内藤陽介 Yosuke NAITO
http://yosukenaito.blog40.fc2.com/
World Wide Weblog
 体操切手(吊輪)
2008-08-13 Wed 14:22
 昨日から今日の午前中にかけての北京での日本人選手の獲得メダルは、柔道女子63キロ級で谷本歩実が五輪史上初の2大会連続オール1本勝ちで2連覇の金、男子体操の団体総合で日本チームが銀、競泳男子200メートル・バタフライで松田丈志が銅、でした。というわけで、メダル獲得競技シリーズの第3弾。すでに、柔道は10日、水泳は11日の記事で、取り上げましたので、きょうは体操ネタということで、この切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

 第5回国体(吊輪)

 これは、1950年に発行された第5回国民体育大会(国体)の記念切手のうち、体操の吊輪を取り上げたもので、いわゆる体操競技に関する切手としては日本で最初の1枚になります。

 1947年から1949年にかけて、日本の記念切手は濫造・濫発状態が続いていました。これに対して、日本国内はもとより、アメリカの日本切手収集家グループからも不満の声が上がり、アメリカに拠点を置く日本郵便切手研究クラブ(International Japanese Philatelic Specialists Study Club)の副会長・R.P.アレクサンダーがマッカーサー宛に、日本の記念切手発行政策の是正を求める書簡を出すほどでした。

 そのせいもあってか、1950年に入ると、記念切手の発行件数は大幅に減らされ、国体切手の発行も中止されるのではという観測がなされていました。実際、1948年・1949年の2年にわたって発行されていた冬季及び夏季大会の記念切手は、1950年は発行されていません。

 その流れで、秋季大会についても“ローカル・イベント”として記念切手の対象とすべきではないとの声が、収集家の間ではもちろん、郵政省内でも支配的になっていたようです。さらに、国会での大臣答弁で、周年記念の切手は四半世紀単位を原則とすると明言されたことから、「国体五周年」の記念切手の発行はありえないだろうというのが、当時の大方の見方でした。

 ところが、1950年8月に入ると、今回の国体に際しても従来同様の記念切手を発行すべきとの議論が郵政省内で急浮上。結局、9月4日の切手図案委員会において、会期初日の10月28日にあわせて、従来どおり、4種連刷の記念切手が発行されることになりました。ちなみに、1950年の国体(秋季大会)は、10月28日から11月1日まで、愛知県下8市町の50余の会場で開催され、29種目・1万7804名が参加しています。

 なお、記念切手の濫造・濫発を止めるきっかけになったとされるアレクサンダーの書簡や、その前後の状況については、拙著『濫造・濫発の時代』でもいろいろとご説明しておりますので、機会がありましたら、ぜひ、ご一読いただけると幸いです。

 もう一度切手を集めてみたくなったら 
 雑誌『郵趣』の2008年4月号は、大人になった元切手少年たちのための切手収集再入門の特集号です。発行元の日本郵趣協会にご請求いただければ、在庫がある限り、無料でサンプルをお送りしております。くわしくはこちらをクリックしてください。 
スポンサーサイト

別窓 | 日本:昭和・1945~1952 | コメント:2 | トラックバック:2 | top↑
<< 男か女か | 郵便学者・内藤陽介のブログ |  イギリスへの亡命>>
この記事のコメント
#1216
世界の体操切手を集めていた時期があります。ネットサーフィンしてますと旧ソ連が体操王国だったせいもあってけっこう体操切手の画像が貼られていました。日本では埼玉国体の女子体操選手の切手を愛用しています。体操女子も24年ぶりに5位入賞したのをお忘れなく。また体操切手を集めてみようと思っています。
2008-08-17 Sun 11:37 | URL | ツシマ #ECn66tzA[ 内容変更] | ∧top | under∨
 ツシマ様

 女子体操の切手も取り上げたかったのですが、今回はメダル獲得競技限定だったので、残念ながら…ということでご容赦ください。まぁ、次回のロンドンのお楽しみということにしておきましょう。

 収集を再開してみようかというお話。同じ収集家としてとてもうれしいです。

 これからもよろしくお願いいたします。
2008-08-27 Wed 22:48 | URL | 内藤陽介 #-[ 内容変更] | ∧top | under∨
コメントの投稿
 

管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック
谷本歩実 に関するブログのリンクを集めています!最新の検索結果をまとめて、口コミ情報をマッシュアップし… …
 体操ニッポンに個人総合24年ぶりの五輪メダルをもたらしたのは、年号が平成に代わる直前に生まれた19歳の内村航平(日体大)だった。 メダルへの道のりは平坦ではなかった。得意のゆかで好スタートを切ったが、続くあん馬で2度落下し、22位まで後退。それでもあ... …
| 郵便学者・内藤陽介のブログ |
copyright © 2006 郵便学者・内藤陽介のブログ all rights reserved. template by [ALT-DESIGN@clip].
/