内藤陽介 Yosuke NAITO
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 讀賣新聞「オンリーワン」
2014-01-12 Sun 18:28
 本日(12日)付の『讀賣新聞』日曜版に掲載の「オンリーワン」のコーナーで、“内藤陽介の郵便学”を紹介していただきました。下にその画像(以下、画像はクリックで拡大されます)をアップしますが、機会がありましたら、ぜひ、実際の紙面をご覧いただけると幸いです

       讀賣新聞「オンリーワン」

 さて、記事には、昨年の<JAPEX>に出品した作品「A History of Hong Kong」のリーフを壁に貼ったり手に持ったりした写真が掲載されていますが、その中で画面手前に見えているリーフのカバーについて、記事の補足を兼ねてご紹介します。

      東インド会社カバー    東インド会社カバー・印影部分

 これは、1815年8月25日、南インド・マドラス(現チェンナイ)のフォート・セント・ジョージからバンガロールまで、英国東インド会社(以下、東インド会社)によって逓送された郵便物です。右側の画像は郵便物に押されている印影を書き起こしたものです。

 1639年、東インド会社はマドラスパティナムと呼ばれていた沿岸部の土地を買収し、港と要塞を建設しました。要塞は英国の守護聖人である聖ジョージの日(4月23日)に完成したため、フォート・セント・ジョージと命名され、その周辺一帯は東インド会社の貿易活動の中心地として急成長を遂げ、巨大都市マドラスが形成されることになりました。
 
 さて、インド亜大陸における東インド会社の郵便活動は、1688年、ボンベイ(現ムンバイ)に郵便局を開設したのが最初で、ついで、同社の拠点があったカルカッタとマドラスにも郵便局が開設されます。

 1765年、ベンガル知事として赴任したロバート・クライヴは、ムガル帝国の皇帝から英国のベンガル支配を公認する勅書を受けて英領インドの基礎を築きますが、翌1766年、東インド会社による“政府郵便”を設立する条例を発します。さらに、1773年に英国の初代インド総督に着任したウォーレン・ヘイスティングスは、1774年、100マイルごとに2アンナを支払えば、誰でも東インド会社の郵便サービスを利用できるよう、制度改革を行いました。さらに、チャールズ・コーンウォリス総督時代の1793年に、いわゆる“パーマネント・セトゥルメント(政府と農民の間を仲介する者=ザミンダールに徴税をまかせ、仲介者に土地所有権を認めるザミンダーリー制度を中核とする制度改革)”が導入されると、郵便事業の維持管理もザミンダールが責任を負うことになりました。

 一方、古代以来の土着の飛脚・駅伝制度は東インド会社の郵便事業と併存して活動を続けていましたが、1837年郵便局法により、東インド会社の支配地域では“政府郵便”による郵便事業の独占が原則とされ、制度上、飛脚便は禁止されました。ちなみに、インド亜大陸での最初の切手は、1852年7月1日、現在はパキスタンの一部になっているシンド州で発行された円形の切手で、封緘用のシールに型押しされたものでした。

 なお、「オンリーワン」の記事の“近況”の欄でも告知しておりますが、次の週末、17-19日(金-日)には東京・目白の切手の博物館でテーマティク出品者の会ミニペックスが、そして、24日(金)には東京・両国の江戸東京博物館での大浮世絵展にあわせてのトーク「切手と浮世絵」が開催の予定です。1人でも多くの皆様のご来場を心よりお待ちしておりますので、ぜひ、よろしくお願いいたします。


 ★★★ 展示イベントのご案内 ★★★

 第5回テーマティク出品者の会 1月17-19日(金ー日)
 於・切手の博物館(東京・目白)

 テーマティク出品者の会は、テーマティクならびにオープン・クラスでの競争展への出品を目指す収集家の集まりで、毎年、全国規模の切手展が開催される際には作品の合評会を行うほか、年に1度、切手展出品のリハーサルないしは活動成果の報告を兼ねて会としての切手展を開催しています。僕も、昨年のバンコク展に出品した朝鮮戦争のコレクションを展示します。入場は無料ですので、ぜひ、遊びに来てください。(詳細はこちらをご覧ください)


 ★★★ トーク・イベントのご案内 ★★★

 2014年1月2日より、東京・両国の江戸東京博物館で大浮世絵展がスタートしますが、会期中の1月24日13:30より、博物館内にて「切手と浮世絵」と題するトーク・イベントをやります。

 参加費用は展覧会の入場料込で2100円で、お申し込みは、よみうりカルチャー荻窪(電話03-3392-8891)までお願いいたします。展覧会では、切手になった浮世絵の実物も多数展示されていますので、ぜひ遊びに来てください。

 なお、下の画像は、展覧会と僕のトーク・イベントについての2013年12月24日付『讀賣新聞』の記事です。

大浮世絵展・紹介記事


 ★★★ 予算1日2000円のソウル歴史散歩 ★★★   

 毎月1回、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で予算1日2000円のソウル歴史散歩と題する一般向けの教養講座を担当しています。次回開催は2月4日(原則第1火曜日)で、ついで、3月4日に開催の予定です。時間は各回とも13:00~14:30です。講座は途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


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 彼女はしわくちゃの手で、給水塔の脚をペチャペチャ叩きながら、そんな風に説明してくれた。(本文より)

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 日本との深いつながりを紹介しながら、意外な「日本」を見つける旅。

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