、英国首相アトリー宛の書簡で要請しました。

 このトルーマン書簡を契機として、米英両国の代表団からなるパレスチナ問題調査委員会が設立され、同委員会は、1946年5月、①パレスチナはアラブ州・ユダヤ人州に分割せず、国連による暫定的な信託統治を行う、②ナチスの犠牲者となった10万人のユダヤ系難民のパレスチナ入国を認める、③パレスチナの土地譲渡制限を事実上撤廃する、という報告書をまとめました。

 ところが、報告書発表の直前、またしても、レヒにより英国人兵士6人が殺害されるテロ事件が発生。態度を硬化させた英国は、ユダヤ人テロ組織の武装解除を優先させるよう主張し、ユダヤ系難民のパレスチナ受け入れに強い難色を示します。

 パレスチナの英当局からすれば、“難民”というだけの理由で、身元の定かではないユダヤ人を大量に流入させれば、難民に偽装したテロリストも紛れ込み、パレスチナの治安を悪化させるリスクが高まるのは当然で、パレスチナ問題調査委員会の報告書の内容は受け入れがたいものだったのです。

 しかし、第二次大戦以前、ほとんど中東と接点のなかった米国をはじめ、戦勝諸国の大半は、そうしたパレスチナの事情を全く理解しようとはしませんでした。

 否、むしろ、侵略者の独裁国家を打倒して自由と民主主義を守ったことが自分たちの戦争の大義であると主張する必要から、彼らは、ナチス・ドイツの蛮行、特に、ユダヤ人迫害とその犠牲を強調し、彼らが救い出した“かわいそうなユダヤ人”に救いの手を差し伸べなければならないと信じていました。

 かくして、ユダヤ系難民の受け入れに慎重なパレスチナ当局の姿勢は、パレスチナの現実を知らない戦勝国の善男善女から批判を浴びただけではなく、“大英帝国”の一員として英国の戦争を戦ったパレスチナのユダヤ系住民のさらなる不満を醸成。シオニスト過激派による反英闘争も激化の一途をたどることになります。

 その結果、シオニストの反英テロに手を焼いたイギリスは、ついに、自力でのパレスチナ問題の解決を放棄。1947年2月、国際連合に問題の解決を一任すると一方的に宣言。これが、“英委任統治領パレスチナ”の終わりの始まりとなりました。

 なお、このあたりの事情については、新刊の拙著『パレスチナ現代史 岩のドームの郵便学』でもいろいろご説明しておりますので、機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。
 

★★ 内藤陽介の最新刊 『パレスチナ現代史 岩のドームの郵便学』 ★★

      パレスチナ現代史・表紙 本体2500円+税

 【出版元より】
 中東100 年の混迷を読み解く! 
 世界遺産、エルサレムの“岩のドーム”に関連した郵便資料分析という独自の視点から、複雑な情勢をわかりやすく解説。郵便学者による待望の通史!

 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

別窓 | イスラエル:1982-93 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
 岩のドームの郵便学(46)
2016-12-04 Sun 20:58
 『本のメルマガ』628号が先月25日に配信となりました。僕の連載「岩のドームの郵便学」では、今回は、1985年にテルアヴィヴで開催された世界切手展<Israphil '85>について取りあげ、その会期初日に発行された記念切手(下の画像。クリックで拡大されます)をご紹介しました。

            イスラエル・Israphil '85

 イスラエルでの世界切手展の開催は建国10年目にあたる1957年9月17-23日にテルアヴィヴで開催された<Tabil '57>が最初のことで、ついで、1974年3月25日から4月2日まで2回目の展覧会として<Jerusalem '73>エルサレムで行われました。1974年の開催であるにも関わらず、展覧会の名称が<Jerusalem '73>となっているのは、当初の会期予定が1973年12月19-30日だったものの、同年10月に第4次中東戦争が勃発したため、会期が延期されたという事情によるものです。

