内藤陽介 Yosuke NAITO
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 亡命政府25周年のラベル
2008-05-07 Wed 13:15
 中国の国家主席・胡錦濤が昨日(6日)来日しましたが、これにあわせて、都内ではチベット弾圧に抗議する集会やデモが都内であり、主催者発表で4000人のデモ参加者がチベット国旗を手に「チベットに自由を」とシュプレヒコールを上げて行進したのだそうです。

 というわけで、つい先ほど、我が家に届いたこんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

 亡命政権25周年ラベル(ポタラ)

 これは、1984年に作られたと思われるチベット亡命政府25周年記念の切手状のラベルです。デザインはチベット国旗とポタラ宮を組み合わせたもので、下部には“チベット1984 闘争と再建の25年”との文字が入っています。額面(といっていいのかどうかわかりませんが)は、10タムカとチベットの独自通貨で表示されていますが、実際の売価がインド・ルピーなり米ドルなりでいくらだったのかはよくわかりません。

 このラベルが、いかなる団体によって作られたのか、その詳細については現時点では調べきれていないのですが、オンピースの右側にはインド切手の断片(1982年に発行された灌漑の10パイサ切手のようです)が見えますので、インド国内でプライベートな義損証紙のようなものとして販売され、郵便物に貼られたものではないかと思います。

 ちなみに、今回入手したのは4種セットで、他には、中国によって破壊される以前の建築物と現状を並べて、中国の侵略をストレートに攻撃するようなデザインのものもあります。

 チベット亡命政府がらみのプロパガンダ・ラベルというと、今回ご紹介のモノが作られる10年前、1974年の万国郵便連合100年にあわせて作られたモノが有名ですが、どちらも実際の郵便には使えません。それでも、国連に議席を持たない(持てない)チベット側にとっては、こうしたラベルも、独立チベットの存在を内外にアピールするメディアとしては重要な意味を持っています。ちなみに、現在のチベット亡命政府は、かつてのチベットが独立国であったことの根拠の一つとして、独自の通貨・切手を発行していたことを挙げているわけで、彼らにとっての“切手”の意味はわれわれが想像する以上にはるかに重いものといってよいでしょう。

 今回ご紹介のモノ以外にも、チベットのプロパガンダ・ラベルに関しては、欧米で作られたと思しきモノもいろいろとあります。それらと、中国側がチベット支配を正当化するために発行してきたプロパガンダ切手を組み合わせて、チベット=中国関係史の本を作ってみたいのですが(ご興味をお持ちの編集者の方は、ぜひ、ご連絡ください)、さすがに、8月の北京五輪には間に合わないでしょうねぇ。それでも、来年3月の亡命政府50年の機会までには、なんとか形にしたいものです。

 ご案内
 5月10日(土)10:00より、東京・池袋の桐杏学園にて開催の切手市場にて、拙著『近代美術・特殊鳥類の時代』の即売・サイン会を行います。当日は、切手市場ならではの特典もご用意しておりますので、ぜひ、遊びに来てください。

 もう一度切手を集めてみたくなったら 
 雑誌『郵趣』の2008年4月号は、大人になった元切手少年たちのための切手収集再入門の特集号です。発行元の日本郵趣協会にご請求いただければ、在庫がある限り、無料でサンプルをお送りしております。くわしくはこちらをクリックしてください。 
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