内藤陽介 Yosuke NAITO
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World Wide Weblog
 世界漫郵記:リオデジャネイロ④
2016-05-31 Tue 09:37
 『キュリオマガジン』2016年6月号が発行されました。僕の連載「郵便学者の世界漫郵記」は前回に続き、リオデジャネイロ(以下、リオ)篇の第4回目。今回はイパネマ海岸にフォーカスをあてました。その記事の中から、この1点をご紹介します。(以下、画像はクリックで拡大されます) 

      イパネマ・オンピース  イパネマの夕陽

 これは、1971年8月にリオデジャネイロで使用された記念印で、イパネマ海岸でくつろぐ人々のイラストが描かれています。ついでですので、隣には、雑誌の記事にも使ったイパネマ海岸の夕陽の写真も貼っておきました。

 ボサノヴァの「イパネマの娘」で知られるイパネマは、リオ最大(長さ4.3 km)のビーチであるコパカバーナの南端から西へ500m の海岸とその周辺の高級住宅街を指す地名で、行政上は“リオデジャネイロ市イパネマ区”となります。

 もともと、イパネマという言葉は、先住民のトゥピ語で“嫌な臭いのする(upaba)湖(nem)”または“悪い水(y:水+panema:悪い)が語源と考えられています。なるほど、リオ五輪では、セーリングやトライアスロン、水泳のオープンウオーターの競技会場であるグアナバラ湾の水質汚染がかなり深刻な問題となっていて、選手たちが参加をためらうほどだそうですが、この地がイパネマと呼ばれるようになった19世紀のグアナバラ湾は、決して、現在のように悪臭を放っていたわけではりません。

 リオのイパネマ区の地名の由来は、帝政末期の1885年に“イパネマ男爵”を襲爵した不動産王、ジョゼ・アントニオ・モレイラ・フィーリョが周辺一帯を開発したことによるものです。ちなみに、この爵位は、彼の父親、ジョゼ・アントニオ・モレイラが、サンパウロの西96キロに位置するソロカーバの地のイパネマ川(この川は本当にもともと水質が悪かったのでしょう)沿いにイパネマ製鉄所を建設した功績に対して与えられたものです。

 さて、イパネマの海岸通りから、ヴィニシウス・ヂ・モライス通りを北に歩いて最初の角には、現在、その名も“ガロッタ・ヂ・イパネマ(イパネマの娘)”という名のショッペリア(生ビールを出すバー)があります。もともと、この店は1960年代初頭には“ヴェローゾ”という名前で、ヴィニシウスヂ・モライスやアントニオ・カルロス・ジョビンらボサノヴァ関係者のたまり場となっていました。

 店には、近所に住むエロイーザ・エネイダ・メネーゼス・パエズ・ピントという少女が母親のお使いで、ちょくちょく煙草を買いに来ており、身長170cm のすらっとした彼女の姿を見て、ヂ・モライスとジョビンは彼女の歩く姿を見て「イパネマの娘」のインスピレーションを得たといわれています。

 なお、今回の『キュリオマガジン』の記事では、「イパネマの娘」に絡めて、ボサノヴァの歴史についても関連の切手などを紹介しつつまとめておりますので、機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。
 
  * 昨晩、アクセスカウンターが166万PVを超えました。いつも閲覧していただいている皆様には、あらためてお礼申し上げます。


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 聖オーガスティン教会で崩落事故
2016-05-30 Mon 10:34
 マカオ半島中心部の聖オーガスティン教会(聖奥斯定教堂)で、きのう(29日)午後、天井の一部がおよそ5m四方にわたって崩落する事故が発生しました。さいわい、けが人はいなかったそうです。というわけで、きょうはこの切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      聖オーガスティン教会  

 これは、2010年にマカオで発行された聖オーガスティン教会の切手です。ちなみに、実際の教会の外観は、こんな感じです。

      聖オーガスティン教会外観

 聖オーガスティン教会は、フランシスコ・ザヴィエルの右腕が安置されていることで知られる聖ヨゼフ修道院・聖堂(三巴仔)の裏手の聖オーガスティン広場(崗頂前地)と呼ばれる石畳の一角にあります。通りを挟んで反対側のドン・ペドロ5世劇場(崗頂劇院)は、かつて老朽化とシロアリの害が目立つようになり、1993年から2001年にかけて修復工事が行われましたので、今回の聖オーガスティン教会の崩落事故も、報道されているように、単なる老朽化だけではなく、白アリの害があったのかもしれません。

 さて、聖オーガスティン教会は、スペイン系の聖アウグスチノ修道会が1586年に創建した質素な木造の修道院がそのルーツです。当初は、現在の場所よりも南の西灣湖に面した場所にありましたが、1589年にポルトガル系のイエズス会が継承して現在の場所に移動し、1591年に付属教会が建てられました。なお、現在の建物は1874年に修復されたものです。

 渦巻型の窓飾りが印象的なファサードを潜り抜けると、広々とした堂内には、下の写真のように、どっしりとした柱列が並んでいます。

      聖オーガスティン教会内部

 その奥の中央祭壇には、こんな感じで、十字架を担いだキリスト像が祀られています。

      聖オーガスティン教会・キリスト像

 その昔、このキリスト像は、市内中心のセナド広場(議事亭前地)に近い大堂に移されましたが、誰にも見られることなく、いつの間にか聖オーガスティン教会に戻っていたとの伝説があり、これにちなみ、毎年、四旬節(復活祭前の40日間)の最初の日曜日には、男性信者がキリスト像をかついで教会から大堂まで夜通し練り歩くパレード“パッソスの聖体行列”が行われます。

 行列に参加する善男善女たちは、茨の冠をかぶせられ、ローマの兵士により鞭打たれながら、十字架を担ぐキリストの苦難を思って涙するのだそうですが、信仰心のない僕などは、聖書の記述に従っているとはいえ、高温多湿のマカオで一年中、ベルベットのローブを着せられたままになっていることの方が、キリストにとってはよっぽど苦痛なんじゃないか、とついつい思ってしまいますな。

 ちなみに、マカオの世界遺産をめぐっては、今年(2016年)に入ってから、1月25日に旧城壁の一部が何者かによって黄色い塗料で着色される事件が発生。その後も、2月5日には盧家大屋が隣接する建物の壁面が崩落によって破損、2月10日には媽閣廟の正覚禅林殿が火災で重大な損傷を受けるなど、ご難続きです。拙著『マカオ紀行』では、それらの世界遺産について詳しくご紹介しておりますので、機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。

 
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 切手に見るソウルと韓国:韓国の石炭産業
2016-05-29 Sun 17:01
 『東洋経済日報』5月20日号が発行されました。僕の月一連載「切手に見るソウルと韓国」は、今回は、韓国の石炭産業を牽引してきた大韓石炭公社(以下、石炭公社)が廃業の予定であることが明らかになったというニュースにちなんで、韓国の石炭産業を題材にしたこの切手をご紹介しました。

      韓国・石炭(1971)

 これは、朴正煕政権下の1971年に韓国で発行された“経済発展”の切手のうち、石炭産業を取り上げた1枚です。

 日本統治時代の朝鮮での炭鉱開発は半島北部に集中していました。

 1944年度の朝鮮全体の石炭の生産量は745万トン(926万トンの消費量とのギャップは日本内地産の石炭によって賄われていました)で、単純計算では、月間約62万トンになります。

 ところが、米ソの南北分割占領により、北朝鮮地域からの石炭の供給が止まると、1945年9月から翌1946年3月までの間、米軍政下の南朝鮮の生産量は月平均6373トンにまで激減。鉄道の運行もままならなくなってしまいます。

 事態を深刻に受け止めた米軍政庁は、1946年3月、石炭生産委員会と石炭鉱業資金制度を設け、朝鮮石炭配給会社による国営炭の販売を開始。その後、石炭の生産は徐々に回復し、1948年4月には8万4351トンに達しましたが、それでも、南朝鮮の石炭需要を満たすことは到底できず、日本からの輸入に頼らざるを得ませんでした。

 1948年8月、大韓民国が正式に発足すると、米国は北朝鮮に対抗しうる経済力を韓国に付けさせるべく、江原道の炭田開発に対する大規模な支援を開始。韓国政府も1950年に石炭増産5カ年計画を策定し、1949年に104万4000トンだった石炭の生産を1954年には249万6000トンに増やすことを目標に、具体的な政策を開始しました。

 ところが、その主な担い手として、大韓石炭公社の設立準備が進められていたさなかの1950年6月25日、北朝鮮の南侵により朝鮮戦争が勃発します。戦闘により、炭鉱施設が破壊されただけでなく、従業員も戦前の3分の1にまで減少。石炭の生産量も年間7万8174トンにまで激減し、韓国の石炭産業は危機的な状況に陥りました。

 こうした中で、ともかくも石炭の生産を確保するために公社設立の準備が急ピッチで進められ、1950年10月には総裁の許政以下、役員人事が発令され、11月には最初の政府出資金40億ウォンが払い込まれ、ようやく石炭公社が発足します。翌1951年1月には中国人民志願軍がソウルに侵入すると、石炭公社は釜山に臨時本部を置いて旧石炭配給会社の事業を継承するかたちで、翌2月から石炭の需給事業を開始しました。

 その後、石炭公社は戦災復旧3カ年計画を策定し、石炭産業の再建に乗り出しましたが、戦時インフレが昂進したことから生産原価が急騰して資材の確保が困難になり、また、収益の悪化から従業員給与の遅配も相次いだことからストライキも起こるなど、経営は苦難の連続でした。

 このため、休戦後の1955年、韓国政府は軍の余剰人員を公社に派遣し、軍所有の機材やトラック、食糧などを持ち込むとともに、陸軍の規律やノウハウを公社に導入するなどして、経営の再建に乗り出します。これと並行して、政府は炭鉱地域と大都市圏を結ぶ“三大産業線”鉄道などのインフラを整備し、石炭産業の育成に力を注いぎました。

 鉄道インフラの整備により輸送コストが下がると、小規模の民営炭鉱が市場に参入するようになり、市場の競争が発生。そこで、石炭公社は民間の江原炭鉱社長の鄭寅旭を総裁として招聘し、コストダウンをはじめ民家企業の経営ノウハウを取り入れることで黒字経営を実現し、従業員の給与も上昇しました。

 こうした基盤の上に、1960-70年代の朴正熙政権下で深部炭田開発が進められ、1971年には漢江の奇跡を支えた重要産業として、石炭産業は今回ご紹介の切手にも取り上げられることになったわけですが、時代の変化により、それも“今は昔”の話となってしまったわけです。ちなみに、現状では、石炭公社は、昨年(2015年)末の時点で1兆5989億ウォン(約1470億円)の負債を抱えているだけでなく、毎年1000億ウォン(約90億円)近い赤字を計上していますから、今回の廃業決定も、まぁやむを得ないでしょう。

 なお、現在、韓国国内には5カ所の炭鉱がありますが、来年(2017年)には全羅南道の和順炭鉱が、2019年には江原堂の長省炭鉱がそれぞれ廃鉱になり、2021年以降には最後に残った江原堂の道渓炭鉱も廃鉱になる可能性が高いとみられています。その後、練炭需要のための石炭は、民間所有の炭鉱2カ所が生産する予定だそうです。

 
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 きょうから<NEW YORK 2016>
2016-05-28 Sat 13:18
 きょう(28日・現地時間)からニューヨークで世界切手展<NEW YORK 2016>がスタートします。というわけで、きょうは、こんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      米国・ニューヨーク国際展(1926)

 これは、いまから90年前の1926年にニューヨークで開催された国際切手展の記念小型シートで、1926年10月18日に発行された“ホワイト・プレーンズの戦い150周年”の記念切手25枚が収められています。

 米国での最初の国際切手展は、1913年10月27日から11月1日まで、ニューヨークのエンジニアリング・ソサエティ・ビルで開催されましたが、記念切手の発行はありませんでした。これに対して、米国で2回目の国際切手展となった1926年の展覧会では郵政当局は積極的に運営にも関与し、今回ご紹介のシートを会場内で販売しています。

 1926年の切手展には800フレームが展示され、開会式にはクーリッジ大統領が出席して鍵を開けるパフォーマンスを行ったほか、今回の切手展でも特別展示されている英領ギアナの1セントが米国内で初めて展示されて話題となりました。

 以後、米国ではほぼ10年ごとに国際切手展が開催されており、今回のニューヨーク展は、前回(2006年)のワシントン展いらい、10年ぶりの開催となります。

 さて、今回の展覧会には、僕も昨年(2015年)、香港で開催されたアジア国際切手展<HONG KONG 2015>に出品した作品 A History of Hong Kong を大幅にリニューアルして出品しています。

 残念ながら、今回はスケジュールの都合で初日からの参加ができないため、コミッショナーの吉田敬さんとアシスタント・コミッショナーの池田健三郎さんに搬入手続きをお願いしましたが、6月1日には渡米の予定です。

 
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 原爆は米国の“誇り”なのか
2016-05-27 Fri 12:03
 伊勢志摩サミットのため来日中のオバマ米大統領は、サミット終了後のきょう(27日)夕方、現職の米国大統領として初めて被爆地・広島を訪れる予定です。というわけで、きょうはこんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      米・原爆ラベル(1995)

