内藤陽介 Yosuke NAITO
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 ルーマニア革命20年
2009-12-22 Tue 10:02
 チャウシェスク独裁政権が崩壊した1989年12月22日のルーマニア革命から20年がたちました。というわけで、きょうはこんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      シビウの穴あき国旗     穴あき国旗(軍事博物館)

 左の切手は、1990年にルーマニアが発行した民主革命1周年の記念切手でチャウシェスク政権の崩壊に際して、共産国家の国章を切り取った国旗(穴あき国旗)を掲げるシビウの市民が描かれています。右の写真は、ブカレストの軍事博物館の展示品で、革命直後の穴あき国旗の実物です。ちなみに、ここに示したように旧国章を切り抜く前の共産主義時代の国旗については、下に、国連が発行した国旗シリーズの1枚をご覧ください。

      ルーマニア国旗

 1989年12月17日、ハンガリー系の人権派神父であったラースロー・テケシュの強制退去をめぐり、これに反対するティミショアラ市民と治安部隊の衝突で多くの犠牲者が発生しました。いわゆるティミショアラ事件です。

 “暴徒”を鎮圧したチャウシェスクはすっかり安心し、予定通り、翌12月18日から外遊先のイランへと旅立ちました。

 しかし、治安部隊の発砲によりティミショアラで多数の犠牲者が出たという情報は、ただちにVOA(アメリカの声)などによって全世界に伝えられます。ルーマニア国内では事件についての報道はなく、首都ブカレストも表面的には平穏を保っていたが、ティミショアラ事件の情報は口コミでルーマニア国内を駆け巡り、ブラショフ、アラド、シビウ、クルージュなどでも暴動が発生。翌19日にはルーマニア全土に非常事態宣言が布告されました。

 チャウシェスクは20日にイランから帰国し、情勢報告を受けると、国営ルーマニア放送のテレビを通じて演説をおこない、発砲は“暴徒”鎮圧のためにやむを得なかったと説明。しかし、ティミショアラの市民や犠牲者たちを“フーリガン”“外国のスパイ”と非難した彼の演説は、結果的に、多くの国民の猛反発を買います。

 そして、21日、チャウシェスクはブカレスト中心部の勝利広場で官製集会を開きましたが、群衆の中から「チャウシェスク打倒」、「ティミショアラ」の野次が飛び、爆竹が炸裂し、演説を中断。翌22日、全土に戒厳令を発し、軍に治安回復を命じましたが、軍は命令を拒否し、かえって装甲車で大統領官邸のある共和国広場に押し寄せてきました。ここにいたり、チャウシェスク夫妻は党本部からヘリコプターで脱出し、独裁政権は崩壊したのです。

 なお、ルーマニア革命については、拙著『トランシルヴァニア/モルダヴィア歴史紀行』でもいろいろとご説明しておりますので、機会がありましたら、ぜひ、ご覧いただけると幸いです。


 ★★★ 出版記念パーティーのご案内 ★★★

 『トランシルヴァニア/モルダヴィア歴史紀行』の刊行を記念して、ルーマニア民主革命20周年の記念日にあたる12月22日、下記のとおり出版記念パーティーを開催いたします。当日は、僕のトークのほか、日本におけるジプシー・バイオリンの第一人者、古館由佳子さん(当日は彼女のCDも販売します)による生演奏もお楽しみいただけますので、ぜひ、遊びに来てください。

      トランシルヴァニア/モルダヴィア歴史紀行      古館由佳子 古館由佳子さん

 ・日時 2009年12月22日 18:30~

 ・会場 レストラン・ルーマニア(本格的ルーマニア料理のレストランです。)
     *東京都中野区本町1-32-24(東京メトロおよび都営地下鉄中野坂上駅1分)
      tel: 03-5334-5341 地図などはこちらをご覧ください。
      料理は下の画像のようなイメージで、ブッフェ・スタイルです。
      ルーマニアのワイン(もちろん飲み放題)も出ます。

       ルーマニア料理

 ・会費 7000円(『トランシルヴァニア/モルダヴィア歴史紀行』1冊つき)
     *当日会場にてお支払いをお願いいたします。

 ・参加ご希望の方は、キュリオマガジン編集部まで、電子メール(info@fujimint.com)にてお申し込みください。たくさんの方々のお越しを心よりお待ちしております。

 
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