内藤陽介 Yosuke NAITO
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World Wide Weblog
 ザハ・ハディド、亡くなる
2016-04-01 Fri 11:30
  2012年ロンドン五輪の水泳会場などの独創的な設計で知られるイラク出身の建築家、ザハ・ハディドさん(以下、敬称略)が、昨日(31日)、心臓発作のため亡くなりました。享年65。というわけで、今日はこの切手です。(画像はクリックで拡大されます) 

      スペイン・サラゴサ2008

 これは、2008年、スペインが発行したサラゴサ国際博覧会(Expo Zaragoza 2008)の記念切手で、画面の手前には、ザハ・ハディドの設計によるパヴィリオン・ブリッジ(ブリッジ・パヴィリオンとも)が見えます。

 パヴィリオン・ブリッジは、2008年6月14日から9月14日までスペイン・サラゴサで、「水と持続可能な開発」をテーマに開催された“サラゴサ国際博覧会”のために設計されたもので、文字どおり、会場を流れるエブロ川にかかる橋に展示パヴィリオンを合体させた構造物です。全長260mの橋は、川の中州にある橋脚(これ1本で全体を支えるため、基礎の深さは72.5 mあります)までは1本の屋根つきの橋ですが、そこから先の博覧会場までは複数のパヴィリオンが並んでいます。設計上のコンセプトは“胸骨体”を意味するグラジオラスで、それは、中央のスパインから肋骨のように左右に延びる構造として表現されています。なお、このパヴィリオンでは、万博のテーマである水に関する展示が行われました。

 さて、ザハ・ハディドは、1950年、イラクの首都バグダッド生まれ。父親はリベラル派の政治家で、幼少期にシュメールの遺跡を見たことが建築に関心を持つきっかけになったそうです。レバノンにあるベイルート・アメリカン大学で数学を専攻し、1972年、ロンドン建築協会の会員になり、1979年に独立して事務所を開設しました。

 2004年に女性として初めてプリツカー建築賞を受賞したのに続き、英建築界で最大の栄誉とされる英王立建築家協会(RIBA)スターリング賞を2度受賞。2016年にはRIBAの金メダルを受賞しました。代表作としては、今回ご紹介の切手のパヴィリオン・ブリッジのほか、ドイツのビトラ消防署(1993年)、アゼルバイジャンのヘイダル・アリエフセンター(2013年)、北京の銀河SOHO(2012年)などがあります。

 ザハ・ハディドというと、2020年東京五輪・パラリンピックのメイン会場となる新国立競技場の当初案もデザインしたものの、その後、総事業費の高騰が理由で白紙撤回されたことが記憶に新しいところですが、そうしたトラブルによるストレスも、今回の心臓発作の引き金の一つになったのではないかと思うと、日本人としては心が痛むところです。謹んでご冥福をお祈りします。


 ★★★ 講座のご案内 ★★★

 ・よみうりカルチャー荻窪 「宗教と国際政治」
 4月から毎月第1火曜の15:30より、よみうりカルチャー荻窪(読売・日本テレビ文化センター、TEL 03-3392-8891)で講座「宗教と国際政治」がスタートします。ぜひ、遊びに来てください。詳細は、こちらをご覧いただけると幸いです。
 

 ★★★ 内藤陽介の新刊  『ペニー・ブラック物語』 のご案内 ★★★ 

       ペニーブラック表紙 2350円+税

 【出版元より】
 若く美しい女王の横顔に恋しよう!
 世界最初の切手
 欲しくないですか/知りたくないですか

 世界最初の切手“ペニー・ブラック”…名前は聞いたことがあっても、詳しくは知らないという収集家も多いはず。本書はペニー・ブラックとその背景にある歴史物語を豊富なビジュアル図版でわかりやすく解説。これからペニー・ブラックを手に入れたい人向けに、入手のポイントなどを説明した収集ガイドもついた充実の内容です。

 発売元の特設サイトはこちら。ページのサンプルもご覧いただけます。


 ★★★ 内藤陽介の新刊  『アウシュヴィッツの手紙』 のご案内 ★★★ 

       アウシュヴィッツの手紙・表紙 2000円+税

 【出版元より】
 アウシュヴィッツ強制収容所の実態を、主に収容者の手紙の解析を通して明らかにする郵便学の成果! 手紙以外にも様々なポスタルメディア(郵便資料)から、意外に知られていない収容所の歴史をわかりやすく解説。

