内藤陽介 Yosuke NAITO
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 ふんどしの日
2012-02-14 Tue 12:23
 ことし(2012年)から、2月14日は、2と14で“ふんどし”と読む語呂合わせから、日本ふんどし協会(2011年12月14日設立)が制定した“ふんどしの日”になりました。というわけで、記念すべき第1回“ふんどしの日”を祝して、この切手です。(画像はクリックで拡大されます)

        われは海の子

 これは、1998年7月6日に「わたしの愛唱歌」シリーズ第6集として発行された“われは海の子”の切手で、ふんどし姿で海に潜って魚をとってきた少年が描かれています。

 さて、一口にふんどしといっても、六尺ふんどし、越中ふんどしから相撲のまわしまで、さまざまなバリエーションがありますが、海との組み合わせからすると、この少年が締めているのは六尺ふんどしでしょう。

 六尺ふんどしは、鯨尺の六尺、すなわち、長さ約2.3メートル、幅35センチ前後の晒を締め込むもので、木綿が普及した江戸時代以降、男性の下着として広く用いられるようになりました。浮世絵などを見ればわかるように、江戸時代には、下半身はふんどしのみで街中を歩く人も少なくなかったのですが、明治維新後の1872年12月、当時の東京府知事が違式註違条例を発令し、ふんどし姿での外出は禁止されてしまいました。なお、明治以降の日本軍では、生地が少なくて経済的な越中ふんどしが兵士たちに支給されることになり、六尺ふんどしは、下着ではなく、主として祭事や水着などに用いられるようになりました。

 ちなみに、現在のような水泳パンツが普及するのは、敗戦後、臀部が露出するのは野蛮であるとしてGHQが接収した明治神宮外苑プールでのふんどし着用を禁止してからのことで、古橋広之進をはじめ当時の選手は、米軍関係者の前では六尺ふんどしの上から海水パンツをはいていたそうです。ということは、第3回国体の切手に描かれた水泳選手も、下半身は見えませんが、そういう格好をしていたということなんでしょうね。

 その後、1960年代になると、高度経済成長と生活の洋風化に加え、合成繊維の開発により安価で品質の良い水泳パンツが普及したことで、古式水泳や教育活動などの例外を除くと、水着として六尺ふんどしを用いる人はほとんどいなくなりました。

 さて、相撲のまわしまで含めると、ふんどし姿の男性を描く切手はいろいろとあります。やはり日本男児たるもの、これから毎年2月14日には、そうした切手を毎年1枚ずつご紹介していこうかと思います。

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この記事のコメント
#2135 ふんどしについて
昨年、地元で大河ドラマ「平清盛」のロケが行われまして、わたくしもエキストラで参加させていただきました。平家の下っ端兵士の役をいただいた際、人生初ふんどしを経験しました。下っ端なので下半身はほとんど裸です。見学に来ていた一般観光客や修学旅行の生徒さんたちの視線が痛かったです(苦笑)。なお、本編には全く映っていませんでした(泣)。テレビでしか拝見できない俳優さんと挨拶を交わしたり、なかなか日常では体験できないことが経験できましたよ。
2012-02-15 Wed 10:00 | URL | 桃姫の衛兵 #-[ 内容変更] | ∧top | under∨
#2136 初めまして
 「北朝鮮事典」「マオの肖像」「事情のある国の切手ほど面白い」「韓国現代史」などを購読している、まあ、一ファンです。
 遠い昔切手少年だったことから、興味深く読ませていただき、勉強させて貰っております。
 これからも拝読させて頂きます。

 ちなみに個人的には、「私の愛唱歌シリーズ」の白眉は滝平二郎さんの切り絵による「荒城の月」かな、と思っております。
2012-02-15 Wed 20:44 | URL | 周防平民珍山 #-[ 内容変更] | ∧top | under∨
 皆様、コメントありがとうございます。

・桃姫の衛兵様
 それはいい思い出になりましたね。褌は記念に持ち帰れたのでしょうか?もっとも、俳優さんたちにサインを求めるにしても、褌にお願いするというわけにはいかないのでしょうけれど。

・周防平民珍山様
 こちらこそ初めまして。いつも拙著をご愛読いただき、ありがとうございます。

 なお、「荒城の月」は愛唱歌シリーズではなく日本の歌シリーズだったと思いますが、同時に発行された「夕焼け小焼け」とならんで、いい出来だと思います。

 今後とも、よろしくお付き合いください。
2012-02-17 Fri 22:21 | URL | 内藤陽介 #-[ 内容変更] | ∧top | under∨
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