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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 尖閣諸島開拓の日
2012-01-14 Sat 10:53
 きょう(14日)は、1895年1月14日に日本政府が尖閣諸島の日本領編入を閣議決定したことにちなみ、尖閣諸島開拓の日です。というわけで、この切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

        海鳥

 これは、1972年4月14日、復帰直前の沖縄で発行された海洋シリーズ第3集の“海鳥”の切手です。切手上には尖閣諸島を意味する文字は一切ありませんが、尖閣諸島のアホウドリが羽根を休める南小島の風景が描かれています。

 第二次大戦後の1946年1月29日、GHQは「外郭地域分離覚書」を発し、北緯30度以南の南西諸島の行政権は日本から分離されました。これに伴い、尖閣諸島は沖縄の一部としてアメリカの施政権下に置かれることになりました。

 ところが、1969年、国連アジア極東経済委員会の海洋調査で、尖閣周辺にイラクの埋蔵量に匹敵する大量の石油埋蔵量の可能性が報告されると、1971年4月、台湾の国民政府が尖閣諸島の領有権を主張しはじめます。さらに、同年12月には、中国が尖閣諸島の領有権を主張し始めました。この間、1971年6月に沖縄返還協定が調印され、1972年5月に沖縄が祖国に復帰すると、尖閣諸島もそれに伴い、日本国沖縄県の一部となりました。

 こうした状況の下で、1971年、琉球政府は、魚釣島の地図切手の発行を計画し、大蔵省印刷局に印刷を依頼したといわれています。ところが、この計画を察知した日本の外務省は「中国や台湾などを刺激する」として発行の中止を強く要求したため、琉球政府は切手の発行を断念せざるを得ませんでした。

 ところで、ほぼ時を同じくして、1971年には琉球大学調査団が尖閣諸島の南小島で絶滅危惧種のアホウ鳥が棲息しているのを発見しました。そこで、琉球政府郵政庁は、アホウドリを描く切手を発行することで間接的に尖閣諸島が沖縄に属していることを表現することとし、日米当局の圧力をかわそうと考えました。今回ご紹介の切手はこうした背景の下に制作・発行されたもので、南小島の写真とアホウドリの剥製をもとに、琉球大学教授の安次富長昭が原画を作成しています。

 さて、きょう(14日)は台湾で総統選挙の投開票が行われる日です。現職の馬英九と野党・民進党の蔡英文の両候補の支持の差はごくわずかで、どちらが勝ってもおかしくない状況と伝えられています。馬といえば、“中華民国”による尖閣諸島の領有権を主張した国民党のトップにして、尖閣への侵略の意図を隠そうとしない中国共産政府が内政干渉まがいの露骨な選挙支援を行っている人物です。これに対して、「台湾も沖縄の人も心配しているが、尖閣列島は日本の領土。戦前は沖縄の漁民が漁場として魚を捕り、台湾に荷揚げし売っていた」と強調し、日台間の領土問題は「農水省や台湾の農業委員会との話し合いで解決していた」と語った李登輝元総統は、蔡への支持を呼び掛ける新聞広告を掲載しています。

 まぁ、台湾の将来は台湾の人々自身が決めるべきとはいえ、どちらの候補が勝つことが我々にとって望ましい話であるかは明々白々ですな。
 

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