 出版元のサイトはこちら。各書店へのリンクもあります。

 インターネット放送「チャンネルくらら」にて、本書の内容をご紹介しております。よろしかったら、こちらをクリックしたご覧ください。


 ★★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★★

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 カタルーニャ州議会選挙は独立派が勝利
2015-09-28 Mon 23:40
 スペイン北東部、バルセロナを中心とするカタルーニャ州で、きのう(27日)、スペインからの独立の是非を最大の争点に州議会選挙が行われ、135の議席のうち独立を主張する3つの政党が合わせて72議席と過半数を獲得しました。独立派は、これまで、過半数議席を獲得すれば18ヶ月以内に一方的に独立を宣言すると表明しています。というわけで、きょうはこんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      アル・マズノウ(1937)

 これは、スペイン内戦期の1937年、共和国支配下のアル・マズノウでローカルに発行された戦時税切手です。

 1936年7月に始まったスペイン内戦では、共和国側とフランコ側がそれぞれ独自の切手を発行し、支配下の住民に使用させていましたが、それとは別に、地方ごとに、それぞれの中央政府が発行するものとは別に、戦時税を集めるためのローカル切手(戦時税切手)やラベルが独自に発行され、郵便物にも貼られることがありました。

 共和国政府の郵政は、こうしたローカル・ラベルの発行を表向きには認めていませんでしたし、それを“戦時税切手”のようなかたちで強制的に郵便物に貼らせるということはなかったのですが、各地の指導者たちは戦意高揚と義捐金集めの意味を込めてこうしたラベルを盛んに発行しました。

 特に、反フランコ勢力の強かったカタルーニャではさまざまなラベルが作られたのですが、今回はその中から、地中海に面した北東部の港町、アル・マズノウで発行された1枚をご紹介しました。2色刷りで、港の風景とカタルーニャの紋章を組み合わせたデザインなのが良い感じです。

 スペイン内戦は、切手や郵便の面でもいろいろと面白いモノがあって、いずれはじっくりと取り組んでみたいテーマであるのですが、実際にはなかなか手が回りません。ただ、来年は内戦勃発80年ですし、くわえて、今回の選挙結果を受けてカタルーニャ問題がクローズアップされてくるとなると、そろそろ、真面目に腰を入れて取り組んでみても良いかなぁ…と思っています。


 ★★★ トークイベント「切手に見る美女たち」のご案内 ★★★ 

 10月8日(木) 18:30-20:30 東京・飯田橋の東京ボランティアセンター(JR飯田橋駅横・ラムラ・セントラルプラザ10階)で、日本ガルテン協会主催のリレー講座に内藤が登場。『日の本切手 美女かるた』の著者として「切手に見る美女たち」と題するトークを行います。

 参加費は、ガルテン協会会員の方2000円(一般3000円)で、お茶とお菓子がつきます。詳細はこちらをご覧いただくか、NPO日本ガルテン協会(講座担当宛・電話 03‐3377-1477)までお問い合わせください。皆様のご参加をお待ちしております。  

 ★★★ 講座「アウシュヴィッツの手紙」(10月16日)のご案内 ★★★ 

     ポーランド・アウシュヴィッツ解放30年   アウシュヴィッツの労務風景

 10月16日(金) 19:00~20:30、愛知県名古屋市の栄中日文化センターで、「アウシュヴィッツの手紙」と題する講座を行います。

 第二次大戦中、ポーランド南部のアウシュヴィッツ(ポーランド語名・オシフィエンチム)は、ナチス・ドイツの強制収容所が置かれ、ユダヤ人を中心に150万人以上が犠牲となった悲劇の地として知られています。今回の講座では、収容者の手紙を中心に、第二次大戦以前の状況を物語る郵便物・絵葉書、アウシュヴィッツを題材とした戦後の切手などもご紹介しつつ、さまざまな角度からアウシュヴィッツを考えてみたいと思います。

 申込方法など詳細は、こちらをご覧ください。(画像は、ポーランドが発行したアウシュヴィッツ解放30周年の記念切手、右側は収容者による労務風景を取り上げた戦後作成の絵葉書です) 皆様のご参加をお待ちしております。

 
 ★★★ よみうりカルチャー荻窪の講座のご案内 ★★★

 10月から毎月1回(原則第1火曜日:10月6日、11月 3日、12月1日、1月5日、2月2日、3月1日)、よみうりカルチャー荻窪(読売・日本テレビ文化センター、TEL 03-3392-8891)で下記の一般向けの教養講座を担当します。(下の青い文字をクリックしていただくと、よみうりカルチャーのサイトに飛びます)

 ・イスラム世界を知る 時間は15:30-17:00です。

 初回開催は10月6日で、途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


 ★★★ 内藤陽介の最新刊  『日の本切手 美女かるた』  好評発売中! ★★★ 

        税込2160円

 4月8日付の『夕刊フジ』に書評が掲載されました!

