内藤陽介 Yosuke NAITO
http://yosukenaito.blog40.fc2.com/
World Wide Weblog
 きょうからウィンブルドン
2017-07-03 Mon 16:52
 テニスの全英オープン、ウィンブルドン選手権がきょう(3日)から始まります。ことしは、1877年の第1回大会から140周年ということで、検索サイト・グーグルのトップページもテニスのデザインになっていました。というわけで、きょうはこの切手です。(以下、画像はクリックで拡大されます)

      英国・ウィンブルドン100年  グーグル・ウィンブルドン140年

 これは、1977年1月12日に英国で発行されたウィンブルドン選手権100周年の記念切手です。ついでなので、右側には、グーグルのトップロゴの画像も貼っておきました。

 ウィンブルドンはロンドン南西部のマートン区の地区名で、1868年、この地に創設された全英クローケー・クラブは、もともとは、クロッケー(ゲートボールの原型とされる競技)用の芝生のコートが複数あり、ローンテニス(芝生のコートで行われるテニス)用のコートは一つしかありませんでした。

 同クラブでクローケーの試合が最初に行われたのは1870年のことでしたが、その後、クロッケーの人気が衰えて行ったのに対して、ローンテニスの人気は高まっていたこともあり、1877年7月9日、センターコートに置いてあったローラーが老朽化したため、その新調資金を調達する目的で、第1回のローンテニス選手権が行われます。

 これがウィンブルドン選手権の始まりで、これを機に、全英クローケー・クラブは全英ローンテニス・アンド・クローケー・クラブと改称され、あわせて、コートの広さや得点方法など、さまざまなルールが決められました。当時の種目は男子シングルスのみ。21人のアマチュア選手が出場し、スペンサー・ゴアが初代チャンピオンになりました。なお、1922年までは、前年の優勝者は決勝まで出場せず、勝ち上がってきた選手とタイトルを懸けて決勝を戦うという形式が採用されていました。

 その後、1884年に女子シングルと、それまでオックスフォードで開催されていた全英男子ダブルスがウィンブルドンで開催されるようになりましたが、同年の女子シングルス初代優勝者のモード・ワトソンが白で揃えたウェアを着ていたことから、以後、試合や練習の際には白いウェアを着用することが義務付けられるようになりました。さらに、1913年には女子ダブルスと混合ダブルスが追加。1922年には開催地がチャーチ・ロードに移転し、1968年にはプロ選手の参加が認められ、現在にいたっています。

 なお、今年のウィンブルドン選手権は、きょうの男女シングルスの1回戦を皮切りに、16日(日)の男子シングルス決勝まで2週間の日程で行われます。


 ★★★ 全日本切手展のご案内  ★★★ 

 7月15-17日(土ー月・祝) 東京・錦糸町のすみだ産業会館で全日本切手展(全日展)ならびにオーストラリア切手展が開催されます。詳細は、主催団体の一つである全日本郵趣連合のサイトのほか、全日本切手展のフェイスブック・サイト(どなたでもご覧になれます)にて、随時、情報をアップしていきますので、よろしくお願いいたします。

      全日展2017ポスター

 *画像は全日展実行委員会が制作したチラシです。クリックで拡大してご覧ください。

 ことしは、香港“返還”20周年ということで、内藤も昨年(2016年)、ニューヨークの世界切手展<NEW YORK 2016>で金賞を受賞した“A History of Hong Kong(香港の歴史)”をチャンピオンクラスに出品します。よろしかったら、ぜひ会場にてご覧ください。


 ★★★ NHKラジオ第1放送 “切手でひも解く世界の歴史”  ★★★ 

  6月29日(木)に放送の「切手でひも解く世界の歴史」の第5回は無事に終了しました。お聞きいただいた皆様、ありがとうございました。次回の放送は、大相撲があるため、少し間が開いて7月27日(木)16:05~の予定です。引き続き、よろしくお願いいたします。 

 なお、29日放送分につきましては、放送から1週間、こちらの“聴き逃し”サービスでお聴きいただけますので、ぜひご利用ください。

 ★★★ 内藤陽介 『朝鮮戦争』(えにし書房) 重版出来! ★★★ 

      朝鮮戦争表紙(実物からスキャン) 本体2000円+税

 【出版元より】
 「韓国/北朝鮮」の出発点を正しく知る!
 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。

 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

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 サファイア・ジュビリーを寿ぐ
2017-02-07 Tue 12:14
 英国のエリザベス女王が、きのう(6日)、1952年2月6日の即位以来、“サファイア・ジュビリー”と呼ばれる即位65年を迎えました。これは英国の歴代君主として最長の在位期間というだけでなく、存命の君主としても世界最長だそうです。というわけで、今日はこんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      英国・朝鮮戦争野戦局

 これは、朝鮮戦争の休戦後間もない1953年9月16日、国連派遣軍として朝鮮に派遣された英軍の野戦局から本国宛に差し出されたカバーで、エリザベス女王戴冠式の記念切手が貼られているのがミソです。