 これは、1994年末の米郵便公社(USPS)による“原爆切手”の発行撤回に抗議して、米国内の民間組織が制作した私製ラベルで、1991-95年の第二次大戦50周年シリーズのフォーマットに倣い、原爆のキノコ雲を描き、その脇に「誇りを思い出させるもの」の文言が、印面下部に「原爆が戦争を終わらせ、多くの人命を救った」との文言が入っています。

 米国の第二次大戦50年シリーズは、1991年から毎年、50年前の重要な出来事10件を表現する切手を組み合わせたシートの形式で発行されました。その1945年の分の1枚として、原爆のきのこ雲を描き「原爆が戦争の終結を早めた」との説明文をつけた切手の発行が計画されていることが1994年末に明らかになったことで、この問題が日米間で政治問題化。結局、米側は、“原爆が戦争の終結を早めた”との政府見解は撤回しないものの、対日関係を配慮して“原爆切手”の発行は撤回。代わりに、日本降伏を発表するトルーマンを描く1枚をセットに組み込んで、切手を発行しました。

 これに対して、原爆投下の正当性を主張する米国内のグループは幻に終わった“原爆切手”を模したラベルを独自に作成。政府の弱腰を批判するとともに、あらためて“原爆が戦争を終わらせた”ことをアピールしています。この類のラベルはいくつか種類があるのですが、不発行に終わった切手の文言が「原爆が戦争の終結を早めた」だったのにたいして、今回のラベルの文言は、戦争を終わらせただけでなく、人名も救ったという内容となっていることで、より強硬な姿勢がうかがえます。

 歴史的な事実関係からいえば、米国が原爆を投下したのは、東西冷戦が始まりつつある中で、当時世界唯一の核保有国としてのパワーを見せつけるとともに、戦後の東アジアにおいてソ連に対する優位を確保するためのものでした。したがって、結果として、原爆の投下により戦争終結が早まったということは事実かもしれませんが、米側の主張するように、米軍が日本本土で戦闘を行った場合に予想された数十万の将兵の犠牲を防ぐための止むを得ざる措置であったとするのは、無理があります。そもそも、広島・長崎への原爆投下は、非戦闘員に対する大量虐殺であり、それが、当時の戦時国際法に照らしても明白な違法行為だったわけですから。

 ただ、米国内では、「原爆投下が戦争の終結を早め、結果的に多くの米国人の命を救った」として原爆投下を正当化する論調は拭いがたく定着していることも事実で、そうした彼らに対して、ただ単に“遺憾”“不快”“国民感情を逆なで”など、感情論を爆発させているだけでは、事態は何も変わらないでしょう。やはり、この問題については、原爆が投下されるにいたった歴史的経緯を、事実に基づいてきちんと説明することで、米国(人)の主張に反駁していくことが必要なのではないかと思います。

 なお、1994年末の、いわゆる原爆切手騒動については、拙著『外国切手に描かれた日本』でも1章を設けて詳しく論じておりますので、機会があり間設楽、ぜひご覧いただけると幸いです。

 
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 きょうから伊勢志摩サミット
2016-05-26 Thu 11:43
 G7サミット=主要7か国の首脳会議“伊勢志摩サミット”が、きょう・あす(26・27日)、三重県志摩市の賢島で行われています。G7首脳が日本に集結するのは、2008年の北海道洞爺湖サミット以来、8年ぶりです。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      伊勢志摩国立公園・宇治橋

 これは、1964年3月15日に発行された“伊勢志摩国立公園”の切手のうち、宇治橋を取り上げた5円切手です。

 宇治橋は伊勢の神宮の内宮の参道口にある長さ101.8m、幅8.42mの木造の和橋で、橋の両側に神明鳥居があります。厳密には、宇治橋を渡った先は神域ではなく神苑とされていますが、一般には神域と扱われていることから、宇治橋は“俗界と聖界の境にある橋”として内宮のシンボルになっています。

 神宮の内宮が創建された当時、内宮前の五十鈴川には橋はかかっておらず、人々は浅瀬に石を並べ渡っていたと考えらています。内宮前の橋についての最古の記録は、建久年間(1190-98)に書かれた『皇太神宮年中行事』の津長神社(現・内宮摂社)での“橋”ですが、初期の頃の橋は増水などによりしばしば流されており、安定的な橋がかけられるようになったのは15世紀後半のこととされています。

 明治以降は神宮式年遷宮にあわせて架け替えられていました。ところが、終戦直後の1949年に予定されていた第59回遷宮が4年遅れの1953年に行われることになった際、宇治橋だけは当初の予定通り1949年に架け替えられたことから、以後、橋の架け替えは式年遷宮の4年前に行われることになりました。なお、今回ご紹介の切手は、1964年の発行ですので、1949年に架け替えられた橋ということになります。

 橋の両側の鳥居は遅くとも室町時代後期には設置されており、式年遷宮に合わせて、20年ごとに、外側(西)の鳥居は外宮正殿の棟持柱の古材から、内側(東)は内宮正殿の棟持柱の古材から作られています。さらに、建て替え後の旧鳥居は、外の鳥居は三重県桑名市桑名宿の七里の渡しで、内の鳥居は鈴鹿峠の麓にある三重県亀山市関町関宿の関の東の追分で、それぞれ神宮遙拝用の鳥居に20年間使用され、さらにその後も日本各地の神社で鳥居や部材として再利用されています。

 さて、今回のサミットでは、安倍首相が宇治橋のたもとで各国の首脳らを出迎えた後、首脳らはそろって伊勢神宮の境内を散策し、記念の植樹を行いました。今回の各国首脳の伊勢神宮訪問については、正式な“参拝”にすると政教分離原則に抵触する可能性があるため、各国首脳全員が内宮の御垣内に行き、自由に散策する(希望すれば拝礼も可。ただし、二拝二拍手一拝の正式な作法は求めない)ということで決着したそうです。まぁ、理屈の上ではたしかにそうなんでしょうが、伊勢神宮が日本人にとって心の故郷ともいうべき聖域であることには変わりがないわけで、そうした聖なる空間の雰囲気だけでも感じとってもらうことは、各国首脳の日本理解を深めるうえで、決して意味のないことではないと僕は思いたいですね。

 
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 世界の国々:インド
2016-05-25 Wed 10:22
 アシェット・コレクションズ・ジャパンの週刊『世界の切手コレクション』2016年5月25日号が、先週、発行されました。僕が担当したメイン特集「世界の国々」のコーナーは、今回はインドの特集です。その記事の中から、この1点をご紹介します。(画像はクリックで拡大されます)

      ボース・カバー(独立前)

 これは、1947年1月28日、タミル・ナドゥ州のナチアプランから州内のティンドゥッカル宛に差し出された郵便物で、封筒の余白に、スバース・チャンドラ・ボースの写真が印刷されています。

 日英開戦が現実のものとして迫りつつあった1941年9月、日本の陸軍参謀本部はアジア各地のインド人の反英闘争を組織化するため、バンコクで“藤原機関”を結成しました。

 同年12月、いわゆる太平洋戦争(大東亜戦争)がはじまり、日本軍がマレー半島に進攻すると、藤原機関はイギリス軍の中核を占めるインド人兵士への降工作を行い、捕虜となった英印軍将兵の中から志願者を募って、インド国民軍を編制。マレー半島西岸の街アロースターで投降してきたモーハン・シン大尉がその司令官に就任します。

 インド国民軍はインド独立を最終目標と掲げ、白人支配からアジアを解放するためことを大義名分として掲げ、1942年8月には4万2000の兵力を擁するまでに成長しましたが、司令官に就任したシンにはその地位に見合った能力がなく、軍内は混乱。このため、インド独立運動の指導者として声望の高かったスバース・チャンドラ・ボースが招聘されることになりました。

 ボースは、ガンディーやネルーらとの路線対立から、イギリスという“敵の敵”であるドイツに接近し、ヒトラーに対して枢軸国の共同作戦としてのインド侵攻を要請していました。しかし、この提案はドイツ側から拒絶されたため、1943年5月、ドイツから日本に渡り、当時の首相・東条英機からインド独立のための支援の約束をとりつけ、シンガポールに乗り込んだのです。

 こうして、同年7月2日、ボースはインド国民軍の総司令官に就任し、10月21日にはシンガポールで結成された“自由インド仮政府”の首班に就任しました。

 日本政府は、はやくも同月23日、自由インド仮政府を承認。同政府首班としてのボースは、11月5-6日、日本の戦争目的である“アジア解放”を宣伝するために東京で開催された“大東亜会議”にオブザーバーとして招聘され、日本軍の占領下に置かれていたアンダマン・ニコバル諸島を同政府の統治下に置くことが決定されています。

 ところで、日本占領下のビルマから国境を越えてインドへ進攻しようというプランは、太平洋戦争の早い時期から検討されていましたが、1943年11月の大東亜会議でボースがその実施を要請し、首相・東条英機がこれを強く支持したこともあって、1944年3月8日、ビルマとの国境に近いインドの都市インパールの攻略作戦が発動されます。

 日本軍は、インド国民軍とともに、4月29日の天長節までにインパールを攻略することを目標としていましたが、その作戦計画は補給面を軽視するなど杜撰なものでした。このため、日本軍はいったん、インパール近郊のコヒマを占領したものの、ジャングル地帯での作戦は困難を極め、空陸からのイギリス軍の反攻が始まると前線は補給路を断たれて餓死者が大量に発生。最終的に、インパール作戦での日本側の損害は、戦死3万、戦傷4万2000を数え、ガダルカナルの4倍以上の被害を蒙った大惨敗に終わりました。

 インド国民軍は、その後もイラワジ会戦などで日本軍とともにイギリス軍と戦ったものの、敗走を重ねます。さらに、ビルマでは、敗色濃厚となった日本軍の能力を見限ったアウン・サン率いるビルマ国軍が反ファシスト人民解放連盟を組織し、日本軍から離反したため、仮政府とインド国民軍は、日本軍とともにビルマからタイに撤退し、そこで終戦を迎えました。

 日本が降伏すると、ボースは戦後の東西冷戦を見越して、イギリスの“敵の敵”であるソ連に渡って独立闘争への支援を得ようとしましたが、1945年8月18日、移動中の台湾で飛行機事故により死亡。彼の死により、仮政府は自然消滅状態となり、インド国民軍もイギリス軍に降伏しました。

 戦後、イギリス植民地政府はインド国民軍幹部をイギリス国王に対する反逆罪で裁こうとします。しかし、ガンディー率いるインド国民会議派と一般のインド国民の激しい抗議活動にあい、被告は釈放されました。今回ご紹介のカバーも、こうした状況の下で、インド国民軍に対する一般のインド人の敬愛の念が生んだマテリアルと言ってよいでしょう。ちなみに、現在でも、チャンドラ・ボースをはじめとする仮政府幹部はインド独立の志士として、インド国民の尊敬を集めています。

 さて、『世界の切手コレクション』5月25日号の「世界の国々」では、チャンドラ・ボースについての長文コラムのほか、タージ・マハル古典舞踊のカタカリターバン姿のシーク教徒、タタ財閥の創始者ジャムシェトジー・タタベンガルトラの切手などもご紹介しています。機会がありましたら、ぜひ、書店などで実物を手に取ってご覧ください。

 なお、僕が担当する「世界の国々」は、2週間お休みをいただいて、次回は6月8日発売の6月15号でのエジプトの特集になります。こちらについては、発行日以降、このブログでもご紹介する予定です。
 

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 中宮寺半跏菩薩像、海を渡る
2016-05-24 Tue 20:07
 日韓でそれぞれ国宝に指定されている仏像の半跏思惟像を1体ずつ共同で展示する“韓日国宝半跏思惟像の出会い”展が、きょう(24日)から、ソウルの国立中央博物館で始まり、日本からは、奈良・斑鳩の中宮寺の本尊、半跏菩薩像が展示されています。中宮寺の半跏菩薩像が海外で展示されるのは、今回が初めてのことです。というわけで、きょうはこんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      中宮寺仏像(実験用)

 これは、1966年頃、郵便自動化の実験用に作られた“切手”です。中宮寺の半跏菩薩像は、1951年に50円切手(ゼロ付)に取り上げられて以来、1980年10月1日にソメイヨシノの切手が発行されるまで、約30年にわたり、5種類の50円切手の題材として使われ続けました。

 すなわち、1951年5月1日に発行された最初の半跏菩薩像切手は当時の書留速達料金(書留料金30円+速達料金20円)に対応したもので、1952年6月20日には、刷色はそのままに、1円以下を示す00を省略した円位の切手が発行されています。ついで、1966年12月26日には、万国郵便連合の規定に従って“NIPPON”とのローマ字表記を入れ、刷色を小豆色に変更した切手が発行されました。このときの料金体系では、50円は外信書状の基本料金、簡易書留料、速達料金等に対応しています。

 翌1967年7月1日、郵便物の機械処理が開始されるのに伴い、速達料金に対応する通常切手には赤系統の色の枠を印刷することになったため、切手の刷色を赤色に改めたものが発行されました。今回ご紹介の切手は、それに先立ち、実験用につくられたもので、刷色がオレンジ色(1967年に発行された切手は赤)で、額面表示は“0円”となっているほか、読み取り用の横線が入っているなど、実際の切手とは図案も異なっています。

