内藤陽介 Yosuke NAITO
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 チェ・ゲバラ生誕90年
2018-06-14 Thu 01:42
 1928年6月14日、アルゼンチンのロサリオで、チェ・ゲバラことエルネスト・ゲバラが生まれてから、今日でちょうど90年です。というわけで、ゲバラ関連の切手の中から、こんな切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      キューバ・内務省前シルエット

 これは、2016年、キューバで発行された“内務省55周年”の記念切手で、ハバナの革命広場に面した内務省の壁面と、そこに掲げられたキューバ国旗ならびに、ゲバラの最も有名な肖像である“英雄的ゲリラ”の巨大な鉄製レリーフが取り上げられています。ゲバラ関連の切手は数多く発行されているのですが、今回は、生誕90周年にちなみ、そのなかから“90ペソ(人民ペソ)”の切手を選んでみました。

 キューバ内務省は、プラヤ・ヒロン事件直後の1961年6月6日、国内の治安維持・思想統制のために創設された組織で、社会主義政権特有の“反革命”摘発組織として、恐れられています。

 さて、1967年10月9日、ゲバラがボリビアで処刑されたとの第一報がキューバにもたらされましたが、CIAが遺体を早々に処理してしまったため、キューバ側は遺体を確認できませんでした。このため、外交ルートや情報機関を通じて、カストロがゲバラ死亡の事実を確認したのは死後約10日後のことで、10月18日になって、ようやく、内務省前の革命広場で追悼集会が行われることになりました。

 追悼集会に際して、内務省の壁面には、建物と同じ高さの木製パネルが組み上げられ、そこに、1960年にアルベルト・コルダが撮影した報道写真“英雄的ゲリラ”を原画とする巨大な肖像画が掲げられました。そして、追悼集会では、その肖像画の下で、カストロが数十万人もの群衆を前に追悼演説を行い、その模様が新聞、テレビを通じて全世界に報じられたことで、“英雄的ゲリラ”のイメージは一躍世界的に知られるようになりました。

 追悼集会後も、内務省の壁面には“英雄的ゲリラ”を元にした肖像画が掲げられていましたが、屋外での展示ゆえに損傷が激しくなったため、後年、別の肖像画に差し替えられた後、1993年には、彫刻家のエンリケ・アビラ・ゴンザレスによって鉄製レリーフが制作されて設置され、現在に至っています。なお、レリーフの右下には、“Hasta la Victoria Siempre(常に勝利に向かって)”との彼の言葉が掲げられています。

 さて、現在制作中の拙著『チェ・ゲバラとキューバ革命』では、今回の鉄製レリーフを含め、彼の死後、ゲバラが神格化されていく過程で、“英雄的ゲリラ”がどのように扱われてきたのか、という点についても触れる予定です。諸般の事情で制作作業が予定よりも大幅に遅れており、心苦しい限りなのですが、正式な刊行日等、詳細が決まりましたら、このブログでも随時ご案内いたしますので、よろしくお願いします。
  

★★★ 近刊予告! ★★★

 えにし書房より、拙著『チェ・ゲバラとキューバ革命』が7月刊行予定です!
 詳細につきましては、今後、このブログでも随時ご案内して参りますので、よろしくお願いします。

      ゲバラ本・仮書影

(画像は書影のイメージです。刊行時には若干の変更の可能性があります) 

 なお、当初、『チェ・ゲバラとキューバ革命』は、2018年5月末の刊行を予定しておりましたが、諸般の事情により、刊行予定が7月に変更になりました。あしからずご了承ください。


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