2018-09-17 Mon 02:31
きょう(17日)は“敬老の日”です。というわけで、こんな切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)
これは、1999年にキューバが発行した“アーネスト・ヘミングウェイ生誕100年”の記念切手で、ヘミングウェイの肖像と、彼の代表作『老人と海』を思わせる小舟と巨大なカジキが描かれています。 『老人と海』は、1951年に執筆、1952年に出版された作品で、ヘミングウェイはこの作品により、1954年のノーベル文学賞を受賞したと評価されています。 キューバで暮らす老漁師のサンティアゴは、85日にわたる不漁の後、1人で小舟に乗ってメキシコ湾に出かけると、久しぶりに大物のカジキがかかり、4日間の長期戦の末に獲物を仕留めます。ところが、カジキが大きすぎて舟に引き上げられなかったため、舟の横に縛りつけて港へ戻ろうとしたものの、今度は魚を狙う鮫に幾度となく襲われ、ようやく漁港にたどりついたとき、仕留めたカジキは鮫に食い尽くされ、ほとんど骨だけになっていました。 物語のあらすじをごく簡単に要約するとこんな感じになりましょうか。 さて、ヘミングウェイは、キューバ・ハバナ郊外のサンティアゴ・デ・パウラの邸宅、“フィンカ・ビヒア”で人生の3分の1にあたる約22年間を過ごしており、『老人と海』を含む主要作品の大半はキューバで執筆されました。 キューバを愛した彼は、革命戦争の混乱期こそキューバを離れたものの、1959年1月に革命が達せられると、再会第一便の飛行機でキューバの飛行場に降り立ち、キューバ国旗にキスをして「俺はヤンキーじゃないんだ」との第一声を発しています。 なお、ヘミングウェイがフィンカ・ビヒアで『老人と海』の執筆に勤しんでいた、革命以前のキューバについては、現在制作中の拙著『チェ・ゲバラとキューバ革命』でも、いろいろな角度からまとめています。諸般の事情で制作作業が予定よりも大幅に遅れており、心苦しい限りなのですが、正式な刊行日等、詳細が決まりましたら、このブログでも随時ご案内いたしますので、よろしくお願いします。 ★★★ 近刊予告! ★★★ えにし書房より、拙著『チェ・ゲバラとキューバ革命』が近日刊行予定です! 詳細につきましては、今後、このブログでも随時ご案内して参りますので、よろしくお願いします。 (画像は書影のイメージです。刊行時には若干の変更の可能性があります) ★★ 内藤陽介の最新刊 『パレスチナ現代史 岩のドームの郵便学』 ★★ 本体2500円+税 【出版元より】 中東100 年の混迷を読み解く! 世界遺産、エルサレムの“岩のドーム”に関連した郵便資料分析という独自の視点から、複雑な情勢をわかりやすく解説。郵便学者による待望の通史! 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。 スポンサーサイト
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