内藤陽介 Yosuke NAITO
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 きょうから<JAPEX>
2017-11-03 Fri 08:54
 きょう(3日)から5日まで、東京・浅草の東京都立産業貿易センター台東館6・7階で全国切手展<JAPEX>が開催されます。僕も、拙著『パレスチナ現代史 岩のドームの郵便学』のプロモーションを兼ねて「パレスチナ郵便史 1995‐2001」と題して、パレスチナ自治政府発足以降のカバーをまとめた1フレーム作品を出品しております。というわけで、きょうはその作品の中からこの1点です。(画像はクリックで拡大されます)

      メヴォ・アッザ交換局カバー(1996)  メヴォ・アッザ交換局カバー(1996・裏)

 これは、1996年10月28日、西岸地区北部・ナーブルスの南6㎞に位置するフワーラからガザ地区宛に差し出されたものの、受取人不明で差出人に返戻された郵便物です。

 1967年の第三次中東戦争でイスラエルに占領されたヨルダン川西岸地区(以下、西岸地区)とガザ地区では、1993年のオスロ合意に基づき、1994年5月、カイロでパレスチナ先行自治協定(PLOによる自治を開始するための具体的協定)が調印され、イェリコとガザで暫定自治が開始されました。

 これに伴い、5月4日にはガザ地区で、5月9日にはイェリコで、それぞれ自治政府管轄地域内ではイスラエルの郵政機関が閉鎖され、西岸地区とガザ地区(の自治政府統治地域)および東エルサレム(現在、エルサレム全域はイスラエルの実行支配下にあるが、パレスチナ自治政府は旧市街のある東エルサレムを“首都”と主張)を対象に、パレスチナ自治政府の郵政機関が発足しました。

 その際、飛び地の関係にあった西岸地区からガザ地区宛の郵便交換は、西岸地区からイスラエル領内を経由してガザ地区の入り口にあたるメヴォ・アッザに設けられたイスラエル側の交換局を通じてガザ地区に持ち込まれることとされました。

 今回ご紹介のカバーは、1996年10月28日、西岸地区のフワーラから差し出され、11月4日、ガザ局(ガザ地区の中央局)を経由して、翌5日、宛先のザワーイダまで運ばれています。しかし、受取人不明でガザ局に戻され、保管期間が経過した後、1997年2月5日、メヴォ・アッザの交換局に引き渡され、差出人に返戻されました。ちなみに、料金はこの時期のパレスチナ域内宛書状基本料金の100フィルスです。

 今回の展示は、紙幅の関係から、拙著『パレスチナ現代史 岩のドームの郵便史』ではあまり触れることのできなかった自治政府の郵便制度について、実際に逓送された郵便物を展示して、その概要をまとめてみました。あす(4日)12:30からの『パレスチナ現代史 岩のドームの郵便学』の刊行記念トークとあわせて、ご覧いただけると幸いです。


★★★ トークイベントのご案内  ★★★ 

 11月4日(土) 12:30より、東京・浅草で開催の全国切手展<JAPEX>会場内で、拙著『パレスチナ現代史 岩のドームの郵便学』刊行記念のトークイベントを予定しております。よろしかったら、ぜひ遊びに来てください。なお、詳細は主催者HPをご覧いただけると幸いです。


★★★ 世界切手展<WSC Israel 2018>作品募集中! ★★★

  明年(2018年)5月27日から31日まで、エルサレムの国際会議場でFIP(国際郵趣連盟)認定の世界切手展<WSC Israel 2018>が開催される予定です。同展の日本コミッショナーは、不詳・内藤がお引き受けすることになりました。

 現在、出品作品を11月10日(必着)で募集しておりますので、ご興味がおありの方は、ぜひ、こちらをご覧ください。ふるってのご応募を、待ちしております。


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 【出版元より】
 中東100 年の混迷を読み解く! 
 世界遺産、エルサレムの“岩のドーム”に関連した郵便資料分析という独自の視点から、複雑な情勢をわかりやすく解説。郵便学者による待望の通史!

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