 なお、1976年1月25日、書状の基本料金が50円に値上げされると、書状基本料金用の切手には緑色の枠を印刷する必要から、緑色に刷色を改めたものが発行されます。なお、緑色の50円切手に関しては、自動販売機用のコイル切手や切手帳も作られました。

 さて、今回、ソウルで展示されている半跏菩薩像は、奈良・斑鳩の中宮寺の本尊ですが、じつは、飛鳥時代の作という以外に、その伝来等についてはよくわかっていません。中宮寺の寺伝では“如意輪觀音”とされていますが、わが国では、この名称が使用されるようになったのは密教が本格的に伝来した平安時代以降のことですので、当初は弥勒菩薩像として作られたものと考えられています。

 こうしたこともあって、国宝としての指定名称は“木造菩薩半跏像”ですが、1951年5月1日、この仏像を取り上げた最初の50円切手が発行された際、郵政省の報道発表では像の名を“中宮寺 如意輪観音”となっています。

 なお、中宮寺の半跏菩薩像とその切手については、拙著『切手が伝える仏像:意匠と歴史』でもいろいろご紹介しておりますので、機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。

 
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 南アのスタンダード銀行
2016-05-23 Mon 23:30
 今月15日早朝、17都府県のコンビニに設置されたセブン銀行などのATM約1400台で、南アフリカ共和国(以下、南ア)のスタンダード銀行が発行したクレジットカード約1600枚分の情報が計約1万40000回使われ、総額約14億4000万円が引き出されていたことが明らかになりました。というわけで、きょうはスタンダード銀行に絡んで、この切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      南ア・スタンダード銀行芸術祭25周年

 これは、1999年に南アで発行されたスタンダード銀行芸術祭25周年の記念切手です。

 スタンダード銀行は、1862年、スコットランド人のジョン・パターソンらが“英領南アフリカ・スタンダード銀行”としてロンドンで設立し、翌1863年、ケープ植民地のポート・エリザベスで業務を開始しました。その後、ポート・エリザベス商業銀行、コールスバーグ銀行、英国カフラリア銀行などを買収して規模を拡大。1867年にはダイヤモンド鉱山で知られるキンバリーに支店を開設します。1883年には社名から“英領”の語が落ちて”南アフリカ・スタンダード銀行”となり、1886年にウィットウォーターズランドで金鉱が発見されると、金鉱開発に積極的に投資し、ヨハネスブルクの発展を金融面から支えました。

 その後、同行は、“英領南アフリカ”の枠にとらわれず、アフリカ全土に支店網を拡大し、1950年半ばには、アフリカ全土で約600拠点を数えるまでになったほか、1965年、英領西アフリカ銀行との合併により、ナイジェリアガーナシエラレオネカメルーンガンビアへも支店網を広げました。

 1969年、スタンダード銀行は、インドを拠点にしていたチャーター度銀行と合併し、いわゆるスタンダード・チャータード銀行が誕生します。ただし、南アフリカの法人に関しては、そのまま、南アフリカ・スタンダード銀行を名乗り続けていました。

 今回ご紹介の切手のスタンダード銀行芸術祭は、1974年、東ケープ州グラハムスタウンに“1820年の入植者記念碑”が建立されたのを記念して、南アフリカ・スタンダード銀行がメイン・スポンサーとなって開催されたのが最初で、1975年は開催されなかったものの、1976年以降は毎年開催されています。

 
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 “戦場にかける橋”で負傷事故
2016-05-22 Sun 15:22
 映画「戦場にかける橋」の舞台として知られるタイ中部カンチャナブリ県のクウェー川鉄橋で、きのう(21日)、日本人男性が鉄橋の線路上で写真を撮影していたところ、後方から列車が来ていることに気付かず、はねられて橋から落下し、肋骨を折るなどして病院で手当てを受ける事故があったそうです。お気の毒ではありますが、これはご本人の不注意でしょうから仕方ないでしょう。というわけで、きょうはこんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      タイ収容所・タイプ2(オランダ宛)  タイ収容所・タイプ2(オランダ宛・裏面)

 これは、先の大戦中、泰俘虜収容所で使用されたタイプ2と呼ばれる葉書の使用例で、第1分所に抑留されていたオランダ軍の軍曹がスヘフェニンゲン宛に差し出し、その後、ハーグに転送されたものです。

 第2次大戦中の1943年、日本軍は泰緬鉄道の建設にオランダを含む連合国の捕虜を動員するため、“泰俘虜収容所”を設け、タイとビルマにまたがって収容所を設置しました。“泰俘虜収容所”は、鉄道の建設工事が終了した後も存続し、さまざまなタイプの葉書が作られ、捕虜たちに支給されました。

 今回ご紹介のタイプ2の葉書は、タイプ1の後に使用が開始されたもので、やや薄手の白紙に印刷されています。

 タイプ1と異なり表面も黒一色刷で、葉書の上部にはフランス語で捕虜郵便であることを示す“SERVICE DES PRISONNIERS DE GUERRE”の表示が新たに入れられ、「郵便はがき」の日本語表示は外されました。ちなみに、捕虜の通信は一定の条件の下で無料扱いとなるが、そのためには郵便物に万国郵便連合の公用語であるフランス語で捕虜の通信であることを明記しなければなりません。タイプ1の葉書では、そうした表示がなかったため、タイプ2の葉書では改善が図られたものと思われます。

 また、日本語での「俘虜郵便」、「泰俘虜収容所」ならびに検閲印の押印欄や差出人の情報や宛名欄の英文表示のデザインなどもタイプ1とは異なっています。なお、収容所名の記入欄には、泰俘虜収容所をそのまま訳したためか、英文で“Thailand”との表示が印刷されていますが、上述のように、“泰俘虜収容所”の分所はビルマインドシナにも置かれており、実際には差出地がタイ国内に限定されるものではありません。

 裏面の通信欄には、“IMPERIAL JAPANESE ARMY”の題字の下に、日付を記入する欄が設けられています。その下にあらかじめ印刷されている文面は以下の通りです。

  あなたの手紙(と   )をありがたく受け取りました。
  健康状態は(良い ふつう 悪い)です。
  病気で入院しています。
  賃金をもらって働いています。(月給を受け取っています)
  働いていません
  (     )によろしくお伝えください。

 捕虜としての収容期間が長引き、捕虜宛に本国からの郵便物や小包が届くこともあったため、それらの受信状況を相手に知らせるための一文が追加されている点もタイプ1との大きな違いといえましょう。

 なお、泰緬鉄道と鉄道建設に動員された捕虜たちの郵便については、拙著『タイ三都周郵記』でも1章を設けて解説しておりますので、機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。
 
 
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 切手歳時記:五月の夫婦岩
2016-05-21 Sat 10:26
 ご報告が遅くなりましたが、公益財団法人・通信文化協会の雑誌『通信文化』2016年5月号ができあがりました。今回は来週開幕の伊勢志摩サミットに合わせて、僕の連載「切手歳時記」も、この1枚を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      二見浦(国立公園)

 これは、1953年10月2日に発行された伊勢志摩国立公園の切手のうち、二見浦の夫婦岩を取り上げた1枚です。

  二見浦の夫婦岩に架かっている大注連縄は1本35mのものが5本あって、男岩(立石)に16m、女岩(根尻岩)に10m張られており、その間は9メートルあります。

 架けられている場所が場所だけに、神社の軒先などにかかっているものと比べると傷みが激しいためか、夫婦岩の注連縄は年に3回、5月5日と9月5日、それから12月中旬の土曜日に張替の神事が行われます。

 夫婦岩から朝日が覗く風景は初日の出のイメージで新年のカレンダーに使われることもありますが、実際に、そうした景色が拝めるのは夏至の前後2ヶ月間、つまりは4月下旬から8月下旬までです。したがって、昭和12(1937)年用の年賀切手に描かれている夫婦岩にも、正月の風景としては太陽が描かれていません。

 なお、夫婦岩を描く切手としては、件の年賀切手のほかに、今回ご紹介の1枚があるのですが、こちらの方が画面も大きく構図に迫力があるので、僕としては、夫婦岩の切手を1枚選ぶなら、迷わずこちらを推しますね。

 神域と俗界を隔てる注連縄が夫婦岩に架けられているのは、ここから700mの沖合の海中に、二見興玉神社の御神体、猿田彦大神ゆかりの霊石、“興玉神石”があって、夫婦岩から先は神域にあたるとされているためです。

 『古事記』によれば、天照大神の命を受けた瓊瓊杵尊が三種の神器とともに天から下った際、天と地の境にあたる“天の八衢”にいた猿田彦は、途中の邪を祓いながら、瓊瓊杵尊を地上に導きました。興玉神石は、このとき、猿田彦が降り立った場所とも、猿田彦の化身ともいわれています。

 その後、垂仁天皇(在位:西暦前29-後70年)の御世に、皇女倭姫命は天照皇大神の神霊を奉戴して二見浦に船を停め、猿田彦ゆかりの興玉神石を拝礼するための場所として、夫婦岩に注連縄を張り拝所を設けたとされています。さらに、天平年間(729-49年)、行基がこの地にやってきて興玉神社を創建しますが、この時代には、干潮時には興玉神石の岩頭が海面から姿を現していました。現在のように、興玉神石が完全に海中に水没してしまうのは、1854年の安政大地震以降のことです。

 この興玉神社と、宇迦御魂大神(伏見稲荷大社の主祭神。いわゆる“お稲荷さん”)を祀る三宮神社が、1910年に合祀され、現在の二見興玉神社が誕生しました。なお、1918年の台風で女岩は根元から折れ、その後修復されたので、以前とは、若干、姿が異なっています。

 5月5日に注連縄の張り替えに続いて、5月下旬(ことしは21日。つまり今日です!)には、藻刈神事が行われます。

 この神事は、神職らが榊や幟を立てた船に乗り、興玉神石の付近で三周した後、海中にお神酒や神饌をささげて、興玉神石からアマモを刈り取るもので、下船後、アマモは神前に供えられた後、境内で天日干しにして、祓いの具やお守りとして用いる無垢塩草となります。その工程には約1ヵ月かかるので、ちょうど、夏至の頃にできあがるという勘定です。

 二見浦では、毎年夏至の日には、白装束に身を包んだ300人近くの善男善女が、天照大神を迎えるために、祝詞を唱え気合いを入れつつ海に入り、朝日に向かって国歌を斉唱する夏至祭りが行われますが、その年の無垢塩草を使った新しいお守りも、これにあわせて配られるということなのでしょう。

 
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 台湾で蔡英文政権スタート
2016-05-20 Fri 16:40
 ことし1月の台湾総統選で初当選した民進党の蔡英文氏(以下、敬称略)が、きょう(20日)、台北市内の総統府で宣誓し、総統に正式に就任しました。台湾での政権交代は3度目で、民進党は8年ぶりに国民党から政権を奪還。女性総統は台湾史上初めてのことです。というわけで、きょうはこんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      台湾・第14代総統就任(小型シート)

 これは、今回の新総統就任に合わせて発行された記念切手のうち、台湾の多様性をピクセル風に表現した小型シートです。一見わかりづらいのですが、ピクセル風の顔が並ぶ中で、最上段右から2番目が新総統の蔡英文、同右端が副総統の陳建仁です。ちなみに、シート余白の右下には、やはり、ピクセル風に処理された総統府の建物が描かれています。

 台湾では、新総統の就任に合わせて、毎回、肖像入りの記念切手を発行しており、今回もその先例を踏襲して、単片4種+小型シート1種の構成で記念切手が発行されました。ただし、これまでの新総統就任の記念切手が小型シートを含めてオーソドックスな肖像切手だったのにくらべると、かなり思い切ったデザインと言ってよいでしょう。

 今回の記念切手は、台湾を代表する若手デザイナーの聶永真(アーロン・ニエ)が原画を担当しましたが、彼のデザインについて、 台湾の中華郵政は「今回の記念切手には現代アートや文化を取り入れたものとしたかった。さまざまなピクセル画の顔を並べたのは、国家の指導者は一個人であると同時に、国家統合の象徴であることを示すためだ。また、全く新しいデザインの地平を開くことで、美、心のつながり、多様性、自由といったものを表現している」と説明しています。

 今回のデザインについては、新総統ご本人も「昔のヴィデオゲームのようで、レトロでキュート」とお気に入りのようすで、国民の評判も上々だということです。蔡英文といえば、日本のコンピュータゲーム『艦隊これくしょん -艦これ-』に登場する「霧島」に似ているとされていますが、その点からも、今回のようなデザインの切手は彼女にピッタリですね。

 
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 B-52爆撃機が墜落、炎上
2016-05-19 Thu 16:56
 グアムのアンダーセン空軍基地で、けさ(19日朝)、B‐52爆撃機が離陸直後に墜落、炎上しました。7人の搭乗員は全員無事だったそうです。というわけで、きょうはこの切手です、(画像はクリックで拡大されます)

