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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 サヌアの消印
2010-01-06 Wed 15:23
 アルカイダ系組織の活動が活発化し、イエメンの治安悪化が懸念される中、サッカーのアジア杯最終予選の日本×イエメン戦が、こんや(6日)首都のサヌアで行われます。というわけで、きょうはイエメンがらみの1枚です。(画像はクリックで拡大されます)

      サヌア消印

 これは、サヌアで使用されたオスマン帝国の1ピアストル切手です。

 現在のイエメンの領域は、かつて、北部はオスマン帝国の支配下に、南部はイギリスの支配下に置かれていました。1918年、第一次大戦で敗れたオスマン帝国がこの地を撤退すると、現地のザイド派(シーア派の一派)指導者であったイマーム・ヤフヤーはイエメン・ムタワッキル王国の独立を宣言。1930年代に北イエメン全域を征服しました。この王国が1926年に発行したのが、イエメン最初の切手です。

 さて、オスマン帝国時代の(北)イエメンに近代郵便制度が導入されたのは、1868年、サヌアにオスマン帝国の郵便局が設けられたのが最初です。当時の消印は、ここに示すように、二重の円の中にアラビア語で地名が入っているもので、日付の表示はありません。なお、主要都市での郵便局の開局は、タイズが1871年、フダイダが1873年、モカが1895年です。

 サヌアは、『旧約聖書』の「ノアの方舟」の物語の故地ともされる歴史都市で、現在でも、旧市街には、6000棟以上の古い家屋と103のモスク、64本のミナレット(尖塔)が建ち並んでおり、数百年前から変わらぬままの古い街並は“生きた博物館”とも称されています。旧市街全体がユネスコの世界文化遺産にも認定されているため、フツーであれば世界中から観光客が訪れているのですが、現在はどうなんでしょうかねぇ。

 ちなみに、サヌアの治安悪化に伴い、今月3日にはアメリカ、イギリス、フランス等が大使館を閉鎖したため、わが国も4日に大使館での領事業務の対外窓口を閉鎖しています。ところが、きのう(5日)になって、イエメン北部でのテロ掃討作戦が一定の成果を上げたことを受けて、アメリカ、イギリス、フランスが業務を再開。日本大使館も近々に業務を再開するとのことですが、なんとなく、対応が後手後手に回っている印象は否めませんな。まぁ、日本代表が6日にサヌアで試合をやることは、かなり前からわかっていたわけですから、彼らが無事に帰国するまでは日本大使館も通常業務を続けていれば、こういう格好の悪いことにはならなかったのでしょうが、そこまで要求するのは酷なのかもしれませんな。


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 於・桐杏学園(東京・池袋) 10:15~16:30
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 1月15~17日(金~日) 第1回“テーマティク出品者の会”切手展
 於・切手の博物館3階(東京・目白)
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