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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 香港切手150年
2012-12-08 Sat 11:48
 1862年12月8日に香港最初の(というよりも東アジア最初の)切手が発行されてから、今日でちょうど150年です。というわけで、きょうはこの切手です。

        香港12セント(1862)

 これは、1862年に発行された香港最初の切手のうち、12セント切手です。

 アヘン戦争以来の香港の植民地建設がそれなりの体裁を整えるとともに、香港の郵便局が取り扱う郵便物の量も増加。その結果、それまで着払いの郵便物(すなわち、差出時には料金を支払っていない郵便物)が主流を占めていた香港にとっては、郵便物を取り扱うコストの負担が重くのしかかるようになり、1858年5月1日以降、郵便料金は差し出し時に前納することが義務化されます。

 また、植民地の行政機構が整備されていく過程で、1860年5月1日、それまでロンドン中央郵便局の管轄下に置かれていた香港の郵便業務も、現地の総督府の下部組織である香港郵政局の管轄に移管されました。

 こうしたことから、香港でも郵便には切手を使う必要が生じ、1860年8月、香港総督のH・ロビンソンは本国の植民地大臣のニューキャッスル公に、香港でもイギリス本国の切手を使用したいと申し出ます。しかし、ロンドン中央郵便局は、植民地政府は自前の郵政を持っているではないかと指摘して、香港独自の切手を発行するよう指示。そこで、このため、ロビンソンは1861年3月に本国植民地省に対して、自らの考えたデザインの雛形とともに、香港独自の切手の製造を委託しています。

 香港総督から新たに発行する切手のデザインの雛形を受け取った本国では、植民地省、大蔵省、中央郵便局、王室関係者などが約1年間かけてこれを検討し、最終的にトーマス・デ・ラ・ルー社に切手製造の実務を発注。デ・ラ・ルー社は、1862年9月10日に最初の香港切手(2セント、8セント、12セント、18セント、24セント、48セント、96セントの7種)を製造し、香港に発送しました。そして、切手は、同年11月に香港に到着し、12月8日から発行されることになったというわけです。

 ちなみに、当時の香港では英本国に倣い12進法の通貨が流通していましたので、今回ご紹介の12セントはキリのいい額面だったこともあり、7額面中最多の1345シートが印刷されています。また、12セントという額面は、4分の1オンス以下のサウザンプトン経由英国宛の郵便料金に対応したものでした。

 なお、香港で最初の切手が発行された当時の状況については、拙著『香港歴史漫郵記』でもいろいろとご説明しておりますので、機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。

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