      米空軍50年

 これは、1957年8月1日に米国が発行した“空軍50年”の記念切手で、B-52爆撃機とF-104戦闘機が描かれています。

 米空軍のルーツは、1907年、気球部隊を職掌としていた陸軍通信隊の一部門として創設された航空機部門です。

 その後、航空部(1914年)、航空機部門(1918年)、航空部(同)、陸軍航空隊 (1926年)等陸軍内の組織として改編・拡充され、1941年に陸軍地上軍と対等の部門として、陸軍航空軍 (USAAF) が設置されました。陸軍航空軍が陸軍から独立し、空軍省となったのは、1947年9月18日のことです。

 切手に描かれたB-52は、ボーイング社が開発し米空軍に採用された戦略爆撃機で、“成層圏の要塞”を意味するストラトフォートレスの愛称で親しまれています。

 特に、ヴェトナム戦争を象徴する米軍機としてのB-52D爆撃機は、ヴェトナム戦争時に最大で108発の爆弾(爆弾庫に84発、翼に24発)を搭載して出撃し、BUFF(Big Ugly Fat Fellow:でかくてデブで醜いヤツ)とも呼ばれました。ちなみに、現役戦闘機で最も搭載力のあるF-15Eは26発が搭載可能ということなので、108発というのはとてつもない数字です。“でかくでデブ”といわれるのも無理からぬことです。

 今回の事故のニュースで、僕などは、ヴェトナム戦争の時代の爆撃機だとばかり思っていたB-52がまだ現役で使われているのかと驚いたのですが、調べてみると、アフガニスタンへの空爆でも、B-52はしっかりと使われていました。超音速やステルスなどの新機能を拡充した航空機は種々あれど、多種多様な兵器を大量に搭載し、遠方に投入・投下するという、爆撃機としての基本性能と、調達・運用コストの両面から、B-52を超える米軍機はなかなか出てこないのだとか。このため、B-52は、少なくとも2040年までは現役で運用される予定になっているそうです。

 すでに、親子2代でB-52に乗ったというパイロットは珍しくないそうですが、このまま行くと、孫まで3代、さらには曾孫まで4代、B-52のパイロットだというケースも出てくるかもしれませんね。
 
 
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 イランで対米補償請求法可決
2016-05-18 Wed 19:41
 イラン議会は、きのう(17日)。同国が過去63年間に米国から被った精神的、物的損害について補償を請求する法案を賛成多数で可決しました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      イラン・モサデク生誕100年

 これは、1980年にイランが発行したモサッデグ生誕100周年の記念切手です。1951-53年にイランの首相を務めたモハンマド・モサッデグは、西暦では1882年5月19日生まれですので、その生誕100周年は西暦では1982年となりますが、今回の切手に関しては、ヒジュラ暦での100周年ということで1980年の発行となりました。ちなみに、イランでは、西暦・イラン暦(春分を元旦とする太陽暦)・ヒジュラ暦が併用されています。

 さて、第二次大戦後、いわゆるトルーマン・ドクトリンによって対ソ封じ込め政策が発動された際、米国は中東地域における同盟国としてイランを重要視する方針を固めたものの、1950年代初頭のイランは政情が極めて不安定であり、そのことは米国にとって頭痛の種となっていました。

 ことの発端は、石油開発に伴う利益を開発会社と油田の存在する国との間で50%ずつ配分するという方式がヴェネズエラ産石油に関して採用されたことにあります。

 この“ヴェネズエラ方式”は、すぐにサウジアラビア産の石油についても採用され、世界各地に広まっていきましたが、こうした世界的な流れを受けて、イランでも、従来、イラン産石油の利益の90%を独占していた英国系のアングロ・イラニアン石油会社に対して、相応の利益配分を求めるべきとの主張が浮上します。これに対して、アングロ・イラニアン石油会社側はヴェネズエラ方式を拒否して、イラン側の取り分を25%とすることを提案。しかし、当然のことながら、イラン側はこの提案を拒否し、イラン政界では石油国有化論が勢力を持つようになりました。この結果、当時のモサッデグ内閣は、1951年5月、石油国有化法を施行します。

 これだけなら、欲をかいた斜陽の大英帝国が結果的に大損をしたというだけのことなのですが、当時は朝鮮戦争の真只中であり、世界的に石油需要が増大していました。こうした状況の中で、米国は、イランの“反英ナショナリスト政権”が石油国有化に踏み切ったことに強い危機感を抱き、イランに圧力をかけるために世界市場でのイラン産石油の購入ボイコット運動を展開します。

 これに対して、追い詰められたモサッデグ政権は、英国への対抗上、北の隣国、ソ連に接近せざるを得なくなりました。

 しかし、19世紀以来、イランは英国とロシアないしはソ連の角逐の場となってきたという歴史的経緯があったことから、米国は、モサッデグ政権がソ連に接近すれば、ソ連はイランに勢力を扶植するに違いないとの危惧を抱き、1953年8月、CIA主導のクーデタを敢行。モサデクを追放し、イランに国王モハンマド・レザー・シャーを中心とする親米政権を樹立しました。

 ちなみに、イラン産石油の問題については、結局、アングロ・イラニアン石油会社は解散され、米英蘭仏の合弁企業イラン石油コンソーシアムが1954年から40年にわたってイラン国内の石油開発権を独占する代わりに、コンソーシアムの純益の50%がイラン政府に配分されるということで決着しました。

 今回、イラン議会で可決した法案に“過去63年間”とあるのは、このモサッデグ事件以降という意味で、そのほかにも米国による損害の具体例としては、1980-88年のイラン・イラク戦争でのイラク側への支援、1980年代末の石油掘削施設の破壊などが挙げられています。

 ただし、イランの場合、議会で可決された法案がそのまま無条件で法律として成立するわけではなく、12人の法学者で構成される“監督者評議会”によって、議会可決法案が憲法あるいはイスラム法に反すると判断された場合、法案は議会に差し戻されて再審議されることになっています。このため、実際には、法案がそのまま施行されるかどうかは現時点では確定していません。

 なお、今回の法案可決には、先月、米国の最高裁判所が、米国内のイランの凍結資産約20億ドルを、凍結解除後、イランが関与したとされるテロ事件の米国人被害者・遺族らに引き渡すべきだとの判決が下されたことへの報復という面もあると指摘されています。

  
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 ソ連とマンデラ
2016-05-17 Tue 12:04
 南アフリカ共和国(以下、南ア)ダーバン米総領事館の元副領事で、CIAのエージェントだったドナルド・リカード氏(以下、敬称略)が、1962年にネルソン・マンデラが逮捕されるきっかけになったのはCIAの情報であったことを告白してから2週間後の今年(2016年)3月、急死していたそうです。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      ソ連・マンデラ

 これは、1988年にソ連が発行したネルソン・マンデラの切手です。切手の発行時、マンデラはすでに白髪になっていたと思われますが、当時の彼は獄中にあり、直近の写真が公開されなかったため、切手の肖像も1963年の逮捕前の写真をもとに作成されました。

 第二次大戦中、南アのヤン・スマッツ連合党政権は英連邦、すなわち連合国の一員として第二次大戦に参戦。第二次大戦は連合国側の勝利に終わり、南アは戦勝国としての地位を確保しましたが、戦争を銃後で支えた黒人の発言力も増大します。当時の南アでは、他の欧米のアフリカ植民地と同レベルの有色人種に対する差別的な制度が機能していましたが、連合党が有色人種に対する譲歩の姿勢を示すと、もともと、第二次大戦への参戦そのものにも反対していたマランの国民党は連合党政権の“対英従属・アフリカーナー軽視”を徹底的に批判することで、アフリカーナーの支持を獲得していきます。

 こうした背景の下、1948年の総選挙で国民党が大々的に掲げたのが、アフリカーンス語で分離ないしは隔離を意味する“アパルトヘイト”のスローガンで、これにより、彼らは地滑り的な勝利を収めました。

 もともとオランダ改革派教会の聖職者だったマランは「アフリカーナーによる南ア統治は神によって定められた使命である」との信念の下、「国内の諸民族をそれぞれ別々に、純潔を保持しつつ存続させることは政府の義務である」と主張。1950年、全国民をいずれかの“人種”に分類するための人口登録法を制定し、これと前後して、人種間通婚禁止法や背徳法(異人種間の性交渉を禁止する法律)を制定し、さらに、都市およびその近郊の黒人居住地から黒人を強制移住させ、その跡地を白人(主としてアフリカーナー)のために区画整理するなどの、差別的政策を強行していきました。

 これと並行して、国軍を含む公職からアフリカーナーの国民党員以外の人物を締め出し、全国の選挙区の区割りを政権側に都合の良いように変更した上で集会の自由などの国民の権利を制限しました。もちろん、“抑圧された人々”の団結を唱える共産主義は御法度です。

 当然のことながら、独立運動組織のアフリカ民族会議(ANC)はこれに抵抗。1955年6月には、人種差別に反対する多人種の人民会議の開催を呼びかけ、ヨハネスバーグ近郊のクリップタウンで、“人種差別のない民主南アフリカ”を目指す「自由憲章」を採択し、1960年には当時議長のアルバート・ルツーリがアフリカ出身者として初のノーベル平和賞を受賞しました。

 ところで、当初、ANCは非暴力主義を掲げていましたが、1960年3月、通行証制度(南アの非白人は身分証に相当する“通行証”の携帯を義務付けられ、不携帯の場合は特定の地域に入れなかったり、甚だしくは逮捕されたりすることもありました)に抗議するデモ隊に警官隊が発砲し、67名が犠牲となるシャープビル事件が発生すると、これを機に、副議長のネルソン・マンデラを指揮官とする軍事部門、ズールー語で“民族の槍”を意味するウムコント・ウェ・シズウェ(MK:uMkhonto we Sizwe)を設立し、武装闘争もやむなしの路線転換を行います。これに対して、南ア政府は非常事態宣言を発してANCを非合法化しました。

 この過程で、西側陣営の一角を占める南ア政府に対する反対勢力として、ソ連はANCの武装闘争を支援。武器の提供のみならず、2000人に及ぶMKの戦闘員の訓練も行ないました。こうしたことから、1962年、今回の報道で話題となったリカード はマンデラが「完全にソ連の影響下にあった人物で、南アで戦争を起こしかねなかった」との認識の下、マンデラらの情報を南ア政府に提供。マンデラは1962年8月に逮捕され、翌1963年7月にはウォルター・シスルやゴバン・ムベキらANC指導部がヨハネスブルク近郊のリヴォニアにおいて一斉逮捕(すでに獄中にあったマンデラも再逮捕)されました。ちなみに、米国政府は、2008年まで、ANCを“テロリスト団体”に指定していました。

 南ア政府の弾圧により、MK は壊滅的な打撃を受け、1970年前後にはその活動も大いに低迷しましたが、この時代にもソ連はANCならびにMKを存続させるためにさまざまな支援を行っていました。そして、1976年のソウェト蜂起後、ソ連で訓練を受けたMKの戦闘員が続々と南ア入りし、各地で破壊活動を展開。国際世論の圧力と併せて、南ア政府にアパルトヘイト政策の撤廃を決断させることになりました。

 今回ご紹介の切手は、そうした背景の下、ANC の大口スポンサー出会ったソ連が、“アパルトヘイトに抵抗する南ア黒人の象徴”としてのマンデラを称えるために発行したものです。もっとも、切手発行から1年後の1989年にはベルリンの壁崩壊に始まる東欧共産諸国の崩壊が起こり、東西冷戦が事実上終結。この結果、もはやANC が南ア国内で一定の政治勢力となっても、南アが共産化する可能性はなくなったことを受けて、1990年2月11日、マンデラは27年ぶりに釈放されました。ちなみに、釈放後のマンデラに対して、ソ連政府はレーニン国際平和賞を授与しましたが、翌1991年にソ連そのものも崩壊してしまったことから、マンデラは同賞の最後の受賞者となりました。

 なお、ネルソン・マンデラとその時代については、拙著『喜望峰』でもまとめておりますので、機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。

 
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 文化大革命50年
2016-05-16 Mon 14:43
 中国のプロレタリアート文化大革命(以下、文革)の直接の端緒として、中国共産党(中共)が“反革命分子との生きるか死ぬかの闘い”を呼びかけた「五一六通知」が1966年5月16日に発せられてから、今日でちょうど50年です。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      中国・第1回アジア新興勢力体育大会

 これは、1966年12月31日に発行された「第1回アジア新興勢力体育大会」の記念切手のうち、“敬愛する毛主席”と題する1枚です。

 1949年以来の中華人民共和国の記念特殊切手には、1967年4月15日に発行の「第3次5ヵ年計画」の切手まで、たとえば、“紀97.6‐6(97番目の記念切手6種セットのうちの6番目)”、“特49.6‐3(49番目の特殊切手6種セットのうちの3番目)”などの編号と呼ばれる整理番号が入っていましたが、文革のピークにあった1967年4月20日に発行の「毛主席の長寿を祝う」から1970年7月1日発行の「辺境警備兵士」の切手までは、“切手収集はブルジョアの趣味”として迫害の対象となっていたこともあって、編号が省略されていました。編号は、1970年8月1日に発行された「現代京劇『智取威虎山』」の切手から形式を変更して復活しますが、この編号なしの時期の切手が、いわゆる“(狭義の)文革切手”とよばれています。

