内藤陽介 Yosuke NAITO
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 自由の女神、閉鎖解除
2013-10-13 Sun 17:28
 米国で新年度暫定予算が期限までに成立しなかったために連邦政府の機関が一部閉鎖されている問題で、ニューヨーク、アリゾナ、コロラド、ユタ、サウスダコタの各州政府が世界的に有名な観光地の当面の運営費を負担することが決まり、自由の女神やグランドキャニオン、ラシュモア山、ロッキーマウンテン国立公園などの閉鎖が解除されることになりました。というわけで、きょうは自由の女神がらみでこんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

       フランス軍事郵便用はがき(WWI・自由の女神)

 これは、第一次大戦中にフランスで作られた軍事郵便用の葉書で、「自由と正義のための団結」との文字が書かれた地球と自由の女神像のイラストが描かれています。

 米国の象徴ともいえるニューヨークの自由の女神像は、米国の独立100周年を記念してフランスから寄贈され、1886年に完成しました。その返礼として、パリ在住の米国人がフランス革命100周年を記念してニューヨークの像のレプリカを寄贈し、セーヌ川のグルネル橋のたもとに設置しました。こちらの除幕式は1989年に行われました。なお、ニューヨークの女神像の準備作業のために作られた像は、1900年にパリのリュクサンブール博物館に寄贈され、1906年にリュクサンブール公園内に設置されています。

 このように、自由の女神像はフランスと米国の友好を象徴するものとして、両国がドイツを筆頭とする中央同盟諸国を共通の敵として戦った第一次大戦の軍事郵便はがきのデザインに取り上げられました。ちなみに、葉書の周囲には、同盟諸国として、フランス語のアルファベット順に、ベルギー、中国、米国、フランス、英国、イタリア、日本、リベリア、モンテネグロ、ポルトガル、ルーマニア、ロシア、セルビア、シャム(タイ)の国名が列挙されています。

 このうち、米国の参戦は1917年4月6日ですが、それ以降、同年7月22日にはタイが、翌8月4日にはリベリアが、同月14日には中国が参戦し、葉書にあげられた国が出そろいました。ところが、ロシアは、1917年3月に帝政が崩壊した後、11月に発足したボリシェヴィキ政府が翌1918年3月に単独講和に応じて戦線から離脱しています。したがって、この葉書が制作されたのは、1917年秋のことと考えるのが妥当でしょう。

 そういえば、来年(2014年)は第一次世界大戦勃発から100周年ですな。この機会を逃さず、「切手でたどる第一次大戦」といった類の仕事ができないか、いまから準備しておかないといけませんな。


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