 【出版元より】
 “日の本”の切手は美女揃い!
  ページをめくれば日本切手48人の美女たちがお目見え!
 <解説・戦後記念切手>全8巻の完成から5年。その著者・内藤陽介が、こんどは記念切手の枠にとらわれず、日本切手と“美女”の関係を縦横無尽に読み解くコラム集です。切手を“かるた”になぞらえ、いろは48文字のそれぞれで始まる48本を収録。様々なジャンルの美女切手を取り上げています。

 出版元のサイトはこちら、内容のサンプルはこちらでご覧になれます。ネット書店でのご購入は、アマゾンboox storee-honhontoYASASIA紀伊國屋書店セブンネットブックサービス丸善&ジュンク堂ヨドバシcom.楽天ブックスをご利用ください。


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 カタルーニャの日
2014-09-11 Thu 23:10
 今日(11日)は、いまから300年前の1714年9月11日、スペイン王位継承戦争で、独立を主張していたカタルーニャがバルセロナ市の陥落により敗北したことにちなみ“カタルーニャの日”です。というわけで、今日はこんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      スペイン内戦戦時税切手(カタルニア旗)

 これは、スペイン内戦期の1937年、共和国支配下のサラルでローカルに発行された難民救済の戦時税切手です。

 1936年7月に始まったスペイン内戦では、共和国側フランコ側がそれぞれ独自の切手を発行し、支配下の住民に使用させていましたが、それとは別に、地方ごとに、それぞれの中央政府が発行するものとは別に、戦時税を集めるためのローカル切手(戦時税切手)やラベルが独自に発行され、郵便物にも貼られることがありました。

 共和国政府の郵政は、こうしたローカル・ラベルの発行を表向きには認めていませんでしたし、それを“戦時税切手”のようなかたちで強制的に郵便物に貼らせるということはなかったのですが、各地の指導者たちは戦意高揚と義捐金集めの意味を込めてこうしたラベルを盛んに発行しました。

 特に、反フランコ勢力の強かったカタルーニャではさまざまなラベルが作られたのですが、今回はその中から、カタルーニャの紋章をイメージしたデザインのモノをご紹介します。本来の紋章は黄色の地に赤の縦じまが4本入ったデザインなのですが、戦時下で二色刷のモノを作る余裕がなかったためか、ラベルは青一色の印刷になっています。似たようなデザインのラベルはカタルーニャの各地で作られていますが、今回ご紹介のモノは、タラゴナ県サラルで発行されたものです。

 スペイン内戦は、切手や郵便の面でもいろいろと面白いモノがあって、いずれはじっくりと取り組んでみたいテーマであるのですが、実際にはなかなか手が回りません。まぁ、2年後の内戦勃発80年には、ちょっとしたミニ・コレクションでも作れたらいいなぁ…と漠然と考えているのですが。


 ★★★ よみうりカルチャー荻窪の講座のご案内 ★★★

 10月から、毎月1回(原則第1火曜日:10月7日、11月4日、1月6日、2月3日、3月3日、3月31日)、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で下記の一般向けの教養講座を担当します。(詳細はそれぞれ講座名をクリックしてください)

 ・現代コリア事情 時間は13:00-14:30です。

 ・イスラム世界を知る 時間は15:50-17:00です。

 初回開催は4月1日で、講座は途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


 ★★★ 内藤陽介の最新刊  『朝鮮戦争』好評発売中! ★★★ 

 お待たせしました。約1年ぶりの新作です!

        朝鮮戦争表紙(実物からスキャン) 本体2000円+税

 【出版元より】
 「韓国/北朝鮮」の出発点を正しく知る!
 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。

 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各電子書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

 *8月24日付『讀賣新聞』、韓国メディア『週刊京郷』8月26日号、8月31日付『夕刊フジ』で拙著『朝鮮戦争』が紹介されました!