 朝鮮戦争の開戦以前、英国は朝鮮半島に対してほとんど無関心でしたが、戦争が勃発すると「ソ連が扇動してこの紛争を起こしたのでなければ、共謀して起こしたはずだ」との認識に基づき、1950年7月24日の国防委員会で朝鮮に1 個旅団を派兵することを決定します。その背景には、チェンバレン首相がミュンヘン協定を結び、ヒトラーに対して宥和政策を取ったことが第二次大戦の直接的な原因になったことへの反省がありました。

 当初、英国の派兵計画では最初の部隊の挑戦上陸は10月頃とされていましたが、釜山橋頭堡をめぐる攻防は熾烈を極めており、国連軍側はいまにも釜山から追い落とされそうな雰囲気であったため、米国統合参謀本部議長のブラッドレーは「明日の1 個中隊よりも、今すぐ手に入る1 個小隊の方に価値がある」と主張。このため、7月25日の閣議決定では、香港駐屯の2個大隊を即座に派遣することとなり、8月29日には最初の部隊が現地に到着します。

 朝鮮半島での英国軍は、早速、釜山橋頭堡防衛戦に参加したほか、1950年9月の仁川上陸作戦後は米軍とともに中朝国境の鴨緑江へ進撃しています。また、中国人民志願軍の参戦による撤退期には、米第2師団が北朝鮮の軍偶里から撤退するのを擁護しました。

 1951年4月22日から3日間の“臨津江の戦い”では、英国軍中心の第29歩兵旅団が、中国人民志願軍の第26個師団と朝鮮人民軍第1個軍団の南下を阻止しています。その際、英国軍のグロスター大隊の750名は退路が遮られたため、生死をかけた戦闘のあげく、50人余りの兵士だけが劇的に脱出に成功しました。

 さらに、休戦2ヵ月前の1953年5月28日の仁川とソウルを結ぶ交通の要路を見下ろす“フック丘の戦い”(この場合のフックは地名ではなく、英国軍の陣地の形が釣り針に似ていたことから命名された)では、英国軍が中国人民志願軍の最後の猛攻をしのいで陣地を守り抜き、死者142名、負傷者440名の大きな犠牲を出しています。この時の戦闘での中国側の死者は600-900名とみられています。

 ちなみに、フック丘の戦いから間もない6月2日、英本国ではエリザベス女王の戴冠式が行われましたが、これに呼応して、英国軍砲兵連隊では女王の即位を祝う大型の横断幕を作成し、京幾道漣川郡三和里の砲兵連隊の幕舎の前に掲げています。この時の横断幕は、その後長らく行方が分からなくなっていましたが、2014年に発見され、英国に返還されて話題となりました。なお、朝鮮戦争の全期間を通じて、英国は総兵員数2万2000名という、米軍に次ぐ兵力を派兵しましたが、英陸軍の戦死者は約870名でした。

 このあたりの事情については、拙著『朝鮮戦争』でもご説明しておりますので、機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。
 

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 おかげさまで175万PV
2017-01-30 Mon 09:03
 おかげさまで、昨日(29日)、カウンターが175万PVを超えました。いつも、閲覧していただいている皆様には、この場をお借りして、改めてお礼申し上げます。というわけで、175に絡んで、こんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      英国・ペニー・ブラック175年

 これは、2015年に英国で発行された“ペニー・ブラック発行175年”の小型シートで、ペニー・ブラックとペンス・ブルーを模した切手を市松模様型の田型で収め、シートの余白には、ペニー・ブラックを製造したパーキンス・ベーコン・アンド・ペッチ社での切手印刷風景が取り上げられています。

 パーキンス・ベーコン・アンド・ペッチ社の創業者、ジェイコブ・パーキンスは、1766年、北米マサテューセッツのニューベリーポート生まれ。10代の頃は鍛冶職人として修業を積んでいましたが、その腕を見込まれて21歳の時にマサテューセッツ造幣局に雇われ、コインの原版彫刻を担当します。

 その後、爪切りから大砲の製造までさまざまな機械製作に携わっていましたが、凹版彫刻用の鋼材を開発したのを機に、彫刻家のギデオン・フェアマンと共に印刷所を創業し、1809年、学校の教科書の印刷を始めました。

 フェアマンが原版を彫刻した挿絵の教科書は、当時としては画期的なもので大いに評判となったことから、パーキンスは印刷事業に本腰を入れるようになります。その一環として、パーキンスは、米国での彩紋彫刻の特許を持っていたエイサ・スペンサーから特許を買い取っただけでなく、スペンサー本人を雇い入れて、彩紋彫刻を施した紙幣の製造に着手しました。

 一方、当時の英国では偽造紙幣の横行が深刻な社会問題となっており、英国政府は、1819年、賞金2万ドルを掲げて“偽造不可能な紙幣”を公募します。

 この機会をとらえて、パーキンス、フェアマン、スペンサーの3人は渡英し、ロンドンのオースティン・フライヤーに彫刻凹版印刷にも対応可能な印刷所、パーキンス・アンド・フェアマン社のオフィスを構え、王立協会会長のジョゼフ・バンクス卿をはじめ、関係各方面に自分たちの試作品を売り込み、高い評価を得ました。

 ところが、パーキンスらの試作品は、品質面では文句なく他を圧倒していたにもかかわらず、ジョゼフ・バンクス卿は、「“偽造不可能な紙幣”を作るのはイングランドの出身でなければならない」と頑なに主張しており、そのままでは、“外国人”であるパーキンスらが紙幣製造を受注するのは困難でした。

