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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 宮古島の先には…
2009-11-27 Fri 09:22
 きのう(26日)、2010年度予算の概算要求の無駄を公開で洗い出す“事業仕分け”で、沖縄県の南西諸島の島嶼防衛に重点配分すべく防衛省が求めていた自衛官の3498人増員(要求額は約72億円)について、事実上の予算計上見送りという結論が出ました。というわけで、きょうはこの1枚です。

 富山印

 これは、終戦直後、アメリカ軍政下の沖縄・宮古地区で発行されたもので、靖国神社を描く戦前の17銭切手に通信部長・富山常仁(とみやま・じょうじん)の印を押した暫定切手です。

 終戦直後の宮古島には、1945年12月8日、アメリカの海兵隊が進駐し、軍政を施行しています。これに伴い発足した宮古群島郵便局では、沖縄本島とはちがい、戦前と同様の郵便が継続して行われていました。こうした状況の下で、1946年2月1日から1948年6月30日まで、宮古地区では切手の収入減を明確にするため(日本時代に売られていた切手と、アメリカ軍政下で売られた切手を区別するため)、こうした“富山印”の暫定切手が使われたというわけです。

 さて、今回の“事業仕分け”では否定された格好になった南西諸島の国防事情ですが、非常にお寒い状況であることは広く知られているとおりです。

 すなわち、南西諸島地域は、中国や台湾に接しており、尖閣諸島などの領土問題や排他的経済水域をめぐる日中間の対立などを抱えた地域です。実際、先島諸島近海では、中国がわが国の領海を侵犯して無許可海洋調査を繰り返しているばかりか、調査船“護衛”の名目で中国海軍の艦隊が日本側を威圧するための航海を何度も行っています。もちろん、台湾有事なんてことになったら、中国から見て太平洋への出口にあたる、このエリアが焦点となるのはいうまでもありません。

 それにもかかわらず、先島諸島は、宮古島にある航空自衛隊レーダーサイト以外は自衛隊がまったく駐留していない“軍事空白域”となっています。これでは、レーダーで“異変”を察知できたとしても、実際の対応が間に合わないということにもなりかねません。

 今回の防衛省側の要求は、“即応性の向上が特に必要な第1線部隊に限定”した自衛官の増員であり、他国の特殊部隊やゲリラに備えるためにも不可欠なものと思われます。出席した長島昭久防衛政務官の「人件費は自助努力で捻出するので増員は認めてほしい」との説明を聞くと、この要求が国防上、いかに切迫したものであるかわかろうというものです。

 それにもかかわらず、「自衛官は定数減の分のコスト削減が進んでいない」として、これを退けた“仕分け人”のメンタリティというのは、僕にはどうも理解ができませんねえ。ひょっとすると、現政権は、南西諸島は中国に差し出してもかまわないとでも考えているのでしょうか。“仕分け人”の一人として、連日、テレビの画面に登場する女性国会議員が、父親は台湾出身で、ご本人も北京大学漢語中心に留学したこともある人物だそうです。まさか、“国益”の“国”の意味するところが、僕たちと違うということがなんでしょうかねぇ。


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