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 スペイン国王が退位
2014-06-03 Tue 16:23
  スペインのフアン・カルロス国王が、きのう(2日)、退位を表明しました。というわけで、今日はこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      スペイン国王即位

 これは、1975年12月29日にスペインで発行された国王フアン・カルロス即位の記念切手で、当時の国王の肖像が取り上げられています。

 フアン・カルロス1世は、1938年、スペイン・ブルボン朝元国王のアルフォンソ13世(1931年の革命でローマに亡命)の4男、バルセロナ伯爵フアン・デ・ボルボーン・イ・バッテンベルグの長男として、ローマで生まれました。
 
 第二次大戦後、イタリアで国民投票により王制が廃止されて国王ウンベルト2世が退位し、共和制に移行したことを受けて、1948年、スペインに帰国。 当時のフランコ独裁体制の下、フランコの後継者たるべく帝王教育を受けました。

 1975年11月20日、フランコが亡くなると、フアン・カルロスはフランコの遺言により11月22日に即位。即位後は、フランコの権威主義体制を受け継がず、他の立憲君主国を模範とした政治の民主化を推し進め、1981年には、国王親政の復活を求めるクーデターに対して断固拒否の姿勢を貫き、以後、国民の絶大な支持を得ていました。

 しかし、2012年には経済危機の最中にアフリカのボツワナでゾウ狩りに興じていた際に負傷したことで国民の失望を招き、さらに、昨年はクリスティーナ王女と彼女の夫に公金横領疑惑が浮上して、王女自身捜査当局から事情聴取を受けるなどのスキャンダルもあり、その威信は大きく傷つきました。

 こうした中で、スペイン国内では人気の高いフェリペ皇太子への譲位が取り沙汰されており、健康上の問題もあって、今回の退位となったようです。

 さて、フェリペ皇太子が新国王として即位するには、今後、議会による承認が必要となりますが、現時点では、戴冠式などの日程は未定だそうです。もっとも、今回の国王の退位表明を受けて、マドリードでは君主制自体の廃止を主張して数千人がデモを行ったほか、インターネット上では、君主制廃止に向けた住民投票の実施を求める署名運動に10万人以上の賛同が集まるなど、スペイン王室の今後は必ずしも安泰とは言えないようです。

 いずれにせよ、現在、スペインの普通切手にはフアン・カルロス国王の肖像が取り上げられていますが、国王の退位によりデザインが一新されることは確実で、それがどのようなものになるのか、注目したいですな。


 ★★ 講座「切手を通して学ぶ世界史:第一次世界大戦から100年 」のご案内 ★★ 

       中日・講座チラシ    中日・講座記事

 7月18日・8月29日・9月19日の3回、愛知県名古屋市の栄中日文化センターで、第一次大戦100年の企画として、「切手を通して学ぶ世界史」と題する講座を行います。

 講座では、ヨーロッパ、中東、日本とアジアの3つの地域に分けて、切手や絵葉書という具体的なモノの手触りを感じながら、フツーとはちょっと違った視点で第一次世界大戦の歴史とその現代における意味を読み解きます。

 詳細は、こちらをご覧ください。

 * 左の画像は講座のポスター、右は講座の内容を紹介した5月20日付『中日新聞』夕刊の記事です。どちらもクリックで拡大されますので、よろしかったらご覧ください。
 

 ★★★ 内藤陽介の最新作 『蘭印戦跡紀行』 好評発売中! ★★★

 『蘭印戦跡紀行』広告

 日本の兵隊さん、本当にいい仕事をしてくれたよ。
 彼女はしわくちゃの手で、給水塔の脚をペチャペチャ叩きながら、そんな風に説明してくれた。(本文より)

 南方占領時代の郵便資料から、蘭印の戦跡が残る都市をめぐる異色の紀行。
 日本との深いつながりを紹介しながら、意外な「日本」を見つける旅。

 出版元特設ページはこちらです。また、10月17日、東京・新宿の紀伊國屋書店新宿南店で行われた『蘭印戦跡紀行』の刊行記念トークの模様が、YouTubeにアップされました。よろしかったら、こちらをクリックしてご覧ください。