 そこで、パーキンスは、当時、英国を代表する凹版彫刻家であり、出版業者でもあったチャールズ・ヒースを共同経営者として迎え入れ、1819年12月、フリート・ストリートにパーキンス・フェアマン・アンド・ヒース社を開業しましたが、ほどなくしてフェアマンがパーキンスらと袂を分かったため、パーキンス・アンド・フェアマン社として“偽造不可能な紙幣”を製造することになります。

 ここに、1823年、彫刻家のヘンリー・ペッチが入社。さらに、1829年5月、パーキンスの二女と結婚したジョシュア・バタース・ベーコンが共同経営者となったことで、彼らの印刷所はパーキンス・ベーコン社に社名を変更。1834年にはペッチも共同経営者に名を連ねるようになったことで、後に、ペニー・ブラックの印刷を請け負うことになる“パーキンス・ベーコン・アンド・ペッチ社”が誕生しました。

 なお、このあたりの事情については、拙著『英国郵便史 ペニー・ブラック物語』でも詳しくまとめておりますので、機会がありましたら、ぜひお手にとってご覧いただけると幸いです。


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 世界の国々:英連邦
2016-07-13 Wed 09:13
 アシェット・コレクションズ・ジャパンの週刊『世界の切手コレクション』2016年7月13日号が先週発行されました。僕が担当したメイン特集「世界の国々」のコーナーは、今回は英連邦の特集です。その記事の中から、この1点をご紹介します。(画像はクリックで拡大されます)

      英国・第6回英連邦大会

 これは、1958年に英国・ウェールズのカーディフで開催された第6回大英帝国ならびに英連邦競技大会に際して英国が発行した記念切手です。

 英連邦競技大会は、1928年のアムステルダム五輪に刺激をうけたカナダ人のメルヴィル・ロビンソンを中心に、大英帝国域内の国際親善を目的とする競技会として計画されたもので、1930年、カナダのハミルトンで“大英帝国競技大会”として第1回大会が開催されました。以後、第2次大戦中の中断を除き、4年に1度、英連邦内の各国持ち回りで開催されています。

 その後、英連邦の変遷とともに大会の名称も変更され、1954年には大英帝国ならびに英連邦競技大会(British Empire and Commonwealth Games)に、1966年には英連邦競技大会(British Commonwealth Games)となりました。なお、1978年以降、現在の名称は、それ以前の名称から“British”を落とした“Commonwealth Games”となりましたが、日本の報道などでは、むりに“コモンウェルス・ゲームズ”とはせず、英連邦競技大会のままということも多いようです。

 今回ご紹介の切手の発行名目となった第6回大会は、1958年7月18日から26日までイギリス、ウェールズのカーディフで開催され、35の国・地域数から1122人が参加して、9競技94種目が行われました。ちなみに、カーディフでは1946年に大英帝国競技大会の開催が予定されていましたが、第二次世界大戦のため開催できず、1958年の開催となったという事情があります。また、人種を基準とした代表選考・派遣を行なったことで、他の参加国から大きな批判を浴びた南アフリカは、このカーディフ大会を最後にアパルトヘイト撤廃後の1994年まで大会から締め出されていました。

 さて、『世界の切手コレクション』7月13日号の「世界の国々」では、マルレディ・カバーに描かれた大英帝国と、カナダの提案により実現したインペリアル・ペニー・ポストについての長文コラムのほか、シーホースオタワ会議ジャーディン・マセソン商会、英本国に流入した各国料理の切手などもご紹介しております。機会がありましたら、ぜひ、書店などで実物を手に取ってご覧いただけると幸いです。

  なお、「世界の国々」の僕の担当回ですが、次回は、本日発売の7月20号でのイスラエルの特集になります。こちらについては、発行日以降、このブログでもご紹介する予定です。


 ★★★ 全日本切手展(+内藤陽介のトーク)のご案内 ★★★

 7月22-24日(金ー日) 東京・錦糸町のすみだ産業会館で全日本切手展(全日展)ならびにオリンピックとブラジル切手展が開催されます。詳細は、主催団体の一つである日本郵趣連合のサイト(左側の“公式ブログ”をクリックしてください)のほか、フェイスブックのイベントページにて、随時、情報をアップしていきますので、よろしくお願いいたします。

      全日展2016チラシ

 *画像は全日展実行委員会が制作したチラシです。クリックで拡大してご覧ください。

 会期中の7月23日15:00から、すみだ産業会館9階会議室にて「リオデジャネイロ歴史紀行」と題するトークイベントを行います。ぜひ、ご参加ください。


 ★★★ 内藤陽介の最新刊  『ペニー・ブラック物語』  好評発売中! ★★★ 

       ペニーブラック表紙 2350円+税

 【出版元より】
 若く美しい女王の横顔に恋しよう!
 世界最初の切手
 欲しくないですか/知りたくないですか

 世界最初の切手“ペニー・ブラック”…名前は聞いたことがあっても、詳しくは知らないという収集家も多いはず。本書はペニー・ブラックとその背景にある歴史物語を豊富なビジュアル図版でわかりやすく解説。これからペニー・ブラックを手に入れたい人向けに、入手のポイントなどを説明した収集ガイドもついた充実の内容です。