 <Israphil '85>はこれに続くイスラエル3回目の世界切手展の開催で、1985年5月14日から22日まで、テルアヴィヴで改愛されました。今回ご紹介の切手は、その会期初日に発行されたもので、エルサレム旧市街の3宗教の聖地、岩のドーム(イスラムの聖地)、嘆きの壁(ユダヤ教の聖地)、聖墳墓教会(キリスト教の聖地)を一つずつ取り上げています。

 さて、1974年の切手展はエルサレムで開催されたにもかかわらず、記念切手はエルサレムを想起させるデザインではなく、1948年に発行されたイスラエル最初の切手をデザインしたものでした。これに対して、1985年の切手展はテルアヴィヴでの開催にもかかわらず、エルサレムを象徴するデザインとなっているのが興味深いところです。

 1949年、第一次中東戦争の休戦協定により、エルサレムは東西に分断され、3宗教の聖地のある旧市街を含む東エルサレムはヨルダン領に、新市街のある西エルサレムはイスラエル領となりました。これを受けて、1950年、イスラエル議会はエルサレムを首都と宣言して、テルアヴィヴの首都機能を西エルサレムに移転します。

 その後、1967年6月の第三次中東戦争でイスラエルは東エルサレムを含むヨルダン川西岸を占領しましたが、同年11月22日の国連安保理はイスラエルの占領を無効とする安保理決議242を全会一致(中華民国、フランス、イギリス、アメリカ、ソビエト連邦、アルゼンチン、ブラジル、ブルガリア、カナダ、デンマーク、エチオピア、インド、日本、マリ、ナイジェリア)で可決。ただし、同決議では撤退期限は定められず、経済制裁などの具体的なイスラエルへの対抗措置も行われなかったため、イスラエルは決議を無視し、占領地の支配を継続しました。

 こうした事情もあって、東エルサレムの占領を誇示するようなデザインの切手は“平和維持に反する意図をもつ切手”として、そうした切手の貼られた郵便物の逓送を拒否する国もあったほどです。

 1974年にエルサレムで開催された切手展に関しても、そうした事情を反映して、“エルサレム”を想起させるデザインの切手を発行すれば、親アラブ諸国(ソ連東欧諸国など)からの作品の出品やブース出店がキャンセルされる可能性は十分にありました。この切手展に関しては、イスラエル郵政としては、ともかくも世界各国の出品者や郵政機関、切手商を1人でも多くエルサレムに集め、イベントを無事に成功させることで、“イスラエル支配下のエルサレム”という枠組みを認知させることが最優先課題でしたから、余計な摩擦を避けるためにも、“イスラエル最初の切手”という切手収集家・郵政関係者の関心を呼びそうな題材を記念切手に採用したものと考えられます。

 その後も、現在に至るまで安保理決議242は有効であり、国際社会はエルサレムがイスラエルの首都であることを認めていませんが、1979年のイスラエル=エジプト平和条約を経て、1980年、イスラエル議会は、あらためて、東西エルサレムを統合した“統一エルサレム”はイスラエルの永遠の首都であると宣言しました。エジプトとの平和条約により国境が画定し、エルサレムの支配も追認されたというのがイスラエル側の主張です。

 しかし、これに対して同年の国連総会は、安保理決議242が有効であることを改めて確認したうえで、イスラエルによる東エルサレムの占領を非難し、エルサレムを首都としたイスラエルの決定の無効を143対1(反対はイスラエルのみ、棄権は米国など4)で決議しています。

 1985年の切手展がテルアヴィヴで開催されたにもかかわらず、その記念切手がエルサレムを題材としたものとなっていたのも、1980年のエルサレム首都宣言後最初の世界切手展として、東エルサレムがイスラエルの支配下にあること、そして、彼ら自身はエルサレムが首都であると主張していることを、あらためて、全世界の収集家・郵政関係者にアピールする意図が込められていたものと考えるのが妥当でしょう。

 ちなみに、その後も、現在に至るまで、イスラエルはエルサレムを首都と宣言していますが、多くの国はこれを認めておらず、エルサレムに大使館・領事館を置いている国は一つもありません。先日の米国大統領選挙で当選したドナルド・トランプは、選挙期間中、親イスラエルの立場を明確にするため、イスラエル首相のベンヤミン・ネタニヤフ首相に対して「エルサレムは(東エルサレムも含め)イスラエルの不可分で永遠の首都だ」と伝えていますが、同様の“リップ・サービス”は歴代の大統領や大統領候補も繰り返しており、特に目新しいものではありません。
 

