内藤陽介 Yosuke NAITO
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 トリノの鉄道郵便
2006-02-10 Fri 23:20
 あと数時間で、いよいよ、トリノ・オリンピックが開幕します。というわけで、なにかトリノに関わるもので面白そうなものはないかと手持ちのストックを探してみたら、こんなものが出てきました。

トリノ鉄郵カバー

 このカバー(封筒・クリックで画像は拡大されます)は、1859年12月、トリノからジェノヴァまで鉄道で運ばれたもので、この間の鉄道の車内で押された“POSTE AMBULANTE TRA TORINO E GENOVA”(トリノ=ジェノヴァ間の鉄道郵便)の印も押されています。

 このカバーが差し出された時期のイタリアは(イタリア統一運動)の只中にありました。トリノは、後に統一イタリアの盟主となるサヴォイア家のサルディーニャ王国の首都で、そのため、統一直後のイタリアの首都にもなりました。

 さて、どういう経緯でこのカバーが僕の手元にあるのか、記憶が定かではないのですが、こいつを見ていると、1998年にミラノから電車に乗ってトリノまで足を運んだときのことを思い出します。

 トリノというと、いわゆる聖骸布やフィアットが有名ですが、僕の個人的な好みで言えば、旧王宮を見た後、近くのリソルジメント博物館(Museo Nazionale del Risorgimento Italiano)に足を運ぶというコースがおすすめです。

 リソルジメント博物館というのは、リソルジメントが繰り広げられた19世紀から、20世紀のファシズムの時代までのイタリア史の資料が満載の博物館です。博物館の建物は、もともとは17世紀に建てられたカリニャーノ宮殿(サヴォイア家の分家、カリニャーノ家の宮殿)で、1861年にイタリア王国成立の宣言が行われた場所でもあります。宰相カヴールの書斎などが復元されているほか、写真、書類、記念品など満載で、トリノがイタリアの首都だった時期の最後にピエモンテ議会が開催された部屋も当時のまま保存されているなど、近代史が好きな人なら1日ゆっくり見ていても決して退屈することはないでしょう。

 イタリアの近代史についてはほとんど予備知識はなかった僕ですが、展示を見終わったときには、イタリア切手の時代背景について、タップリと勉強できた気になって大いに満足でした。

 観光客が足を運ぶことはあまりない場所のようで、観光ガイドにもあまり紹介されていませんが、機会があれば、切手や郵便史の背景に興味のある人は、是非一度、足を運ばれることを強くおすすめします。
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