 したがって、今回ご紹介の切手は“紀121.4‐1”の編号がしっかり入っているので、切手の世界では“文革切手”には含めないのが一般的なのですが、「五一六通知」の発表後、最初に発行された毛沢東の肖像切手であり、“敬愛する毛主席”との題で毛沢東に対する個人崇拝の風潮が明確に反映されていますので、文革初期の状況を示す資料であることには違いありません。

 さて、今回ご紹介の切手の発行名目となった“アジア新興勢力体育大会”は、1966年11月25日から12月6日まで、中国の肝煎りでカンボジアで開催されたスポーツ競技大会で、アジアンGANEFOとも呼ばれています。

 1962年8月、インドネシアのジャカルタで開催の第4回アジア大会に先立ち、“第三世界の盟主”を標榜していたインドネシアのスカルノ政権は、アラブ諸国ならびに中華人民共和国との連携を重視して、参加資格を有するはずのイスラエルと中華民国(以下、台湾)の選手団に対してビザを発給しませんでした。

 これに対して、国際オリンピック委員会(IOC)、国際陸上競技連盟、国際ウエイトリフティング連盟は、参加資格がある国の参加を認めないことを理由に、第4回アジア大会を正規の競技大会とは認めないとの方針を表明。さらに、翌1963年4月にIOCがインドネシアのIOC加盟国としての資格停止(オリンピック出場停止)を決議すると、これに対抗しアラブ諸国12ヶ国が1964年の東京五輪のボイコットを示唆して、対立が深まりました。

 このため、1963年4月28日、インドネシアはIOCからの脱退を表明し(ただし、実際には脱退しませんでしたが)、中国を含む共産諸国、新興アジア・アフリカ諸国と同調して1963年11月にジャカルタで新興国競技大会(GANEFO)を開催。51ヶ国2700人が参加しました。

 もっとも、IOCをはじめ既存の国際競技連盟はGANEFOに出場する選手は五輪参加資格を失うと宣言していたため(JOCは日本人選手が参加した場合は国体への参加資格も剥奪するとしていた)、IOCに参加していなかった中国以外は有力選手を出場させず、スポーツの競技大会としては、一部を除き低調に終わりました。

 その後もスカルノ政権とIOC(のみならず西側世界全般)の対立は続きましたが、1965年にいわゆる“9・30事件”が発生しスカルノが失脚すると、後継のスハルト政権は、西側陣営の一員として明確な反共路線を採択し、インドネシアは対外関係の修復に乗りました。

 この結果、中国とインドネシアの関係も冷却化し、。スポーツの世界においても、スカルノが立ち上げ、中ソの支援を受けていたGANEFOは事実上の開店休業状態に追い込まれます。

 そこで、国際スポーツの世界において活動の場を失った中国は新たに北京に“アジア新興国競技大会(Asian GANEFO)”の本部を立ち上げ、既存の国際大会に対抗しうる国際スポーツ大会の開催地として、当時急速に反米色を強めていたプノンペンに白羽の矢を立て、1966年11-12月に大会を開催させたというわけです。

 こうした経緯を経て開催された1966年のアジア新興国競技大会には、主催国のカンボジアのほか、セイロン、中国、インドネシア、イラク、日本、北朝鮮、ラオス、レバノン、モンゴル、ネパール、パキスタン、パレスチナ、シンガポール、シリア、北ヴェトナム、イエメンの17ヵ国が参加したという体裁が整えられました。
 
 参加国の多くは、いわゆる“非同盟中立”を標榜する左派政権の国で、バンコクでのアジア大会には参加していません。また、セイロン、インドネシア、日本、パキスタン、シンガポールの各国は、ほぼ同時期にバンコクで開催された第5回アジア大会にも参加していますが、ジャカルタでのGANEFO大会の時と同様、プノンペンの大会に参加することは選手としての活動に不利になることが予想されたため、参加したのは各国の主流の団体には属さない選手のみでした。

 大会の結果としては、中国が108の金メダルを獲得して貫録をみせつけ、次いで、北朝鮮が金メダル30、開催国のカンボジアが金メダル10で続いています。ちなみに、日本人選手の金メダル獲得数はカンボジアと同じ10でしたが、1962年の第4回アジア大会(台湾とイスラエルの参加をめぐって紛糾した大会)での日本の金メダル獲得数が73、カンボジアの獲得数がゼロであったことを考えると、大会のレベルもおのずと推測できましょう。

 まぁ、スポーツ大会の記念切手でありながら、肝心の競技の場面ではなく、毛沢東礼賛の人民を描く切手が堂々と発行されているという点からみても、アジア新興勢力体育大会の目的が奈辺にあったかということは容易に想像がつくと言ってしまえばそれまでなのですが…。

 
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 本年(2016年)12月2-6日、中華人民共和国広西チワン族自治区南寧市の南寧国際会展中心において、アジア国際切手展<CHINA 2016>(以下、南寧展)が開催されます。同展の日本コミッショナーは、不詳・内藤がお引き受けすることになりました。

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 クリミア・タタール人
2016-05-15 Sun 21:59
 ユーロヴィジョンの決勝が、14日夜(日本時間15日未明)、ストックホルムで行われ、ウクライナ代表として出場していたクリミア・タタール人の女性歌手ジャマラが優勝しました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      ソ連・クリミア・タタール人(1933)

 これは、1933年にソ連が発行した“ソ連邦の諸民族”の切手のうち、クリミア・タタール人を取り上げた3コペイカ切手です。

 18世紀までのクリミア半島は、クリミア・タタール人が支配するクリミア・ハン国の版図でしたが、1768-1774年の露土戦争の結果、1783年にクリミアはロシア帝国に併合され、クリミア・タタール人の有力者層はオスマン帝国領内に亡命。その一方で、ロシア人、ウクライナ人をはじめとする移民がクリミアに押し寄せたため、19世紀の初めには、クリミア・タタール人はクリミア半島での少数派となっていました。

 1917年、ロシアで十月革命が起こると、クリミア・タタール人はクリミア人民共和国の独立を宣言しましたが、1918年初めにはボリシェヴィキがクリミア半島を占領。タヴリダ・ソヴィエト社会主義共和国を創設します。これに対して、同年4月末、ドイツに援助されたウクライナ人民共和国軍がボリシェヴィキを駆逐し、同年6月25日、クリミア地方政府を樹立しました。

 クリミア地方政府は、ドイツとオスマン帝国の保護下でクリミア・ハン国の再建をめざし、独自の通貨や切手も発行しました。その後、ドイツオスマン帝国の敗戦を受けて、1918年11月には反ボルシェヴィキの連合国が上陸したものの、1919年初までに撤退。クリミア半島はロシアの内戦に巻き込まれ、赤軍と白軍の攻防の後、最終的には赤軍に占領され、1921年10月18日、ソヴィエト・ロシアの一部としてクリミア自治社会主義ソヴィエト共和国が創設されます。そして、1922年末のソヴィエト社会主義共和国連邦成立を経て、1936年12月5日、クリミア自治ソヴィエト社会主義共和国となりました。

 1941年に独ソ戦が始まると、クリミア半島ではセヴァストーポリ要塞をめぐって独ソの激戦が展開され、最終的にソ連が勝利を収めます。しかし、クリミア・タタール人の対独協力を疑ったスターリンは、1944年5月17日、確認されているだけで、19万3865人のクリミア・タタール人をウズベク・ソビエト社会主義共和国、カザフ・ソビエト社会主義共和国等に追放しました。このうち、ウズベク・ソヴィエト社会主義共和国に追放されたクリミア・タタール人の7%にあたる1万105人が餓死したほか、生き残った者も強制労働を強いられました。その後、クリミア・タタール人のクリミア半島からの追放完了を受けて、1945年6月30日、自治共和国は解消させられてクリミア州となります。

 スターリン没後の1954年、ウクライナのロシアへの統合300年を記念して、クリミア州はソ連構成国のロシアからウクライナに移管。1967年にはクリミア・タタール人の名誉回復がなされましたが、彼らのクリミア半島への帰還はソ連崩壊まで許可されませんでした。

 今回、ユーロヴィジョンで優勝したジャマラが決勝で歌った「1944」は、この1944年のクリミア・タタール人追放を題材にした楽曲ですが、2014年のクリミアのロシア編入の是非を問う住民投票では、現地在住のクリミア・タタール人の大多数は投票をボイコットし田という経緯もあるため、ジャマラの歌も編入の不当性を国際社会に訴えたものと見られています。

 ただし、ユーロヴィジョンでは、政治的な内容を歌詞に盛り込まないことがルールとして明文化されているだけに、今回の彼女の優勝については、しばらく、物議を醸すことになりそうです。

 
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 ゴーンとテメル
2016-05-14 Sat 08:25
 ブラジル上院は、12日(現地時間)、ジルマ・ルセフ大統領に対する弾劾法廷の設置を賛成多数で可決。これにより、即日、ミシェル・テメル副大統領を大統領代行とする暫定政権が発足しました。また、三菱自動車が日産自動車(以下、日産)から2000億円を超える規模の巨額の出資を受けて事実上、日産の傘下に入るということで、日産のカルロス・ゴーン社長の映像が盛んにメディアで流れていました。いずれもレバノン系ブラジル人のテメル、ゴーンの両氏が日本のメディアで一度に取り上げられる機会も、そうそうないでしょうから、きょうはこの切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      ブラジル・レバノン(2003年)

 これは、2003年にブラジルで発行されたブラジル=シリア友好の切手で、レバノンの象徴であるレバノン杉がデザインされています。

 現在のレバノン国家に相当する地域からブラジルへの移民は、19世紀後半から始まりました。その一つのきっかけとなったのは、1860年、キリスト教マロン派とイスラム・ドルーズ派の間で流血の抗争が生じた際、オスマン帝国政府によるマロン派の保護が不十分だったことから、マロン派住民が域外に逃れたことにあります。さらに、1870年代に入ると、東アジアからの安価な生糸・絹製品が欧州市場を席巻し、マロン派キリスト教徒の主要産業であった絹産業が壊滅的な打撃を受けたため、新たな仕事を求めてシリア・レバノンからブラジルへの移住が増加しました。

 ちなみに、19世紀のシリア・レバノンからブラジルへの移民は、当初、サンパウロ州に集中していましたが、次第にミナスジェライス州やゴイアス州、リオデジャネイロ州等にも拡大します。また、1922年以前のレバノン人はオスマン帝国の旅券を持っていたため、ブラジル側は彼らを“トルコ人”として扱っていました。

 1914年に第一次大戦が勃発し、東地中海も戦場になると、シリア・レバノンの地域からブラジルに渡る移民も急増。1933年までに、13万人のレバノン人がブラジルに渡りました。また、そのうちの65%はカトリック(その中心は、東方典礼カトリック教会の一派としてのマロン派)、20%は東方正教会で、15%がムスリムでした。

 現在、ブラジルには700万人弱のレバノン系国民が住んでいますが、これは、レバノン本国の人口(2013年の時点で446万7000人)よりも多く、その意味では、ブラジルはレバノン人にとって最も重要な拠点の一つといってもよいでしょう。

 ちなみに、今回、大統領代行に就任したミシェル・テメルは1940年にサンパウロ州ティエテで生まれましたが、彼の両親は、1920年代にレバノン北部のバタアブーラからブラジルに移住したマロン派のレバノン人です。これに対して、1954年生まれのカルロス・ゴーンは、両親ともにレバノン系の家庭に生まれた移民3世ですが、1960年にベイルートに渡ってイエズス会系のコレージュ・ドゥ・ノートルダム・ドゥ・ジャンブールで中等教育を受けた後、パリで大学を卒業し、ミシュランに入社…というキャリアをたどっています。

 さて、現在、8月の五輪開催にあわせて、リオデジャネイロを題材とした本を刊行すべく、制作作業を進めています。書籍のタイトルや定価、刊行日などの詳細につきましては、追々、このブログでもご案内いたしますので、よろしくお願いします。
 

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 おかげさまで4000回
2016-05-13 Fri 12:33
 2005年6月からスタートしたこのブログですが、毎日1回ずつ更新していたら、今日の記事でちょうど4000回目になりました。日頃、このブログを応援していただいている皆様には、あらためて、この場をお借りしてお礼申し上げます。というわけで、きょうは“4000”に絡めて、こんなモノを持ってきてみました。(画像はクリックで拡大されます)

      ポーランド・ワルシャワゲットー蜂起50年

 これは、1993年にポーランドで発行された“ワルシャワ・ゲットー蜂起50年”の記念切手です。ワルシャワ・ゲットー蜂起50年の記念切手は、イスラエルとポーランドで同図案のモノが同時発行されていますが、今回は額面4000ズウォティのポーランド切手の方を持ってきました。

 1939年8月23日に調印された独ソ不可侵条約の秘密議定書において、ドイツは、バルト三国、ルーマニア東部のベッサラビア、フィンランドをソ連の勢力圏と認めたうえで、独ソ両国はカーゾン線におけるポーランドの分割占領に合意したことを受け、同年9月1日、ポーランドに侵攻。これにより、第二次大戦が勃発します。さらに、同月17日にはソ連が東側からポーランドに侵攻。10月6日までに、独ソ両国はポーランド全域の占領を完了しました。