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 スペイン王女、事情聴取へ
2013-04-04 Thu 22:07
 スペインの裁判所はきのう(3日)、クリスティーナ王女の夫が関与する公金横領容疑事件に絡み王女にも疑惑が浮上したため事情聴取などを行うと発表しました。1975年のフランコ没後、フアン・カルロス国王の直系子孫が事件の捜査対象になったのは初めてだそうです。というわけで、きょうはこの切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

        スペイン王室

 これは、1984年にマドリードで開催された国際切手展<Espana '84>を記念して発行された小型シートで、国王以下、5人の王族の肖像切手が収められています。今回問題となっているクリスティーナ王女の切手は、下段の左側です。

 クリスティーナ・デ・ボルボン・イ・デ・グレシア王女は、国王フアン・カルロス1世とソフィア王妃の次女で、1965年6月13日、マドリード生まれ。1988年にはセーリングの代表選手として、ソウル五輪に出場したこともあります。1989年にマドリード・コンプルテンセ大学を卒業後、ニューヨーク大学で学び、1991年にはパリのユネスコ本部(ちなみに専用の切手も発行しています)で働いた経験もあります。

 1996年のアトランタ五輪を通じてハンドボールのスペイン代表選手であったイニャキ・ウルダンガリンと交際するようになり、翌1997年に結婚。これにより、夫妻には国王から1代限りのパルマ・デ・マリョルカ公の称号が授けられました。

 結婚後の王女は、ユネスコ・スペイン委員会の名誉総裁を務めていたほか、2001年10月、第2回世界老化会議において国際連合の親善大使に任命されています。なお、夫のイニャキ・ウルダンガリンがテレフォニカの北米及び南米の広報担当取締役に就任したため、2009年以降、一家はワシントンDCを生活の拠点としています。

 今回の疑惑は、王女の夫、イニャキ・ウルダンガリンが非営利団体の公的資金を私的に流用した事件で容疑者として取り調べを受けていることに伴うもので、王女の事情聴取は東部バレアレス諸島の地方裁判所で4月27日に実施される予定だそうです。

 革命などの政治的理由ならともかく、金銭スキャンダルで王族が事情聴取を受けるというのは、正直な話、非常に驚きました。まぁ、王女ご本人が収監されるということはないのでしょうが、やはり、パートナーは慎重に選ばないといけないということなんでしょうかね。


 ★★★ イベントのご案内 ★★★

・4月14日(日) 15:00- 東京五輪と切手
 於 東京国立近代美術館 ギャラリー4(2F)
 現在開催中の展覧会東京オリンピック1964 デザインプロジェクトの4月のギャラリートークに内藤が登場します。展覧会本体も、東京五輪関連の切手原画の展示をはじめ見ごたえのある内容ですので、ぜひ、遊びに来てください。(展覧会へ入場するための観覧券は必要になります)

・4月27日(土) 15:00- 『マリ近現代史』出版記念トーク
 於 東京・浅草 都立産業貿易センター台東館6階特設会場
 スタンプショウのイベントの一つとして、出版記念のトークを行います。書店に並ぶ前の先行販売はスタンプショウ会場内が最初となります。入場は完全に無料です。

 ★★★ 内藤陽介、カルチャーセンターに登場 ★★★   

 4月から、下記の通り、首都圏各地のよみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)で一般向けの教養講座を担当しています。詳細につきましては、各講座名(青色)をクリックしてご覧いただけると幸いです。講座は途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。(掲載は開催日順)

・よみうりカルチャー荻窪
 5月7日、6月4日、7月2日、7月30日、9月3日
 (原則・毎月第1火曜日)13:00~14:30
 予算1日2000円のソウル歴史散歩

・よみうりカルチャー川崎
 4月12日、5月10日、6月14日、7月12日、8月30日、9月13日
 (原則・毎月第2金曜日)13:00~14:30
 切手で歩く世界遺産


 ★★★★ 内藤陽介の最新刊 ★★★★

         『喜望峰』表紙画像
 
  『喜望峰:ケープタウンから見る南アフリカ』

  いままでなかった喜望峰とケープタウンの物語
  美しい風景とウンチク満載の歴史紀行!!     