 発売元の特設サイトはこちら。ページのサンプルもご覧いただけます。


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 20回目の“返還”記念日
2016-07-01 Fri 12:02
 きょうは、1997年7月1日に香港の主権が英国から中華人民共和国へ返還・再譲渡されたことにちなむ香港“返還”記念日です。というわけで、最近の香港ネタの中から、きょうはこんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      英印字香港エラー

 これは、英国が発行した印字切手(Post & Go Stamp)のうち、昨年11月に香港で開催されたアジア国際切手展<HONG KONG 2015>に合わせて、香港の風景を取り上げたヴァージョンのシートです。

 香港展にあわせて発行された印字切手のシートは、本来、上から順に、

 1st Class up to 100g
 1st Large up to 100g
 Euro 20g/World 10g
 Europe up to 100g
 Worldwide up to 20g
 Worldwide up to 100g stamps

 という額面が印字されるはずですが、今回ご紹介のものは、上から順に

 Local Standard
 UK Letter up to 20g
 UK Letter up to 30
 EU Letter up to 20g
 Worldwide up to 20g
 Registered Fee

 となっています。この順番は、英領ジブラルタル郵政の印字切手シートと同じものですので、データの入力ミスによりエラーが発生したものと考えられています。ついでですので、正規の順番でならんだ印字切手のシートの画像を下に貼っておきましょう。

      英印字香港

 さて、1984年に調印された香港返還に関する英中連合声明(共同宣言)では、1997年7月1日の“返還”後も、“中国香港”は中華人民共和国の特別行政区として、50年間(2047年6月30日まで)、英領時代の社会・経済制度が維持される(一国二制度)ことになっています。しかし、50年の約束の半分にも到達していない2014年の時点で、中国当局は英下院外交委員会議員団による宣言の履行状況の現地調査を“内政干渉”として議員団の香港入りを拒否しているほか、同年12月には、駐英中国大使館が、連合声明について「現在は無効だ」との見解を英国側に伝えるなど、一国二制度が骨抜きにされているが実情です。

 このため、香港では20代の若者を中心とした民主派政党のうち、少なくとも3つのグループが、“返還記念日”のきょう(1日)、香港社会の現状を“一国二制度の暗黒”ととらえ、黒い服・マスクを着用して“香港独立”を訴える1000人規模のデモを行う予定だそうです。まぁ、現実の問題として“香港独立”はほぼ不可能でしょうが、少なくとも、中国共産党によるファシズムの拡大を防ぎ、香港ではあと30年以上残されているはずの一国二制度を維持するためにも、彼らには頑張って貰わねばなりますまい。


 ★★★ 講座のご案内 ★★★

 下記の通り、各地のよみうりカルチャーで公開講座を行います。ぜひ、ご参加ください。

・イスラムを知る―ISはなぜテロに走るのか
 よみうりカルチャー横浜 7/2(土) 13:00~14:30

・切手でたどる東京五輪とその時代
 よみうりカルチャー荻窪 7/9(土) 13:00~14:30

 詳細につきましては、それぞれの会場・時間をクリックしてご覧いただけると幸いです。


 ★★★ 内藤陽介の新刊  『ペニー・ブラック物語』 のご案内 ★★★ 

       ペニーブラック表紙 2350円+税

 【出版元より】
 若く美しい女王の横顔に恋しよう!
 世界最初の切手
 欲しくないですか/知りたくないですか

 世界最初の切手“ペニー・ブラック”…名前は聞いたことがあっても、詳しくは知らないという収集家も多いはず。本書はペニー・ブラックとその背景にある歴史物語を豊富なビジュアル図版でわかりやすく解説。これからペニー・ブラックを手に入れたい人向けに、入手のポイントなどを説明した収集ガイドもついた充実の内容です。

 発売元の特設サイトはこちら。ページのサンプルもご覧いただけます。


 ★★★ 内藤陽介の新刊  『アウシュヴィッツの手紙』 のご案内 ★★★ 

       アウシュヴィッツの手紙・表紙 2000円+税

 【出版元より】
 アウシュヴィッツ強制収容所の実態を、主に収容者の手紙の解析を通して明らかにする郵便学の成果! 手紙以外にも様々なポスタルメディア(郵便資料)から、意外に知られていない収容所の歴史をわかりやすく解説。

 出版元のサイトはこちら。各書店へのリンクもあります。

 インターネット放送「チャンネルくらら」にて、本書の内容をご紹介しております。よろしかったら、こちらをクリックしたご覧ください。


 ★★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★★

 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインよろしくポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。

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 きょう、英国で国民投票
2016-06-23 Thu 15:41
 英国が欧州連合(EU)から離脱するか、それとも残留するかを決める国民投票が、きょう(23日)、実施されます。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      英国・EC加盟
 
 これは、1973年、EUの前身であるECに英国が加盟した際の記念切手です。

 第二次世界大戦後の米ソ二大国の対立という構造の中に埋没することを恐れたヨーロッパでは、フランスと西ドイツの主導により、1952年のヨーロッパ石炭鉄鋼共同体(ECSC)、1958年のヨーロッパ経済共同体(EEC)の結成で、部分的にせよ、ヨーロッパ共同市場を形成しました。