 ドイツ軍の占領下に置かれたワルシャワでは、1940年10月から11月にかけてワルシャワ・ゲットー(ユダヤ人隔離居住区)を創設。ゲットーの環境は劣悪で、1942年前半までに約8万3000人のユダヤ人が伝染病や飢餓によって亡くなりました。
 
 1941年6月に勃発した独ソ戦では、当初、ナチス・ドイツはユダヤ人を東方の占領地域に追放することを計画していましたが、戦況の悪化によりそのプランが実行不可能となると、東欧の占領地域に設けられたゲットーを解体し、そこで暮らすユダヤ人を絶滅収容所へ移送して殺害する“ラインハルト作戦”を発動します。

 この作戦に従い、1942年7月22日から9月10日にかけて、ワルシャワ・ゲットーからの最初の移送作戦が行われ、約30万人のゲットー住民がトレブリンカ絶滅収容所へ移送されてガス室で殺害されました。

 この事態に危機感を抱いたゲットー内のシオニスト左派は抵抗組織のZ.O.B.(Zydowska Organizacja Bojowa:ユダヤ人戦闘組織)を結成。ユダヤ人たちに列車に乗らないように呼びかけるリーフレットを配布したほか、ユダヤ人評議会とその指揮下にあるユダヤ人ゲットー警察官を殺害するなどの抵抗運動を展開しました。

 さらに、1943年1月、ゲットーの住民を集めて移送しようとしたドイツ軍に対してワルシャワのゲットーの戦闘員たちが発砲して抵抗し、ドイツ側の数名が死亡。このため、ドイツ側は、当初予定を下回るユダヤ人6500人の移送と、1171人の殺害で作戦を一時中止せざるを得なくなりました。

 こうした経緯を経て、1943年4月19日、生き残った住民5万5000人を移送するためにドイツ軍・警察がゲットーに入ると、500人のZ.O.B.は、シオニスト右派系の組織Z.Z.W.(Zydowski Związek Wojskowy:ユダヤ人軍事同盟)250人と連携して、火炎瓶や少数の機関銃でドイツ軍を撃退。ドイツ側は司令官をユルゲン・シュトロープに代えて再び突入しましたが、再度撃退され、退却しました。これが、いわゆるワルシャワ・ゲットー蜂起の始まりです。

 しかし、翌20日以降、ドイツ側はワルシャワ・ゲットーに対して焦土作戦を展開。ゲットーの建物を一つずつ焼き払っていき、ユダヤ人戦闘組織は地下壕へと追い詰められていくことになります。そして、5月8日、ユダヤ人戦闘組織の司令壕がドイツ軍の攻撃を受け、ユダヤ人戦闘組織は壊滅。5月16日までに、蜂起は鎮圧され、5万6,000人を超えるユダヤ人が逮捕され、7000人がトレブリンカの絶滅収容所に移送され、残りは強制労働収容所とマイダネクの絶滅収容所に送られました。ただし、レジスタンスの一部はゲットーからの脱出に成功して、ワルシャワ周辺の森のパルチザングループに加わっています。

 なお、第二次大戦期のユダヤ人とポーランドについては、拙著『アウシュヴィッツの手紙』でもいろいろとまとめておりますので、機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。

 
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 コロッセオで“光のイベント”
2016-05-12 Thu 15:50
  日本とイタリアの国交樹立150周年を祝い、きのう(11日)から、秋篠宮ご夫妻ご臨席の下、ローマのコロッセオで“光のイベント”が始まりました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      イタリア・ツェッペリン(フォーリ・インペリアーリ通り)

 これは、1933年4月24日、飛行船グラーフ・ツェッペリン号のローマ飛行に先立ちイタリアが発行した6種セットの切手の1枚で、 フォーリ・インペリアーリ通りのコロッセオ上空を飛ぶツェッペリン号が描かれています。

 フォーリ・インペリアーリ通りは、ローマ中心部のヴェネツィア広場とコロッセオをつなぐ道で、1924年から1932年にかけて、ムッソリーニの肝煎りで建設されました。1932年4月9日の開通式典では、馬上のムッソリーニがテープカットを行い、第一次大戦の退役軍人がパレードしました。

 その起点となるコロッセオは、古代ローマ皇帝、ウェスパシアヌス帝が、ローマの大火(64年)や内戦(68-70年)で荒廃した人心を蘇らせるため、娯楽施設として計画したもので、79年にウェスパシアヌス帝が崩御した後、後を継いだ息子のティトゥス帝治世下の80年に完成しました。建物は周囲527m、高さ48.5m で、正式名称は“フラウィウス円形闘技場”ですが、付近にネロ帝の巨像があったことから、“コロッセオ”と呼ばれるようになりました。

 今回ご紹介の切手の発行名目となったツェッペリン号のイタリア飛行は、1933年5月、イタリアの航空大臣、イタロ・バルボとの会談を目的として、ナチスの宣伝相ゲッベルスがローマを訪問するために行われたものです。1933年1月に政権を掌握したナチスは、ツェッペリン飛行船の宣伝効果に目をつけ、早くも同年5月1日のメーデーではベルリン上空にツェッペリン号を飛ばしていますが、イタリア飛行は、それに次ぐツェッペリン号のプロパガンダ利用となりました。

 ちなみに、同時に発行された6種セットの切手では、他に、アウグストゥス時代に建てられたケスティウスのピラミッド(3リラ)、執政官クラッススの息子の妻、チェチリア・メッテラの墓(5リラ)、ムッソリーニ・スタジアム(現オリンピック・スタジアム、10リラ)、もともとは皇帝ハドリアヌスの霊廟として建設されたサンタンジェロ城(12リラ)、古代ローマ時代の遺跡群フォロ・ロマーノ(15リラ)といった観光名所が取り上げられており、いずれも、その上空をツェッペリン号が飛んでいるデザインになっています。

 なお、今回の“光のイベント”は、照明デザイナーの石井幹子・石井リーサ明理のプロデュースにより、雅楽を盛り込んだ音楽に合わせ、自然や家族への愛の賛美を表現した水墨画の映像や、世界150の言語で書かれた愛の言葉などをコロッセオの外壁に映し出すもので、明日(13日)まで、現地時間の20:30-23:00、約10分のプログラムが繰り返し上映される予定です。

 
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 世界の国々:ヴァティカン
2016-05-11 Wed 10:07
 アシェット・コレクションズ・ジャパンの週刊『世界の切手コレクション』2016年5月11日号が先週、発行されました。僕が担当したメイン特集「世界の国々」のコーナーは、今回はヴァティカンの特集です。その記事の中から、この1点をご紹介します。(画像はクリックで拡大されます)

      ヴァティカン最初の切手

 これは、1929年、ヴァティカン市国として発行された最初の切手です。

 1861年、サルディニアを軸に成立したイタリア王国は、教皇領北部を接収し、教皇領は南部のローマ市とラティウム地方のみに縮小されます。さらに、イタリア王国はサルディニアの王都トリノで、新生イタリア王国の首都はローマであると宣言し、教皇ピウス9世に対して、ローマ市街の割譲を要求したばかりか、教皇に対してヴァティカンとラテラノ宮殿の占有を認める代わりに、年額32万5000リラを王国側に支払うよう要求しました。

 当然、教皇はこれに激しく抵抗しましたが、1870年、軍事的な後ろ盾となっていたフランスが普仏戦争で敗北し、教皇領から撤退。これを受けて、同年9月20日、イタリア軍はローマを占領し、国家としての教皇領は地上から消滅。教皇はヴァティカンに引きこもって“ヴァティカンの囚人”を自称するようになります。

 以後、半世紀以上に渡り、教皇とイタリア政府の関係は断絶状態にありましたが、1929年2月11日、教皇ピウス11世の全権代理ガスパッリ枢機卿とイタリアのベニート・ムッソリーニ首相との間で合意が成立。教皇庁が教皇領の権利を放棄するかわりに、ヴァティカンを独立国家とし、イタリアにおけるカトリック教会の特別な地位を保証するとしたラテラノ条約が6月2日に締結され、現在のヴァティカン市国が誕生しました。

 これと並行して、ラテラノ条約締結前日の6月1日、教皇庁は“ヴァティカン市国”としてUPUへの加盟を申請。条約締結後の6月7日にヴァティカン郵政が正式に発足したことを受けて、同年7月29日、ヴァティカン、イタリア両政府の間で郵便に関する実務協定が調印され、8月1日からヴァティカン郵政の業務開始に合わせて、今回ご紹介の切手が発行されたというわけです。

 さて、『世界の切手コレクション』4月27日号の「世界の国々」では、今回ご紹介の切手を含むヴァティカン市国成立史の記事に加え、スイス衛兵、サン・ピエトロ大聖堂、現教皇フランシスコ聖なる扉の開扉式の切手などもご紹介しています。機会がありましたら、ぜひ、書店などで実物を手に取ってご覧ください。

 なお、僕が担当する「世界の国々」は、次回は1週お休みをいただいて18日発売の5月25号でのインドの特集になります。こちらについては、25日以降、このブログでもご紹介する予定です。


 ★★★ 講座のご案内 ★★★

 ・よみうりカルチャー荻窪 「宗教と国際政治」
 4月から毎月第1火曜の15:30より、よみうりカルチャー荻窪(読売・日本テレビ文化センター、TEL 03-3392-8891)で講座「宗教と国際政治」がスタートします。ぜひ、遊びに来てください。詳細は、こちらをご覧いただけると幸いです。
 

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 フィリピン新大統領にドゥテルテ氏
2016-05-10 Tue 12:02
 きのう(9日)、投開票が行われたフィリピン大統領選挙は、ミンダナオ島ダヴァオ市長を務めたロドリゴ・ドゥテルテ氏(以下、敬称略)の当選が確実となりました。というわけで、きょうはこんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      フィリピン・密輸防止FDC

 これは、1966年5月1日にフィリピンで発行された“密輸防止キャンペーン”の加刷切手の初日カバーです。

 切手は、前年(1965年)12月30日に発足したフェルディナンド・マルコス政権が、政権公約の一つであった治安改善のいkごみを示すモノとして、1964年に発行されたホセ・リサールの6センタヴォ切手に“Help Me Stop Smuggling Pres. Marcos (密輸防止のため私に協力してください 大統領マルコス)」の文言が加刷されています。また、カバーの封筒にはマルコスの肖像が印刷されているほか、“HELP MAKE THIS NATION GREAT AGAIN (この国をもう一度、偉大な国にするよう、協力してください)”との文言と正面を指さすマルコスの肖像のカシェが押されています。なんだか、顔や名前をドゥテルテに入れ替えれば、そのまま現在でも通用しそうな雰囲気ですな。

 さて、今回、フィリピンの新大統領に当選したドゥテルテですが、1988-98年および2001-10年にダヴァオ市長を務め、治安政策に辣腕をふるったことで知られています。

 ただし、その手法はかなり攻撃的で、「もし、君が私の町で違法行為を働いた場合、犯罪組織の一員とみなす。善良な市民の暮らしを脅かすならば私が市長である限り、その人物は報復(暗殺)の対象となるだろう」との本人の発言通り、ダバオ・デス・スクワッドと呼ばれる自警団を組織し、麻薬の密売人を中心とした“犯罪者”を私的に(正規の法手続きを経ずに)処刑しています。また、海賊やイスラム過激派組織のモロ・イスラム解放戦線に対しても容赦のない討伐作戦を展開。この結果、かつては治安が劣悪で“フィリピンの殺人都市”と呼ばれたダヴァオ市は、“東南アジアで最も平和な都市”と呼ばれるまでに激変しました。

 当然のことながら、人権団体などはドゥテルテによる“人権侵害”を激しく非難していますが、一般市民の中には治安の劇的な改善という“業績”を高く評価する人が多いのも現実で、今月7日、投票日前の最後の選挙演説では「人権に関する法律は忘れてもらう」、「(犯罪者は)八つ裂きにしてやる」とドゥテルテが叫ぶと、30万人の支持者が大喝采するという光景が見られました。

 なお、新大統領の就任式は6月30日だそうですが、まずは、「大統領に選ばれれば犯罪者10万人を処刑してマニラ湾に投げ捨てる」との選挙公約が本当に実行されるのか否か、注目したいところです。

 
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 毛沢東:中国を建国した“20世紀の巨人”
2016-05-09 Mon 11:44
 ご報告が遅くなりましたが、洋泉社MOOKの『(ビジュアル伝記)毛沢東 中国を建国した“20世紀の巨人”』が刊行されました。僕も、同書には「毛沢東切手クロニクル」と「世界の毛沢東切手」の2本を寄稿していますので、きょうは、その記事の中から、こんな切手をご紹介します。(画像はクリックで拡大されます)

      毛沢東・山東戦郵

 これは、1944年3月、中国共産党(以下、中共)の拠点の一つであった山東抗日根拠地で発行された切手で、毛沢東の肖像を描く者としては最初の1枚となります。

 1937年、日中戦争(支那事変)が始まり、日本軍が華北の諸都市を占領すると、共産党の八路軍第115師団は山西省北部の五台地区に展開し、同年11月7日、八路軍総司令官であった朱徳により晋察冀軍区の成立が宣言されました。以後、中共は自らの実効支配地域を抗日根拠地として“辺区政府”を樹立し、勢力の拡大を図りました。

