内藤陽介 Yosuke NAITO
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 ストックホルムで自爆テロ
2010-12-12 Sun 22:50
 スウェーデンの首都ストックホルムの中心部で、現地時間の11日夕(日本時間の12日未明)、自動車を爆破させるテロ事件が2度続けて起こり、1人が死亡、2人が負傷しました。爆発の直前、地元通信社と治安警察にはスウェーデン語とアラビア語で犯行をほのめかす電子メールが届き、スウェーデン軍のアフガニスタン駐留や、イスラムの預言者ムハンマドの風刺画を描いたスウェーデンの芸術家を非難していたそうです。というわけで、きょうはこんな切手をもってきました。(画像はクリックで拡大されます)

        スウェーデン・アフガン加刷

 これは、アフガニスタン切手に“Sveriges Arme”と加刷したモノで、アフガニスタン駐留のスウェーデン軍部隊で加刷されたものと言われていますが、あるいはボーガスの類かもしれません。

 さて、2001年のいわゆるアフガニスタン戦争の後、国連安保理の決議を受けて平和構築のための国際部隊が派遣されることになり、スウェーデンは500人規模の兵士を派遣しました。

 スウェーデン軍の派遣地域となったマザリシャリフは、アフガニスタンのなあでは比較的治安が良いといわれる地域ですが、それでも、2005年には2名、2009年にも2名のスウェーデン兵士が亡くなっています。ただし、2009年の死亡事件に関しては、その数ヶ月前から、アフガニスタンの治安部隊がスウェーデン軍とフィンランド軍の支援を受けて麻薬の取り締まりを強化していたことから、打撃を受けた麻薬組織が報復のためにスウェーデン兵を襲撃したとの見方もあるようです。

 今回の一件で、スウェーデン国内でもアフガニスタン派兵の是非をめぐる議論が起こることでしょう。ただし、スウェーデンという国は、非同盟中立の立場から、自国を守るために精強な軍隊を組織していることで知られています。したがって、アフガニスタン現地での戦闘による犠牲者が拡大したということならともかく、国内でのテロに屈してしまえば、彼らの国是である武装中立路線が根本から揺らぐことになりますから、テロに屈してアフガニスタンから撤退するという選択肢は現実にはないでしょうね。

 いずれにせよ、劉暁波氏のノーベル平和賞受賞とあわせて、平和というものは、“9条教”の信者の方々が仰るように、お題目を唱えていればタダで空から降ってくるようなものではなく、相応の犠牲を払わなければ維持できないものなのだということを、あらためて認識させられますな。


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 小さな世界のお菓子たち:チョコレートの切手
2009-10-04 Sun 15:30
 ご報告が遅くなりましたが、大手製菓メーカー(株)ロッテの季刊広報誌『Shall we Lotte(シャルウィロッテ)』の第6号(2009年秋号)から、「小さな世界のお菓子たち」と題する連載を始めました。世界各国のお菓子を描いた綺麗な切手をカラーで紹介していこうという企画です。第1回目の今回は、こんな切手を取り上げました。(画像はクリックで拡大されます)

 チョコ切手帖  チョコ切手帖(表紙)

 これは、2007年にスウェーデンで発行されたチョコレートの切手帖です。雑誌の記事では、それぞれの切手をばらしてご紹介していますが、今回は切手帖の全体像と、表紙をお見せしましょう。なお、このときのセットには、今回ご紹介の切手帖の他にタブレットのチョコを描く単片切手も発行されています。

 国際菓子協会/欧州製菓協会によると、2006年の日本のチョコレート消費量は1人あたり2.2キロなのだそうです。標準的な板チョコ1枚70グラムとすると、1年で30枚強という勘定。結構な分量です。

 そんなに食べているのか、と少し驚きますが、冷静に考えてみると、純粋にチョコとして売られているものだけでなく、チョコの入ったクッキーやケーキを食べたり、ホット・チョコレートを飲んだりするわけですから、さもありなんといったところでしょうか。

 今回ご紹介の切手帖は、そんなチョコレートのさまざまな楽しみ方を紹介したもので、カカオの実やチョコ・コーティングしたイチゴ、チョコレート・ボンボン、ホット・チョコレートの切手が取り上げられています。

 ちなみに、2006年のスウェーデンでの1人あたりのチョコレートの年間消費量は6.5キロ。日本の3倍弱です。生活の中にチョコレートの文化がしっかりと溶け込んでいるからこそ、こういう切手が発行できるのでしょうね。

