内藤陽介 Yosuke NAITO
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 無事、帰国しました。
2018-06-02 Sat 19:07
      イスラエル展・クリティーク

 本日15:00頃、香港経由で、無事、イスラエルから帰国いたしました。世界切手展<WSC Israel 2018>の会期中、現地では、日本から参加された審査員の佐藤浩一さんご夫妻をはじめ、ご出品者の池田健三郎さん、吉田敬さんをはじめ、多くの方々にいろいろとお世話になりました。現地滞在中、お世話になった全ての方々に、この場をお借りしてお礼申し上げます。冒頭の写真は、会期最終日の31日、出品者と審査員の対話の時間に、僕の作品 Postal History of Auschwitz 1939-1945 の前で、担当審査員の皆さんと一緒に記念撮影してもらったものです。(以下、画像はすべてクリックで拡大されます)

 今回の切手展のメダルは、以下のように立体的なモノで、ユダヤ暦の新年に鳴らされる角笛の上に、エルサレム旧市街をかたどったデザインとなっています。なお、審査員用・コミッショナー用、各賞の受賞者用、すべて同じものでした。

      イスラエル展(2018)メダル

 一方、審査員・コミッショナー等への感謝状、出品者への賞状は下の画像のようなもので、上部にはエルサレム市内のさまざまな名所の写真がデザインされています。

      イスラエル展(2018)記念シート

 また、会期初日にあたる5月27日には、今回の切手展のロゴ入りの切手シートも発行されました。

      イスラエル展(2018)記念シート

 切手シートは、イスラエル第2の国歌ともいわれる「黄金のエルサレム」を題材としたものです。

 「黄金のエルサレム」は、1967年のイスラエル独立記念日の音楽祭の招待曲として、女性作詞・作曲家のナオミ・シェメルが制作したもので、イスラエルの歴史から現代の希望までをカバーした壮大な内容の楽曲です。切手シートには、エルサレムの街並みをバックに、その歌詞が記されています。ちなみに、日本イスラエル親善協会による歌詞の日本語訳は、以下の通りです。

 山々の空気は葡萄酒のごとく澄み
 松の香は 鐘の音とともに黄昏の風にのる
 その内に城壁をいだき ひとりたたずむ その町は
 樹と石がまどろむとき 夢の中に捕らわれる
 黄金のエルサレムよ 銅と光のエルサレムよ
 わたしはあなたの調べを奏でる 竪琴ではないか

 なお、展覧会主催者側の報道資料による歌詞の英訳では、上記の日本語訳の“竪琴”の部分が“violin”となっており、切手のデザインもそれにあわせたものとなっています。

 「黄金のエルサレム」が発表されて間もない1967年6月5日、第3次中東戦争が勃発し、イスラエルはそれまでヨルダンの統治下にあった東エルサレム占領し、東西エルサレム統合の悲願を果たしました。こうしたこともあって、「黄金のエルサレム」はイスラエル国民の間で大いに人気を博し、発表翌年の1968年には、この曲を新国歌とする法案まで出されたほどでした。(結局、同案は否決されましたが)

 今回の切手展は、一義的には、イスラエル建国70周年の記念行事の一環という位置づけですが、現地の関係者挨拶などでは、1967年の“東西エルサレム統合”から50年ということも盛んに強調されていました。切手シートの題材も、彼らのこうした思いを強くにじませたものと理解してよいと思います。ちなみに、この無目打の切手シートは、切手シートの身での販売はなく、切手展のカタログの付録として、3000部のみ発行されたもので、切手上部には3000番までの番号が入っています。

 ちなみに、東西エルサレムの“統合”の問題については、拙著『パレスチナ現代史 岩のドームの郵便学』でも、関連する切手や郵便物とともに、詳しくご世通名しておりますので、機会がありましたら、ぜひお手にとってご覧いただけると幸いです。

 さて、今年は、この後、8月にチェコ・プラハでの世界切手展、9月にマカオでのアジア切手展、11月にタイ・バンコクでの世界切手展が予定されています。このうち、9月のマカオ展には出品を予定しているほか、11月のバンコク展ではコミッショナーを仰せつかっており、関係の皆様にはいろいろとお世話になることがあるかと思われますが、引き続き、よろしくお願いいたします。
 

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