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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 世界遺産トンブクトゥを修復へ
2013-02-19 Tue 22:48
 昨年6月、反政府勢力によって破壊されたマリの世界遺産トンブクトゥの遺跡群について、きのう(18日)、ユネスコは日本円でおよそ10億円かけて破壊された遺跡の調査や復元作業を始めることを正式に決めました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

        トンブクトゥ遺跡

 これは、1961年、独立間もないマリが発行した200フラン切手で、トンブクトゥの遺跡群が描かれています。

 トンブクトゥは、もともと遊牧民のトゥアレグ人がオアシスに設けていた季節限定の野営地でしたが、サハラ以南と北アフリカを結ぶ金、象牙、塩などの通商ルートの拠点となったことで都市として成長。この地を拠点にガーナ王国、マリ帝国、ソンガイ帝国の諸王朝が繁栄し、最盛時には10万の人口を抱えていました。

 良く知られているのは、16世紀初頭、この地を訪れたアラブの旅行家、レオ・アフリカヌスの『アフリカ誌』の記述で、それによると、トンブクトゥの支配者は、金で出来た杯や笏を数多く持ち、その重量は1300ポンドにもなったという。また、王の下には常時3000人の騎手がおり、さらに多くの医者や裁判官、学者などがおり、彼らは王の財によって手厚く養われていたそうです。このイメージが広く欧州全域に流布した結果、極東のジパングと並ぶ黄金郷のトンブクトゥを求めて、多くのヨーロッパ人がアフリカ探検に出かけていきました。

 ところが、皮肉にも、そうしたトンブクトゥのイメージが定着しつつあったのとほぼ時を同じくして、スペイン・ポルトガルによる大航海時代が幕を開け、ヨーロッパ人は海路、西アフリカに上陸するようになります。その結果、サハラ交易は次第に衰退し、それに伴い、トンブクトゥも繁栄の基盤を失うことになるのです。

 さて、今年に入ってからのフランスの軍事介入以来、わが国でもマリ情勢に関する報道が目につくようになってきました。そこで、4月下旬をめどに、拙著『マリ近現代史』(仮題)を刊行すべく、現在、鋭意制作作業を進めています。


 同書では、主として、近代以降のトンブクトゥをめぐる状況などについてもいろいろとご説明する予定です。正式なタイトルや価格などが決まりましたら、随時、このブログでもご案内していきますので、よろしくお願いいたします。


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この記事のコメント
#2306 支援すべきでない
 いつ内戦が再来するか解らない国の遺跡を修復するのは、底が無いバケツに水で満たそうとする行為。
第一10億円で修復できるとは思えず、0が2つほど足りないのでは。修復しても自爆テロで木っ端微塵にされるのでは。

最善の方法は世界遺産の指定を消滅させて除籍
する事。
2013-10-02 Wed 17:50 | URL | 宇宙トマト #pYrWfDco[ 内容変更] | ∧top | under∨
・宇宙トマト様
 欧米人にとっては、トンブクトゥは“ジパング”と並ぶ黄金の都として思い入れがありますからねぇ。もはや保存する価値なしという主張は、受け入れられないでしょう。それなら、日本は費用を出さないので、そちらで費用を負担してくださいという議論はありうるとは思いますが…。
 まぁ、我々としては、文化財としての価値もさることながら、復旧工事を行うことは、現地の雇用を創出し、経済状態を改善して、内戦とテロの温床を断つことにつながるのだと考えるしかないでしょうね。
2013-10-19 Sat 22:33 | URL | 内藤陽介 #-[ 内容変更] | ∧top | under∨
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