内藤陽介 Yosuke NAITO
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 世界漫郵記:ムラピ山
2013-07-03 Wed 10:41
 ご報告が遅くなりましたが、『キュリオマガジン』2013年7月号が出来上がりました。僕の連載「郵便学者の世界漫郵記」は“蘭印戦跡めぐり”の5回目。今回は前回ご紹介したボロブドゥール遺跡からも近いムラピ山にスポットを当てました。その記事で使ったモノの中から、この切手をご紹介します。(以下、画像はクリックで拡大されます)

       ムラピ山(占領切手)

 これは、1943年3月9日、日本軍によるジャワで発行された3.5センの正刷普通切手で、ムラピ山を背景にした水牛農耕の様子が描かれています。切手が発行された3月9日は日本軍によるジャワ占領の記念日で、額面の3.5センは、当時の郵便料金で、葉書料金(蘭印を含む南方占領地域と日本本土宛)に相当しています。なお、通貨単位のセンは、たまたま発音は同じですが、日本語の“銭”とは無関係で、現地通貨ルピアの100分の1の補助単位です。

 ムラピ山はジャワ島中央部の活火山で、その名は、インドネシア語の“火の山”に由来しています。

 40万年前から始まった爆発は1万年前から活発になり、1548年以降に限っても現在までに68回の大規模な噴火が記録されており、現在でもほぼ1年中、切手にも見られるような噴煙が上がっています。

 最近では、2010年10月26日に始まる噴火で、火砕流が周辺の村を直撃。11月15日までに累計259人以上が亡くなり、ピーク時には38万人が避難しました。また、噴火の影響で、ジョグジャカルタ国際空港が閉鎖に追い込まれたほか、11月6日には首都ジャカルタ郊外にも降灰があったため、シンガポール航空ほか16社がジャカルタ便を運休にしたほか、正午頃に成田を出発したジャカルタ行の日航機も途中で引き返すということもありました。

 さて、2012年にボロブドゥール寺院を訪ねた際、切手に取り上げられているような風景を実際に見てみたいと思って山並みがよく見えるという場所まで行ってみました。下の画像のように、駐車場には、噴煙を上げるムラピ山の写真が掲げられていて、晴れていれば写真の背後に同じ景色が見えたはずなのですが、あいにくの曇天で何も見えませんでした。

       ムラピ山見えず

 今回の記事では、ムラピ山に関するマテリアルをいろいろとご紹介しつつ、なんとか山が見えないかといろいろ奮闘したものの、結局はダメだったという“がっかり体験”をまとめてみました。なお、雑誌の巻頭特集は「ヴィンテージカメラの魅力」で、付録として明治一圓銀貨の精巧なレプリカもついています。機会がありましたら、ぜひ、お手にとってご覧いただけると幸いです。

 なお、現在、夏の終戦商戦に合わせて『蘭印戦跡紀行(仮)』と題する書籍を彩流社の切手紀行シリーズ⑥として刊行すべく準備を進めております。すでに本文原稿は出来上がっており、編集作業が着々と進んでおりますが、正式なタイトルや発売日、定価などの詳細が決まりましたら、逐次、このブログでもご案内してまいりますので、よろしくお願いします。

 * 昨晩、カウンターが123万PVを越えました。いつもご覧いただいている皆様には、この場をお借りして、あらためてお礼申し上げます。


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