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 なお、本書をご自身の関係するメディアで取り上げたい、または、取り上げることを検討したい、という方は、是非、ご連絡ください。資料を急送いたします。

 
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 カタルーニャで大規模デモ
2012-09-12 Wed 21:43
 スペインのカタルーニャ州の州都バルセロナで、きのう(11日)、経済危機に苦しむ中央政府から富を搾取されているとして、数十万人に上る民衆が自治権拡大を要求してデモを行いました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

        カタルーニャ(1979)

 これは、1979年にスペインで発行されたカタルーニャ自治州の切手で、カタルーニャの紋章にちなむ黄色と赤の縦縞(州の旗は横縞)を背景にした手と、バルセロナの州政庁の建物が描かれています。

 スペイン北東部、ピレネー山脈の南に位置するカタルーニャは、中性にはカタルーニャ君主国として自立していましたが、1492年のレコンキスタに伴い、スペイン帝国の一部として自治を認められることになりました。1714年9月11日、スペイン継承戦争でスペイン・ブルボン軍に包囲され降伏すると、1716年に布告された新国家基本法により、自治権を剥奪され単なる州の地位に転落します。

 スペイン第二共和政時代の1932年、カタルーニャでは自治政府(ジャナラリター)が復活しますが、1933年末のスペイン総選挙で右派が勝利すると、翌1934年、これに反発したカタルーニャ自治政府は“カタルーニャ共和国”の成立を宣言しました。

 1936年、バルセロナで人民オリンピックが開催される数時間前にフランコが叛乱を起こし、スペイン内戦が勃発。3年に及ぶ内戦の結果、勝利を収めたフランコ側は、カタルーニャの自治を認めず、政府機関やマスメディアでのカタルーニャ語の使用も禁止され、自治政府は海外への亡命を余儀なくされました。

 1975年にフランコが亡くなると、1977年9月、自治政府がバルセロナに復帰。翌1978年に制定されたスペインの新憲法によって、自治政府の自治権が認められます。これを受けて、カタルーニャにおける国民投票での承認とスペイン国会での可決を得て、1979年にカタルーニャ自治憲章が成立しました。今回ご紹介の切手は、これに合わせて発行されたものです。なお、カタルーニャ自治憲章は、2006年6月18日に改定され、税、司法、行政の分野で州の自治権が大幅に拡大され、現在にいたっています。

 現在、カタルーニャ州の人口はスペイン全体の15%ですが、経済規模は20%を占めています。スペイン経済が急激に悪化する中で、カタルーニャ州が中央政府に支払っている税金は、学校や病院などを通じて中央政府から受け取っているサービスを少なくとも年間120億ユーロ上回っているとも推計されていることもあり、州内からはマドリードの中央政府に対する不満が広がっていました。

 今回の大規模デモはそうした事情を反映したもので、1714年にカタルーニャ君主国が事実上滅亡した9月11日(カタルーニャ州内では公の休日です)にあわせて行われたのがミソです。ちなみに、自治政府のアルトゥール・マス知事は、州内から徴収する税の使途についての裁量権の拡大を求めており、要求が認められなければ独立を探る可能性もありうるとしているのだとか。2年後の2014年は1714年から300年の節目の年でもありますし、しばらく、カタルーニャの動向には注目しておいた方が良いかもしれません。


 ★★★ 内藤陽介、カルチャーセンターに登場 ★★★
   
 9月下旬から、下記の通り、首都圏各地のよみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)で8月の韓国取材で仕入れたネタを交えながら、一般向けの教養講座を担当します。詳細につきましては、青色太字をクリックしてご覧いただけると幸いです。皆様のご参加を心よりお待ちしております。(掲載は開催日順)

 T-moneyで歩くソウル歴史散歩 
・よみうりカルチャー荻窪
 10月2日、10月30日、12月4日、1月29日、2月5日、3月5日 13:00-14:30

 * 10月2日は公開講座として、お試し聴講も可能です。
 
・よみうりカルチャー北千住
 10月17日、12月19日、1月16日、2月20日、3月20日 13:00-15:00

 * 9月19日の公開講座の受付は終了いたしました。


 ★★★★ 電子書籍で復活! ★★★★

 歴史の舞台裏で飛び交った切手たち
 そこから浮かび上がる、もうひとつの昭和戦史

         切手と戦争

   『切手と戦争:もうひとつの昭和戦史』
    新潮社・税込630円より好評配信中!

