今年は日本とタイの修好120年ということで、両国ではこれを記念してさまざまなイベントが予定されていますが、昨日(16日)、そのオープニング行事として、バンコクで日本人グループが和太鼓を演奏したのだそうです。
こういう話を聞くと、せっかくの機会ですから、年内に“タイ切手展”といった類のイベントができたら良いなぁと思ってしまいます。で、この企画が実現した暁には、僕も、下の画像みたいな葉書を集めたコレクションで参加したいですねぇ。(画像はクリックで拡大されます)
第2次大戦中の1943年、日本軍は泰緬鉄道の建設に連合国の捕虜を動員するため、“泰俘虜収容所”を設け、タイとビルマ(ミャンマー)にまたがって6つの収容所分所を設置しました。“泰俘虜収容所”は、鉄道の建設工事が終了した後も存続し、さまざまなタイプの葉書が作られ、捕虜たちに支給されました。
今回ご紹介しているものは、そのうちのタイプ4といわれているものです。この葉書は、日本の軍事郵便用の葉書用紙に“俘虜郵便”ならびに“泰俘虜収容所”の文字を加捺したもので、裏面には、タイプ1と呼ばれるものと同様の通信文が印刷されています。
また、画像ではちょっと見づらいのですが、“No2 POW THAILAND”という紫色のスタンプも押されていますが、これは、この葉書がチュンカイにあった第2分所で使われたことを示しています。ちなみに、タイプ4の葉書は第2分所での使用例しか確認されていません。また、この葉書には差出の日付はないのですが、裏面には1943年7月16日到着という書き込みがあります。
捕虜郵便は基本的に料金無料なので切手が貼られず、どうしても地味な印象がぬぐえないのですが、“泰俘虜収容所”に関しては、葉書のバリエーションが豊富なので、1フレーム(16リーフ)程度なら、あまり退屈しない作品を作ることができます。まぁ、毛色の変わった葉書のコレクションとして、フィラテリックな面では面白いと思うのですが、冷静に考えてみると、この手の題材は、“日タイ修好120年”にからめてのイベントにはふさわしくないといわれてしまうかもしれませんねぇ。
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