 しかし、この段階では、英国は米国との提携を重視してヨーロッパ統合には反対の立場であったことに加え、そもそも、英連邦との経済的な結びつきが強く、ヨーロッパ大陸諸国との経済協力の必要性をさほど感じていなかったという事情があり、ECSC・EECのいずれにも参加しませんでした。それどころか、1960年にはEECに対抗し、ヨーロッパ自由貿易連合(EFTA)を結成しています。

 ところが、EECの結成により大陸西欧諸国が急激に経済成長を遂げたのに対して、英国主導のEFTAは振るわず、英国は徐々に経済的に追い詰められていきました。このため、1963年、保守党のマクミラン内閣は方針を転換してEEC加盟を申請しています。ただし、この時点でも英国は将来の統一通貨には反対の姿勢を崩していませんでした。一方、英国の加盟申請に対しては、EEC側でもフランスのド・ゴール大統領が“(米国の)トロイの木馬”と非難し、頑強に反対し続けます。

 1967年、EECはヨーロッパ共同体(EC)に改組されると、英国もこれを機に労働党のウィルソン内閣が加盟申請を行いましたが、やはり、フランスの反対により実現していませんでした。

 しかし、1970年に英国のEC加盟に絶対反対の立場だったド・ゴールが亡くなったことに加え、1971年のドル・ショック、1973年の石油ショックで西側経済が大きな打撃を受けたことを機に、欧州経済統合の拡大に迫られたことなどから、同年、ようやく保守党のヒース内閣によって英国のEC加盟が実現。同時に、アイルランド、デンマークの加盟が認められたことから、“拡大EC”と呼ばれるようになりました。

 以来、40年以上にわたり、ECがEUに変わっても英国はその域内にとどまっていたわけですが、通貨としてはユーロを導入せずにポンドを使い続けているほか、また、ヨーロッパ内の国境を廃止し、行き来を自由化するシェンゲン協定にも加盟していません。

 今回、EUへの残留か離脱かを問う国民投票が行われるようになった背景としては、①2004年以降、東欧諸国がEUに新規加盟したことで移民の流入が増加していたところへ、昨年以来の難民危機が追い打ちをかけ、域内のヒトの移動の自由というEUの基本理念そのものへの疑問や反対論が増してきたこと、②2011年以降のユーロ危機への対応に、非ユーロ加盟国の英国が巻き込まれ、結果的に、EUの官僚組織が“焼け太り”になったと英国の目には映ったこと、の2点が挙げられています。

 ただし、実際にEUを離脱してしまうと、英国製品の欧州向け輸出には高率の関税と煩瑣な手続きが必要になるため、EU向け製品の工場を英国に設立している各国企業が英国から撤退することになり、英国経済は大きなダメージを受けることが予想されています。

 こうしたこともあって、英の各調査会社が昨日(22日)発表した世論調査でも、オピニウムが離脱45%で残留44%、TNSが離脱43%、残留41%と離脱、コムレスが残留48%、離脱42%、ユーガブが残留51%、離脱49%と結果が入り乱れています。ただし、傾向としては、投票を前に残留派の女性国会議員が暗殺される事件が起きたこともあって、残留派の比率は徐々に上がってきていますから、最終的には現状維持で落ち着くんじゃないでしょうかね。やはり。


 ★★★ 講座のご案内 ★★★

 下記の通り、各地のよみうりカルチャーで公開講座を行います。ぜひ、ご参加ください。

・イスラムを知る―ISはなぜテロに走るのか
 よみうりカルチャー荻窪 6/26(日) 14:00~15:30
 よみうりカルチャー横浜 7/2(土) 13:00~14:30

・切手でたどる東京五輪とその時代
 よみうりカルチャー荻窪 7/9(土) 13:00~14:30

 詳細につきましては、それぞれの会場・時間をクリックしてご覧いただけると幸いです。


 ★★★ 内藤陽介の新刊  『ペニー・ブラック物語』 のご案内 ★★★ 

       ペニーブラック表紙 2350円+税

 【出版元より】
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 発売元の特設サイトはこちら。ページのサンプルもご覧いただけます。


 ★★★ 内藤陽介の新刊  『アウシュヴィッツの手紙』 のご案内 ★★★ 

       アウシュヴィッツの手紙・表紙 2000円+税

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 出版元のサイトはこちら。各書店へのリンクもあります。

 インターネット放送「チャンネルくらら」にて、本書の内容をご紹介しております。よろしかったら、こちらをクリックしたご覧ください。


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 女王陛下の卒寿を寿ぐ
2016-06-11 Sat 10:42
 きょう(11日・6月の第2土曜日)は、英国のエリザベス女王90歳の“公式誕生日”です。というわけで、最近の英国切手の中からこの1枚です。(画像はクリックで拡大されます)

