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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 ユギオとデンマーク
2010-06-25 Fri 08:13
 サッカーW杯は日本がデンマークを下して決勝トーナメント進出を決めました。まずはめでたい限りです。一方、きょうは朝鮮戦争の勃発した“ユギオ(韓国語で625の意)”の日で、“郵便でつづる朝鮮戦争”展の初日でもあります。というわけで、ユギオ+デンマークということで、この1枚です。(画像はクリックで拡大されます)

      国連軍・デンマーク

 これは、1951年10月25日、韓国が国連軍参加各国に感謝して発行した“国連軍感謝シリーズ”の1枚で、国連マークとハトを中心に太極旗とデンマーク国旗が並べられています。

 “国連軍感謝シリーズ”は、1951年9月15日と同年10月25日の2回に分けて、国連軍参加21ヵ国の国旗と太極旗を並べて発行したもので、両国国旗の間には、今回ご紹介しているモノのように国連マークと鳩を配したものと、自由の女神を配したものの2パターンがあります。また、“イタリア“に関しては、当初、誤って旧王制時代の国旗を取り上げた切手を発行してしまったため、1952年2月10日に共和国の国旗を取り上げたものも改めて発行されました。この結果、シリーズ全体の構成は、(21+1)×2=44種類という勘定になっています。

 1950年6月25日に北朝鮮・朝鮮人民軍の奇襲攻撃により朝鮮戦争が始まると、国連安全保障理事会は北朝鮮の南侵を侵略行為と規定し、北朝鮮に対して38度線以北への撤兵を要求します。しかし、朝鮮人民軍はこの安保理決議を無視してさらに南侵を続け、6月28日にはソウルを占領してしまいました。

 このため、アメリカ大統領・トルーマンは、極東海・空軍に対して、38度線以南の朝鮮人民軍への攻撃を指令。国連安保理も、「北朝鮮の侵攻を撃退するため、加盟国は韓国が必要とする軍事援助を与える」との決議を採択して、アメリカの軍事介入を追認しました。

 その後、7月7日になって、国連安保理は北朝鮮の南侵を食い止めるべく、国連軍の創設を決議し、その司令官の任命をトルーマンに委任。これを受けて、翌8日、マッカーサーが国連軍司令官に就任しています。

 これら一連の安保理決議は、当時、ソ連が欠席した安保理(ソ連は、中華人民共和国を中国の正統政府として国連への代表権を与えるように主張し、それが否決されたことに抗議して安保理への出席を拒否していました)で採択されたため、後に、いわゆる“進歩的知識人”たちは、国連軍の創設は国際世論を反映したものではないと批判する余地を残すことになったとされています。

 しかし、当時の国連加盟59ヵ国のうち、国連軍の派遣に賛成したのは52ヵ国と圧倒的多数を占めていました。また、アメリカ以外にも、英連邦5ヵ国を含む総計21ヵ国が兵員を派遣していたことを考えると、国連軍の派遣は、やはり、当時の国際世論を反映したものとみなすのが自然といえるでしょう。ちなみに、今回ご紹介の切手に取り上げられているデンマークは、病院船のみの派遣です。

 なお、“国連軍感謝シリーズ”は製造面にさまざまなバラエティがあり、収集対象としては人気があります。本日から27日まで(各日10:30-17:00) 、東京・目白の切手の博物館(地図はこちら)で開催の“郵便でつづる朝鮮戦争”展でも、鈴木康嗣さんによる専門コレクションが展示されておりますので、機会がありましたら、ぜひ、ご覧いただけると幸いです。


 ★★★ イベントのご案内 ★★★

 朝鮮戦争開戦60周年 “郵便でつづる朝鮮戦争”展

      朝鮮戦争展     朝鮮戦争60年(単片)


 6月25-27日(金-日) 10:30-17:00 入場無料
 於・切手の博物館(東京・目白)
 地図はこちら

 朝鮮戦争にまつわる切手・郵便物(当時のモノが中心です)など数千点を展示します。世界的に著名なコレクションの展示も複数あり、朝鮮戦争関連の切手・郵便物がこれだけまとまって展示されるのは、日本国内では初めてのことと思われます。また、会場では、韓国で発行された“朝鮮戦争60年”の記念切手も、韓国と同時に発売されます。

 なお、26日(土)13:00からは、内藤が展示解説を兼ねたトークを行いますので、ぜひ、遊びに来てください。


 ★★★ 欧米人も実は捕鯨が大好き ★★★

 鯨を追い、七つの海へと旅立った男たちの歴史と文化
  キュリオマガジン6月号・巻頭特集 捕鯨浪漫主義

      捕鯨浪漫主義  

 捕鯨は日本だけの特殊な文化・伝統なのか。否、そんなことは断じてない。むしろ、歴史的に見れば、欧米社会こそ、捕鯨を題材とした文学・演劇・音楽・絵画などさまざまな文化を残してきたではないか。 陸の西部劇と海の捕鯨は、カッコいい荒くれ男たちの物語の双璧である。知力・体力の限りを尽くし、命の危険を顧みずに大自然の中で奮闘する男たちの姿を見て、単純素朴に美しいと感じる人も多いはずだ。 

 そんな捕鯨のカッコよさを物語る欧米のコレクターズ・アイテム満載の『キュリオマガジン』2010年6月号、好評発売中!(なお、同誌についてのお問い合わせや入手方法などにつきましては、出版元のHPをご覧いただけると幸いです)


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