★★★ ブラジル大使館推薦! 内藤陽介の『リオデジャネイロ歴史紀行』  ★★★ 

       リオデジャネイロ歴史紀行(書影) 2700円+税

 【出版元より】
 オリンピック開催地の意外な深さをじっくり紹介
 リオデジャネイロの複雑な歴史や街並みを、切手や葉書、写真等でわかりやすく解説。
 美しい景色とウンチク満載の異色の歴史紀行!
 発売元の特設サイトはこちらです。

 * 8月6日付『東京新聞』「この人」欄で、内藤が『リオデジャネイロ歴史紀行』の著者として取り上げられました!

       リオデジャネイロ歴史紀行(東京新聞)


 ★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★

 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインよろしくポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。

別窓 | イスラエル:1982-93 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
 パリーグはホークスが優勝
2015-09-18 Fri 11:40
 プロ野球のパリーグは、昨年に続き、福岡ソフトバンクホークスが2連覇を果たしました。というわけで、ホークスにちなんで“タカ”の切手の中から、この1枚です。(画像はクリックで拡大されます)

      イスラエル・ボネリークマタカ

 これは、1985年にイスラエルで発行された“聖書の鳥”の切手のうち、ボネリークマタカを取り上げた1枚です。

 ボネリークマタカは英名では“Bonelli's Eagle”となっていますが、タカ目タカ科ケアシクマタカ属に分類される鳥で、和名もタカですので取り上げました。まぁ、ワシとタカの違いは、基本的には大きさだけなので、堂々とワシの切手を持ってきても良いのでしょうが、現在のプロ野球には“ゴールデンイーグルス”もありますので…。

 さて、ボネリークマタカは、かつては、カルメル山やガリラヤ地方など、現在のイスラエル国家の領域の山間部で一般的にみられる鳥でしたが、農薬が普及した影響で現在では個体数が激減しました。時速200キロを超えるスピードで飛ぶことができ、獲物となるヤマウズラ、イワバト、野ウサギなどを急襲します。メスは1度に2個の卵を生み、42日にわたって温めます。1960年頃には、イスラエル国家の領域内では絶滅したと考えられていましたが、1980年代に入って、ガリラヤ地方などで野生のボネリークマタカの巣が複数発見され、絶滅していなかったことが確認されました。聖書に登場する鳥は無数にありますが、ボネリークマタカが切手の題材として選ばれた背景にはそうした事情があるのかもしれません。

 ちなみに、今回ご紹介の切手では、タブに旧約聖書・ヨブ記28章7節の「その道は猛禽も知らず、たかの目もこれを見ず」の文言が印刷されています。ヨブ記28章は、銀は銀山から取り出し、鉄は砂から採り出し、銅は岩を溶かして得るが、人間は知恵や分別が備えられた場所を知らないという趣旨のことが述べられており、切手に取り上げられている章句もその文脈に沿った1節です。


 ★★★ トークイベント「切手に見る美女たち」のご案内 ★★★ 

 10月8日(木) 18:30-20:30 東京・飯田橋の東京ボランティアセンター(JR飯田橋駅横・ラムラ・セントラルプラザ10階)で、日本ガルテン協会主催のリレー講座に内藤が登場。『日の本切手 美女かるた』の著者として「切手に見る美女たち」と題するトークを行います。

 参加費は、ガルテン協会会員の方2000円(一般3000円)で、お茶とお菓子がつきます。詳細は、NPO日本ガルテン協会(講座担当宛・電話 03‐3377-1477)までお問い合わせください。皆様のご参加をお待ちしております。  

