内藤陽介 Yosuke NAITO
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 タイの赤十字切手
2008-05-08 Thu 11:15
 今日(5月8日)は世界赤十字デー。というわけで、赤十字がらみの切手の中から、こんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

 タイ赤十字募金

 これは、1917年1月、タイで発行された赤十字募金の切手です。切手上には寄付金つきの表示はないのですが、当時の普通切手(ラーマ6世シリーズ)に赤十字のマークを加刷したうえで、額面に一定の金額を上乗せして販売したもので、今回ご紹介の3サタン切手の場合は、2サタンの寄付金が上乗せされています。

 タイの赤十字は、1893年のフランスの侵攻によるシャム危機に際して、フランスとの戦闘で傷ついた将兵の看護にあたった民間のボランティア組織がそのルーツで、同年4月26日、当時の国王・ラーマ5世によって設立が認可されました。ただし、当時のタイは英仏による植民地化の危機の真只中で、国際赤十字への加盟申請を行うどころではありませんでした。そうこうしているうちに、1914年に第1次世界大戦が始まってしまい、タイの加盟申請はますます遅れ、結局、第一次大戦後の1920年5月27日になって、ようやく国際赤十字への正式加盟が認められています。

 この間もタイ赤十字協会は活動を続けており、1911年には狂犬病対策としてクイーン・サオワパー研究所が作られ、ワクチンの製造が開始されました。今回ご紹介の切手は、こうした活動資金を捻出するために発行されたものです。なお、この切手への加刷は、バンコクの日本企業、大山商店が担当したもので、20世紀初頭の日本企業の海外での活動を考える上でも興味深い史料となっています。

 なお、タイの歴史と切手については、拙著『タイ三都周郵記』でもいろいろとご説明しておりますので、よろしかったら、ぜひ、ご一読いただけると幸いです。

 ご案内
 5月10日(土)10:00より、東京・池袋の桐杏学園にて開催の切手市場にて、拙著『近代美術・特殊鳥類の時代』の即売・サイン会を行います。当日は、切手市場ならではの特典もご用意しておりますので、ぜひ、遊びに来てください。

 もう一度切手を集めてみたくなったら 
 雑誌『郵趣』の2008年4月号は、大人になった元切手少年たちのための切手収集再入門の特集号です。発行元の日本郵趣協会にご請求いただければ、在庫がある限り、無料でサンプルをお送りしております。くわしくはこちらをクリックしてください。
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