FC2ブログ
内藤陽介 Yosuke NAITO
http://yosukenaito.blog40.fc2.com/
World Wide Weblog
 シベリアの月
2011-09-12 Mon 21:50
 きょう(12日)は十五夜です。というわけで、現在制作中の『(切手紀行シリーズ④)ハバロフスク』の中から、“月”に絡めて、こんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

        シベリア抑留葉書(タイプ1)

 これは、第二次大戦後、ソ連によってシベリアに連行され、強制労働に従事させられていた日本人抑留者が差し出した専用の往復葉書で、往片・復片の上部には赤十字と赤新月のマークが入ったタイプ1と呼ばれる形式のものです。シベリア抑留の日本人用の往復葉書は、大きく4つのタイプに分けられますが、赤十字・赤新月が入っているのはタイプ1のみです。

 今回ご紹介の葉書の上部には、上下さかさまになった最上段の文字の一部が見えます。このことから、(少なくとも1ヶ所は)上下頭合わせの状態となった複数の葉書を何面か組み合わせて印刷した後、裁断して作られたことがわかります。

 葉書が書かれた日時は不明ですが、ウラジオストクの中継印は1948年1月17日で、日本到着後、検閲を受けた後、宛先に配達されたものの、返信部は使用されないまま残されています。この時期になると、日本人抑留者の帰国もそれなりに進んでいましたので、あるいは、葉書よりも先に差出人本人が帰国していたということなのかもしれません。

 さて、第二次大戦後のハバロフスクには多くの日本人が抑留されており、日本人が建設・改修に動員された建物も数多く残されています。11月に刊行予定の拙著『(切手紀行シリーズ④)ハバロフスク』では、いわゆるシベリア抑留についても相応のスペースを割くとともに、抑留者用の往復はがきのタイプ1~4とそのバラエティなども示しながら、抑留者の郵便についての概説も書いてみました。

 正式な発売日や定価など、詳細が決まりましたら、逐次、このブログでもご案内してまいりますので、どうかよろしくお願いします。


  ★★★ 内藤陽介の最新刊 ★★★

    5月29日付『讀賣新聞』に書評掲載
  『週刊文春』 6月30日号「文春図書館」で
  酒井順子さんにご紹介いただきました !

        切手百撰・昭和戦後
         切手百撰 昭和戦後
       平凡社(本体2000円+税)    

  視て読んで楽しむ切手図鑑!
  “あの頃の切手少年たち”には懐かしの、
  平成生まれの若者には昭和レトロがカッコいい、
  そんな切手100点のモノ語りを関連写真などとともに、オールカラーでご紹介

  全国書店・インターネット書店(amazonboox storeconeco.netJBOOKlivedoor BOOKSYahoo!ブックスエキサイトブックス丸善&ジュンク堂楽天など)で好評発売中!
スポンサーサイト

別窓 | ソ連:シベリア抑留 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
<< スズキ、VWと提携解消へ | 郵便学者・内藤陽介のブログ |  911から10年>>
この記事のコメント
コメントの投稿
 

管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック
| 郵便学者・内藤陽介のブログ |
copyright © 2006 郵便学者・内藤陽介のブログ all rights reserved. template by [ALT-DESIGN@clip].
/