内藤陽介 Yosuke NAITO
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 世界漫遊記:シギショアラ(前篇)
2008-12-29 Mon 10:35
 ご報告が遅くなりましたが、『キュリオマガジン』の2009年1月号が出来上がりました。僕の連載「郵便学者の世界漫遊記」は、今回と次回の2回に分けてドラキュラのモデルとされるヴラド・ツェペシュの生まれ故郷・シギショアラを取り上げます。その記事のなかから、今日は、こんなモノをもってきてみました。(画像はクリックで拡大されます)

 シギショアラ(切手)  シギショアラ(実際の風景)  シギショアラ(絵はがき)

 左は、1997年にルーマニアで発行されたシギショアラの風景を描く切手の1枚で、民衆広場から時計塔を望む景色が描かれています。中央は今年6月に僕が現地で撮影した写真で、右は社会主義時代の1963年に差し出された絵はがきです。

 シギショアラはルーマニアのほぼ中央に位置する都市で、12世紀にドイツ系のザクセン人がハンガリー王の招きに応じて辺境地区に定住したのが始まりといわれています。

 もともと、この土地は“第六要塞”を意味するカストゥルム・セクスと呼ばれていましたが、ザクセン人の商人や手工業者が増えていくにつれ、モルダヴィア(現在のルーマニアの東北部、カルパティア山脈とプルート川に挟まれた地域を指すことが多いが、ルーマニア領を越えてプルート川の東にあるドニエプル川にいたるベッサラビア地方を含めることもある)やワラキア(ドナウ川と南カルパティア山脈にはさまれた地域。モルダヴィアとの境界はミルコヴ川)との交易で発展しました。

 吸血鬼ドラキュラのモデルとされるヴラド・ツェペシュ(ヴラド3世)の父親、ヴラド2世は、1431年、神聖ローマ帝国から龍騎士団の騎士に叙任されましたが、この頃の彼はシギショアラに逼塞していました。ちなみに、龍騎士団のメンバーに選ばれたことで、ヴラド2世は龍(ドラコ)にちなんで“ドラクル”と呼ばれるようになり、このドラクルの息子ということで、ヴラド3世には“ドラクラ”とのあだ名が付けられ、それがドラキュラの語源になります。

 シギショアラでのヴラド2世の旧宅、すなわち、ヴラド3世の生家は現存しており、現在ではカーサ・ヴラド・ドラクルという名のレストランになっています。今回ご紹介の画像は、いずれも、正面にシギショアラのシンボルの時計台、その右側にお目当てのレストラン(黄色の壁の建物)が見えるという構図を取っていますが、1997年の切手ではレストランの看板が見えているにもかかわらず、社会主義時代の葉書ではそのような看板は確認できません。外国人観光客をも視野に入れたレストランの営業というものは、やはり、民主化以降のことなのでしょうね。

 さて、今回の記事では、カーサ・ヴラド・ドラクル訪問記を中心にシギショアラとその歴史についてまとめてみました。機会がありましたら、ぜひ、ご一読いただけると幸いです。


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