      英国・QEII在位最長記念普通切手

 これは、昨年(2015年)9月9日、女王の在位が歴代最長となったことを記念して発行された期間限定の普通切手です。

 エリザベス女王は1926年4月21日、ロンドンのメイフェアで、ヨーク公アルバート王子(後のジョージ6世)とエリザベス王妃の長女として誕生し、宮廷内で大切に養育されました。1952年2月6日、父王ジョージ6世の崩御により王位(英本国に加え、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなど英連邦15国の君主)を継承して以来、2015年9月9日で在位63年216日を数えました。これは、彼女の高祖母で大英帝国の繁栄の象徴とされたヴィクトリア女王(在位1837年6月20日-1901年1月22日)の在位期間63年215日を抜き、英国の君主として在位期間の歴代最長記録更新となりました。即位以来、女王が接してきた英首相は12人、ローマ教皇は7人、米大統領は12人にも及んでいます。

 また、2007年12月21日には、エリザベス女王はヴィクトリア女王(1819年5月24日生まれ)を抜いて、英国史上最高齢(当時、81歳243日)の君主となっています。

 女王の在位期間が歴代最長となったことを記念して、英国ロイヤル・メールは、記録更新の9月9日から1年間、女王の肖像を描くマーチン・タイプのファーストクラス用切手(切手発行時の額面は63ペンス)の刷色を、従来の赤色から、紫色に変更して発行しています。ファースト・クラス用の普通切手に、今回と同じ紫色の刷色が用いられるのは、今回が最初のことです。また、一般の通常切手では、背後の隠し文字が“Royal Mail”となっていますが、今回ご紹介の紫色の切手は“Long to Reign Over Us”となっています。

 ちなみに、エリザベス女王の生物学上の誕生日は4月21日ですが、公式の祝賀行事などを行う“公式誕生日”は、好天に恵まれやすい毎年6月第2土曜日に設定されています。わが国でも、大正時代には、8月31日の大正天皇の誕生日(=天長節)とは別に、10月30日を“天長節祝日”とし、公式の祝賀行事などは10月30日に行われていました。

 まぁ、いまさら言っても仕方のないことなのですが、今上陛下が年末の12月23日になったのは誰のせいでもないのですが、大正天皇やエリザベス女王の例に倣い、別途、2月くらいに“公式誕生日”を設定して、年末の喧騒を気にすることなく、祝賀行事を行えるようにしていただいたら良かったのに…とついつい思ってしまいますな。


 ★★★ 講座のご案内 ★★★

 下記の通り、各地のよみうりカルチャーで公開講座を行います。ぜひ、ご参加ください。

・イスラムを知る―ISはなぜテロに走るのか
 よみうりカルチャー荻窪 6/26(日) 14:00~15:30
 よみうりカルチャー横浜 7/2(土) 13:00~14:30

・切手でたどる東京五輪とその時代
 よみうりカルチャー荻窪 7/9(土) 13:00~14:30

 詳細につきましては、それぞれの会場・時間をクリックしてご覧いただけると幸いです。


 ★★★ アジア国際切手展<CHINA 2016>作品募集中! ★★★

 本年(2016年)12月2-6日、中華人民共和国広西チワン族自治区南寧市の南寧国際会展中心において、アジア国際切手展<CHINA 2016>(以下、南寧展)が開催されます。同展の日本コミッショナーは、不詳・内藤がお引き受けすることになりました。

 現在、出品作品を6月12日(必着)で募集しておりますので、ご興味がおありの方は、ぜひ、こちらをご覧ください。ふるってのご応募を、待ちしております。

 ★★★ 内藤陽介の新刊  『ペニー・ブラック物語』 のご案内 ★★★ 

       ペニーブラック表紙 2350円+税

 【出版元より】
 若く美しい女王の横顔に恋しよう!
 世界最初の切手
 欲しくないですか/知りたくないですか

 世界最初の切手“ペニー・ブラック”…名前は聞いたことがあっても、詳しくは知らないという収集家も多いはず。本書はペニー・ブラックとその背景にある歴史物語を豊富なビジュアル図版でわかりやすく解説。これからペニー・ブラックを手に入れたい人向けに、入手のポイントなどを説明した収集ガイドもついた充実の内容です。

 発売元の特設サイトはこちら。ページのサンプルもご覧いただけます。


 ★★★ 内藤陽介の新刊  『アウシュヴィッツの手紙』 のご案内 ★★★ 

       アウシュヴィッツの手紙・表紙 2000円+税

 【出版元より】
 アウシュヴィッツ強制収容所の実態を、主に収容者の手紙の解析を通して明らかにする郵便学の成果! 手紙以外にも様々なポスタルメディア(郵便資料)から、意外に知られていない収容所の歴史をわかりやすく解説。

 出版元のサイトはこちら。各書店へのリンクもあります。

 インターネット放送「チャンネルくらら」にて、本書の内容をご紹介しております。よろしかったら、こちらをクリックしたご覧ください。


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 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインよろしくポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。

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 春節愉快 萬事如意
2016-02-08 Mon 09:40
 きょう(8日)は旧正月・春節です。というわけで、申年の正式なスタートですから、昨年刊行の拙著『英国郵便史 ペニー・ブラック物語』にちなんで、猿を描いた英国切手の中から、この1枚を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      英国・クモザル(2011)

