内藤陽介 Yosuke NAITO
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 小さな世界のお菓子たち:ソフトクリームの切手
2010-06-29 Tue 08:30
 ご報告が遅くなりましたが、大手製菓メーカー(株)ロッテの季刊広報誌『Shall we Lotte(シャル ウィ ロッテ)』の第9号(2010年夏号)ができあがりました。僕の連載「小さな世界のお菓子たち」では、今回は夏にあわせて、こんな切手を取り上げました。(画像はクリックで拡大されます)

      イギリス・ソフトクリーム

 これは、2007年にイギリスで発行された「海辺の風景」の切手のうち、ソフトクリームを描く1枚です。

 1846年、アメリカの主婦、ナンシー・ジョンソンは樽の中に氷と塩を入れて牛乳を攪拌する手回し式のアイスクリーム・フリーザーを発明します。この機械では、現在のアイスクリームのようにしっかりと凍らせることは無理で、むしろ、現在のソフトクリームに近い食感のものが作られていました。

 その後、冷凍技術の進歩により、工場でしっかりと固めたハードアイスクリーム(現在の一般的なアイスクリーム)が作られるようになりましたが、作りたての柔らかいアイスクリームの人気も衰えることはなく、1931年、掃除機のモーターを流用し、原料の中に空気を混ぜながら攪拌し、絞り出す“オートマティック・ソフトサーブ・マシン”がアメリカで発明されます。これにより、現在のようなソフトクリームが製造・販売されるようになりました。ちなみに、ソフトクリームは和製英語で、英語本来の表現では“ソフトサーブ・アイスクリーム”といいます。

 なお、コーンの上にアイスクリームを載せるのは、これよりも古く、1904年にセントルイスで開催された万国博の会場で、ワッフルを販売していたアーネスト・A・ハムウィが、隣のアイスクリームスタンドに、ワッフルを円錐状に巻いて容器の代用とすることを提案したのが始まりとされています。

 2007年にイギリスが発行した「海辺の風景」の6枚組は、海水浴場のさまざまな風景を取り上げた夏らしい切手ですが、そのうちの1枚には、海岸に立つ巨大なソフトクリームのオブジェが取り上げられています。こんな切手が貼られた手紙をもらったら、燦々たる太陽の光を浴び、青い海を眺めながら味わったソフトクリームの、ひんやりとした心地よさがよみがえってくるようです。ここのところ、梅雨空の蒸し暑い日が続くだけに、余計に、こういうお天気にはあこがれますね。

 なお、切手には額面数字の代わりに“1st”と入っていますが、これはファースト・クラス(優先配達:日本の速達に近い制度)の郵便料金相当を意味していて、料金が値上げされても、永久にファースト・クラスの郵便に使えることを意味しています。また、2008年には、この切手2枚と通常切手を組み合わせた切手帖も作られています。

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