内藤陽介 Yosuke NAITO
http://yosukenaito.blog40.fc2.com/
World Wide Weblog
 勤労感謝の日
2012-11-23 Fri 05:17
 きょう(23日)は勤労感謝の日です。というわけで、拙著『喜望峰』の中から、この切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

         南ア・カルヴァン

 これは、1964年7月10日に南アフリカで発行されたカルヴァン没後400年の記念切手です。

 ジャン・カルヴァンは1509年、フランス・ノワイヨン生まれ。1536年、スイスのバーゼルで『キリスト教綱要』(初版本)を刊行し、プロテスタントのうち、後に改革派と呼ばれることになる宗派の基礎となる“予定節”を確立しました。

 彼の説いた予定説は、人間の魂は自らの意志によって救済されるのではなく、神の意志によって前もって定められており(=魂の救済と教会や教皇の意志は無関係)、神の恩寵は、神が選んだ者にのみに与えられるというものです。そのうえで、救済を得るためには社会生活における実践が重要であり、禁欲主義の下、みずからの職業を神から与えられた天職として勤労に励めば、必ず救済を得ることができるとされました。職業に励めば、結果的に利潤が生まれますから、カルヴァンの思想は新興の勤労市民階級を鼓舞し、その後の資本主義の基礎を築いたというのが教科書的な理解となりましょう。

 その後、カルヴァンの教えはヨーロッパ各地に広がりましたが、そのうちオランダの改革派教会では、1618-19年のドルトレヒト会議により、以下の5点を軸とする“ドルト信仰基準”を決定しました。すなわち、

 ①全的堕落:堕落(アダムとイブの天界追放)後の人間はすべて全的に腐敗しており、自らの意志で神に仕えることを選び取れない。
 ②無条件的選び:神は無条件に特定の人間を救いに、特定の人間を破滅に選んでいる。
 ③制限的贖罪:キリストの贖いは、救いに選ばれた者だけのためにある。
 ④不可抵抗的恩恵:予定された人間は、神の恵みを拒否することができない。
 ⑤聖徒の堅忍:いったん予定された人間は、最後まで堅く立って耐え忍び、必ず救われる。
 
 というものです。

 現在の南アフリカの地に入植したオランダ改革派の信徒とその子孫たちは、この信仰基準のうち、②―④の極端な解釈に基づき、アフリカーナーを含む白人のみを“選ばれた者”とするアパルトヘイト政策が展開されていくことになりました。ただし、こうした解釈は世界の改革派教会の中でも例外的な現象で、改革派教会が必ずしも人種差別主義を唱えていたということではありません。

 なお、南アフリカ、特にケープタウンとその周辺におけるオランダ改革派については、拙著『喜望峰』でも概説しておりますので、機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。


 ★★★★ 内藤陽介の最新刊 ★★★★

         『喜望峰』表紙画像
 
  『喜望峰:ケープタウンから見る南アフリカ』

  いままでなかった喜望峰とケープタウンの物語
  美しい風景とウンチク満載の歴史紀行!!     

 アマゾンセブンネット版元ドットコム楽天ブックスe-honhmvhontoJBOOKlivedoor BOOKSなどで好評発売中!
 
 なお、本書をご自身の関係するメディアで取り上げたい、または、取り上げることを検討したい、という方は、是非、ご連絡ください。資料を急送いたします。

 
 ★★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★★

 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。
スポンサーサイト

別窓 | 南アフリカ共和国 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
<< <SHARJAH 2012>受賞速報 | 郵便学者・内藤陽介のブログ |  イスラエルとハマスの停戦合意>>
この記事のコメント
コメントの投稿
 

管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック
| 郵便学者・内藤陽介のブログ |
copyright © 2006 郵便学者・内藤陽介のブログ all rights reserved. template by [ALT-DESIGN@clip].
/