内藤陽介 Yosuke NAITO
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 バニラの切手
2013-12-21 Sat 11:06
 11月にエアアジア・ジャパンから社名変更したバニラ・エアが、きのう(20日)、成田空港と那覇、台北を結ぶ路線で運航を開始しました。社名のバニラは、何かの略語かと思っていたのですが、「世界で広く知られ、香りで人をリラックスさせるバニラのような存在になりたい」とのことで、香料のバニラが由来だそうです。というわけで、きょうはバニラを取り上げたこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

       ドミニカ・バニラの乾燥

 これは、1954年、英領ドミニカで発行された8セント切手で、バニラ・ビーンズの乾燥風景が描かれています。香料としてのバニラは、収穫されたバニラ・ビーンズの種子鞘の発酵と乾燥を繰り返すことで作られますが、今回ご紹介の切手はその過程を取り上げたものです。ちなみに、バニラはメキシコから中米にかけての地域が原産地とされていますが、年間生産量の第1位はインドネシア、2位はマダガスカルで、ドミニカ国は上位5ヵ国には入っていません。なお、ドミニカ国で生産される農産物としては、バナナを中心に、ココナツ、柑橘類が主要品目とされており、ここにもバニラは入っていません。まぁ、ドミニカ国でバニラが生産されていることは事実にちがいないのでしょうが、“特産品”とまで言って良いのかどうかは、微妙なところなのでしょう。

 さて、ドミニカ国(ドミニカ共和国とは別の国です。念のため)の領土となっているドミニカ島が西洋社会に知られるようになったのは、1493年、コロンブスが来島してからのことで、地名は、コロンブス来島の日が日曜日(ドミンゴ)だったことによります。

 当初、島にやってきたのはスペイン人が中心でしたが、1635年、フランスが植民地化。その後、英仏による植民地争奪の舞台となっていましたが、1805年、正式に英領植民地となりました。

 郵便に関しては、1845年、首都のロゾーに郵便局が開設されたのが最初で、当初は、切手は使用されず、"Paid at Dominica"の印が使われました。その後、1858年頃から英本国の切手が持ち込まれ、A07の抹消印が使われるようになります。英領ドミニカとしての最初の切手は1874年5月4日に発行されました。

 カリブ地域の島嶼部には、もともと、島嶼カリブと呼ばれる先住民の人々が住んでいましたが、スペイン人との戦闘により衰退し、17世紀にはドミニカ島とセント・ヴィンセント島だけとなっていました。このうち、ドミニカ島では、1903年、植民地政府が島北東部の海岸3700エーカーの土地をカリブ族に与え、“カリブ居留地”を設立していましたが、1930年9月、植民地政府の警察が“密輸品”としてカリブ族のアルコールとタバコを押収した事がきっかけで、大規模な衝突が発生。英海軍が鎮圧に乗り出し、カリブ族の首長を含む2人が死亡、多数が負傷する惨事が起きています。

 その後、1967年に英領西インド連合州の1州として自治を獲得し、1978年にイギリス連邦の加盟国として独立。これに伴い、新生ドミニカ国家は、カリブ居留地法により、カリブ族が暮らす地域に内部自治政府を設立し、現在にいたっています。

 さて、まだまだ鬼に笑われそうですが、来年8月1-3日、東京・墨田区で開催が予定されている<全日本切手展2014>では、“日・カリブ交流年(2014年)”にちなみ、特別企画としてカリブ切手展の併催を予定しています。今後も、同展の事前プロモーションを兼ねて、機会を見つけてカリブ諸国の切手をご紹介していきたいと考えておりますので、よろしくお付き合いください。


 ★★★  絵葉書と切手でたどる世界遺産歴史散歩  ★★★

 2014年1月11日・18日・2月8日のそれぞれ13:00-15:00、文京学院大学生涯学習センター(東京都文京区)で、「絵葉書と切手でたどる世界遺産歴史散歩」と題する講座をやります。(1月18日は、切手の博物館で開催のミニペックスの解説)

 新たに富士山が登録されて注目を集めるユネスコの世界遺産。 いずれも一度は訪れたい魅力的な場所ばかりですが、実際に旅するのは容易ではありません。そこで、「小さな外交官」とも呼ばれる切手や絵葉書に取り上げられた風景や文化遺産の100年前、50年前の姿と、講師自身が撮影した最近の様子を見比べながら、ちょっと変わった歴史散歩を楽しんでみませんか? 講座を受けるだけで、世界旅行の気分を満喫できることをお約束します。

 詳細はこちら。皆様の御参加を、心よりお待ちしております。


 ★★★ 予算1日2000円のソウル歴史散歩 ★★★   

 毎月1回、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で予算1日2000円のソウル歴史散歩と題する一般向けの教養講座を担当しています。次回開催は1月7日(原則第1火曜日)で、以後、2月4日と3月4日に開催の予定です。時間は各回とも13:00~14:30です。講座は途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


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 彼女はしわくちゃの手で、給水塔の脚をペチャペチャ叩きながら、そんな風に説明してくれた。(本文より)

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