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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 きょうから<JAPEX>
2011-11-04 Fri 09:10
 きょう(4日)から6日まで、東京・池袋のサンシャイン文化会館で全国切手展<JAPEX>が開催されます。僕も、拙著『ハバロフスク』のプロモーションとして「シベリア抑留日本人用往復葉書」と題する1フレーム作品を出品しております。というわけで、きょうはその作品の中からこの1点です。(画像はクリックで拡大されます)

        シベリア抑留葉書(タイプ2・未使用)

 これは、第二次大戦後、ソ連によってシベリアに連行され、強制労働に従事させられていた日本人抑留者の通信用に作られた専用の往復葉書のうち、タイプ2の未使用です。

 シベリア抑留の日本人用の往復葉書は、大きく4つのタイプに分けられますが、タイプ2は、赤十字・赤新月が入ってたタイプ1と文字部分が同一で、赤十字・赤新月が入っていない形式となっています。

 シベリア抑留者用の往復葉書のうち、現存するモノの大半は、収容所から日本宛てに送られた往片の使用済みで、復片のついた状態のモノ(葉書が到着する前に差出人が帰国して、返事を出さなかったケースなどが考えられます)は少なく、復片の使用例はさらに少なくなっています。これは、ソ連側が捕虜の帰還に際して、受け取った郵便物を持ち帰ることを原則として禁じていたことによるものです。

 そこから考えると、そもそも、支給された葉書を未使用のまま保存し、それをソ連側の監視の目をくぐりぬけて収容所から持ち出すのは、かなり難しかったのではないかと思います。じっさい、僕自身は、往片・復片がつながったままの未使用の葉書は、これ以外には見たことがありません。

 いわゆる捕虜郵便のコレクションというと、実逓カバーで構成される“郵便史”のスタイルで構成するのが一般的です。このスタイルだと、今回ご紹介の未使用は作品に含めないのが原則となります。

 しかし、シベリア抑留者用の往復葉書に関しては、葉書のフォーマットや用紙などにさまざまなバラエティが存在していますので、いわゆる伝統郵趣(トラディショナル)のスタイルで構成してみるのも面白いのではないかと前々から考えていました。そこで、今回の出品作品「シベリア抑留日本人用往復葉書」では、今回ご紹介の未使用の葉書も加えて、葉書の形式分類を中心に、伝統郵趣のステーショナリーの作品として組み立てています。

 拙著『ハバロフスク』では、ハバロフスク発着のモノに限らず、シベリア抑留者用の往復葉書の概要についてご説明しておりますが、今回の出品作品は、拙著に掲載しきれなかったモノを含めて、葉書の実物を20数点展示しています。1フレームだけとはいえ、シベリア抑留者用の往復葉書がまとまったコレクションとして展示される機会はめったにないのではないかと思いますので、ぜひ、会場にてご覧いただけると幸いです。

 なお、あす(5日)11時からは、会場内の特設スペースで、『ハバロフスク』の刊行記念トークを行いますが、あわせて、出品作品の「シベリア抑留日本人用往復葉書」についても簡単な解説を行います。 こちらの方も、ぜひ、ご参加ください。


 ★★★ トーク・イベントのご案内 ★★★

 11月5日(土)、東京・池袋で開催される全国切手展<JAPEX>会場内で、以下のトークを行います。

・11:00 ハバロフスク…日本人の足跡を訪ねて
 切手紀行シリーズ④『ハバロフスク』の刊行を記念してのトークです。同書の中から、シベリア抑留の痕跡を中心に、ハバロフスクに残る日本人の活動の跡をたどります。なお、1フレーム作品として出品の「シベリア抑留日本人用往復葉書」についても、あわせて、簡単な解説を行います。

・16:00 年賀状の戦後史
 角川 one テーマ21(新書)『年賀状の戦後史』の刊行を記念してのトークです。同書の内容をご紹介しつつ、10日の一般発売に先駆け、会場内でのみの先行発売(限定30部)も行います。

 今回は、2冊の刊行時期が接近しているため、トークイベントもダブル・ヘッダーとなりました。ぜひ、遊びに来てください。


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