内藤陽介 Yosuke NAITO
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 マリ大統領選は7月28日に
2013-05-28 Tue 11:03
 マリ暫定政府は、きのう(27日)の閣議で、当初、7月7日に予定されていた大統領選挙を、28日に延期実施する法案を承認しました。選挙で1位になった候補者の得票数が過半数に達しない場合の決選投票は8月11日に行われる予定です。というわけで、きょうはこの切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

       マリ・歴代大統領

 これは、2010年に発行されたマリ独立50年の記念切手で、大統領府を背景に、民族服姿の歴代大統領の写真が取り上げられています。

 取り上げられているのは、手前から、初代大統領のモディボ・ケイタ(在任:1960-68)、第2代大統領で軍事独裁政権のムーサ・トラオレ(在任:1968-91)、第3代大統領のアルファ・ウマル・コナレ(在任:1992-2002)、第4代大統領のアマドゥ・トゥマニ・トゥーレ(在任2002-12)です。このうち、民主的な選挙によって大統領が後退したのは、2012年のコナレ→トゥーレのみです。なお、1991年のトラオレ政権崩壊後、1992年にトゥーレ政権が発足するまでの間は、暫定政権として人民救済移行委員会が組織され、委員長のトゥーレ(後に大統領)が国家元首としての役割を果たしていました。

 1992年に施行されたマリの現行憲法(第3共和国憲法)では、国家元首として国軍の最高司令官でもある大統領は1期5年で任期は2期までと規定されています。また、大統領は政府の長として首相を任命し、首相は国会に対して責任を負い、不信任案が可決された場合には国会を解散することができます。政党結社の自由に関しては、宗教や民族を基盤とした政党、地域政党、性別による差別を主張する政党は禁止されているものの、それ以外の規制はありません。

 2012年3月の軍事クーデターでは、一時、第3共和政憲法は停止されましたが、国際的な批判を受け、同年4月、クーデターによって政権を掌握した“民主主義と国家の再建のための国民委員会”は、トゥーレ大統領の退陣を条件に、第3共和政憲法に従い、国会議長のディオンクンダ・トラオレが暫定大統領として次期大統領選挙の実施と民政への復帰を目指す、ということで旧トゥーレ政権との合意が成立。現在の暫定政権が発足しました。
 
 冒頭にもご紹介の通り、当初、暫定政権による大統領選挙の実施は今年7月7日の予定でしたが、フランスの軍事介入により北部の主要都市を政権側が奪還した後も、マリ国内の治安が安定しないことに加え、周辺諸国へ逃れた難民の帰還問題などもあり、予定通りの実施はきわめて困難と見られていました。今回の暫定政府の決定は、当初予定から3週間の延期ということですが、その間に状況が劇的に改善されるとは考えにくいので、あるいは再延期ということもあるかもしれません。

 なお、2012年の軍事クーデター以降のマリ情勢ですが、拙著『マリ近現代史』でも今年4月の時点まではフォローしておりますので、ぜひ、ご覧いただけると幸いです。


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