 なお、雑誌『Shall we Lotte(シャルウィロッテ)』は広報誌として無料配布されています。入手をご希望の方は、発行元の(株)ファミリー(〒160-0023 東京都新宿区西新宿3-20-1 tel:03-5388-5091 fax:03-3373-3815)にお問い合わせください。
 
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  『郵趣』今月の表紙:ストックホルム中央郵便局
2009-04-30 Thu 15:52
 (財)日本郵趣協会の機関誌『郵趣』2009年5月号ができあがりました。『郵趣』では、毎月、表紙に“名品”と評判の高い切手を取り上げていて、原則として僕が簡単な解説文をつけていますが、今月は、巻頭特集の「スウェーデン切手」にちなんで、こんなモノを取り上げました。(画像はクリックで拡大されます)

 ストックホルム中央郵便局

 これは、1903年に発行されたストックホルム中央郵便局開局の記念切手です。

 1871年にストックホルム中央駅が完成すると、それまでは町はずれとみられていた駅周辺は急速に開発されていきました。

 19世紀後半、鉄道や蒸気船等の輸送機関の発達により郵便物の取扱量が激増し、それまでの中央郵便局が手狭になっていたことから、中央郵便局の建て替え問題が浮上。1896年、スウェーデン郵政は中央駅周辺に新局舎の建設を決定し、5人の建築家のコンペを経て、1898年、フェルディナンド・ボバーグの設計による新局舎の建設工事が開始されました。局舎は1903年10月27日に完成し、その記念式典には国王オスカー2世も出席されたそうです。

 新局舎はインド・ペルシャ風の八角形の時計塔が外観上の特徴となっていますが、内部は当時最新の施設が備えられており、スウェーデン最初の私書箱も設けられた。ちなみに、現在は郵便局としては用いられておらず、歴史的建造物として保存されています。

 今回ご紹介の開局記念の切手は、スウェーデン最初の記念切手として記念式典前日の10月26日に発行されました。当時のスウェーデンでは通常切手の最高額が1クローネでしたが、この切手の額面は5クローネという超高額で、小包用として使用することが想定されていました。

 ちなみに、切手は青色で印刷されていますが、実際の局舎は煉瓦色の外壁に濃緑色の屋根をかぶせたものとなっているため、印象はかなり異なっています。


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 ミルクチョコレート
2009-02-14 Sat 11:29
 きょうはバレンタインデーです。というわけで、チョコレート関係の切手の中から、この1枚をもってきました。(画像はクリックで拡大されます)

 スウェーデンのチョコ

 これは、2007年9月27日にスウェーデンで発行されたチョコレートの切手です。

 少し古い数字ですが、2004年の国際菓子協会/欧州製菓協会の統計によると、スウェーデン におけるチョコレートの国内年間消費量は3万9340トンで、人口一人当たりの年間消費量は4.4キロということです。日本の場合、一人当たりの年間消費量は2.2キロですから、スウェーデン人はちょうどその倍、チョコレートを食べていることになります。

 スウェーデンにもチョコレートメーカーはいろいろあるのですが、現在では、地元の大手企業は国内でのチョコレート生産をやめており、ほとんどがベルギーやフィンランドなどからの輸入品になっているそうです。たしかに、さきほどの統計をみると、スウェーデンのチョコレートの国内生産量は2万3720トンですが、これとほぼ同じ2万3180トンが輸出に回されており、実質的に、スウェーデン人が食べているチョコレートは輸入品ばかりといってよさそうです。

 ところで、スウェーデンのチョコはいわゆるミルクチョコレート(純チョコレートにミルクなどを混ぜた甘いチョコレート)で、ベルギーなどが固執するカカオバター100%の純チョコレート(狭義のチョコレート)とは異なります。ちなみに、ヨーロッパでは、ベルギーのほか、フランス、オランダ、スペイン、イタリア、ドイツ、ルクセンブルク、ギリシャの8ヵ国が、伝統的に純チョコレートのみを“チョコレート”としてきたのに対して、スウェーデンのほか、イギリス、アイルランド、デンマーク、ポルトガル、オーストリア、フィンランドなどが、ミルクチョコレートも“チョコレート”であるとしています。

