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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 ヘリオグラフの切手
2013-06-21 Fri 11:01
 きょうは夏至です。というわけで、太陽に関係した切手の中から、この1枚を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

       ITU100年

 これは、1965年にマリで発行された“国際電気通信連合100年”の記念切手のうち、ヘリオグラフが取り上げられています。国際電気通信連合は日本では英語の略号“ITU”で知られていますが、この切手ではフランス語の略号“UIT”になっています。

 切手に取り上げられたヘリオグラフは、光の明滅を利用した軍用通信機のうち、太陽光の反射を用いるもので、平面鏡を送光機とし、明滅の“滅”の状態にしたいときは隔光板を用います。ただし、太陽光の性質上、当然のことながら夜間や雨天・曇天などでは通信できません。まぁ、雨の少ないマリ北部なら、ほぼ問題なく毎日使えるということにはなるのでしょうが、これが“電気通信”の分野に入れてしまっていいのかどうか、素人目にはちょっと疑問がありますな。

 ちなみに、マリの北部のサヘル地域は、降水量が少なく、しばしば旱魃に見舞われてきました。しかしながら、どういうわけか、1960年代前半から半ばにかけて、例外的に降水量の多い年が続いていたため、マリ独立当初のモディボ・ケイタ政権は、この地域への農民の移住を奨励していました。

 ところが、サヘル地域とその周辺は灌漑設備が整備されていなかったため、移住した農民たちは主として放牧を行う一方で、耕作や植樹などはほとんど行わなかったため、牧草や薪炭材は急激に減少。そこへ、1968年以降、降水量が激減した(=以前の水準に戻った)ことで、サヘル地帯では深刻な旱魃被害が発生し、多くの餓死者を出しました。

 その後も、サヘル地域では関係諸国の政治の無策もあって断続的に大旱魃が繰り返されており、現在なお、極めて厳しい自然条件の下、アフリカで最も貧しい地域となっています。そして、そのことが、武器や麻薬の密売を蔓延させ、テロリストの温床になっているといわれています。

 このあたりの事情については、拙著『マリ近現代史』でもまとめておりますので、機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。

 
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