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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 建国記念の日
2019-02-11 Mon 03:37
 きょう(11日)は建国記念の日です。というわけで、毎年恒例、記紀神話にちなんで、この切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      鳥切手・15銭

 これは、1875年1月1日、外国郵便用として発行された“鳥切手”のうち、セキレイを描く15銭切手です。

 明治4年3月1日(1871年4月20日)に創業された日本の近代郵便制度は、明治5年7月(1872年8月)までにほぼ全土をカバーするようになりました。その反面、外国郵便に関しては、ながらく、日本人は全く手つかずの状況が続き、米仏の各国は開港地に“郵便局”を開設し、英国は香港切手を、米はそれぞれ本国の切手を持ち込んで、海外宛の郵便を行っていました。

 このため、明治5年3月1日(1872年4月8日)、明治政府は、まず、英仏米の在日郵便局を利用して外国との郵便交換を行うための「海外郵便手続」を公布。ついで、独自の外国郵便制度を創設するため、駐日米公使デロングの支援の下、米国人のサミュエル・ブライアンを交渉担当者として雇用し、米国との協議を開始します。

 その結果、明治6(1873)年2月、日米間で「皇米郵便交換条約」が結ばれ、明治8(1875)年1月1日、日本の外国郵便が正式にスタートしました。ちなみに、創業後の第一便は、西回り航路が1月7日発のネヴァダ号、東回り航路が翌8日発のアルトナ号で、いずれも、米パシフィック・メイル汽船会社の船でした。

 今回ご紹介の切手は、外国郵便の開始にあわせて発行されたもので、15銭という額面は、米国宛の書状基本料金(15グラムまで)に相当しています。ただし、15銭の料金は、1年後の明治9(1876)年1月1日に12銭に値下げすることが当初から決められていました。

 記紀神話によれば、国産みの際、性交の方法がわからなかったイザナギとイザナミが、セキレイが尾を上下に振る動作を見て、性交の仕方を悟ったとされています。このことから、セキレイは男女和合の象徴とされるようになり、婚礼の際の床飾りの一つに鶺鴒台が置かれるようになりました。

 切手はこのことを踏まえて、郵便を通じての日米間の友好親善を夫婦の和合に見立てて表現するため、セキレイを図案として取り上げたものと考えられます。

 さて、常々書いていることですが、記紀神話の記述は、それがそのまま歴史的事実であるとは考えられません。しかし、そういうレベルでいえば、『聖書』の記述にも歴史的事実としては認めがたいものが多々あるわけで、欧米のキリスト教世界で(信じるか信じないかは別の問題として)『聖書』の物語をたしなみとして国民に教えているのであれば、わが国でも民族の物語としての記紀神話を日本人の大半が常識として共有しているのが本来の姿でしょう。

 したがって、僕に言わせれば、歴史の授業ではなく、国語の授業で、小学生のうちから徹底的に記紀神話を教え込むべきだと思うのですが、そういうことを言うと、左巻きの人たちは「戦前の皇国史観が大日本帝国の侵略戦争を支える役割を果たした」などと主張して反対するんでしょうな。困ったものです。


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