 このため、EUでは、かつて、ミルクチョコレートを“チョコレート”として認めるか否かで長年にわたってもめていた時期があり、最終的に「カカオ豆以外の油脂が5%までの範囲で入っている商品なら“チョコレート”と名づけて売ってもよい」ということで決着しました。ただし、この決定には、「カカオ以外の成分を入れた場合は、商品の外側に明記すること」が義務づけられており、純チョコレート派諸国のメンツを立てた格好になっています。

 そういう目で見ると、今回ご紹介のスウェーデンのチョコは、以前ご紹介したスイスのチョコと色合いなんかが違いますね。まぁ、おいしければどちらでもいいのですが。


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 ノーベル賞の原資
2008-12-10 Wed 12:08
 今日(10日)はノーベル賞の授賞式の日です。というわけで、ストレートにこの切手をもってきました。(画像はクリックで拡大されます)

 ノーベル

 これは、1946年12月10日、スウェーデンが発行したアルフレッド・ノーベル没後50年の記念切手です。ノーベルを描く切手は世界中から数多く発行されていますが、これがその最初の1枚です。なお、ノーベル賞の授賞式が毎年12月10日に行われているのは、ノーベルの命日にちなむものです。

 1866年のダイナマイトの発明によって、ノーベルが巨万の富を築き、それが現在のノーベル賞の原資となっていることはよく知られていますが、正確にいうと、ノーベル賞の原資には、ダイナマイトや武器産業以外による収益も含まれています。

 すなわち、1878年、ノーベルは兄ルードヴィとロベルトと共に現在のアゼルバイジャンのバクーでノーベル兄弟石油会社(Brothers Nobel を略して Branobel と呼ばれる)を設立しましたが、同社は当時の世界最大の石油会社の一つで、その利益も莫大なものでした。アルフレッドはその個人筆頭株主で、ノーベル賞の原資の12%はその配当によるものです。ただし、1920年4月28日、ボリシェヴィキ政権がバクーを制圧すると、ノーベル兄弟石油会社は接収され国営化されてしまい、現在では残っていません。

 ところで、ノーベル賞はノーベルの遺言によって設けられたものですが、ノーベルは死の1時間前までフツーに生活をしており(脳溢血で突然倒れたそうです)、本人の意識では、その遺言状も確定稿ではなかったのかもしれません。じっさい、現在、ノーベル賞と呼ばれている賞について、ノーベル本人は何ら名前を付けておらず、死後、ノーベル財団によって現在の名前がつけられたものです。

 なお、ノーベル自身は、弁護士という職業の人間を全く信用しておらず、その遺言状も誰も交えずに自筆で書いています。これは、1890年、ノーベルの知人がノーベルの発明に手を加えてイギリスでダイナマイトの特許を取得したことに関して、ノーベルは相手との和解を望んだにもかかわらず、会社や弁護士に説得されて裁判を起こし、結果的に敗訴した体験によるものだとか。このため、自筆の遺言状には、内容的な矛盾も多く、当然のことながら、莫大な遺産をめぐる遺族間のトラブルも深刻なものとなりました。

 歴史にifは禁物ですが、仮に、弁護士が入って関係者の利害を調整した遺言状が作られていたら、現在のノーベル賞は生まれず、僕たちが今年の日本人3人の受賞に喜ぶということもなかったのかもしれませんね。

 
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 奥付上の刊行日は12月25日ですが、すでに原稿は僕の手を離れて、印刷所の輪転機も回っていますので、17日の羽子板市の頃には実物はできあがっていると思います。なにとぞ、ご贔屓のほど、よろしくお願い申し上げます。

 
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 建設の風景:男女平等の現場
2007-06-11 Mon 00:47
 (財)建設業振興基金の機関誌『建設業しんこう』の6月号が出来上がりました。僕が担当している連載「切手に描かれた建設の風景」では、今月号はこんなモノを取り上げてみました。(画像はクリックで拡大されます)

スウェーデン・国際婦人年

 これは、1975年にスウェーデンが発行した国際婦人年の切手です。

 1972年の国連総会は、1975年を“国際婦人年”とする決議を採択しました。これは、国連の「婦人の地位委員会」が過去に得た結果を再検討する時期として、「男女平等の促進、経済・社会・文化の発展への婦人の参加、国際友好と協力への婦人の貢献」をテーマとして、活動を広く世界に呼びかけていくために設けられたものでした。

 この国際婦人年の中心的な行事として、1975年6月23日にはメキシコで国際婦人年世界会議が開催されたほか、各国でも多彩な催しが行われ、わが国を含めて多くの国で記念切手も発行されています。