 これは、2011年の“ヨーロッパ切手”の1枚として発行されたクモザルの切手です。なお、切手には額面数字の代わりに“1st”と入っていますが、これはファースト・クラス(優先配達:日本の速達に近い制度)の郵便料金相当を意味していて、料金が値上げされても、永久にファースト・クラスの郵便に使えることを意味しています。

 “ヨーロッパ切手”は、欧州各国から統一テーマに沿って発行される切手で、1956年に“欧州石炭鉄鋼共同体”の加盟6ヵ国が同一図案で発行したのが最初です。今回ご紹介の切手は、2011年のテーマ“森林”にちなみ、アマゾンの熱帯雨林の保護を訴える1枚として発行されました。

 切手に取り上げられたクモザルは、手足が長く、5本目の手足として発達した尾を使って自在に動き回る姿がクモを連想させたことが、名前の由来です。メキシコ南部、中央アメリカからアマゾン流域のほぼ全体、さらにアンデス東麓にわたって広範に分布していますが、近年の森林開発などによって生息数が減少しているため、種類によっては、国際自然保護連合の絶滅危惧種IB類(EN)に指定されています。今回ご紹介の切手に、アマゾンの自然破壊の象徴として、クモザルが取り上げられたのも、こうした事情を踏まえたものです。

 さて、ことしは8月にリオ五輪が開催されます。2013年11月、リオデジャネイロで開催の世界切手展<Brasiliana 2013>に参加した際には、翌2014年のサッカーW杯の時期に合わせてリオの本を作るつもりで現地でもいろいろ取材してきたのですが、結局、実現しませんでした。

 ブラジルといえば、1840年の英国のペニー・ブラック以来、国としては世界で2番目(州などを入れると4番目)の切手として“牛の目”を発行した国でもありますし、昨年は『ペニー・ブラック物語』も出したのですから、なんとか、リオ五輪という千載一遇のチャンスに合わせて、お蔵入りしたままのリオデジャネイロの本を世に出したいなぁ…と思っています。


 ★★★ 講座のご案内 ★★★

 3月8日(火)から、毎月第2火曜の19時より、東京・竹橋の毎日文化センターで新講座「宗教で読む国際ニュース」がスタートします。都心で平日夜のコースですので、ぜひ、お勤め帰りに遊びに来てください。詳細は、こちらをご覧いただけると幸いです。


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 デヴィッド・ボウイ、亡くなる
2016-01-12 Tue 10:05
 英国の歌手デヴィッド・ボウイさん(以下、敬称略)が、現地時間の10日(日本時間11日)、がんのため亡くなりました。享年69歳。謹んでご冥福をお祈りします。というわけで、今日はこの切手です。(画像はクリックで拡大されます) 

      英国・ジギースターダスト

 これは、2010年に英国が発行した“ロックの名盤”の切手のうち、デヴィッド・ボウイの代表作、『ジギー・スターダスト(The Rise And Fall Of Ziggy Stardust And The Spiders From Mars)』を取り上げた1枚です。“ロックの名盤”の切手は、ブリティッシュ・ロックの名盤とされる10枚を選び、それぞれのジャケットからレコードが飛び出しているスタイルの切手を型抜きしたシール式の切手で、取り上げられているアーティストとアルバムの原題、発表年は以下の通りです。

 The Rolling Stones  Let It Bleed 1969
 Led Zeppelin IV 1971
 David Bowie  The Rise And Fall Of Ziggy Stardust And The Spiders From Mars 1972
 Mike Oldfield Tubular Bells 1973
 The Clash London Calling 1979
 New Order Power, Corruption And Lies 1983
 Primal Scream Screamadelica 1991
 Pink Floyd The Division Bell 1994
 Blur Parklife 1994
 Coldplay A Rush Of Blood To The Head 2002

 さて、切手に取り上げられた『ジギー・スターダスト』は、デヴィッド・ボウイの5作目のアルバムとして1972年にリリースされました。すでに、1969年、映画『2001年宇宙の旅』をモチーフにして、アルバム『スペイス・オディティ』を制作し、アポロ11号の月面着陸に合わせてシングル「スペイス・オディティ」をリリースしてヒットさせていたボウイでしたが、『ジギー・スターダスト』では、ボウイ自らが異星からやってきた架空のスーパースター“ジギー”となり、ロック・スターとしての成功からその没落までの物語を楽曲によって描表現するというスタイルが採られています。このため、アルバムの原題にある“Ziggy Stardust” と“The Spiders From Mars”(ジギーのバックバンド)はそれぞれ固有名詞としてそのままカナ表記にすべきなのですが、発表当時は、そうしたアルバムのコンセプトがなかなか理解されなかったためか、日本で発売されたアルバムの邦題は、当初、すべてを直訳して『屈折する星屑の上昇と下降、そして火星から来た蜘蛛の群』というすさまじいものになっていました。

 アルバム『ジギー・スターダスト』では、ボウイは日本の歌舞伎を含むあらゆる大衆芸能の要素を取り込み、ステージでは山本寛斎の衣装や奇抜なメイクでパフォーマンスを行い、観客は、ボウイを虚像のスター“ジギー”として讃えるという設定となっていました。しかし、その人気が頂点に達したタイミングを見計らって、1973年7月、ボウイは“ジギー”を否定して引退を宣言し、ステージから姿を消すという演出をおこなっています。ちなみに、アルバムに収録されているラスト・ナンバーは“Rock'N'Roll Suicide (邦題:ロックン・ロールの自殺者)”です。

