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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 英王・愛華七世
2010-05-06 Thu 09:53
 1910年5月6日にイギリスのエドワード7世(漢字で書くと愛華七世)が亡くなってから、きょうでちょうど100年です。というわけで、きょうはこの1枚です。(画像はクリックで拡大されます)

      香港・エドワード7世

 これは、1903年1月に香港で発行された1セント切手で、国王エドワード7世の肖像が取り上げられています。

 19世紀の大英帝国を象徴する存在であったヴィクトリア女王は、20世紀が幕を開けて間もなくの1901年1月22日に崩御し、イギリス王室で最も長きにわたって皇太子であり続けたエドワード7世がようやく国王の座に就きます。

 新国王の即位後も、香港ではしばらくの間、女王の肖像を描いた切手が使われていましたが、今回ご紹介の切手を皮切りに、新国王エドワード7世の肖像を取り上げた切手が登場します。新国王の切手は、大英帝国の威光を誇示するかのように、少なからぬ額面で肖像部分と周囲の枠の色を変えた二色刷という豪華なものでした。

 エドワード7世は1910年5月6日に亡くなり、息子のジョージ5世が後を継いだため、エドワード朝と呼ばれた彼の治世はわずか一〇年で幕を閉じることになります。しかし、先代のヴィクトリア朝の時代が、大英帝国の栄華と引き換えに、生真面目かつ抑圧的で“切り裂きジャック”などのネガティヴなイメージも強いのに比べると、20世紀初頭のエドワード朝の時代の空気は、はるかに明るいイメージがあるとされています。ちょうど、日本でも明治の後の大正という感じでしょうか。

 香港に関していうと、エドワード朝の時代は、コロニアルな雰囲気の優美な建造物が多数建てられた時代として知られています。

 たとえば、絵葉書などにも取り上げられることの多い旧香港中央郵便局の庁舎や、旧灣仔郵便局の局舎香港大学本館のほか、1996年に発行された“香港市區傳統建築物”の切手にも取り上げられた上環街市(ウェスタン・マーケット)や舊醫理學院などは、いずれも、香港におけるエドワード様式の代表的建造物です。

 2007年に刊行の拙著『香港歴史漫郵記』では、そうしたエドワード朝の歴史的建造物をめぐる歴史散歩についても記していますので、機会がありましたら、ぜひ、ご覧いただけると幸いです。

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