 ★★★ 講座「アウシュヴィッツの手紙」(10月16日)のご案内 ★★★ 

     ポーランド・アウシュヴィッツ解放30年   アウシュヴィッツの労務風景

 10月16日(金) 19:00~20:30、愛知県名古屋市の栄中日文化センターで、「アウシュヴィッツの手紙」と題する講座を行います。

 第二次大戦中、ポーランド南部のアウシュヴィッツ(ポーランド語名・オシフィエンチム)は、ナチス・ドイツの強制収容所が置かれ、ユダヤ人を中心に150万人以上が犠牲となった悲劇の地として知られています。今回の講座では、収容者の手紙を中心に、第二次大戦以前の状況を物語る郵便物・絵葉書、アウシュヴィッツを題材とした戦後の切手などもご紹介しつつ、さまざまな角度からアウシュヴィッツを考えてみたいと思います。

 申込方法など詳細は、こちらをご覧ください。(画像は、ポーランドが発行したアウシュヴィッツ解放30周年の記念切手、右側は収容者による労務風景を取り上げた戦後作成の絵葉書です) 皆様のご参加をお待ちしております。

 
 ★★★ よみうりカルチャー荻窪の講座のご案内 ★★★

 10月から毎月1回(原則第1火曜日:10月6日、11月 3日、12月1日、1月5日、2月2日、3月1日)、よみうりカルチャー荻窪(読売・日本テレビ文化センター、TEL 03-3392-8891)で下記の一般向けの教養講座を担当します。(下の青い文字をクリックしていただくと、よみうりカルチャーのサイトに飛びます)

 ・イスラム世界を知る 時間は15:30-17:00です。

 初回開催は10月6日で、途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


 ★★★ 内藤陽介の最新刊  『日の本切手 美女かるた』  好評発売中! ★★★ 

        税込2160円

 4月8日付の『夕刊フジ』に書評が掲載されました!

 【出版元より】
 “日の本”の切手は美女揃い!
  ページをめくれば日本切手48人の美女たちがお目見え!
 <解説・戦後記念切手>全8巻の完成から5年。その著者・内藤陽介が、こんどは記念切手の枠にとらわれず、日本切手と“美女”の関係を縦横無尽に読み解くコラム集です。切手を“かるた”になぞらえ、いろは48文字のそれぞれで始まる48本を収録。様々なジャンルの美女切手を取り上げています。

 出版元のサイトはこちら、内容のサンプルはこちらでご覧になれます。ネット書店でのご購入は、アマゾンboox storee-honhontoYASASIA紀伊國屋書店セブンネットブックサービス丸善&ジュンク堂ヨドバシcom.楽天ブックスをご利用ください。


 ★★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★★

 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。

別窓 | イスラエル:1982-93 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
 『アンネの日記』事件解決か
2014-03-13 Thu 15:16
 東京都内の図書館などで『アンネの日記』や関連書籍など、300冊以上が破られているのが見つかった事件で、別の容疑で逮捕された30代の男が、図書館での犯行を認める供述をしているそうです。というわけで、きょうは『アンネの日記』に関連してこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

       イスラエル・アンネフランク

 これは、1988年にイスラエルが発行したアンネ・フランクの切手で、彼女のさまざまポートレートと、1942-44年に彼女の一家が隠れ住んでいた“アンネ・フランクの家”が取り上げられています。

 アンネ・フランクの一家は、もともと、ドイツのフランクフルト・アム・マインで銀行を営んでいましたが、1933年、ユダヤ人排斥を公約に掲げるナチス政権が誕生すると、1934年2月までにオランダ・アムステルダムに亡命。父のオットーは、亡命後、ジャムの材料となるペクチンを取り扱うオペクタ商会を開業し、1938年にはソーセージの香料を取り扱うペクタコン商会を開業するなど、順調に事業を行っていました。

 しかし、1940年5月、中立を宣言していたオランダがドイツ軍に占領されると、オランダ国内でもユダヤ系市民に対する迫害が始まったため、1942年7月、フランク一家はオットーの職場事務所の3階と4階を隠れ家にした篭城生活をスタートさせることになりました。これが“アンネの家”で、建物そのものは1635年の建造です。なお、アンネが日記をつけ始めるのは、隠れ家での生活が始まる直前の1942年6月12日でした。