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 節電しませう⑤
2011-07-01 Fri 23:46
 きょう(1日)から、東京電力、東北電力管内で電気事業法に基づく電力使用制限令が発動されました。というわけで、久しぶりに節電宣伝の切手の中から、この1枚です。

        スペイン・省エネ

 これは、1979年にスペインで発行された省エネ切手で、コンセントからプラグを抜く場面が描かれています。

 さて、電力使用制限令は電気事業法に基づくもので、契約電力500キロワット以上の大口需要家は最大使用電力を強制的に昨年比15%削減するものとされ、故意に違反すると100万円以下の罰金を科せられます。発動は、第1次オイルショック時の1974年以来、37年ぶり2回目のことで、東電管内は9月22日まで、東北電管内は9月9日まで、いずれも平日午前9時~午後8時が対象です。また、救急治療を行う医療施設や災害救助法に基づく避難所などを適用除外とし、その他の医療施設や鉄道、上下水道施設、ホテル・旅館など約30分野は削減率を10%、5%、0%(昨年夏のピーク時の使用電力が制限値)の3段階で緩和されます。

 契約電力のワット数が少ない家庭や中小企業は対象外ですが、このブログの更新もしばらくは午前9時まで、または午後8時以降にした方がよさそうですね。

 まぁ、状況が状況ですから、現実問題としてある程度の節電はやむを得ないとも思いますが、その一方で、猛暑の中、無理にエアコンを“自粛”して熱中症になってしまうのも実に愚かしいことだと僕は思います。要は、限られた電力の中で使うべき優先順位をしっかりつけることが重要で、体を壊さないようにエアコンを使うためには、たとえば、設定温度を少し上げるとともに、使わない電気製品のプラグをコンセントから抜いておくなどの無駄を省く努力が必要ということでしょうな。


  ★★★ 内藤陽介の最新刊 ★★★

    5月29日付『讀賣新聞』に書評掲載
  『週刊文春』 6月30日号「文春図書館」で
  酒井順子さんにご紹介いただきました !

        切手百撰・昭和戦後
         切手百撰 昭和戦後
       平凡社(本体2000円+税)    

  視て読んで楽しむ切手図鑑!
  “あの頃の切手少年たち”には懐かしの、
  平成生まれの若者には昭和レトロがカッコいい、
  そんな切手100点のモノ語りを関連写真などとともに、オールカラーでご紹介

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 スペイン・ロルカで大地震
2011-05-12 Thu 18:28
 スペイン南東部ロルカで、きょう未明(現地時間では11日夜)、マグニチュード5.1と4.4の強い地震が2度起こり、市内の中心部が壊滅状態になったほか、現在までに少なくとも10人の死亡が確認されたそうです。亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、被災された方々にお見舞い申し上げます。というわけで、今日はこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

        ロルカ・難民救済

 これは、スペイン内戦期の1937年、共和国支配下のロルカでローカルに発行された難民救済の戦時税切手です。

 1936年7月に始まったスペイン内戦では、共和国側フランコ側がそれぞれ独自の切手を発行し、支配下の住民に使用させていましたが、それとは別に、地方ごとに、それぞれの中央政府が発行するものとは別に、戦時税を集めるためのローカル切手(戦時税切手)やラベルが独自に発行され、郵便物にも貼られることがありました。

 共和国政府の郵政は、こうしたローカル・ラベルの発行を表向きには認めていませんでしたし、それを“戦時税切手”のようなかたちで強制的に郵便物に貼らせるということはなかったのですが、各地の指導者たちは戦意高揚と義捐金集めの意味を込めてこうしたラベルを盛んに発行しました。

 今回ご紹介しているモノもその一例で、戦時難民救済の資金を集めるために発行され、郵便物に貼付されまていました。なお、今回ご紹介のモノには“ロルカ”の地名が入っていないのですが、ロルカの地名が入った難民救済のローカル戦時税切手も発行されています。また、“反ファシスト人民戦線”の名前で発行された戦費調達のための戦時切手もあります。

 それにしても、今年に入ってから、2月22日のニュージーランド大地震、3月11日の東日本大震災、3月24日のシャン州大地震、そして今回のロルカ大地震と、大きな地震が続きますねぇ。僕は、オカルトの類は全く信じないのですが、それでも地球全体がどうにかなっちゃったんじゃないかと、さすがに心配になりますな。