 今回ご紹介するのは、そうした国際婦人年の記念切手のうち、スウェーデンが発行したもので、建設現場で男性と一緒にヘルメットをかぶり、図面を見ている女性が取り上げられています。洋の東西を問わず、力仕事の建設現場はどうしても男社会になってしまうものですが、そうした現場で力強く働く女性の姿こそ、男女の平等ないしは共同参画という理念を体現するものというのがデザイナーの主張なのでしょう。

 なお、わが国で発行された国際婦人年の記念切手に関しては、今年3月に刊行の拙著『沖縄・高松塚の時代』で詳しくご説明しておりますので、よろしかったら、ご覧いただけると幸いです。
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 リンネ300年
2007-05-23 Wed 00:40
 今日(5月23日)はスウェーデンの生物学者で“分類学の祖”と呼ばれるカール・フォン・リンネの生誕300周年で、わが国の両陛下も、出身地のスウェーデンで行われるセレモニーにご出席なさるそうです。というわけで、今日はこの1枚を持ってきてみました。(画像はクリックで拡大されます)

スウェーデン王立科学アカデミー200年

 これは、1939年6月2日、スウェーデン王立科学アカデミー200年を記念して発行された切手の1枚で、リンネの肖像が描かれています。

 現在、生物の学名は、属名と種小名の2語のラテン語で表す二名法(または二命名法)によって付けられていますが、これは、ボーアン兄弟の考案した方法をリンネが体系化し、普及させたものです。また、それまでに知られていた動植物についての情報を整理して分類表を作り、生物分類を体系化したこと、種・綱・目・属という分類単位を設け、それらを階層的に位置づけたこと、なども“分類学の祖”としての彼の重要な業績と考えられています。

 余談ですが、ハゼの研究に熱心に取り組まれている今上陛下は、皇太子時代の1980年、“魚類学への貢献”ということでロンドン・リンネ協会の外国会員に名を連ねており(現在は名誉会員)、そのことが、今回のリンネ300年でのご訪欧につながったものと考えられます。

 ちなみに、切手発行の名目となったスウェーデン王立科学アカデミーは、1739年にフレデリック1世が設立したスウェーデン王立アカデミーの1つで、自然科学と数学の発展を目的とした活動を行っています。ノーベル物理学賞・化学賞・経済学賞の受賞者を選考する委員会は同アカデミーの所属ですが、リンネの生物学は入っていません。もっとも、リンネ本人はノーベル賞の創設以前の人ですから、どう頑張ってみたところで、ノーベル賞のもらいようがなかったわけですが…。
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 土用の丑の日
2005-07-28 Thu 09:41
 今日は土用の丑の日。いわずと知れたウナギの日です。

 僕は子供の頃から大のウナギ好きで、誕生日にはケーキはいらないからウナギが食いたいと騒いでいた変なガキでした。いまでも、月に最低でも2回はウナギを食べますし、3~4日なら毎日ウナギを食べていても飽きが来ません。もちろん、今日も夜にはウナギを食べる予定です。(お昼には食べ損なった)

 ウナギの料理法といえば、やっぱり蒲焼がベストだと思いますが、それでも、海外に出かけると、その土地のウナギ料理を食べて見たりします。いままでで一番印象に残っているのは、10年位前にシンガポールで食べたウナギのチリソース炒めですかねぇ。ウナギをぶつ切りにして軽く揚げたものを、海老の代わりにチリソースで炒めるというもので、プリプリの食感は何ともいえないもので、忘れることができません。

 で、蒲焼以外のウナギ料理の中で、いま一番関心を持っているのが、毎年9月にスウェーデン南部のスコーネ地方で開かれるというウナギ・パーティです。なんでも、フライ、ボイル、燻製などあらゆる類のウナギ料理が並ぶんだそうで、ウナギ好きとしては非常に心を惹かれます。まぁ、実際に行って食べてくると、やっぱり東京の蒲焼がベストだというところに落ち着くんでしょうが…。

 ちなみに、スウェーデンでは、下のようなウナギの切手も発行されています。

スウェーデンのウナギ

 かの地では、9月にはみんなでこいつを食べるんですかねぇ。白人を相手にしているせいか、日本のウナ君たちよりも鼻筋が通っている気がしますが、いったいどんな味なのでしょう。興味津々です。
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