 その後、隠れ家での生活は2年ほど続きましたが、1944年8月、匿名の密告により、フランク一家と同居していた4人、さらに、彼らを支援していたヨハンネス・クレイマンとヴィクトール・クーフレルは逮捕され、一家はアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所に送られました。アンネ本人は、その後、ベルゲンベルゼン収容所に移送され、1945年3月頃、亡くなりました。

 さて、一連の『アンネの日記』破損事件ですが、犯行を“自供”している男には意味不明な言動もみられるため、警察では慎重に裏付け捜査をしているそうです。まぁ、詳しいことは今後の捜査によって明らかになるのでしょうが、仮に、この男が真犯人だとすると、これまでネット上でもさまざまに議論されてきた思想的背景や政治的陰謀とは全く無関係に、単なる狂人の犯行というオチになりますね。やれやれ。


 ★★★ よみうりカルチャー荻窪の講座のご案内 ★★★   

 4月から、毎月1回(第1火曜日:4月1日、6月3日、7月1日、8月5日、9月2日)、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で下記の一般向けの教養講座を担当します。(詳細はそれぞれ講座名をクリックしてください)

 ・朝鮮半島のことを学ぼう 時間は13:00-14:30です。

 ・イスラムを学ぶ 時間は15:50-17:00です。

 初回開催は4月1日で、講座は途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


 ★★★ 講座「世界紀行~月一回の諸国漫郵」のご案内 ★★★ 

亀戸講座(2014前期)・広告

 東京・江東区亀戸文化センターで、5月から毎月1回、世界旅行の気分で楽しく受講できる紀行講座がスタートします。美しい風景写真とともに、郵便資料や切手から歴史・政治背景を簡単に解説します。受講のお楽しみに、毎回、おすすめの写真からお好きなものを絵葉書にしてプレゼントします!

 詳細は、こちらをご覧ください。


 ★★★ 文京生涯カレッジ(第13期)のご案内 ★★★

 文京学院大学が一般向け(=どなたでも受講できます)にさまざまな講師を招いて行う通年の教養講座「文京生涯カレッジ」の第13期が4月15日から始まります。僕も、7月15・22日に「バスコ・ダ・ガマのインドを歩く」、9月9日に「ドバイ歴史紀行」のお題で登場します。詳細はこちらですので、よろしかったら、ぜひご覧ください。


 ★★★ 内藤陽介の最新作 『蘭印戦跡紀行』 好評発売中! ★★★

 『蘭印戦跡紀行』広告

 日本の兵隊さん、本当にいい仕事をしてくれたよ。
 彼女はしわくちゃの手で、給水塔の脚をペチャペチャ叩きながら、そんな風に説明してくれた。(本文より)

 南方占領時代の郵便資料から、蘭印の戦跡が残る都市をめぐる異色の紀行。
 日本との深いつながりを紹介しながら、意外な「日本」を見つける旅。

 出版元特設ページはこちらです。また、10月17日、東京・新宿の紀伊國屋書店新宿南店で行われた『蘭印戦跡紀行』の刊行記念トークの模様が、YouTubeにアップされました。よろしかったら、こちらをクリックしてご覧ください。


 ★★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★★

 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。

別窓 | イスラエル:1982-93 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
 小さな世界のお菓子たち:キャンディーの切手
2013-04-07 Sun 17:43
 ご報告が遅くなりましたが、大手製菓メーカー(株)ロッテの季刊広報誌『Shall we Lotte(シャル ウィ ロッテ)』の第19号(2013年春号)ができあがりました。僕の連載「小さな世界のお菓子たち」では、今回は、こんな切手を取り上げました。(画像はクリックで拡大されます)

        イスラエル・キャンディ

 これは、1988年にイスラエルで発行された禁煙キャンペーンの切手で、ガラスの灰皿に入った色とりどりのキャンディーが取り上げられています。

 喫煙が健康に悪影響を及ぼすことは20世紀初頭からすでに指摘されていましたが、禁煙しようとする人の口寂しさを紛らわすため、キャンディーが注目されるようになったのは1920年代のことだそうです。また、ナチス政権下のドイツ(1933-45年)では、出生率を上げるための一策として禁煙運動が展開され、主として10代の若者で構成された第12SS装甲師団所属では、兵士に対してタバコの代わりにキャンディーが支給されています。

