内藤陽介 Yosuke NAITO
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 日台断交40年
2012-09-29 Sat 22:45
 1972年9月29日、日本が中華人民共和国と国交を樹立した結果、それまでの友好国であった中華民国(以下、台湾)と国交を断絶してから、きょうで40年です。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

       莊敬自強

 これは、1972年5月20日、台湾で発行された普通切手で、"莊敬自強"のスローガンが大きく取り上げられています。

 1971年6月15日、台湾の国際的地位が大きく揺らぎつつある中で、中華民国総統・蔣介石は国家安全会議で「わが国の立場と国民の精神」と題する訓示を発表。「国家民族の前途に対し、われわれは自主独立の既定原則をもっている。大陸光復はわれわれが奮闘堅持する第一目標であり、断じてその他の第二義的問題のためにこの第一目標を中共に利用されてはならない」さらに「われわれは反共の信念を保持し、また反共の勇気を堅持し、自由と正義への奮闘を続けなければならない。国家の運命はわれわれ自身の手中にあり、世界の安危もまたわれわれの手中に握られている」と国民に訴えました。

 さらに、同年10月25日、Chinaとしての国連の代表権が台湾から剥奪されると、同日夜、蔣介石は「全国同胞に告ぐ書」を発表。「国内外同胞は一時的な局政の変化に惑わされることなく、正確な方向をしっかり把握し、誠心を込めて団結しなければならない。そうすれば、険悪な形勢の中でますます奮起することができるし、また、大陸同胞の救出、大陸の収復に奮闘を継続することができる」と激励しました。これが、“莊敬自強 處變不驚(恭しく自らを強め、状況の変化に驚くことなかれ)”として、台湾の国家スローガンになり、切手にも取り上げられたというわけです。

 1972年9月の中華人民共和国との国交樹立は、台湾が国連の代表権を失ったことを受けて、同年発足した田中角栄内閣が内閣発足直後の勢いに乗って行ったものですが、この結果、日本政府は、それまで、日本と台湾の外交関係の基礎となっていた「日本国と中華民国との間の平和条約(日華条約、または日華平和条約)」を一方的に“終了した”と宣言。両国の国交は断絶しましす。

 日華条約は、1952年4月28日、サンフランシスコ平和条約発効の7時間30分前に台北で調印されました。同条約では、日中間の戦争状態の終了(第1条)、台湾における日本の領土権の放棄(第2条)などを定め、その条約議定書では、「中華民国は日本国民に対する寛厚と善意の表徴として、日本国が提供すべき役務の利益(賠償)を自発的に放棄する」との文言もありました。国際法上、何ら問題のない正当な条約で、台湾側に何の落ち度がなかったにもかかわらず、これを一方的に破棄してしまったことは、日本の外交史上、痛恨の汚点と言ってよいでしょう。

 ことしは、日中国交正常化40年ということで、さまざまな記念行事が企画されていたものの、中華人民共和国による尖閣侵略と中国大陸での反日テロの横行により、中止が相次いでいます。それなら、中止された行事に代わるものとして、40年前、わが国が一方的に断交するという非礼を働いていながら、現在なお、わが国に対する友好を維持してくれている台湾に対して、40年前の非礼を詫び、彼らの真の友情に感謝するイベントを大々的に行ったらいかがでしょう。少なくとも、歴史的事実としては荒唐無稽なデタラメを持ちだしてきて謝罪と賠償を要求する国々の無理難題に唯々諾々と従うよりも、よっぽど、筋が通っていると考えるのは僕だけでないと思います。


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この記事のコメント
#2232
http://blogs.yahoo.co.jp/hillsidecnx/53293028.html

私のすんでるマンション今日もこんな感じです。
2012-09-30 Sun 01:31 | URL | hillsidecnx #HfMzn2gY[ 内容変更] | ∧top | under∨
#2233 台湾よ、お前もか・・・
日本の周辺諸国は中国、南北朝鮮、ロシアといけ好かない嫌な国ばかりですが、数少ない友好国が台湾です。しかし、その台湾も中国の手先、香港生まれの外省人の馬英九が総統になってから雲行きが怪しくなってきました。元々馬英九は極めて反日的ですが、尖閣問題でも馬英九は中国に同調する動きを見せていますし、台湾も必ずしも親日的とは言えなくなってきました。それでも中国や南北朝鮮に比べればまだまだ親日的なだけに、せめて台湾ぐらいは今後も友好的な関係を維持したいものです。
2012-09-30 Sun 12:31 | URL | アルファ #-[ 内容変更] | ∧top | under∨
 皆様、コメントありがとうございます。

・hillsidecnx 様
 貴重な情報、ありがとうございます。

・アルファ様
 まぁ、友好国ではあっても、基本的には外国ですから、国益がぶつかり合うことがあるのは当然だということは忘れてはいけませんな。ただし、それでもなお、台湾とは十分に連携が可能だと思いますが。
2012-10-06 Sat 11:00 | URL |  内藤陽介 #-[ 内容変更] | ∧top | under∨
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