 切手に取り上げられているアルバム・ジャケットは、ロンドンの中心、サヴィル・ロウとリージェント・ストリートに挟まれた小道のハドン・ストリート(住居表示としてはHeddon Street 23)の風景で、近所には地下鉄のトテナム・コート・ロード駅周辺のストリート・ミュージシャンを見て、ボウイはジギー・スターダストの着想を得たそうです。なお、現在、ジャケットに描かれている場所には、その旨の銘板が掲げられてはいるものの、“K.WEST”の看板はなく、まったく別のレストランが営業しています。


 ★★★ 展示イベントのご案内 ★★★

 第7回テーマティク出品者の会切手展 1月17-20日(日ー水。ただし、18日は休館)
 於・切手の博物館(東京・目白)

 テーマティク出品者の会は、テーマティクならびにオープン・クラスでの競争展への出品を目指す収集家の集まりで、毎年、全国規模の切手展が開催される際には作品の合評会を行うほか、年に1度、切手展出品のリハーサルないしは活動成果の報告を兼ねて会としての切手展を開催しています。僕も、昨年の香港展に出品した香港の歴史のコレクションを展示します。入場は無料ですので、ぜひ、遊びに来てください。(詳細はこちらをご覧ください)

 ★★★ 内藤陽介の新刊  『ペニー・ブラック物語』 のご案内 ★★★ 

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 若く美しい女王の横顔に恋しよう!
 世界最初の切手
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 ボクシング・デー
2015-12-26 Sat 10:55
 きょう(26日)は“ボクシング・デー”です。というわけで、こんな切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

       英国・ロイヤルメール350年(冬)

 これは、1985年に英国で発行された“ロイヤル・メール350年”の記念切手のうち、雪中で小包を配達するポストマンが描かれています。切手に描かれた建物の1階をよく見てみると、窓の中にはクリスマス・ツリーらしきものも見えますから、あるいは、クリスマスのプレゼントを配達している場面かもしれません。

 英国をはじめ英連邦諸国で休日となっているボクシング・デー(クリスマス翌日:12月26日)は、元々、教会が貧しい人たちのために寄付を募ったクリスマス・プレゼントの箱(box)を開ける日であったことがその名の由来です。その後、クリスマスも仕事をしなければならなかった使用人たちに、翌日、家族と過ごさせるための休日となり、クリスマスにクリスマス・カードやプレゼントを届けてくれたポストマンに箱入りのプレゼント(Christmas box)をする習慣があります。この切手に描かれているポストマンも、きっと、プレゼントをもらったことでしょう。

 さて、今回ご紹介の“ロイヤル・メール350年”の記念切手は、1635年7月、王室駅逓を民間にも開放するとの布告が出されたことから起算して発行されました。なお、ロイヤル・メールの起源については、ヘンリー8世の時代の1516年に郵政長官(Master of the Posts)のポストが設けられたことに求める考え方もあります。

 1635年、トマス・ウィザリングスは国王チャールズ1世の諮問会議に「ロンドンと陛下の領地全域を結ぶ小包郵便を創設し、臣民の手紙もあわせて運ぶこと」を提案。当時、財政の悪化に悩んでいた国王は、これを増収策のひとつとして“使える”と判断。ロンドンに公衆書簡局を設置することが決められました。

 チャールズ1世の布告は1635年7月31日付で発せられ、駅逓便の収入を国費(戦費を含む)に使用すること、スコットランドの首都であるエディンバラとロンドンの間を6日以内に往復できるよう、駅逓制度を整えることなどが盛り込まれていました。

 この布告を受けて、1635年10月、ロンドンのビショップスゲイト・ストリートに最初の郵便局が設置されるとともに、ウィザリングスは、駅逓制度を整備するために必要な6街道(そのひとつがロンドンとブリストル近郊のエイヴォンマスを結ぶグレイト・ウェスト・ロードです)を建設するよう命じています。ちなみに、最初の郵便局が置かれたビショップスゲイト・ストリートは、ロンドンの中心部、シティの北東に位置しています。すでにローマ時代には道があったといわれていますが、この時代の通りは、1471年にハンザ同盟加盟の商人が再興したもので、ロンドンの城壁にもともとあった八大門のひとつが名前の由来となりました。18世紀の頃までは、この門の前で、しばしば、処刑された罪人が晒し者にされています。

 当時の主要な街道には、日中もしくは一晩で移動できる距離ごとに1もしくは2か所の郵便局が設けられており、郵便料金は距離と用紙の枚数、重量などに応じて定額制で、受取人が支払うことになっていました。

 いずれにせよ、近代郵便制度の要件の一つとして、「地位・身分によらず、所定の料金を支払うなど一定の手続きを経れば、だれでも利用することができる」ということを挙げるのなら、1635年の布告により、王室駅逓が民間の郵便物も取り扱うようになったことは、英国における近代郵便制度の原点と見なすことができるわけです。

 このあたりの歴史的背景については、拙著『ペニー・ブラック物語』でも詳しくご説明しておりますので、機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。


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