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 闘牛禁止のカタルーニャ
2010-07-29 Thu 22:18
 スペイン北東部のカタルーニャ自治州(州都バルセロナ)の議会は、きのう(29日)、「闘牛は動物虐待にあたる」として、2012年1月1日以降、州内での闘牛を禁止する条例を可決しました。スペインを代表する伝統文化の「闘牛」を禁止する条例がスペイン本土で可決されたのは、これが初めてのことです。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      スペイン・闘牛

 これは、1960年2月29日にスペインで発行された闘牛の切手の1枚です。切手には2人の闘牛士が描かれていますが、奥の方で牛と格闘しているのが、カポーテ(ケープ)を使って牛を誘導している助手のバンデリジェーロで、手前にいるのが、最後に止めをさす正闘牛士のマタドールではないかと思います。なお、バンデリジェーロは槍士のピカドールのもとへと牛を誘導し、ピカドールが馬上から牛の肩の瘤に槍を突き刺し牛を弱らせ、頭を下げさせたところで、マタドールが止めを刺すというのが一般的な流れだそうです。

 さて、スペインの国技とも称される闘牛ですが、近年、サッカーの人気に押されて観客が激減。特に、2007年8月に国営放送が闘牛の生放送を中止してからは、急激に衰退していったといわれています。(NHKが生中継を止めてしまった大相撲も、これからその轍を踏むということになるんでしょうかね。)

 これに追い打ちをかけるように、動物愛護団体による“動物虐待”との批判が強まり、今回の事態にいたったということなのでしょうが、スペインを代表する伝統文化をスペイン人自らが否定してしまうという状況にはなんとも言えない寂しさを感じますな。

 もっとも、今回の闘牛禁止は、スペインからの独立志向が強く、独自の文化をもつカタルーニャ地域主義が背景にあるとも指摘されています。そういえば、我々になじみのあるところでも、環境保護を騙るテロリスト集団のシーシェパードはいうに及ばず、ジュゴンの保護を大義名分に反基地闘争を展開している輩のように、自然保護や動物愛護を隠れ蓑にした活動家というのがいますからねぇ。マドリードでは闘牛禁止を求める動きが盛んということではないようですし、カタルーニャの場合も、単純に、動物保護云々で片づけられる問題ではないのかもしれません。

 ★★★ 内藤陽介の最新刊 ★★★

  総項目数552 総ページ数2256  
  戦後記念切手の“読む事典”(全7巻) ついに完結!

      昭和終焉の時代  『昭和終焉の時代』 日本郵趣出版 2700円(税込)

 2001年のシリーズ第1巻『濫造濫発の時代』から9年。<解説・戦後記念切手>の最終巻となる第7巻は、1985年の「放送大学開学」から1988年の「世界人権宣言40周年」まで、NTT発足や国鉄の分割民営化、青函トンネルならびに瀬戸大橋の開通など、昭和末期の重大な出来事にまつわる記念切手を含め、昭和最後の4年間の全記念・特殊切手を詳細に解説。さらに、巻末には、シリーズ全7巻で掲載の全記念特殊切手の発行データも採録。

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 W杯はスペインが優勝
2010-07-12 Mon 10:13
 南アフリカで開催されていたサッカーのW杯は、スペインの優勝で幕を閉じました。というわけで、きょうはこんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      スペイン・サッカー(1960)

 これは、1960年10月にスペインが発行したスポーツ切手のうち、サッカー選手を描く70センティモス切手のマキシマムカードです。ちなみに、同時に発行されたセットでは、他に、自転車、ランナー、体操選手、ホッケーなどが取り上げられています。

 1960年のスペイン・サッカーの話題としては、まず、5月に、チャンピオン・クラブズ・カップ(現チャンピオンズリーグ)でレアル・マドリードが5年連続5回目の優勝を果たしたことが挙げられます。このときの決勝戦では、マドリードは7対3でアイントラハト・フランクフルトを下しましたが、このうち、このうち、4本のゴールはブスカスが決めるという大活躍でした。

 また、クラブ単位での世界一を決める大会として、インターコンチネンタル・カップの第1回大会がこの年の9月に行われ、チャンピオン・クラブズ・カップ優勝のマドリードは、南米のリベルタドーレス・カップ優勝のペニャロール(ウルグアイ)を下し、インターコンチネンタル・カップの最初の優勝チームとなっています。

 今回のW杯優勝という結果を受けて、おそらく、スペイン郵政は記念切手を発行することになるのでしょうが、さて、どんなデザインになるんでしょうかね。 

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