 山東地域に関しては、1940年8月、山東戦時行政委員会が設立され、1941年1月、清河区に戦時郵便局が開設されました。その後、1942年2月7日、山東戦時工作遂行委員会(以下、戦工会)が全省に「戦時郵便局設立に関する決定」を頒布。同日、中共中央山東分局(1938年12月設立)と山東戦工会は魯中泝蒙区で“山東戦時郵務総局(以下、戦郵総局)”の成立を宣言し、組織大綱と山東戦時郵便局条例と守則を公布しました。

 今回ご紹介の切手は、こうした経緯を経て発足した山東戦郵総局が1944年3月に発行したもので、同図案の刷色違いで5分・1角・5角の3種があります。当初、これらの切手は白紙に凸版で印刷されていましたが、状況の悪化に伴い、印刷方式が簡易な平版に改められたり、用紙も報紙(新聞紙に似たざら紙)も用いられたりするなど、さまざまなバラエティがあります。

 1944年3月というタイミングで毛沢東の肖像が切手に取り上げられるようになったのは、1942-43年に延安で展開された“整風運動”の結果と考えて良いでしょう。

 長征途上の1935年に開催された遵義会議で毛沢東は島内の軍事的・政治的指導権を確立したと言われていますが、その後も、彼の仇敵であるソ連留学派の影響力も隠然たるものがありました。こうしたなかで、日本軍と国民党軍の包囲下で中共は軍事的に劣勢となり、また天災などで食糧・物資が極度に不足して追い詰められていきますが、毛はこれを逆手に取り、1942年2月1日、「文化人の問題、われわれの立場の問題、それらの学習の問題を解決しなければならない」との演説を行い、“学風(学習態度)・党風(党活動)・文風(文書類の表現)”の三風を正すとして三風整頓運動を展開。この結果、1万人以上の“反党分子”が粛清され、毛沢東思想が党の指導理論に掲げられることになりまました。そして、そうした状況を反映して、山東抗日根拠地でも、毛沢東の個人崇拝につながる肖像切手の発行が開始されたというわけです。

 さて、今回の『(ビジュアル伝記)毛沢東 中国を建国した“20世紀の巨人”』では、今回ご紹介の切手以降、第3次国共内戦中華人民共和国の建国チベット侵攻大躍進文化大革命などと毛沢東切手との関連をご説明しているほか、アルバニア、パキスタン、マリ東ドイツ北ヴェトナム、北朝鮮の各国で発行された毛沢東切手もご紹介しております。

 機会がありましたら、ぜひ、お手にとってご覧いただけると幸いです。

 
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 母の日
2016-05-08 Sun 11:02
 きょう(8日)は“母の日”です。というわけで、昨年同様、母子を題材とした切手の中から、今年はこの1枚を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      ブラジル・ベルナルデリ「母性」(1986)

 これは、1986年5月1日にブラジルが発行した“エンリケ・ベルナルデリ没後50周年”の記念切手で、リオデジャネイロ国立美術館所蔵の彼の作品「母性(Maternidade)」が取り上げられています。この作品は、1968年にブラジルが発行した“母の日”の切手にも取り上げられているのですが、今回ご紹介のモノの方が母親の表情などがクリアに再現されていますので、今回はこちらをご紹介することにしました。

 さて、ベルナルデリは、1857年7月15日、チリのヴァルパライソで、ヴァイオリニストとダンサーの両親の下に生まれました。

 1865年、両親がブラジル皇帝ドン・ペドロ2世の王女の家庭教師として招かれたのを機にブラジルに渡りました。1870年、ベルナルデリはリオデジャネイロの帝国美術アカデミー(AIBA:Academia Imperial de Belas Artes)に入学します。

 当時、AIBAでは、学内コンクールで優勝したブラジル人学生に欧州留学費用を支給する制度があり、ベルナルデリはこれに応募するため、1878年にブラジル国籍を取得しました。しかし、この年のコンクールは激戦で、ベルナルデリとロドルフォ・アモエド(後に、ベルナルデリと並び、ブラジル近代絵画を代表する巨匠のひとりとなります)がともに1等を獲得。審査委員会は両社は甲乙つけがたいとして、ブラジル政府に対して2人分の留学費用の支給を求めたものの、これは認められず、アモエドにのみ留学費用が支給されることになりました。このため、ベルナルデリは、弟で彫刻家のロドルフォ・ベルナルデリとともにイタリアに渡り、1888年に帰国するまでの間、フランチェスコ・パオロ・ミチェッティやジョヴァンニ・セガンティニ等の画家と親交を結んでいます。

 今回ご紹介の切手に取り上げられた「母性」は、渡欧以前の1878年から制作が開始され、ローマ滞在中の1886年に完成した作品で、ベルナルデリの初期の代表作として知られています。

 1888年に帰国した後、ベルナルデリはリオデジャネイロを拠点に活動し、1889年のパリ万博や1893年にシカゴ万博等に作品を出品したほか、国立美術学校教授、リオデジャネイロ市立劇場の美術装飾監督などを歴任。さらに、1906年の第3回汎米会議、1908年のリオデジャネイロ開港100年、リオデジャネイロ博覧会など、記念切手の原画も手掛け、1916年にはブラジル政府から栄誉勲章を授与されました。

 なお、彼は1936年4月6日に亡くなりましたが、その死後、エンリケおよびロドルフォのベルナルデリ兄弟の美術界への貢献をたたえて、リオデジャネイロ市コパカバーナ地区のリド広場には、兄弟の像が建てられています。

 さて、現在、8月の五輪開催にあわせて、リオデジャネイロを題材とした本を刊行すべく、制作作業を進めています。書籍のタイトルや刊行日など、詳細につきましては、追々、このブログでもご案内いたしますので、よろしくお願いします。

 
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アジア国際切手展<CHINA 2016>のご案内
2016-05-07 Sat 09:59
      中国・チワン族(1962)

 本年(2016年)12月、中華人民共和国広西チワン族自治区南寧市において、アジア国際切手展<CHINA 2016>(以下、南寧展)が開催される予定です。同展の日本コミッショナーは、不詳・内藤がお引き受けすることになりましたが、その特別規則が発表になりましたので、出品に関する事項を抜粋し、その概要をお知らせいたします。

 正式な規則の文言ならびに出品に必要な書類の用紙は、一般社団法人全日本郵趣連合のウェブサイト左側の「国際切手展情報」に掲載のPDFファイルをクリックしてご覧ください。なお、印刷・製本された状態のブルテン等はこの記事をアップした時点では制作されていないほか、同展のウェブサイトも未開設のようです。

 以下、展覧会の概要です。

1.会期 2016年12月2日 – 6日(5日間)

2.会場 南寧国際会展中心(Nanning International Convention and Exhibition Center、106 Minzu Ave, Qingxiu, Nanning, Guangxi)

3.出品申込と結果の通知
 出品申込に際しては、所定の書式(一般社団法人全日本郵趣連合のウェブサイトでダウンロードできます)に必要事項を記載の上、作品の内容を説明するページ(タイトルないしはプランのリーフ。英文)のコピーを添えてコミッショナー宛にお送りください。郵送だけではなく、電子メールでのご送付も受け付けます。なお、連絡先は文末に記載しております。

 現地組織委員会への提出期限が2016年6月15日ですので、国内の受付〆切は6月12日(コミッショナー必着)とします。(なるべく、6月以降に到着するようにお送りいただけると助かります)ご出品の可否は、2016年8月1日までにコミッショナーに告知されることになっています。

4.出品クラス
競争出品
― Class 1:FIAPチャンピオン・クラス(2006-2015年の10年間にFIP/FIAP展において3回以上LG受賞の作品)
― Class 2:国別伝統  1)中国 2) 中国を除くアジア大洋州 3)その他
― Class 3:郵便史 1)中国 2) 中国を除くアジア大洋州 3)その他
― Class 4:ステーショナリー
― Class 5:航空郵趣
― Class 6:宇宙郵趣
― Class 7:テーマティク A)自然 B)文化 C)科学技術
*出品申込書には作品がA-Cのどのサブクラスに該当するかを記入してください。
― Class 8:マキシマフィリー
― Class 9:収入印紙
― Class 10:ユース A)2016年1月1日時点で10歳から15歳 B)同16歳から18歳 C)同19歳から21歳
― Class 11:文献 1) 2011年1月1日以降に出版された書籍
2) 2014年1月1日以降発行の雑誌
3) 2014年1月1日以降に出版されたカタログ
*文献の出品には、通常の出品申込書に加え、文献専用の申込書(一般社団法人全日本郵趣連合のウェブサイトでダウンロードできます)も提出してください
― Class 12ワン・フレーム(1フレーム出品)
  出品申込書には、以下のA-Hのどのサブクラスに該当するか、ご記入ください。
  A)国別伝統 B)郵便史 C)ポスタル・ステーショナリー D)航空郵趣 E)宇宙郵趣 F)テーマティク
G)マキシマフィリー H)印紙
 *ワン・フレーム出品には賞状のみでメダルは授与されません。また、マルチ・フレームからの抜粋展示は好ましくありません。
― Class 13 現代郵趣
 現代郵趣の最高水準の作品を展示して、この分野の収集を促進するとともに、郵政当局に対して1980年以降(1980年から現在まで)に発行されたマテリアルを収集・研究しているフィラテリストが相当数存在していることを示すためのクラスで、(A)国別伝統、(B)郵便史、(C)ステーショナリーの各分野での出品が可能です。
 出品作品には、審査の結果、しかるべきランクの授賞メダルが授与され、そのデータはFIAPの公式記録にも掲載されます。なお、採点の結果、60点以下の場合はメダルではなく参加証が授与されます。
 出品作品への割当フレーム数は3または5フレームで、他部門への出品と重複しての出品も可能です。

 *以前の出品作品のタイトルを変更して出品する場合は、必ず、以前のタイトルを出品申込書に記載してください。

5.リーフのサイズとフレームの割当数
・1フレームは16リーフ構成で1リーフの大きさは23cm×29cm以内としてください。
・黒色ないしは濃色のリーフは受け付けません。
・フレームの割当数
 8フレーム :チャンピオン・クラスならびに一般競争出品のうち、過去にFIP展/FIAP展で大金銀賞以上を受賞した作品
 5フレーム :初出品もしくは過去のFIP展/FIAP展で金銀賞以下を受賞した作品
 ユース部門 :1-3フレーム (10.A)/2-4フレーム (10.B)/3-5フレーム (10.C)
 ワン・フレーム:1フレーム
 現代郵趣:3または5フレーム

6.出品料
・ユース、文献、1フレームを除く各部門の出品料は1フレーム50米ドル
・ユースの出品料は無料
・文献の出品料は1件につき70米ドル
・1フレーム部門の出品料は1件につき70米ドル

7.作品の搬入と返却
・作品搬入は2016年11月30日までにコミッショナーが行うことになっております。したがって、コミッショナーと同行の上、ご本人が作品を搬入される場合を除き、コミッショナーが作品をお預かりすることになりますが、その場合は、別途、指定の条件をご承諾いただくことが前提となります。そのほか、なお、コミッショナーとの作品の受け渡しに関する詳細等については、内藤までお問い合わせください。
・文献出品は2016年11月2日までに各タイトルにつき2部ずつ、下記宛に送付してください。
Guangxi Philatelic Association
No.66 Bao Ai Road, Nanning, Guangxi 530015, China
・〆切を過ぎて到着した作品は審査の対象外となります。作品未着の場合、出品料は返金されません。
・出品物は取り外し可能な保護カバーをつけ、各リーフの表面左下に展示順の番号を記してください。また、出品物は組織委員会の支給する指定の封筒に入れて搬入してください。

8.コミッショナー連絡先
 内藤陽介(ないとう・ようすけ)
 ご連絡は本ブログ右側、プロフィール下のメールフォームをご利用ください。

 なお、本日の記事の冒頭に掲げた切手は、1962年に中国で発行された民族舞踊シリーズ(第1次)のうち、チワン族の伝統舞踊“撈蝦舞”を取り上げた1枚です。チワン族自治区での切手展のご案内ということで、持ってきました。

 1人でも多くの皆様のお申込み・お問い合わせを心よりお待ちしております。

 
 ★★★ 講座のご案内 ★★★

 ・よみうりカルチャー荻窪 「宗教と国際政治」
 4月から毎月第1火曜の15:30より、よみうりカルチャー荻窪(読売・日本テレビ文化センター、TEL 03-3392-8891)で講座「宗教と国際政治」がスタートします。ぜひ、遊びに来てください。詳細は、こちらをご覧いただけると幸いです。
 

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 北朝鮮で36年ぶり党大会
2016-05-06 Fri 10:04
 北朝鮮で、きょう(6日)から、1980年以来36年ぶりに第7次朝鮮労働党大会が開催されます。というわけで、北朝鮮の党大会といえば、やはり、この切手でしょうか。(画像はクリックで拡大されます)

      北朝鮮・第5回党大会

 これは、1970年の第5次党大会に対して北朝鮮が発行した記念の小型シートです。

 北朝鮮の政権党である朝鮮労働党の党規約によれば、党大会は最高政策決定機関であり、党中央委員会により、5年に1回招集されることになっています。ただし、ともかくも規約どおりに開催されたといえるのは、第3次大会(1956年)から5年5ヵ月後に開催された第4次大会(1961年)のみで、過去、厳密に規約どおりに開催されたことはありません。