 1948年、ユダヤ人国家として建国されたイスラエルは、全人口の約8割がユダヤ人ないしはユダヤ教徒ということもあって、ユダヤ教の戒律が社会的にも大きな意味を持っています。ユダヤ教の律法では食事などに大きな制約がありますが、古典的な経典には煙草についての記述はありません。これは、ユダヤ教の経典が西暦6世紀ごろまでに確立されたのに対して、アメリカ先住民の習慣であった喫煙の習慣がコロンブスらによってヨーロッパ化を通じ世界に広まったのは16世紀だったためですが、現在のラビ(ユダヤ教の律法学者)の多くは「喫煙はすべきではない」と考えています。

 もっとも、一口にユダヤ人といっても、イスラエルの建国時には世界各国からユダヤ系の移民が集まってきたことに加え、ユダヤ教徒としての信仰の度合いも個々人によって異なりますので、イスラエル国内でも煙草を吸うユダヤ人は一定の割合で存在しています。

 こうした状況を踏まえて、1988年にイスラエルで発行された禁煙キャンペーンの切手は、灰皿の中に色とりどりのキャンディーを描くことで、タバコを止めてキャンディーを!と訴える内容になっています。禁煙キャンペーンの切手というと、タバコの害を強調するため、どうしてもデザインが毒々しくなりがちで、実際に郵便に貼って出すのを躊躇してしまうようなモノが多いのですが、この切手が貼られた郵便物なら抵抗なく受け取れますね。

 なお、イスラエルの切手は、切手の隣に切手に関係のあるマークなどを印刷した“タブ”がつけられていることが多いのですが、この切手の場合には、切手本体のキャンディーに引っ掛けて、「煙草を吸わなければ、人生はもっとスウィートになる」という趣旨の標語がヘブライ語と英語で印刷されています。


 ★★★ イベントのご案内 ★★★

・4月14日(日) 15:00- 東京五輪と切手
 於 東京国立近代美術館 ギャラリー4(2F)
 現在開催中の展覧会東京オリンピック1964 デザインプロジェクトの4月のギャラリートークに内藤が登場します。展覧会本体も、東京五輪関連の切手原画の展示をはじめ見ごたえのある内容ですので、ぜひ、遊びに来てください。(展覧会へ入場するための観覧券は必要になります)

・4月27日(土) 15:00- 『マリ近現代史』出版記念トーク
 於 東京・浅草 都立産業貿易センター台東館6階特設会場
 スタンプショウのイベントの一つとして、出版記念のトークを行います。書店に並ぶ前の先行販売はスタンプショウ会場内が最初となります。入場は完全に無料です。

 ★★★ 予算1日2000円のソウル歴史散歩 ★★★   

 4月から、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で予算1日2000円のソウル歴史散歩と題する一般向けの教養講座を担当しています。開催日は5月7日、6月4日、7月2日、7月30日、9月3日(原則第一火曜日)で、時間は各回とも13:00~14:30です。講座は途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


 ★★★★ 内藤陽介の最新刊 ★★★★

         『喜望峰』表紙画像
 
  『喜望峰:ケープタウンから見る南アフリカ』

  いままでなかった喜望峰とケープタウンの物語
  美しい風景とウンチク満載の歴史紀行!!     

 アマゾンセブンネット版元ドットコム楽天ブックスe-honhmvhontoJBOOKlivedoor BOOKSなどで好評発売中!
 
 なお、本書をご自身の関係するメディアで取り上げたい、または、取り上げることを検討したい、という方は、是非、ご連絡ください。資料を急送いたします。

 
 ★★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★★

 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。

別窓 | イスラエル:1982-93 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
| 郵便学者・内藤陽介のブログ |
copyright © 2006 郵便学者・内藤陽介のブログ all rights reserved. template by [ALT-DESIGN@clip].
/