 今回ご紹介の切手の題材となっている第5次大会は、1970年11月2日から13日にかけて開催されました。

 本大会は、いわゆるパルチザングループと金日成の親族が秘書・政治委員に多数選出され、金日成独裁体制確立の総仕上げとなりました。また、この結果、金正日が後継者として確定するための基盤が整備された大会でもあります。

 イデオロギーの面では、金日成独裁体制の確立を背景に、主体思想が「党の唯一思想体系」とされ、そこから逸脱するいかなる主義・主張も排除されました。また、「社会のすべての構成員を労働者階級化し、階級のない社会を作ること」とする「社会主義の完全勝利」が究極の目標とされ、その実現のために、技術・文化・思想の三大革命路線が戦略として訴えられています。

 また、本大会では1961年以来の7ヵ年(実質10ヵ年)計画が総括され、この「計画の偉大な勝利」によって、北朝鮮が「工業・農業国」から「社会主義工業国」に変わったとされ、持続的な重工業の育成を主目標とする人民経済発展6ヵ年計画が採択されました。

 今回ご紹介の切手は、本大会の初日にあわせて発行されたものですが。その筆頭(左上)には、金日成を奉じる人々が描かれており、本大会の最優先課題が金日成独裁体制の完成を内外に示すことにあったことがうかがえます。また、左側上から2枚目の切手の下に「主体思想の完全勝利」の切手が配置されていることも、本大会の性質をよく表しています。

 なお、最下段右側には世界各国の人民が団結して「アメリカ帝国主義」を打倒することを表現した切手が配されていますが、北朝鮮当局はこの切手の存在を公式には認めておらず、北朝鮮で発行されている切手カタログではこの切手を除外した9種の切手からなる小型シートの写真が掲載されています。その理由は定かではありませんが、一説によると、打倒されている米兵のU.S.の文字がS.U.と逆になっており、“ソヴィエト・ユニオン(ソ連)”と誤解される懸念があったためともいわれています。


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 こどもの日
2016-05-05 Thu 18:07
 きょう(5日)は“こどもの日”です。今年(2016年)は、ユダヤ暦5776年ニサン月(1月)27日の“ショアの日(ホロコースト記念日。西暦1945年1月27日のアウシュヴィッツ解放記念日をユダヤ暦に換算して制定)”とも重なりましたので、この切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

       チェコスロヴァキア・テレジーン収容所30年(児童画)

 これは、1968年にチェコスロヴァキアが発行した“ミュンヘン協定30年”の記念切手のうち、テレジーン(ドイツ語名テレジエンシュタット)収容所の子供が描いた収容者の子供(画面左側)とゲシュタポの児童画を取り上げた1枚です。

 1938年9月30日に行われたミュンヘン会談の結果、対独宥和政策を取る英国のネヴィル・チェンバレン首相、フランスのエドゥアール・ダラディエ首相は、「ズデーテンラントは我々の最後の領土的要求であり、チェコスロヴァキアの独立を侵害するつもりはない」と主張するヒトラーに譲歩し、ズデーテン地方のドイツ編入を容認。同年10月1日には、ズデーテンラントでのドイツによる軍政が施行されました。その後、ヒトラーは前言を翻し、1939年3月、チェコスロヴァキア国家を解体。ドイツはチェコ地域の主要部を併合して、ボヘミアとモラビアの主要部分にベーメン・メーレン保護領(ボヘミア・モラビアのドイツ語読み)を設置しました。

 さて、テレジーン(テレジエンシュタット)は、もともとは、18世紀後半にオーストリアが建設した要塞で、その名は女帝マリア・テレジアにちなんで命名された都市です。

 1941年10月、ベーメン・メーレン保護領副総督にして国家保安本部長官だった親衛隊大将のラインハルト・ハイドリヒは、同年末までに保護領を“ユーデンライン(ユダヤ人が存在しない地)”にすると宣言し、11月26日から12月3日にかけてプラハとブルノのユダヤ人5000人をリッツマンシュタット(ポーランド名ウッチ)のゲットーへ追放しようとしました。しかし、リッツマンシュタットの行政当局は同地のユダヤ人の受け入れは限界に達しているとしてこれを拒否。このため、保護領のユダヤ人を一時的に収容する中継収容所が必要となり、1941年11月に建設されたのが、テレージエンシュタット強制収容所です。

 この収容所は、国際赤十字の視察調査を受け入れるための施設という色彩が強かったため、他の収容所より外観が丁寧に整えるなど、収容者を優遇していることを装う風が整えられていたことでも知られています。その一環として、1943年7月には、テレージエンシュタット収容所から発送する小包用の切手も発行されました。

 もっとも、実際のテレージエンシュタット収容所には、1941年11月24日から1945年4月20日までの間、総計14万人以上のユダヤ人が収容され、そのうち3万3000人以上が亡くなっています。この数字は、他の収容所よりは多少はましだったのかもしれませんが、それでも、過酷な状況であったことには変わりありません。

 また、『夜と霧』の作者、ヴィクトール・フランクルを含む8万8000人は、ここからさらにアウシュヴィッツなどへ移送されており、テレージエンシュタットは、欧州各地から移送した収容者を次の目的地に送るまでの中継地点、すなわち、“通過収容所”としての性格も強かったといえましょう。

 テレジエンシュタットを含むヨーロッパ各地からすし詰め状態の貨車に乗せられて、アウシュヴィッツに連れて来られたユダヤ人は、13歳以上の男性、女性(の大半)と13歳以下の子供、老人に分けられ、家族は離れ離れにされました。そして、収容所到着後、大半の女性と13歳以下の子供、老人などのグループは“無用”と見なされて、剃髪された後、そのままシャワールームに似せたガス室に送られ、登録もされぬまま処刑されました。現在、アウシュヴィッツの犠牲者の数が諸説入り乱れてよくわからないのは、この段階で処刑された人々が多かったことも一因となっているといわれています。

 なお、テレジエンシュタットとアウシュヴィッツの関係については、拙著『アウシュヴィッツの手紙』でもいろいろとまとめておりますので、機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。 

 * 本日、アクセスカウンターが165万PVを超えました。いつも閲覧していただいている皆様には、あらためてお礼申し上げます。


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 世界の国々:国際連合
2016-05-04 Wed 16:49
 アシェット・コレクションズ・ジャパンの週刊『世界の切手コレクション』2016年5月4日号が先週、発行されました。僕が担当したメイン特集「世界の国々」のコーナーは、今回は国際連合(以下、国連)の特集です。その記事の中から、この1点をご紹介します。(画像はクリックで拡大されます)

      国連・シャガールのステンドグラス

 これは、1967年に発行された“シャガールのステンドグラス”の国連切手です。

 ニューヨークの国連本部のパブリックロビー東側には、フランス国籍の画家マルク・シャガールと国連スタッフが1964年に寄贈した幅4.6m、高さ3.7mステンドグラスが設置されています。

 ステンドグラスは、1961年、コンゴ動乱の停戦調停に赴く途上、飛行機事故で亡くなった第2代事務総長のダグ・ハマーショルドと15名の記念碑として、シャガール本人が制作したもので、平和と愛の象徴として、花の中から現れた天使と母子、その周囲に平和を求めてもがく人々を表現したものです。今回ご紹介の切手は、6枚連刷のシート構成で、壁画を再現したもので、作品に穴をあけないよう、ルレット目打になっています。

 さて、『世界の切手コレクション』5月4日号の「世界の国々」では、国連結成までのプロセスと、1950年の朝鮮戦争に参加した“国連軍”についてまとめた2本のコラムのほか、1951年に発行された最初の国連切手、欧州本部とレマン湖、日本の国連加盟、ウィーンの国連都市の切手などもご紹介しています。機会がありましたら、ぜひ、書店などで実物を手に取ってご覧ください。

 なお、僕が担当する「世界の国々」は、次回は本日(4日)発売の5月11号でのヴァティカンの特集になります。こちらについては、11日以降、このブログでもご紹介する予定です。


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 憲法記念日
2016-05-03 Tue 12:50
 きょう(3日)は憲法記念日です。というわけで、世界の憲法関連切手の中から、この1枚です。(画像はクリックで拡大されます)

      ブラジル・憲法100年

 これは、1991年10月7日にブラジルで発行された“憲法100年”の記念切手です。
 
 ブラジルの憲法は、1822年にポルトガルから独立したことを受けて制定された1824年憲法が最初です。ただし、1824年憲法の制定に際しては、当初、憲法制定議会による起草が試みられたものの、皇帝ペドロ1世によって議会が解散されたため、皇帝から授けられる欽定憲法として公布・施行されました。

 1889年11月15日、共和革命により帝政が倒れると、共和国暫定政府首班に就任したデオドロ・ダ・フォンセカは、同年12月、行政府の5人委員会と法学者のルイ・バルボーザを加えたメンバーにより、新憲法案の起草作業に着手します。その後、革命1周年の1990年11月15日を期して憲法制定議会が招集され、11月22日から議会の憲法委員会(21人委員会)での検討作業が開始されます。最終的な草案がまとまったのは1891年2月21日のことで、これを受けて、3日後の2月24日、21人委員会は憲法の公布を宣言しました。

 ちなみに、前述の通り、ブラジルの憲法としては、1891年憲法よりも前に1824年憲法が存在していますが、切手では“最初のブラジル憲法100年”との銘が入っています。これは、(正確には)共和制移行後、最初の憲法という意味で、それゆえ、切手の発行も1891年憲法から起算して100周年の1991年の発行となったわけです。また、切手の図案は憲法起草に関わった6人(5人委員会+バルボーザ)を描く絵画を取り上げたもので、中央の顎鬚の人物がダ・フォンセカ(1891年憲法下でブラジルの初代大統領に就任)、その左隣がバルボーザ、さらにその左隣の礼装姿の人物が後にフロリアーノ・ペイショト(ダ・フォンセカ政権時代の副大統領で、後に第2代大統領)です。

 1891年憲法は、バルボーザの発案によってアメリカ合衆国憲法とアルゼンチン憲法を参考にして起草されており、ブラジル国家は、“ブラジル合衆国”として、各州が独自の州憲法と州軍を保有する、地方分権的な連邦共和制国家とされました。また、貴族制度が廃止されたほか、正・副大統領の直接選挙、三権分立が定められています。

 なお、ブラジル1891年憲法では、第88条で「直接にせよ、間接にせよ、単独にせよ、他国と同盟にしてにせよ。すべて征服の戦争には参加しない」として侵略戦争の放棄が規定されています、同じく第34条では連邦議会の権限として「仲裁に訴えることが可能でなく、またはそれが成立しなかったときに戦争を宣言することを許すこと」とも規定されており、すべての戦争が放棄されているわけではありません。また、ブラジルでは、現在でも、18-45歳の男性に対して12ヵ月間の兵役義務が課せられています。

 さて、2013年の国際切手展にあわせて現地取材をしたものの、その後、諸般の事情でお蔵入りになっていたリオデジャネイロ本を作る企画が、8月の五輪開催を前に急遽復活し、現在、その制作作業を進めています。書籍のタイトルや刊行日など、詳細につきましては、追々、このブログでもご案内いたしますので、よろしくお願いします。


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 ブリュッセル空港、出発ロビー再開
2016-05-02 Mon 12:11
 3月22日のテロ事件で閉鎖されていたブリュッセル国際空港の出発ロビーが、きのう(1日)、約6週間ぶりに一部再開されました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      ベルギー・ナターシャ

 これは、1993年にベルギーで発行された“青少年のためのフィラテリー”の切手で、ベルギーのバンドデシネ(ベルギー・フランスを中心とした地域で好まれる形式のコミック)作家、フランソワ・ワルテリーのキャラクター、フライト・アテンダントのナターシャがブリュッセル国際空港を歩いている姿が描かれています。

 ナターシャは、ベルギー・フランス語圏のコミック誌『スピルー』1970年2月26日号に掲載された初めて登場したキャラクターで、1971年の『フライト・アテンダント、ナターシャ』以降、『スピル―』の出版元であるデュピュイ社から多くの単行本が刊行されています。物語は、若くセクシーなナターシャと同僚たち、そして恋人のワルターとのくっついたり離れたりの恋を軸に展開されており、彼女のキャラクターは、ストーリー作家のゴスと作画担当のワルテリーによって生み出されたものですが、その後、ストーリーに関しては、ゴス以外にも、ペヨ(スマーフの作者)、モーリス・ティリュー、ラウル・コーヴァン、マルク・ワステレンが担当しています。

 作画担当のワルテリーは、1946年、リエージュ近郊のアルジャントー生まれ。リエージュのサン・ルク美術学校の学生だった1962年に最初の作品を発表。翌1963年からスマーフで知られるペヨのアシスタントとして研鑽をつみ、1967年以降、後にナターシャを生み出すことになるゴスとのコンビで作品を発表するようになりました。代表作は、何と言っても、一連のナターシャ・シリーズですが、他にも、ルビーヌを主人公とした作品群も高い評価を得ています。


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